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常設展

近代日本を支えた偉人たち 【藤井 健次郎

細胞遺伝学の祖
藤井 健次郎 (ふじい けんじろう)
慶応2(1866)年~昭和27(1952)年
石川県金沢市出羽町生まれ
業績

 藤井健次郎は帝国大学で植物形態学の研究をし、ドイツ・イギリスに留学しました。帰国後、ドイツ遺伝学の研究を取り入れ東京帝国大学に細胞遺伝学講座を初めて開設し、日本における遺伝学研究に尽力した人です。
 昭和元年、健次郎が60歳のとき、細胞の染色体が螺旋(らせん)構造をしていること、しかもその螺旋は小さな螺旋がさらに大きな螺旋となった「染色体二重螺旋構造」であることを発表し、染色体の構造を予想しました。後に電子顕微鏡の発明により、この構造は確認されました。
 藤井の創刊した研究雑誌『キトロギア』には、世界中の研究者が競って投稿しました。

持明院(じみょういん)の蓮
 健次郎は大学院生時代、持明院(当時は金沢駅前、現在は金沢市の神宮寺町に移転)の蓮の研究をしています。この蓮は妙蓮(みょうれん)といい、多頭蓮の代表的なものです。
健次郎はこの妙蓮に、以下のような特徴があることを発見しました。
①花群が2つ以上に分かれてたくさん花をつけること
②花弁が1500~3000枚とたくさんあるのは、おしべが花弁に変化するためであること
③めしべがないので実ができないこと
健次郎はこの特徴を植物学会で報告し、その結果、持明院の妙蓮は天然記念物に指定されました。

豆知識
 今では誰もが知っている「遺伝子」という言葉は、健次郎が最初に翻訳し使った言葉です。知っていましたか?

展示品
ゆかりの地
持明院(蓮寺)
持明院には「妙連」と呼ばれる非常に珍しい蓮があります。藤井健次郎は大学院時代、この妙連の調査を行い、天然記念物に指定されました。
妙連の花は7月中旬~8月上旬に咲きます。
持明院の妙連
7月末に咲いている妙連の花。2つ以上の花が集まっている様子がわかります。
近江妙連公園
現在、妙連は持明院と近江妙連公園でしか見ることができません。併設する資料館には、藤井健次郎の名前も見られます。
参考文献
『かなざわ偉人物語』 金沢こども読書研究会、1997、金沢市立泉野図書館

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