犀星つうしん

2015年



12月28日

2015年を振り返って

 今年は北陸新幹線の開通と言うことで地元は大いに沸きました。本館もそのお陰で入館者も増え、多くの方に犀星文学に親しんで頂けたのではないでしょうか。
 新幹線を意識して初めの企画展は「堀辰雄展」でした。堀辰雄文学記念館から多くの資料をお借りして、改めて軽井沢と言う地に固執した、犀星と所縁の深い文学者の生涯を辿りました。日本であって日本ではないような高原の地で堀文学が花開いたことの意味は大きいかと思います。
 これと関連して「犀星と詩人たち」のテーマで3回の連続講演会を持ちました。それぞれ、軽井沢と文学者との関係や、朔太郎、賢治とのつながりや詩的特質等、興味深い話が聞けました。
 前半の最大イベントは6月のツアー「辰雄と犀星の軽井沢」でした。新幹線での現地集合、軽井沢町のバスをお借りして堀辰雄文学記念館、高原文庫、犀星詩碑、旧犀星別荘を中心に回りましたが、充実した一日でした。油屋がもう使われてなかったり、立原の詩碑があったり、追分泉洞寺の石仏(思惟観音)を見たりと思いがけぬ出会いの一日でした。堀記念館で見た犀星最後の詩「老いたるえびのうた」の細字の原稿も忘れられないものでした。犀星別荘は初めてでしたが、反対側の建物からは今にも少女のグニッラさんが「あさこさーん」と出てきそうな気配がしました。(「かあさん抄」)
 7月からの「犀星と田端文士村」展も好評でした。大正5年から昭和3年半ばまでの12年間の田端生活が犀星の詩人、作家としての原点であったことがよく分かるような展示でした。多くの交友関係の中でもワシリー・セストビートフというロシア人との繋がりが皆さんにも印象深かったのではないでしょうか。また、いらひさんのイラストが花をそえてくれた事も感謝しなければなりません。
 現在は「金沢の料亭・食と犀星」の展示を行っています。月見亭、つば甚、三芳庵、北間楼、鮴屋等、犀星と縁の深い金沢の料亭とのつながり、特に親しかった大友楼の主人、大友奎堂氏宛の29通の書簡や掛け軸・色紙等、貴重なものが展示されています。山海の珍味や菓子に至るまで、よくぞ、これだけ拘わったものと感心します。如何にも金沢人という感じがよく出ている展示です。多くの関連した俳句の短冊もあり皆様の目を楽しませることでしょう。芥川の鉛筆で書かれた俳句の見事さも見ものです。企画展に合わせて大友佐俊氏に「加賀藩の食と生活」(12月)を語ってもらいました。
 10月22日には草ひばりの皆さんと野田山を久しぶりに散歩しました。犀星、表棹影、鈴木大拙等のお墓に参り先人の歩んだ道や、ここに杖を引いた芭蕉、芥川にも思いを馳せました。
 今年は館の設立にもご尽力された小林輝冶さんが鬼籍に入られました。三文豪に寄せる愛着と資料蒐集の執念は誰もまねることが出来ず、その思いは金沢市立図書館蔵の小林文庫となって残りました。これを活用し三文豪への理解をより深め、また、市民にも広め、記念館を発展させ行く義務が残された者にはあります。夢二館もそうでした。路地裏を丹念に見て回られた姿が彷彿とします。

   路地裏に 面影立ちて 年行きぬ

 皆さん、今年も有難うございました。どうぞ、よいお年をお迎えください。
                  (上田 正行)




























12月28日
師走の庭


 お久しぶりです。にゃん太郎です。
 2013年4月以来の来館です。暮れのご挨拶かな?





12月19日
トークイベント「加賀藩の食と生活」

 金沢の老舗料亭、大友楼のご当主大友佐俊氏に、「食」にまつわる様々なお話をしていただきました。

 室町時代を境に「和食」が大きく変化し、現代につながっていることなど、日本における食の歴史についての話は、目からウロコの情報盛りだくさんでした。
 また、加賀藩における5つの節句についての詳しいお話は、人々の食生活を彷彿とさせるもので、犀星の描いた世界とも通じるものがありました。

 数多くの古い文献に目を通されている大友氏ならではの、幅広く深い知識を披露していただき、楽しい時間となりました。

 ありがとうございました。










11月25日

雪吊り

金沢の冬の風物詩の一つである「雪吊り」。今年も庭に吊りました。
 金沢は暖かく過ごしやすい日が続いていますが、もうすぐ12月。いよいよ冬の到来です。
 11月に入っても県外からのお客様が沢山来館して下さっています。ありがとうございます。

 犀星も好物だった蟹も解禁になり、ますます北陸の幸が美味しくなります。企画展もまさに金沢の食についてです。企画展で食材のリサーチをなさって蟹、鰤、甘エビなど召し上がっては如何ですか。






11月21日
  

朗読『作家の手記』

 1週間経ってしまいましたが、企画展「金沢の料亭・食と犀星」が、14日から始まりました。
 金沢の味を愛した犀星による、グルメリポートも魅力のひとつです。

 本日の講座「犀星」では、この展示にちなんだ作品の朗読をしていただきました。
 当館の解説ボランティアをして頂いている押野市男さんです。
 読んでいただいたのは、犀星の自伝小説『作家の手記』から、「夕餉」。
 母の留守中にこっそり御馳走を食べる楽しみと緊迫感を、ときに笑いをこらえながらも、存分に味わうことができました。
 同時に、少年時代の家族模様、食事風景、犀川べりの様子などを感じることもできました。

 その後は蛇足で学芸員による解説「犀星の思い出の味」。和やかムードで散会となりました。押野市男さん、ありがとうございました。

 次回は大友楼当主大友佐俊氏によるトークイベント「加賀藩の食と生活」を行います。
 12月19日(土)、2時から。お電話にてお申し込み下さい。












10月22日

  草ひばりの会 文学散歩「野田山を歩く」 

木々が色づき始めた秋の一日、草ひばりの会員の皆様と野田山を散策しました。お天気に恵まれ絶好の散策日よりでした。
 野田山とは金沢市が管理している市営の墓地です。加賀藩主であった前田家の墓所も野田山です。そして犀星も眠っています。

 案内して下さるのは犀星記念館解説ボランティアの小林弘子さんです。小林さんは野田山にも詳しく、犀星作品と野田山に触れながら案内して頂きました。

 犀星は昭和38年10月18日とみ子夫人の祥月命日に野田山へ埋葬されました。長女朝子はお墓を造る時、犀星好みの庭を意識して造りました。まわりを大谷石で囲みドウダンツツジを植え、軽井沢の庭から浅間山の焼石でつくった九重の塔を移し、犀星自筆の署名を黒御影石に彫って墓石としました。ゆったりとした土地に、犀星が好きだった山椿や白玉椿を植え、花生けに水鉢を据えました。

 管理事務所に集合の後、まず犀星のお墓へお参りし、とみ子夫人の実家である浅川家のお墓を訪ねます。偶然ですが、室生家と浅川家のお墓はすぐ傍です。次に犀星の若き日の友人で、『性に眼覚める頃』に実名で登場する表悼影のお墓にお参りします。
 そして犀星の実家である小畠家や銭屋五兵衛の「隠れ墓」に。本墓は金石の本龍寺にあるそうです。
 最後は仏教哲学者の鈴木大拙のお墓へ。坂道を登って登ってありました。夫人と一緒に埋葬されていました。

 秋の木漏れ日の中、野田山に眠る犀星や金沢ゆかりの人々に思いを馳せながら歩いてみました。

 ご案内いただいた小林弘子さん、ありがとうございました。













10月18日

        祝 開館10周年

 徳田秋聲記念館さんが開館10周年を迎えられました。おめでとうございます。一足お先に10周年を迎えた犀星記念館。記念館としては先輩ですが、秋聲先生は犀星の大先輩。大正14年に初めて芥川龍之介と一緒に森川町のお宅を訪ねたところ、とても優しくむかえて下さり、その後は親しくお付き合いをさせて頂きました。

 さて、開館10周年を記念して、秋聲さんの名にちなんだ秋星りんごを来館者の方々に贈呈された徳田秋聲記念館さん。犀星館にも頂戴しました。なんと秋聲さんのお顔が・・・・絵付けされているではありませんか。食すのがもったいない。しばし眺めていたい・・・・。

 大きくて赤いとてもおいしそうなりんごです。しっかり頂きます。ありがとうございました。











10月17日
  

田端でつながる縁

 第59回講座「犀星」は、「田端でつながる縁―犀星と彫刻家田嶼碩朗(たじませきろう)」と題して行いました。

 亡くした長男によく似た田嶼碩通(ひろみち)少年、その父で彫刻家の田嶼碩朗氏、室生家が田嶼家の長女を引き合わせた法学者高柳眞三氏、田端で犀星と出会い、哈爾濱で感激の再会を果たしたロシア人ワシリーさん。それぞれに心温まる交流がありました。

 彫刻家の田嶼碩朗氏は福井県三国町の出身、代表作の一つが北海道大学構内にあるクラーク像です。そしてなんと、そのクラーク像製作のためのモデルとしてワシリーさんを紹介したのが、犀星だったのです。田嶼氏は昭和21年に亡くなり、手掛けた銅像の多くは戦争中の金属供出により失われたままとなっています。その中で、幸いにもクラーク像は残された原型から昭和23年に再鋳造が行われ、現在に至っているのです。

 田端から北海道、哈爾濱へと、北の大地に思いを馳せるというのもまた不思議な縁ですね。






10月8日

          読書の秋

閲覧コーナーにある室生犀星文学賞のファイルに新しく第4回受賞作品「父の勲章」が加わりました。

 小説を書いたおちつかなさんは野々市市の出身で、「父の勲章」は、自身の体験をもとに書いた私小説です。じーんと心にしみわたり、胸が熱くなる作品です。皆様もぜひ手にとって読んでみてください。

 第5回室生犀星文学賞(10月末締め切り)も、現在作品を募集しています。 詳細はコチラ








10月4日

        お勧めは映画です。

10月1日から始まった秋は金沢三文豪。
 スタンプラリー参加されましたでしょうか。各館イベント、シンポジウムなど盛りだくさんですが、おすすめは、映画で楽しむ「金沢三文豪の世界」です。
 犀星初期の作品『性に眼覚める頃』が原作の「麦笛」を上映します。
 昭和31年 東宝映画製作、白黒映像ですがレトロな感じがいいですね。

 この機会に是非ご覧になって下さい。詳細はコチラ








10月1日
はじまりました。三文豪月間

 秋は金沢三文豪が今年もはじまりました。対象施設5館の内、4館のスタンプを集めると豆本メモ帳が貰えるスタンプラリーを実施。

 また、2日間700円で石川県・金沢市の文化施設が観覧できる「文化得とくパスポート」も販売されています。

 さらに北陸デスティネーションキャンペーン期間限定「金沢旅物語」もはじまりました。応募すると抽選で記念館オリジナル商品がお手元に・・・是非お試し下さい。

 お得なプランが満載の秋の金沢。秋の味覚と一緒にお楽しみ下さい。





三文豪オリジナルメモ帳セット





9月26日
  

第58回講座 犀星
「田端文士村と金沢ゆかりの人びと」

 「犀星と田端文士村」展開催中につき、今回の講座は田端文士村の村民のなかにいた、金沢ゆかりの人物にスポットをあてて、お話していただきました。
 講師は、金沢ふるさと偉人館の増山仁さんです。

 考古学出身の学芸員らしく、陶芸家板谷波山について、とくに詳しいお話がありました。
 茨城出身の波山(号の由来は筑波山)ですが、はじめは彫刻家として金沢の工業学校に赴任し、ここ石川で陶芸を身につけ、陶芸家となったのだそうです。

 そして東京の田端に窯を築いて、素晴らしい作品を残したのです。
 焼き上がった作品の出来が悪いと、その場で地面に叩きつけて割ってしまうという、頑固一徹な芸術家だったとか。

 他にも、金沢生まれの彫刻家吉田三郎など、写真を交えて、紹介していただきました。











9月5日
  

初版本を手に

 2階の図書コーナーの1ヶ所だけ、ガラス戸がついています。ここには、初版本など、貴重な本が置いてあります。

 今回、久しぶりに本を入れ替えました。
『虫寺抄』(昭和17年)、『信濃の歌』(昭和21年)、『我が愛する詩人の伝記』(昭和34年・3版)、『はるあはれ』(昭和37年)の4冊です。

 ガラス戸をゆっくり開けて、ぜひ初版本を手にしてみてください。当時のままの装幀や活字に触れながら読む犀星作品は、また格別です!






9月3日
  

 「がりま」隊登場!

 この夏も少しずつ、一ヶ月ほどかけて、常設展示室の展示替えをしました。地味ですが、資料の保存のためと、所蔵品をなるべくたくさん見てもらえるように、また視点を変えての展示のために、大切な作業です。

 まずは、以前にもここでお伝えしましたが、犀星が買い集め、使っていた「器」が遺品のお部屋に大集合しました。

 犀星の「生涯と作品」コーナーでは、約6割の資料を入れ替えました。

 そのなかで、今回の目玉は、初登場の、直筆原稿「がりま隊」です。少年時代の興味深い遊びについて、語っています。

 ぜひ常設展もリピートしてください!









8月1日~9日
  開館13周年記念イベント
「犀星が愛した金沢の工芸品大集合」

 犀星は若い頃から陶磁器・骨董品が大好きでした。
 自らデザインした棚に壺や俑が並べられ、執筆に疲れた時眺めていました。また寝室にも飾り棚があり、そこにも沢山の陶器が飾られ、夜中に目が覚めた時や朝、目覚めた時に眺めて楽しんでいたそうです。まるで陶器に包まれてねむっていたようです。

 

 そんな犀星にちなみ、81月から9日まで、記念館と隣接する片町商店街振興会・片町会のご協力により、犀星が自らデザインした飾り棚に現代作家の作品を展示しています。九谷焼・輪島塗・加賀友禅等々金沢の老舗と犀星のコラボレーションです。

 常設展示室には犀星の器が大集合。馬込の自宅で日常使いしていた陶器や漆器が並んでいます。犀星が自ら玉露を入れお客様に振る舞った玉露茶碗やお菓子皿など・・・

趣味人犀星の世界をお楽しみ下さい。










8月1日
  「犀星の誕生日に」

  金沢の 兼六園の柳より
         少くうごく 朝の波かな

               

               能登和倉にて
                  晶子

  晶子女史の 犀星寿ぐ 扇かな

  かなかなの 声の限りや 人生まる

               
               館長 詠む



寿美田扇舗さんより出品された
与謝野晶子作の和歌




7月18日
  
蓄音機で聞く犀星の声

 3月の犀星忌の時の事です。犀星朗読のレコードが見つかり、犀星が育った雨宝院で犀星の声を蘇らそうと試みましたが、犀星先生、気分がすぐれなかったのか沈黙されてしまいました。折角皆さん楽しみにしておられたのに残念。

 今回はそのリベンジです。再び蓄音器館の八日市屋館長にご登場頂きました。前回の沈黙を踏まえて、またまた吟味して頂いた蓄音器を記念館にお持ち下さいました。

 今宵は蓄音器と朗読レコード相性バッチリです。少し金沢弁がまざったぶっきらぼうな犀星の朗読。きっと照れていたのでしょう。人前で話すことが苦手で講演も断っていたことが多かった犀星です。

 そして、白秋の朗読レコード。これは蓄音器館に寄贈されたレコードの中にあったもので、八日市屋館長が特別にもって来て下さいました。白秋の朗読は節がついていて独特の雰囲気です。詩人によって節回しは違ったようです。

 犀星が執筆の合間に聞いていた曲も鑑賞しました。中にはとっても貴重なお宝レコードもありました。一緒に口ずさんでいる方もいらっしゃいました。

 八日市屋典之館長ありがとうございました。











7月11日


MROアナウンサー朗読ライブ
「田端文士村」

 逢魔時、犀星詩の朗読が始まりました。「童子」「桃の木」「靴下」の詩数編と小説「後の日の童子」をMROアナウンサー川瀬裕子さん、白崎あゆみさん、福島彩乃さんが朗読されました。フルートの演奏は藤井ひろみさん。
 フルートの音色が犀星作品をやさしく包み込みます。

 朗読作品は現在開催中の「犀星と田端文士村」にちなんだ作品を選ばれました。
 田端は犀星にとって大切な場所です。詩人から作家への道を拓き、私生活では憧れ続けていた家族を得て温かい家庭を築きました。芥川龍之介、萩原朔太郎始め多くの友人に恵まれ、小説家としてデビュー。新婚生活もスタートし幸せな日々が続いていました。その田端時代に生まれた長男は一歳で亡くなってしまいました。朗読された作品は悲しみにくれた犀星がその子を思って書いた作品です。 
 「後の日の童子」は亡き子供が現れるという、ちょっと怖いお話しです。ライトアップされた庭には夕闇が迫り始め、幻想的な雰囲気につつまれました。

 出演者の皆さま、来場者の皆さま、ありがとうございました。
 
 今回のライブは、2015年7月26日()
18:00~19:00、MROラジオで放送予定です。


   
左から 白崎さん、福島さん、川瀬さん、藤井さん
 












7月8日
  

新作! 田端文士まんが登場!

 こんどの展示では、ポスターやパネルにつかう、文士たちのイラストを「いらひさん」にお願いしました。 とっても素敵です。

 さらに、田端文士の4コマまんがも4つ展示させていただいています。

 さらに、さらに。
この「犀星と田端文士村」展に合わせて、新しく描き下ろしまんがも提供していただきました。

 ユーモアあふれるまんがに、ちょっと口元がゆるんでしまいます。



7月4日
  


今日から新しい企画展が始まりました。

大正5年から昭和3年まで12年間暮らした、
北区田端での犀星の人生模様。
そこに係わったたくさんの人々。

芥川龍之介、萩原朔太郎、菊池寛、中野重治、吉田三郎・・・。
「文士村」には多くの文学者や芸術家が入れ替わり住みつきました。
大正文壇を彩った彼らが、どんな関わりを持ちながら暮らし、文学活動をしていたのか、楽しいエピソードも交えて紹介します。

「文士まんが」もあります。お楽しみに。










6月27日
  

連続講演会-犀星と詩人達-
第3回 「賢治・朔太郎・犀星」

 実践女子大学教授である栗原敦先生に「賢治・朔太郎・犀星」と題してお話して頂きました。
 
 栗原先生のご専門は宮沢賢治研究です。賢治・朔太郎・犀星それぞれの詩を比較されました。特にオノマトペについてのお話は興味深く拝聴しました。

 賢治の童話から157のオノマトペを紹介している「宮澤賢治のオノマトペ集」(ちくま文庫)を栗原先生より頂きました。ありがとうございました。
 ページをめくるのが楽しくなる本です。

       









6月14日
  

連続講演会-犀星と詩人達-
第2回 「室生犀星と萩原朔太郎 詩と小説の交差」

 都留文科大学副学長である阿毛久芳先生にお話をして頂きました。
 
 犀星の初期抒情詩に見られる、対象を自己と同化させる視点、初期自伝的小説に見られる、過去の自分と同化しようとする視点、そして中期小説の「あにいもうと」に見られる、登場人物を接写する視点。この距離感のなさに、読むものを引き込む力強さがあるとのご指摘に、思わず深く頷いてしまいました。

 さらに、詩をめぐる犀星と朔太郎との応酬、朔太郎の詩の視点についてもお話していただきました。

 なにより、講演中にたくさんの作品を読み上げて下さった美声に、一同聞き惚れました。









6月4日


バスツアー「辰雄と犀星の軽井沢」

 北陸新幹線が開業し、犀星ゆかりの地 軽井沢がとても近くなりました。現在開催中の「堀辰雄」展にちなみ、軽井沢へ出かけてきました。金沢から参加された方24名。犀星が愛した春蝉が私たちを迎えてくれました。

 まず、追分の堀辰雄文学記念館を訪ねます。現在「堀辰雄と室生家の人々」を開催中。
ここは堀辰雄終焉の地であり、晩年を過ごした旧居や書庫があり、辰雄の世界が垣間見られました。

 その後油屋旅館、泉洞寺、分去れを歩き、軽井沢高原文庫へ。「幅北光が撮った軽井沢の文学者・芸術家」を見学。勿論犀星の写真もあります。高原文庫は犀星の資料を沢山所蔵しています。7月18日からは「室生犀星~金沢と軽井沢~」が開催されます。ぜひご覧になってください。

 お昼はお蕎麦を頂き、矢ヶ崎川傍の犀星文学碑から犀星が毎夏過ごした旧居、そして軽井沢銀座を散策しました。辰雄と犀星に触れられた一日でした。
 








犀星旧居


5月16日
  

連続講演会-犀星と詩人達-
第1回 「軽井沢と室生犀星・芥川龍之介・堀辰雄」

  日本近代文学館理事である池内輝雄先生に「軽井沢と室生犀星・芥川龍之介・堀辰雄」と題してお話して頂きました。

 今、先生は軽井沢にお住まいです。軽井沢の気候、特に冬の軽井沢についてお話下さいました。戦争中は犀星も極寒の軽井沢を経験しています。先生のお話から当時の様子を想像することができました。

 また、龍之介が犀星宛てに送った、追分の近くの借宿に別荘を造りませんかと誘っている書簡を紹介されたお話はとても興味深いものでした。もし龍之介が軽井沢に別荘を造っていたら・・・ワクワクする講演会でした。








5月2日
  

ナイトミュージアム

 今年のゴールデンウィークは好天に恵まれ、
金沢の街中もたくさんの人で賑わいました。

 当館では2日夜、朗読会「犀星山脈の女性詩人を詠む~水芦光子・中野鈴子・永瀬清子~」を開催しました。
 この冬、企画展「犀星山脈-石川の近代詩人たち-」を行った際、詩朗読グループ「漣」のメンバーの方から、ぜひ石川ゆかりの女性詩人の詩を朗読してみたい、との声があり、実現したものです。当館館長による解説、井崎外枝子さんのお話を交え、3人の女性詩人の詩を3人の女性メンバー(木村透子さん・神田洋子さん・井崎外枝子さん)がそれぞれに思いを込めて朗読しました。

 夕暮れ時からはじまり、やがてライトアップされた庭をバックに、心地よいひとときが過ぎて行きました・・・。
(近所の猫も庭を通り過ぎて行く途中、立ち止まって聴いているようでした。)







3月29日
  

杏開花

 杏の花がほころび始めました。花びらは丸い形をしていて、とてもかわいいです。

 犀星は植物、動物、命あるものを愛していました。杏の花を見る度に、「犀星はこの景色をいつもどんな気持ちで見ていたのかな。」と考えます。

 犀星は「人は決して倖せを避けて通る者ではない、花を見ないで道を通ることはできない」と書いています。記念館の杏が咲くと、その一節を思い出します。

 月日が流れても変わらない美しさがそこにはあります。

 



3月22日


  犀星忌

 高山光延住職の法要後、金沢蓄音器館の八日市屋典之館長の解説で犀星が聞いていた賛美歌や西条八十自身による朗読のレコードを鑑賞しました。その後、当館館長上田正行が講演しました。

 今年は横浜、名古屋、福岡から来られた方もいらっしゃいました。遠いところからご参加頂き、犀星も喜んでいることでしょう。ありがとうございました。

 やさしい蓄音器から流れる音色に皆さん聞き入っていらっしゃいました。

犀星忌の講演要旨
 「『愛魚詩篇』の詩人・犀星」のタイトルでお話しました。朔太郎の「愛より生るるものは魚、魚より生るるものは詩人、詩人より生るるものは愛」は犀星詩の本質を突いた名言です。愛=魚=詩人が三位一体で循環し、そこから「光明体」の詩が生まれるのです。そのことを「愛魚詩篇」(『青き魚を釣る人』)が証明してくれています。自己を活かしてくれた魚たちへの感謝は『蜜のあわれ』『火の魚』へと繋がっています。(上田記)
 








2月13日
  

お雛さま

 朝子さんのお雛さまです。
 今年は、エントランスに飾ってみました。

 受付がとても華やかになりました。

 ジイノより先に、お雛さまが皆様をお迎えします。



2月9日
  

 
 お正月以来の雪景色です。今年の冬は雨が多く、雪が降っても積もりません。

 今朝から降りだし、庭も久し振りの雪化粧です。
 椿の葉には、つららの赤ちゃんが出来ました。可愛いです。

 もうすぐ北陸新幹線開通です。ご来館お待ちしております。



1月17日
                  ラジオで放送されます!

      放送日1月26日(月)~30日(金)午前9:45~10:00NHKラジオ第2で、
    犀星の作品「三本の鈎(はり)」と「魚になった興義」が朗読されます。
     1月31日(土)、午後10:45~11:401週間分が再放送されます。
        
     犀星作品をお楽しみください。
    (詳しくはこちらから→NHKラジオ第2


1月4日


  明けましておめでとうございます

 
 2015年の始まりです。

 記念館は、年末年始お休みしていましたが、本日より開館しています。

 今年3月に北陸新幹線が開通します。犀星ゆかりの地、軽井沢・東京がとても近くなります。

 軽井沢や東京田端とのコラボも考えています。
 お楽しみに。


 年末に、常設展示室の展示替えをしました。

 「文人交友」のコーナーには、折口信夫(釈迢空)と島崎藤村が登場。講座「犀星」で大好評の、「我が愛する詩人の伝記」にちなんだ展示です。

 「軽井沢」のコーナーも、展示品を一新しました。

 展示室の一番奥で、ストーブや盃(遺品コーナー)とともに、皆様のご来館をお待ちしております。




文人交友コーナー

軽井沢コーナー



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室生犀星記念館

〒921-8023 石川県金沢市千日町3-22 TEL:(076)245-1108 FAX:(076)245-1205
saisei@city.kanazawa.ishikawa.jp