寸々語


ちょっといい話


寸々語(すんすんご)とは、秋聲の随筆のタイトルで、
「ちょっとした話」を意味します。
秋聲記念館でのできごとをお伝えしていきます。


 (2012.9.29)  

文学館で、絵はがき帖をもらって、映画館に行って・・・

 夏の暑さもひと息つき、秋の訪れを風や花々から感じるこの頃・・・。秋と言えば、『食欲の秋』、『読書の秋』、『芸術の秋』、『スポーツの秋』などいろいろ思い浮かびますね。

 秋の金沢は『文学の秋』。文学を楽しめるイベントがいっぱいです。是非、お出かけください。

 文学のまちを歩こう! ―秋は金沢三文豪―

 第5回金沢泉鏡花フェスティバル

 10月限定!文化得とくパスポート(石川県・金沢市文化施設共通観賞パスポート)


  記念館近くで咲きはじめた
         “ど根性秋明菊”→

   台風に負けないで! 
  

 (2012.9.28) 

鏡花展チラシ案


 早いもので、次回企画展のチラシデザイン構想をかためる時期がやってまいりました。
 次回は鏡花フェスティバルに絡んでおり、この期間には当館だけでなく市内のいたるところで鏡花さんの名を冠したイベント・展示がもりもり開催されます。そのため、当館の企画展イメージだけを押して「ハイ、良し!」というわけにもいかず、まわりとのバランスを考えなければなりません。

 というわけで、さっそく鏡花記念館さんにスパイを派遣。
 明日からいよいよ開催の新企画展のチラシの色はフムフム黒…鏡花フェスティバル全体のポスターも黒…三文豪月間のポスターはべージュ…チラシは水色…石川近代文学館さんの鏡花展示は薄紫(?)…なるほどなるほどそうすると穴場はここ、では黄色で!!と元気いっぱいに言いかけて、新たに到着した舞台「囮」(「化鳥」の脚色作品です)のチラシがなんと黄色!!危ない…!!
 まだまだ何色が出てくるやら戦々恐々ですが、こうなると早いもの勝ち。少なくともこれまでに出ていないお色味で、〝秋聲記念館の鏡花展〟を主張していきたいところです。
 
  

(2012.9.26)  

ひがし茶屋街と秋聲 その2

 鏡花企画展とじりじり戦っている最中ではありますが、標題はひそかに次々回企画展の仮タイトルでもあります。次々回、来年3月からは秋聲のホームひがし茶屋街とのかかわりをご紹介する予定です。
 さて、それはそれとして、「その2」といたしましたのは、またまた茶屋街で秋聲と名のつくお品を発見!今回は包装用の袋でなく、すてきなすてきなお香です。「あらくれ」「挿話」「縮図」をモチーフにした、たいへんスタイリッシュな3種類がとあるお店でお買い求めいただけます。けっして華美でない、しかし生涯を一途に文学に献げた秋聲スタイルが、活字のシンプルなデザインにより体現されています。もったいなくてなかなか開封できませんが、見てよし嗅いでよしの逸品です。
 こちらは茶屋街のメインストリートに繋がる広小路から垂直にぐぐんと上がったあたりの左の角っこにあるお店にございます。金土日のみの開店となっておりますのでご注意ください。あわせてレアな感じです。
 
 内装もとってもオシャレで、なんと秋聲の初版本がディスプレイされているという店主さんのこだわりぶり。その他まちがいのないアイテムもたくさんございますので、ぜひぜひ左右を気にしながらぐぐんと上がってみてください。 


(2012.9.22)  
 
9月の22の日


 今年の秋分の日は23日ではなく22日。なんと116年ぶりの22日だったそうです。22・・・と並ぶと・・・“ニャンニャン猫の日”ではなく“白鳥さんの日”になってしまうこの頃です。

 日中は夏を思わせるような暑い日となりましたが、夕方からは涼しい風に誘われ、浅野川の川縁に人・人・人・・・。


   左手5ミリ浮いてます! →
 (2012.9.21)  

「まま今をぢちやんにお話があるの。」

 先日インタビューにお越しいただいたエフエム石川の松岡アナウンサーさんが、ブログで秋聲記念館をご紹介くださっています!ありがとうございます!

 その中で言及のある、第1回菊池寛賞を受賞したという秋聲の名作とは『仮装人物』。作中にあるヒロイン・葉子のセリフを標題に掲げてみました。……誤植かしら?と、一瞬自分の目を疑ってしまうような文字列ですが、落ち着いて一語一語噛み砕けばちゃんとした日本語です。

「ママ今おじちゃんにお話があるの。」


――了解です。下へ行ってます。

 このセリフの直前に葉子の娘・瑠美ちゃんが「まま、まま」とハシゴを上がってくる場面があるので、「まま」は「ママ」だと分かりますが、さすがに「をぢちやん」はちょっとすぐには飲み込めません。を・ぢちやん、をぢち・やん……かなり間の抜けたところはあるけれど根っこのところで人は好い、憎めない四十がらみで小太りで関西出身の男…といった妙な登場人物をもう少しで作り上げてしまうところでした。
 先日ご来館くださったお客さまから秋聲作品って文語体ですか?との質問を受けました。いえ決して「~そうろう」「~なりけり」の世界でなく平易な口語体「~だ、である」で書かれてはいますが、油断すると向こうから「をぢちやん」がやってきます。 


(2012.9.20) 

赤白鳥・青白鳥・黒白鳥


 館の外に貼っていた白鳥さんのポスター、いつのまにやら思いっきり日に焼けて青色仕様になってしまいました。
 左が新品・黒白鳥、右が夏休みを終えて新学期に登校してきた青白鳥さんです。ふつうは黒くなって帰ってきますが、白鳥さんの場合すっかり色が抜けて…すっかり青白く…休み中なにか嫌なことでもおありだったのでしょうか。

 いずれにせよまったくもって紫外線おそるべしです。

 ちなみに入り口自動ドア横のタペストリーも日に焼けて、こちらはどんどん赤くなってきています。へぇ焼けて赤くなるタイプ?ということなら良いのですが、なにか腹立たしいことがおありだったかと思うと気が気ではありません。もしかすると野ざらしにしたことをお怒りなのかもしれません。
 ちなみに白鳥×黒帯というデザインは、ひそかに白鳥さんの著書『懐疑と信仰』へのオマージュとなっております。先だってより自然主義文学盛衰史自然主義文学盛衰史としつこく唱えておきながら、実は「私も世界の眞相を知りたい。」というキャッチコピーはこちらの本から取っています。実物を企画展示室入り口で展示しておりますので、是非見比べてみてください。
  

(2012.9.19)

水 その2

 8月3日で紹介した『滝の白糸像』ですが、先日受付席から“水”が出ている光景を見ました。早速出かけて水の文字に手を当てたところ、出ない!・・・どうして!?雨が降りそうな空のようにちょっと悲しくなりましたが、諦めずにしばらく手を当て続けました。

 「おおお~~っ! 白糸さんの扇子から水が出たぁ~!(心の叫びです。)」どうやら10秒くらい手を当て続けないと出ないようです。

 今日の空は、雲がいっぱい。水の出ている瞬間を撮ったものの、モクモク雲のせいで水がよく見えません。俳人・正岡子規さんは、「夏の雲は岩の如く、秋の雲は砂の如く」と詠んでいます。日めくりカレンダーによると、今日は『子規忌』でした。


←まだ夏の雲・・・?
  
 
(2012.9.17)

秋聲in金沢文芸館
 
 当館のご近所さんで同じく東山ファミリーの金沢文芸館さん(正確には尾張町ファミリーでした…。しかしそれを言い出すと鏡花さんも正確には下新町ファミリー。むしろもうファミリーじゃない…だれもかれもひとり…ということになってしまうので、昨年開催されたスタンプラリー「東山めぐり」に則ってそこはさくっと見て見ぬふりをいたします。※安江金箔さんは紛れもなく東山ファミリー…!)


 改めまして、文芸館さん入ってすぐの素敵なサロンに秋聲図録が設置されました↑
と、鏡花犀星あわせた三文豪図録が五木寛之先生の『親鸞』と並んでどどーんと整列していらっしゃいます。

 現代にも息づく金沢の「文芸」を牽引・顕彰されているのが文芸館さんですが、そこに改めて三文豪も並ぶことで明治から平成まで四代にわたり温故知新…と書きながらふと思い出したのでこの機会にご紹介。
 秋聲先生もあの独特の、しかし見れば見るほど味のあるそして癖になる筆跡でこう書き残しておいでです。

「古き伝統 新しき生命 昭和九年秋 秋聲」
  

 (2012.9.16)  

第3回入門講座


 昨日開催の入門講座、はじめてお招きする愛知教育大学教授・西田谷洋先生に、金沢を舞台にした短編小説「車掌夫婦の死」を解説していただきました。
 言葉のひとつひとつを丁寧に拾い上げながら、最後の最後にたどりついた物語のクライマックス・車掌夫婦の〝死〟に、参加者からは溜息にも似たどよめきが。その中に紛れ込んだ「深いねぇ…!」とのつぶやきを聞き漏らしはいたしません。西田谷先生有難うございました。
 実は今回のみ諸事情により通常14時から開催のところ、朝10時からの開催とさせていただきました。すると14時になっていつものレギュラー参加者の方がひょっこりご来館。

 職員一同「………。ッあぁ~!!」
 
 うっかりさん1号です。

 そして3分後、うっかりさん2号ご来館。いつものレギュラー参加者の方でした。
 逆にいえば14時が身に染みついているということですね…有難いことです…。

 よかれと思い西田谷先生のお話のあらましと、こうでこうで面白かったですよ~!と雰囲気をお伝えしながらこちらがヒートアップするにつれ、みるみるクールダウンしていく1号2号。聞けば聞くほど参加したかった…と、傷口に塩を塗り込む結果になってしまいました。あまりに申し訳ないので、入門講座のお話とは比べるべくもありませんが、白鳥展の解説をさせていただきました。
 次回は11月を飛ばして来年1月、今度こそ14時からです!
 

 (2012.9.15) 

第4回 学芸員会議

 今回は金沢くらしの博物館での開催でした。会議前、出席者ではじまったばかりの特別展「おもちゃ・遊びワールド」を見学。これはちょっとすごいです、ただただひらすら面白いです…!!ファミコンからボードゲームからお人形からあの有名な森の動物一家やら、世代が違っても絶対にどこかしらでひっかかる各人にとっての懐かしのおもちゃたちが大集合です。知らないつもりがモノを見れば記憶の奥底から引き出されてくるというおもちゃマジック発動です!あの会場で「懐かしい~!」がもし禁句であったなら、誰も生きては帰れないでしょう。
 会議のまえに余りにテンションが上がってしまうという異例の事態になりましたが、会議は会議でしっかり行って参りました。

 展示は12月2日まで。誰といっても間違いなく面白いですが、なかでも同伴者としてオススメなのは幼馴染、あるいは兄弟姉妹です。「これあったよね!」「あったあった!」このやりとり必至です。

                                      おまけ→

 入り口付近にいた洗濯をする人。
「むかしの洗たく」をするリアルなお人形に衝撃を受け激写しているところを江戸村さまに目撃され「寸々語ですか?」とまで言われてしまいましたが、そうです寸々語です。 

 
 

 (2012.9.13) 

「鏡花をめぐる人々」

 鏡花フェスティバルの雰囲気もじわじわと高まってきたようです。石川近代文学館さんでは、標記のような展示がはじまりました。早速拝見…秋聲先生もしっかり鏡花さんをめぐる人々としてご登場でした。(ちなみに当館常設展示室の「秋聲をめぐる人々」パネルの中にもしっかり鏡花さんがいらっしゃいます。双方向でよかったです。)

                    いただいてきたチラシ類→

 さて企画展も~…と思ってみると、痛恨の勘違い発覚…!企画展「『泉鏡花』という名の幻想(ファンタジー)」は15日から開催ということで、残念ながら現在設営真っ最中でした。不完全燃焼感に打ちひしがれながら未練がましく展示予告看板の前でもぞもぞしていると、運良く学芸員さんが通りかかられご挨拶ができました。そして設営中の企画展のコンセプトをうかがえるという怪我の功名!雨降って地固まる!
 一部うかがった限りで全貌は明らかでありませんが、こういう角度から鏡花さんに歩み寄る…これまでにない鋭角具合で鏡花幻想にさくっと切り込みを入れ、彼の本質に迫る試みではないでしょうか。鏡花さんの好きなもの、嫌いなもの。単純な発想のようでいて、根本的かつ斬新。多大なる刺激を受けて館に帰って参りました。
 これら文字情報からおそらく今みなさまが想像されているより軽く3倍は面白い展示です。開催の折には秋聲先生ステッカーを鏡花さんの○○なものコーナーのすみっこにこっそり貼りにうかがいます。


 (2012.9.11) 

走るうさぎとパンダ


 受付さんから「うさぎとパンダが走ってます!」という衝撃の報告を受けたとき、一瞬耳をうたがいました。「ほら!まだいますよ!」と言われ慌てて外にとびだすと、いました。梅ノ橋のかげにチラチラ見え隠れするピンクの生きものが。

 傍へ寄ってみるとたしかに鮮やかなピンクのうさぎと細いパンダでした。付き添いのヒトもいらっしゃったので事情をきくと、なんでも中身は結婚されるお二人だとか。梅ノ橋で記念撮影をされる新郎新婦はこれまでに何組も見てきましたが、さすがに異色のカップル、前代未聞です。ご近所の方がお家の中にいるご家族と「うさぎとパンダが結婚するって!」「はァ!?」とやりとりされているさまがなんともシュールでした。
 
 残暑残暑と言われるなかでもとくに蒸し暑かった昨日、結婚を間近に控えたうさぎとパンダが梅ノ橋を疾走していきます。失礼ながら梅ノ橋にそのビビッドな色遣いの似合わないこと…!
 しかしその似合わなさ加減が、今日を決して忘れることのない特別な一日にしてくれるのでしょう。梅ノ橋に非日常を提供してくれた二匹の動物に感謝です。末永くお幸せに!

 

 (2012.9.10)  

35年振りの金沢・・・

 少しずつ秋めいてきましたね・・・。今日の金沢は、晴れ時々くもり。夕方からひと雨きそうな空です。
 
 午後から、解説ボランティアさんが出勤してくださいました。残念ながら、ちょうど館内を一回りされた旅人が、観覧後に「小伝」をご購入されたところでした。秋聲に興味を持たれたご様子に、解説ボランティアさんが話しかけられてしばらく談笑・・・。仙台から35年振りの金沢とのこと、「駅も街も大きく変わったね。」という言葉が聞こえてきました。仙台→大宮→越後湯沢→金沢と2度の乗り継ぎをされての来沢で、1泊だけの旅だそうです。「又、来ま~す!」とにこやかに帰られました。北陸新幹線が開業すると、仙台・金沢間もいくらか近くなります。又是非来沢くださいませ。

 その後、解説ボランティアさんは2グループに展示解説。ありがとうございました。

               「ふるさとの文学者小伝 徳田秋声」 →
                  旅にもぴったり!お手軽サイズです!

 

 (2012.9.9) 

虹の彼方に


 ふるかなふるかな、と思わせぶりな曇り空の昨日でしたが、夕方、雨が降るかわりに虹が出ました。しかも根元から向こうの根元までが見渡せる見事なアーチを描いています。
 梅ノ橋に上がって記念館にかかるアーチを撮影。メルヘン!と思いきや、いかんせん建物の方にメルヘン加減が足りません。秋聲の渋みが全面に押し出された落ち着いたたたずまい…。するとこれは、秋聲×ダンス、秋聲×トースト、秋聲×サンタクロースあたりの斬新掛け算レベルでしょうか。

 橋の上でぼんやりそんなことを考えていると、通りかかったおばさまから「ほらほらあれ!」と声をかけられました。そうそう虹ですよね、今撮ってたんです、と言おうとすると「ほらすごいカラス!いっぱいだねえ!」とまさかのカラス集団を教えていただきました。七色のアーチならぬ黒い屋上包囲網…。
 

秋聲×虹×カラス。
斬新掛け算レベルがまたひとつ上がりました。
 
 

 (2012.9.8)  

ボランティア大学校講座

 
 標記の団体のみなさまに、「秋聲の世界」と題して小一時間ほどお話しをさせていただきました。話し始めて、用意したマイクの不具合発生。ピィーッッッという例の耳をつんざくハウリングがおさまらず、結局地声を張ることにいたしました。  
 人数としては36名様、びっくりするほど多い数ではありませんが、狭い館内の即席会場にすればわりと満員。声が飲み込まれないようがんばった挙げ句、ひとり汗だくになりました。お聞き苦しい点も多々あったかと思いますが、ご静聴くださりありがとうございました。

 その後館内をご案内する際には当館の解説ボランティアさんお二人に駆けつけていただき、3班に分けて1階、2階常設展示室、2階企画展示室を順ぐりにめぐります。
 ひとしきり説明をして、皆さまが資料をご覧になっている隙に他の班の進行具合をこっそりスパイ。幾度となくスパイしながら、それでも時間を使い切れず結局追いついてしまうという…そして進行中の解説ボランティアさんの解説に「ほらほらっ解説してますよ!どうぞ混じって!」と強引に統合させてしまうという力技。3班に分けた意味が完全になくなってしまいましたが、たまには別の方の解説を聞いてみるのもまた勉強ということで、最終的にちゃっかり混ざっておりました。


 (2012.9.5)   

名誉館長ご来館


 徳田章子名誉館長が陣中見舞いに来てくださいました!しかしさすがに涼しさのすの字もない金沢には驚かれたご様子です。この肌にはりつくような湿気…あるいは東京よりも過ごしにくいかもしれません。
 企画展をご覧になり、今後のイベント予定のことや、次回企画展資料のことなどをご相談。例によってランチがてら茶屋街に出かけ、秋聲記念館をPRしていただいて参りました。
 
「包装の袋に秋聲の名前が載っているのご存じ?」と、とあるお店に立ち寄りお土産をご購入。見ると、品物を入れて下さった袋に「秋声」の文字が!のみならず、三文豪がこぞってその名を連ねておいででした↓

 地元民の地元知らずとはまさにこのこと…さすが名誉館長、またひとつ勉強になりました。ありがとうございました。

 名誉館長をご存じだったお店の方と歓談して、館に帰って袋を撮影、そして保管。秋聲のしゅの字がつくものはことごとく保管、それが記念館(ちょっと韻を踏んで見ました)。
 この写真をヒントに、是非ひがし茶屋街で秋聲さがしにご挑戦ください。ここでヒントをもうひとつ…とっても軽いのでお土産待ちが大勢いる場合に最適! 
 

 (2012.9.4)  

静明寺所蔵 特別資料公開

 ご存じ徳田家の菩提寺・静明寺さんで、ご所蔵の掛け軸が特別公開されました。8月31日までということで残念ながら公開期間は終了してしまいましたが、最終日ギリギリにすべりこんで参りました。
 というのも、秋聲が「夜行列車」という作品に静明寺さんに伝わる掛け軸のことを書いているのです。母・タケさんのお葬儀に帰省した秋聲らしき人物が、兄・順太郎さんと連れだって、静明寺さんを訪れます。そこで、ゆかりの画家・岸駒についてご住職と次のような会話をしています。
 
 「このお寺には、何か好いものがありますか。」
 周三は床にかかった羅漢の幅などを眺めながら言った。
 「以前はちっと有ったそうなが、今は岸駒の虎ぐらいなもので、それに岸岱、文晁……今出して来てお見せ申します。」

 というわけで、このエピソードを追体験!岸駒の虎をはじめ、その息子・岸岱の龍、その他羅漢、鬼子母神の掛け軸等の超貴重資料を、説明をうかがいながらじっくりと拝見することができました。静明寺さんありがとうございました。
 今だけ!!というプレッシャーに押され、ぐいぐい見るあまりに、周三のふりをして何気なく「岸駒は可いものですか。」と言ってみるのをわすれました。 


 (2012.9.1) 

ラジオ収録

 エフエム石川さんが企画展の取材にきてくださいました。ざっと館内をご案内して、いざ収録。秋聲のこと、記念館のこと、白鳥さんのこと、いろいろとお話しさせていただきました。
 さすがはプロのアナウンサーさん、なんだか発声からして違います。流暢に話を促される一方で、同じことを何回…!といった気持ちだけ120パーセントの回答が切ない限りです。
 たまたま当館の企画展チラシをご覧になり、白鳥さんの発する「私も世界の眞相を知りたい。」というコピーに惹かれてお電話くださったとのこと。白鳥さんの人生に対する飽くなき探究心が、新たな求心力となりました。エフエム石川さんありがとうございました。
 放送は9月3日(月)14:20~「TRADE WIND」のコーナーだそうです(予定)。

 途中に音楽がはさまる予定とのことで、秋聲にちなんだ音楽って何かありますか?とのお尋ねに、「ボレロ…ラヴェルのボレロ…ですかねぇ…」「ボレロ…ですねぇ…」と頑なにボレロしか言わずに申し訳ありません。他にまったく無いわけではないのですが、もろもろ考え合わせた結果、ひらすらボレロ押しになってしまいました。結局なにが流れるのか、当日をおたのしみに。

      秋聲遺品のレコード。当然「ボレロ」もございます→
 

(2012.8.31) 

押し花


 次の企画展のための資料を集めているところです。新たに入手した昭和初期の雑誌、秋聲の鏡花評が載っています。該当ページを開くと衝撃的な出来事が…

 ↓まさかの押し花です。

 前の持ち主の方がなにか華奢なはかない植物をはさんでいらっしゃいました。それだけならちょっとほっこりするいいお話なのですが、その植物から押しつぶされて出たであろう液体成分が紙にびったり…茶色いシミになっています。
 他人様の思い出にケチをつけるわけにはいきませんが、よりによってココ…秋聲が鏡花さんについて面白く語っているココ…だからこその目印…しおり代わりの押し花…


 せめて紙のしおりにして欲しかった…!と崩れ落ちそうになる身体を支えながら、名も知らぬお方の思い出の押し花をつまみました。思うがまま水分をはき出してカラカラになっているのが妙に憎いあんちくしょうです。
 次回企画展開催の暁には、茶色くその痕跡を残す雑誌をさがしてみてください。
  

(2012.8.30)  

10きょうだい


 ひさびさの大雨です。明け方にはげしく雨が降り、昨日まで水量もすくなく中洲の露わだった浅野川が一転、茶色い濁流とあいなりました。そんななかで見かけたカルガモです↓
お行儀よく一列に並んで川を遡っていきます。

 その整然とした隊列につい見とれていて、はっと気付くと、後ろのほうに行くにつれなんだか小さくなっているような…?比べてみると一目瞭然です、隊列でなくご家族でした。いちばん後ろの小さいモジャはゴミかとも思いましたがズームしてみるとやはり小さな末っ子。ひとり色もまだ淡く、親ガモの4分の1ほどのサイズしかありません。


 カルガモの家族の平均構成員数は存じ上げませんが、これはなかなかの大所帯です。秋聲先生のところでさえお子さんは7人。かたや10羽。負けました。
 濁流にも負けずぐいぐい登っていくたくましいご家族は、浅野川大橋をくぐって秋聲記念館の方へ向かっていきます。
 急いで橋の反対側へ渡ってみましたが、ご家族は現れず。残念ながら見失ってしまいました。


 ちなみに徳田家は上から一穂、瑞子、襄二、喜代、三作、雅彦、百子となっており、雅彦さんだけ何故雅四(マサシ)じゃないんだ!とツッコミたくなる構成です(占いの結果だそうです)。 


(2012.8.26)  

本日の旬

 今日はなんだかクイズラリーがアツイようです。当館にはよりたのしく展示をご覧いただけるように、展示にちなんだクイズラリー用紙が備えてあります。
 今年4月に内容をリニューアルをいたしまして、現在は下記の6種類になっております。

  初級篇(10問)    金沢篇/初級篇(10問) 
  中級編(15問)    金沢篇/中・上級(15問)
  上級篇(30問)
  企画展篇(10問)
  


 つい先日輪読会にもご参加いただいたお二人連れ、そのときには中級編をされていたのですが、今日は上級篇に挑戦!「こないだ見たのにすぐ忘れるわ~!」と笑いながら館内を回っておいででした。
 それから金沢検定を受けられるらしいグループの方々も挑戦してくださったとのこと。行列効果でしょうか、ありがたいブームです。
  
 表には出していませんが、実はこっそり常連さん篇もあるのです。すべて制覇してしまった!という強者がいらっしゃるもので、特別にご用意いたしました。 受付に「…アレください」とこっそりご用命いただければ、ニヤリとして奥のほうからお出しします。(ちいさなお子さん向けもありますよ!)
  

(2012.8.25)  

平積みの罠

 次回企画展の準備やらなにやらで、徐々に机回りに本の山が出来てきました。主には秋聲全集ですが、その間に紅葉先生(赤)やら鏡花さん(緑)やら白鳥さん(白)やらが混じっていい具合の差し色になっています。傍らにちゃんと簡易本棚があるのでそこに収納すればよいのですが、そこにも入りきらなかったもろもろがどんどん平積みに…。

 平積みにしてしまうと取りにくいのみならず(いちばん下の本が必要になってしまったときにげんなりします)、実際にどの本で構成されている山なのかが瞬時に判断できません。顔をヨコにして変な角度から覗き込んでようやく個々の構成員が把握されます。
 普通に立てて並べればいいのに…とは思いながら、おそらくは表面積の関係で、より大きなところに人は安心感を見いだし、ついついそこに依拠してしまうのです。
 ヨコに積まれてしまった秋聲全集に申し訳ないという気持ちでもってパソコンに向かうと、秋聲先生の机回りも思いっきり平積み採用でした。


                      むしろ平積みしか見当たらない書斎↑

(2012.8.24) 

残暑みまい


 先日、映画をご覧いただいたお客さまと終了後にすこし雑談をする機会がありました。秋聲に興味はあるけど全然知らなくてね、と仰るお客さまに、よろしければ館内案内いたしましょうか?とお声がけしてみると、是非!とのことだったので、ぐるりとご案内させていただきました。
 最後にショップで書籍もご購入くださり、またきます~とその背中をお見送りしたのでしたが、本日、その方からお礼のお葉書が届きました。
 思いもかけないことで、とても嬉しい出来事でした。「出会いに感謝」と丁寧に手書きで記されたその葉書に、こちらこそ心から感謝です。お気遣いありがとうございました。
 
 白鳥にしろ秋聲にしろ、あの頃の文学者というのはとてもよくお手紙を書きます。ほかにツールがないから仕方がないというところもありますが、白鳥さんからの封書をビリビリやんちゃに開封している跡などを見ると、ああ秋聲ハサミ持ってくる余裕ないほど心待ちにしていたのかしら…とか、内容以外にもいろいろな情景が想像されて楽しいです。
 
 自分もあげた手紙を公開されたくないからもらった手紙はすぐ棄てる派だという白鳥さん。上司小剣君はとっておくタイプだから困る、と書いておいででしたが、すみません、秋聲先生もとっておくタイプだったようです。意に反して公開してしまいました。
 

(2012.8.23) 

みーつけた。

8月も終盤に入ったというのにまだまだ暑い日が続いています。
昨日は石川県が全国で一番気温が高かったのですね。

しかしながら秋の気配もあちらこちらで感じられる今日この頃。
朝晩の涼しさ、虫の鳴き声、頭の垂れた稲穂、空のうろこ雲などなど。

本日は、日頃お世話になっている解説ボランティアさんに月1回、来月の予定などをお伺いするための文章を発信しました。
そこで見つけたのが『9月・・・』です。
そうなんです、あと1週間とちょっとで9月になります。
暑い暑いと思っていても秋はサクサクと近づいてきていますね。

8月のカレンダーをめくるとお部屋の中もすっかり秋らしくなるのでしょう。

今日は卓上で『小さな秋』 みーつけた~!!
 

   (2012.8.22)  

「秋聲旅日記」上映ウィーク


 今年も秋聲原作の短編映画を館内で上映しております。ちょうど去年の今頃にも一度上映会を開催したのですが、そのときは一日だけだったためお客さまがその日をめがけてわんさか。結果、あまり上映に親切でない会場の作りもあり非常に見づらい状況になってしまいました。
 というわけで、今年は上映期間を6日延ばして一週間まるまる上映期間にしてみました。11時~/15時~と1日2回上映いたします。

 ←おかげさまでこう。

 ほとんどサロン貸し切り状態。来てくださったお客さまは「え~いいのかしら~」とやや恐縮されながら、とてもリラックスしてご覧いただけたようです。もともと余り大勢で見るタイプの映画でなく、少数でしっとりじっくり、その雰囲気にどっぷりと浸って見たい作品です。

 
 また、映画内に登場するひがし茶屋街だったり、あの料亭だったり、この橋だったりという見なれたあの場所は、「ああココ!」という感慨ももたらしつつ、どこか非現実的でいつものそこと違うような独特の世界観に包まれており、20日ほどの秋聲の旅日記に一緒につれていかれてしまう45分間です。

 上映は26日(日)まで。とはいいながら、平日の、意外と午後の回あたりが狙い目です。 


 (2012.8.20)  

「ラジオスターレストラン 星の記憶」

 本多町の歌劇座で、標題の舞台公演が催されました。ちょうど去年の今頃、この欄でもご紹介した泉鏡花文学賞受賞作家・寮美千子氏原作・脚本の舞台です。金沢ジュニアオペラスクール公演2012ということで、若さ溢れる小中高校生が中心となって出演。人間たちが好き勝手に地球を破壊した結果滅んでしまった種族の悲劇をとおして、それぞれのいのちの根源を見つめ直すという壮大なストーリーが美しい音楽に乗って展開されます。
 そもそも、寮さんが秋聲の相棒・桐生悠々の支援者であった科学ライター・寮佐吉さんのご令孫であったことから館とのご縁が繋がったのでしたが、地球や火星など国でなく星レベルでものごとを考えた悠々のみならず、関東大震災が発生した際に秋聲が書いた内容とも重なってくるような舞台でありました。

 劇中で語られる「ぼくたちはみんな、星のかけら」という印象的なセリフは、秋聲でいうところの〝人間の原始的な恐怖〟。人類という存在が特別で、自分たちだけは決して死滅しないと思い込んでいる、またはそういったことすら日常に意識しない我々が、天災に見舞われてはじめてそうではないと思い知らされるということ。人間も自然の、地球の、ほんのささいな一部なのだと認識させられるということは非常な脅威であり、同時になにか大きなものに包括されるようなあたたかさも感じさせる…
 どう取るかは状況に大きく左右されるのでしょうが、ふだんは表層部分をふらふらしている意識をぎゅっとなにかの奥深くに引き込んでくれるような力のある、不思議なラジオスターレストランでした。


 (2012.8.18) 

第3回 輪読会



 昨日、第3回輪読会を開催いたしました。暑い暑い日でしたが、飛び入りの参加者も含め、いつもより多い人数での開催となりました。ご参加のみなさま、ありがとうございました。
 今回は、下の予告のとおり白鳥さんの「塵埃」を読みました。ルビの少ないテキストと睨めっこしながら、画数の多い見たことのない形の漢字を読んでいきます。さすがはみなさん文学好き、朗読にちょっと詰まると四方八方からフォローが入ります。安心保証つきです。

 自分にはなにかできるはず!今になんか大きいことしてやる!という気概に充ち満ちた主人公の気持ち、とはいえ何をしていいかわからず、とりあえず鉄アレイで身体を鍛えてみるという間違った頑張り、そんなモヤモヤした日々のこと――、昔若かった人達、そして今若い人達に多かれ少なかれ共感されるものではないでしょうか。そうしてなんとなく世間の塵や埃にまみれ、いつしか自分も大きな社会のなかの塵や埃のように埋もれていってしまうという怯え…そしてそれを「やむなし」と甘受してしまう、させてしまう「老い」というもの…それらを鋭く冷徹に描きだしながら、しかしそのうちに秘かに燃えているのは、やはり白鳥さんの抑えきれない人生に対する情熱のような気がしてなりません。
 内容は小難しいときもありますが、「コレ読めない!」と言える会を目指していますので、次回10月の第4回、是非ご参加ください。 


 (2012.8.17) 

「泉鏡花といふ男」

 次回企画展の正式タイトルが決定いたしました。「『黴』と『和解』(仮)」改め、「泉鏡花といふ男」。どストレートなタイトルになりました。

 そもそも、11月に行われる泉鏡花フェスティバルに合わせた企画展につき、「『黴』と『和解』(仮)」の段階から鏡花さんとの関係を取り扱うつもりではいたのです。秋聲の『黴』という作品で二人が仲違いしたこと、そして『和解』に描かれる二人の和解までの顛末を中心にご紹介…というつもりでおりました。しかし、内容を詰めていくにつれ、その二つに焦点を絞ってしまっては、二人の間のおもしろいいろいろを取りこぼしてしまう…ということで、秋聲が鏡花さんについてまとめ書いたエッセイ「泉鏡花といふ男」という作品タイトルを、そのまま企画展タイトルに持ってくることに決めました。このタイトルならば取りこぼしてしまういろいろをすべて拾って詰めこむことができそうです。

                           どストレートな『和解』→
 
 三文豪それぞれは知っていても、それぞれの関係性については意外と知られていないかもしれません。秋聲の鏡花評も非常におもしろいので、気合いを入れて準備に励みます。 


 (2012.8.16)  

秋聲の好きな花

 浅野川の河川敷に今年もグリーンカーテンが育っています。それと同時に通りと土手の間の塀からニョキッと見事なひまわりの花。たいへん夏を感じさせる絵面です。
 さて秋聲先生の好きなお花はなんだったろう、と全集を紐解くと、当時の雑誌の企画の、いろいろな文士アンケートのなかにありましたありました。
 大正3年、「好きな花は?」という質問に「大抵好きです。」…非常にざっくりしています。ただこの時は他に16問もあったので、どうやら疲れてしまったご様子。4年後別のアンケートで「最も好む花」という題目に対し、「花は皆な好きです。桜、牡丹(ぼたん)、躑躅(つつじ)、薔薇などは最も好きです」と少し丁寧なお答えを返しています。しかし残念ながらひまわりは出て来ません。さらに5年後、同じ題目に次のようなお答え。

「牡丹は好き嫌ひの意味でなく花の王だと思ひます。
その他の花は大抵好きです。その季節季節の色彩として。」

 ということで、とにもかくにも牡丹が気になってしまう秋聲とその〝季節季節の色彩〟というカテゴリーの中に、ひまわりもきっと入るであろうという今回の考察でした。 

 (2012.8.14) 

ちりほこり


 8月17日(金)、第3回輪読会を開催します。学芸員とともに秋聲の作品をわいわい好き勝手に読み深めるというもの。前年度からはじまり、秋聲の短編小説をいくつか読んできましたが、次回は開催中の白鳥展にあわせ、特別に白鳥さんの作品を読んでみたいと思います。
 とりあげる作品は「塵埃(じんあい)」という、白鳥さんが読売新聞社在籍時代に材をとった二人の校正係のお話です。
 明治40年前後に小説を書き始めた白鳥さん。自然主義文学の勃興期であったこの頃、自分でも意識せぬうちにその仲間入りをさせられてしまった、と語っています。そういった境遇から「自然主義文学」をすこし離れたところから観察、分析もできる白鳥さんなのですが、たとえば秋聲の作品を挙げて「黴(かび)」やら「凋落(ちょうらく)」やら自然主義文学ってなんだか陰鬱でうっとうしいものばかり!とバッサリ一刀両断です。みんなうすうす気付いてはいたけれど、あ、それ言っちゃうんだ、言っていいんだ…!と思わせてくれるのが白鳥さんの面白いところ。
 

 そして、ん?でも待てよ?「塵埃」?「ちり」と「ほこり」?「ちり」だけでは飽きたらず「ほこり」までご登場…?いやいや白鳥さんだって充分陰鬱でうっとうしいですよ!などと好き勝手なことを言っても良いのが輪読会です。
 是非ご参加ください。 


←展示室では冒頭のみお読みいただけます。

 (2012.8.13)  

正宗家のひとびと


 正宗白鳥さんのご遺族がご友人と一緒に展示を見にきてくださいました!
 今回のチラシのデザインをとても褒めて下さり(しつこいようですが白鳥さん写真の撮影は土門拳氏、土門拳氏です)、館内にかかる大きなタペストリー前でしばし歓談。吹き抜けを背にしてやわらかな光を受ける白鳥さんの横顔を眺めるその時間が、いつもよりちょっと特別でした。
 白鳥さんのなんたるかをご紹介するには非常に狭い展示室で恐縮しつつ、中をご案内させていただきました。

 「この字がね(笑)」と仰りながら手紙や原稿類を丁寧にご覧になっていきます。また、お身内ならではのお話もたくさん聞かせてくださり、たいへん楽しいひとときを過ごさせていただきました。暑いなか、ご遠方からのお越しに心より感謝申し上げます。

 あたふたと舞い上がってしまった結果、みなさんでの記念撮影をうっかりしてしまいました。是非またのご来館をお待ちしております。
 
              早稲田大学時代の白鳥さんのこのお顔が、
                 息子さんによく似てらっしゃるそうです→
  

 (2012.8.12)   

ナイト・ミュージアム②

 2日間にわたっての開館延長が無事に終わりました。 たくさんの方々にご来館いただき、展示と夜景を見ていただきました。暗さが増すにつれ、ライトアップされた梅ノ橋が琥珀色に輝いて、それはそれは綺麗な風景でした・・・。

 そして昨夜、浅野川河川敷野外ステージでは「月見コンサート」が行なわれました。夜風にのって横笛とチェロの音色、そして艶やかなソプラノ歌手さんの声が記念館まで聴こえ、こちらも、それはそれは素敵でした・・・。


 「かなざわ燈涼会2012」は、本日12日で終了となります。2012と言うことは、来年の2013も行なわれることでしょう。今年見逃した方は、来年、是非足を運んでください。
 主催の金沢青年会議所のみなさま、関係者のみなさま、ありがとうございました。




        シャー営業部長は、1日目の夜に出勤されました。→
 

 (2012.8.11)  

学芸員実習 無事終了


←ずいぶんと、あらくれております。
 
展示実習で学生さんが作成した小キャプションです。断面のあらくれ具合がお島さんの比ではありません。
 「まぁでも『あらくれ』でよかったね、『縮図』じゃなくてよかったね」という謎のフォローも入りつつ、現場にひと盛り上がりを提供してくれた一枚でしたが、これはさすがに作成し直すことに。

 秋聲グループに振り分けられた学生さんたちは、今回ほぼはじめて秋聲とその作品に触れたというひとがほとんどでした。はじめは何が代表作でいったいどんな人なのやら…と完全に手探り状態でしたが、展示実習を追えた今、少なくとも「あらくれ」と秋聲の名はしっかりと心に刻まれたことでしょう。
「オッあらくれてるね~!」を各大学を流行らせていただくよう、こそっとお願いしておきました。

 短期間で猛勉強してつくりあげたそれぞれの展示。ほんとうによくがんばってくれました。3班15人の力作は、金沢ふるさと偉人館さんで9月2日(日)までご覧いただけます。
 

 (2012.8.10)  

ナイト・ミュージアム


 「かなざわ燈涼会2012」の開催に合わせて、本日10日(金)と明日11日(土)の両日、9時まで夜間開館いたします。5時以降の入館料が無料に、更に近隣の文化施設を観覧するとその場で記念品がもらえます。
 先日、その記念品が届きましたが、七色に光る物体です。(手に入れてからのお楽しみ・・)
まだまだ日中は暑い日が続いていますが、記念館そばでは赤トンボが飛ぶようになりました。立秋を過ぎてからは夜風も涼しくなりました。是非、この機会にお越しください。

 展示をご覧になった後は、夜景をお楽しみください。当館2階からの昼間の眺めはすばらしいのですが、夜の眺めも更に更にすばらしいですよ。(コレ、以前にも書きましたね。)


               ナイト・ズー (これから仲間が集合!) →
 

 (2012.8.8)  

若い感性


 ただいま学芸員実習中。今年は15名の学生さんが参加しています。展示実習では3グループに分かれ、それぞれ蓮田修吾郎、鈴木大拙、そして我らが徳田秋聲についてミニ企画展をしていただくことになりました。
 他館でのさまざまな実習の合間に秋聲記念館で秋聲の猛勉強をする学生さんたち。パネルにする肖像写真を選びながら、これもいいねぇあれもいいねぇと楽しそうです。そんななかで、ひとつ新鮮な出来事がありました。下記記事でも触れている徳田=ダンディ=秋聲なコチラ↓のお写真にまつわる一幕。これを見た学生さんたちの反応がなんと「あ、秋聲カワイイことしてる(笑)」だったのです。そのときは素知らぬ顔をしておりましたが、えっあっそうですか…!と内心でかなりの衝撃を受けておりました。

 たしかに手の位置がカワイイといえばカワイイ…女子高生の小顔効果を狙った写り方みたいといえばそうみたい…と思いながらも、これが若い感性というものか…と、一瞬にして背中に哀愁が漂ってしまいました。

 徳田=ダンディ=秋聲あらため、徳田=カワイイ=秋聲。どちらもよろしくお願いします。

 追伸、秋聲の本名は、徳田スネオではなくスエオ(末雄)です。 


 (2012.8.6)  

小将町中学校出張講座


 小将町中学校さんのご厚意で、8月6日本日、登校日に集まった全校生徒さんたちの前でお話をさせていただきました。題目は「徳田秋聲と桐生悠々~それぞれの反抗/130年前の卒業生~」。というところからもお分かりのように、秋聲・悠々は今から約130年ほど前にそろって小将町中学校の前身校を卒業しているのです。
 つながりはそれだけでも充分ですが、今日は広島原爆の日ということで、平和教育の一環として特に悠々に重点を置いたお話にさせていただきました。「関東防空大演習を嗤ふ」という社説のこと、個人雑誌「他山の石」を7年間ひとりで発行し続け、戦争へと突き進む日本を止めようと死ぬまで叫び続けたこと。暑い暑い体育館での聴くほうにとってはややツライお話になってしまいましたが、すこしでも生徒さんの心に残るものがあれば有難いことです。

 実は前任の校長先生・教頭先生のときに出張講座のお願いをしにうかがったのですが、3月にその先生方がお二人とも転任され、4月になって申し送りを受けたという新しい校長先生・教頭先生から、改めて講座依頼を受けたのでした。
 ほとんど飛び込みの不躾なお願いだったにもかかわらず、きちんと次の先生に伝えてくださった前校長先生・教頭先生、またそれを受けて今回お声がけくださった現校長先生・教頭先生、ほんとうにありがとうございました。
 

 (2012.8.5)  

秋聲でも一曲

 横山家展がきっかけで館によく遊びに来てくださるようになった地元の方が、驚きのニュースを携えてご来館くださいました。なんと姪御さんがこのたびCDデビューされたとのこと。お土産にと持ってきてくださったものを見ると、金沢をテーマにしたご当地ソング、そしてジャケットは茶屋街で撮影、というなんとも素敵な1枚でした。

 歌詞のなかには最近(↓)話題の「滝の白糸」も登場し、恋に一途な切ない思いが歌われておりますが、思うままにはならない恋路に苦悩するのはお増さんも同じ!銀子さんも同じ…!(それぞれ「爛(ただれ)」と「縮図」の主人公です)
 そんなわけで秋のセカンドシングルは秋聲で是非、と無茶なお願いをしておきました。
 
←CDの一部

 「秋聲女川慕情~お増の涙~」(1番)、「秋聲女川慕情~銀子の決意~」(2番)…いかがでしょうか?

 (注:残念ながらお増も銀子も金沢とは無縁です。)
 

 (2012.8.4) 

おやつレポート その7


 本日のおやつはいつもお世話になっているご近所のおじさまからいただいたキウイ…ではなくスイカです!「あんたんとこ冷蔵庫あるかい?」「あります」「こんぐらい入る余裕あるかい?」「あります!」との図々しいやりとりのうえ、自家栽培だという立派な黄色いスイカを半玉ゴロッといただいてしまいました。
 目の前にすると紛う事なきスイカの香り…夏の香り…。みんなでしゃくしゃくいただいて、夏を実感いたしました。

 雰囲気で食事を楽しむタイプの秋聲曰く、スイカは冷蔵庫から引き出されたものより清冽な水に浸しておいたものの方が感じが涼しくていい、とのことですが…すみません…冷蔵庫あるかい?と聞かれたもので…水に浸すには断面も露わだったもので…。

 くださった方は「甘くないから水分代わりに食んまっし」と仰っていましたが、いえいえ冷蔵庫から引き出されても充分甘くおいしく涼しいスイカでございました。ごちそうさまでした。
 

(2012.8.3) 



 泉鏡花作「義血侠血」のヒロイン・滝の白糸の姿をかたどった『滝の白糸像』と、『滝の白糸碑』が、当館から梅ノ橋を渡り、左に曲がってすぐのところにあります。
 実は、当館からちょうど白糸さんの後ろ姿を見ることができるのです。勿論、常に後ろ姿ですが、時には「あれぇ!?こっち向いてる!」と錯覚してしまうことも・・・。


 猛暑日が続いていますが、久しぶりに見た正面からのお姿は、“雨が降らないかなぁ~”と空を眺めているかのようでした。

  秋聲記念館に立ち寄られた方は、こちらを見てから泉鏡花記念館へ!泉鏡花記念館に立ち寄られた方は、こちらを見てから秋聲記念館へ!

↑ 白糸さんの向こうに“秋聲記念館”




                            
ただいまお休み中!                             手を当てると → 水が出ま・・・せん。
          
     

 (2012.8.1)

朔日の習慣

 8月になりました!ということで、書斎の掛軸をかけかえました。
 今回は迷うことなく白鳥さんの自筆掛軸です。本当ならば展示室でお目に掛けようと思っていたのですが、例によって入りきらず…。全面ガラスケースはお手紙だけでいっぱいになってしまったため、書斎でのお披露目と相成りました。手紙はペン書きのほうが多く、そして秋聲に「彼のペン書きはある意味達人の域」といった旨の讃辞を送られていますが、こちらの軸(扇面)は筆書きです。

 「故郷」という小品の中の一節。
 瀬戸内海を望む岡山の裕福な網元の家に生まれた白鳥から見た故郷の姿が、比較的長い文章で綴られています。

 筆書きだからか、扇面だからか、長文だからか、いつになく緊張の伝わる白鳥さんの文字。書斎での展示では、読むには遠くて非常に申し訳ないのですが、ぜひ秋聲書斎と白鳥掛軸のコラボ空間をおたのしみください。

 

(2012.7.30)

文士の決め顔

 とある事情から秋聲先生の肖像写真の中でもっとも秋聲らしいものはどれだろう?と、現在見比べっこをしています。よく利用されるのは、熊のパイプをもったお写真。非常に渋い写りかつ、熊のパイプを遺品として展示しておりますので、おおコレか!と感慨も一入。
 それからご自宅の書斎で文士らしくふるまっていらっしゃるお写真もございます。館の再現書斎の前にパネルを置いて、ほらココですよ!ココにいらっしゃるお写真ですよ!とあわせてご鑑賞いただけるようにしています。
 それから家族写真も何点か。全然笑顔を見せてはくださらないですが、たくさんの子どもたちに囲まれて、口はむすっとしていながらきっと幸せなお写真です。

 そんな無防備なものもありながら、一方でしっかり決めていらっしゃるお写真もございます。

                            これなどまさに…→

 ものすごく決まっています。「ダンディー」を解説せよ、と言われたらこのお写真をさっと見せればよいのではないでしょうか。

 決め顔と秋聲らしさ、必ずしも一致しないと思いながらベストオブ秋聲を勝手にランキング中。 みなさんのお好きな秋聲もお聞かせいただければ幸いです。
  

(2012.7.29)   

白鳥書簡翻刻

 白鳥展、開催して2週間が経ちました。2週間経ってみて耳に入ってくる感想の多くが「白鳥さんの字、××!!」というもの。「××」の中には、ご覧になった方それぞれの万感の思いが込められており、なかなかコチラで一言にはまとめてしまえませんが、そこを敢えて一言でまるーく言ってみるならかなりの癖字でいらっしゃるということ…。秋聲もそうとう癖字ですが、白鳥さんのもそれはそれで比類なき白鳥スタイルが確立されています。
 じーっと眺めているとなんとなく読めてくる、はず…との判断から、傍らにはほんのささやかなキャプションのみで、今のところ翻刻(活字化したもの)を一切入れていません。ただでさえ文字の多い文学館の展示、キャプションやら翻刻を読むことの方に疲れてしまわないよう、できるだけ現資料をご覧いただきたいとの思いあってのことでしたが、その目論見は成功しているのかいないのか。
 
 なにせ30通余の自筆書簡を展示のメインにしているもので、そこにご感想をいただけるのは間違いなく有難いことだったのですが、「××」な結果、果たしてお手紙の内容が伝わっているのかしらと不安になり(当然、内容がすべてでもないのですが)、やはり翻刻を添えてみることにしました。
 といっても、不要な方には無視していただけるよう展示とは別途の翻刻ファイルを作成。必要な方には、手に持って見比べながら歩いていただける形にして置いてございます。

←コレ

 

(2012.7.27)    

土用の丑の日
 

 夏まっ盛り、高騰中のうなぎはもう召し上がりましたでしょうか?
 秋聲がらみでうなぎの話はあったかな、と取りあえず赤い「掌文庫」〔たべもの編〕を紐解くとちょっとだけ出て来ました。というより一文字だけ…。
 「鶫(つぐみ)・ふぐ・鴨など」というエッセイで、ふぐについて書き記すなかにさりげなく登場します。

 私の二三片(きれ)口にした感じからいうと、旨いといっても烏賊(いか)の刺身ほどの味はないし、鰻やまた松魚(かつお)や鯛や海老ほどの繊細な味もないように思える。
  ↑ココ!!

 引用文の主旨といたしましては、秋聲先生のふぐ評です。「私の田舎にはふぐの塩漬や糟漬もあって、不断に食べているが、(中略)これもそう旨いものではない。」あまつさえ、「ふぐの形を考えるだけでも食欲が減退する」とのこと。

 とにもかくにもふぐは見た目からしてお好きでないようですが、これを読む限りうなぎはどうやらお好きだったようです。(浅すぎる考察で恐縮です。)
 最終的に魚類の乱獲にまで言及し、その「後世子孫」のことを心配されるあたりが、秋聲先生のおもしろいところ、そして現代にも耳の痛いところです。


(2012.7.26)  

三文豪読書塾

 玉川こども図書館さん主催の「中学生のための三文豪読書塾」に行って参りました。三文豪館の学芸員が、中学生のみなさんにそれぞれの作家についてご紹介する企画です。
 基本的には中学生のみなさんにお話しするのが目的ですが、お隣に座って犀星、鏡花それぞれの学芸員さんのお話を伺えたのがとても新鮮で勉強になりました。
 館にお邪魔したり、会議などでしばしば顔を合わせることはあっても、なかなかその専門ど真ん中のお話を聴く機会はこれまでになく、中学生のみなさんと一緒にメモをとりつつ、二文豪のエピソードを拝聴して参りました。
 犀星さんの徴兵検査でわざと眼鏡をかけた事件、鏡花さんの兎コレクションの総数、紅葉先生の名言集!などなど、おもしろいこぼれ話も盛りだくさん。

 作品はなかなか小難しい三文豪ではありますが、そのお人柄が知れるとぐっと身近に感じます。そして並んでお話しさせていただきながら、つくづく彼らが同世代――同じ時代を生きた三人なのだなぁ…と妙な感慨に耽りました。
 ご参加くださった生徒さん、子ども図書館さん、有難うございました!
      ちゃっかりいただいてきた二文豪の資料プリント→ 

 (2012.7.25) 

扇風機しばり


 先日いつもお世話になっている来館者の方からとある雑誌を見せていただきました。「卯杖(うづえ)」というその雑誌、秋聲の師である尾崎紅葉所属の俳句会「秋声会」の機関誌です。(「秋声会」と「秋聲」との因果関係はないようです。)

 そこには、「旋風器」というテーマで秋聲が俳句の選をしたコーナーの掲載があり、実に37名もの人々が「旋風器」をいろいろな角度から俳句に詠んでいます。
 そのページがなんとも圧巻!とにもかくにも「旋風器」という語の乱れ打ちです。
 「なんとかなんとか旋風器」と、館を出てお家に帰ってお風呂掃除などしているときにでもついうっかり口ずさんでしまいそうな旋風器旋風に、思わず笑ってしまうのでした。
 
 最後に選者も一句。

  大旱(だいかん)の雲喚起(わきおこ)せ旋風器

 目下、節電対策で大活躍の扇風機さん。秋聲先生が大ひでりだから風を起こして雲を呼んでこいと仰せです。 


(2012.7.23)  

第2回入門講座

 実践女子大学教授・小林修先生をお招きして、短編小説「一つの好み」を解説していただきました。昭和9年、この頃に交際のあった白山(はくさん)芸者・小林政子さんとの生活に材をとった作品です。

 本郷の秋聲旧宅から歩いて15分ほど、崖下にあったという白山花街は現在見る影もないそう。一、二軒だけ、当時の風情を残す建物が残っているそうで、実際にそこを歩いて撮影されたお写真とともにご紹介いただきました。

 作品の中で、秋聲は自身をモデルとする「庸三」に当時すでに退潮となった自然主義文学について語らせていますが、それに対し政子さんをモデルとする「正子(しょうこ)」の名台詞。

 「私先生の煙草と自然主義をやめさせる。」

 なかなかどうして、しびれる一言です。どこかで是非使いたい!
けれど使う場面がない!
 煙草と自然主義を辞められない方、募集中です。 


 (2012.7.22)   

散髪しました。

 にわにはにわはくちょうがいた5月22日からはや二ヶ月…。6月22日は展示準備も佳境でおそらくそれどころでなく、「二羽何がいるって!?」といった鬼の形相でスルー。そしてようやく落ち着いたらしい7月22日本日。おかげさまでなんとか無事に白鳥展もオープンし、そろそろ気持ちを次の企画展を切り替えていかねばならない7月のはくちょうの日です。
 
 日めくり方がわるいのか、切り取り部分が過去の日々の積み重ねでもさもさしており、日めくりにくいのみならず、二羽の白鳥の頭が若干隠れるくらいに伸びたい放題だったもので、思い切って一掃作業を行いました。


                             ビフォア→ 



                             アフター→
 

 前髪が額にかからないくらいにはキレイになりました。心なしか輝いて見えます(それは日曜の朱書きだからです)。さて、そろそろ白鳥から黴(かび)へ…ここらで心機一転です。

 
 
 (2012.7.21)  

ケーブルテレビさん


 現在、ケーブルテレビで金沢市内の施設を紹介するコーナーを放映中ですが、本日秋聲の番が回って参りました!なんとかもってくれた晴れ間に、秋聲記念館外観とともに、ご挨拶させていただいている之図→
 正確には、ご挨拶させていただくにあたって、コメントを必死で暗記している之図。そして梅ノ橋に駆け上がって、テレビカメラの後ろからいつもの3割増しの笑顔でデジカメを構える職員。
 どこを見ていいか分からず、結果カメラを必要以上に凝視しながらしどろもどろと「ゼヒオタチヨリクダサイ」。是非ご覧ください、とは言いにくいところですが、是非お立ち寄りください、という気持ちは100%です。

 昨日はデッキで一日ごろごろしていらっしゃったのに、本日営業部長は現れず。取材の日程、お忘れですか!?

 「え~…」からの、


「はっ…!」
 
 
 

   (2012.7.20) 

12345!


 鏡花記念館さんのホームページを覗きに行って、とってもおめでたいことが起こりました!鏡花さんのところは、トップページに訪問者数のカウンターがついており…

←こちらのお写真、おわかりでしょうか、なんと「0012345」というめでたい数字を踏みました~!(鏡花さん申し訳ありません、秋聲記念館のしわざでした)

 秋聲記念館ホームページにはわかる形でカウンターをつけておりませんので、新鮮な喜びを味わうことができました。ひとときの興奮をありがとうございます。


 これからもたくさんの方が貴館ホームページを訪れることと思いますが、1234567の頃、きっとまた現れます。よろしくお願いいたします。

(秋聲記念館の良心曰く、0012343のときに気付いた職員2名によるお昼休みの共謀です。)
  

 (2012.7.19)  

くらしの洗い張り

 横山家展が無事終了しましたので、金沢くらしの博物館さんに鳥籠をお返しに行って参りました。一緒にお借りしておりました鳥籠の中の小鳥(くらしの学芸員さんお手製のメジロ)も、同館で展示中の鳥籠の中に移されました。3月末に逃げだしたチコ(仮名)が戻ってきたよ!的な、なんだか微笑ましい光景でした。
 返却が済み、企画展示室を拝見。現在は「昔の洗濯」展を開催中で、レトロかわいい牛乳石鹸のパッケージや、堂々たる昭和の洗濯機などが展示されています。その中にどこかで見たことのある板、とそれに貼ってある布を発見!いつか江戸村さまのブログで拝見した噂の「洗い張り」がなされておりました。
 洗った布を板にビッと貼ってのり付けするという…これが噂の…!

 はがしてみていいよ~とのお言葉に甘えて、おそるおそるぺりぺり…途中から大胆になってべりべりっと一気に剥がしてやりました!やりきった感満載でしたが、長い板に貼ってある最後の一枚きれだったもので、「なんかすいません…」と恐縮する隣で「ん?」と言いつつおもむろに板をくるっ。裏にも大きいのが貼ってありました。
 みなさまに触っていただける体験コーナーでしたので、くらしへお運びの際には是非。すっきり爽快です。

                    (右の人の背後の板にご注目。くらしさまHPより転載↑)
                 (注:こっちは本展示につき、はがしたらダメな方のやつです)
  

(2012.7.17)  

猛暑日

 昨日の金沢はひじょ~に暑く、正午現在の最高気温が全国トップで36度超えだったそうです。今日も暑くなりそうなので、朝の内に玄関横のヤブコウジにたっぷりと水をあげていたところ、ふと何かの気配を感じました。顔を上げると、玄関の壁にヤモリがヒョコヒョコ歩いています。夜中に記念館を守ってくれて、これからお休みのようです。その後、また何かの気配を感じ今度は顔を横に向けると、白い首輪をした青年ニャンコがこちらをジーと見ています。営業部長にヘッドハンティングされた部下かしら? よろしくね!

  
← 営業部長に代わってデッキの下から職員のはたらきぶりを   チェック

 金沢の梅雨明けは24日頃になる見通しだそうです。天気予報に傘マークはありませんが、旅行で金沢にいらっしゃる方は、折りたたみ雨傘をお忘れなく!
 

 (2012.7.16)  

「海の日」にギャラリートーク

 三連休の最終日、旅行者も多かろうということで、白鳥展ギャラリートークを行いました。それを狙ってきてくださった方もあり、たいへん有難い限りです。
 さて、今日は「海の日」ですが、秋聲は「海よりも山」派だそうです。とある雑誌のアンケートでどっち派ですか~?と聞かれて、以下のように回答しています。

 海よりか山の方が好い。
 海は何となく凄いが、山へ行くと安慰な気持になる。
 殊に私などの育った北陸の海はブリユウダーク(青黒い?)で物凄い。
 それに、海が年々陸を侵略して来て、或る町などは次第に狭められて居る。
 ――先づ山へ行きたい。


 …お、重い……!きっと編集者さんも夏だから~と軽いノリで聞いたに違いありません。それが、生真面目な秋聲先生、最終的に地球温暖化にまで言及し、だから山へ行きたいのだと駄目押し…
 せっかくの「海の日」になんだか申し訳ないことになりました。  
 

 (2012.7.15)  

正宗白鳥展2日目

 蒸し暑い中、シャー営業部長が出勤!記念館うら通りをフラフラ歩いているところを部下に見つかり、出勤することになったのです。決して部下が強制的に抱えてきたわけではありません!部下の後をトコトコついてくる可愛い上司なのです。


 白鳥さんに背中を向けたままマイカップで冷たいお水を飲み、のんびり毛づくろい。そして営業・・・。
(どうやらタペストリーは、夜中に確認済みのようです。)


 シャー営業部長曰く、『わたしも白鳥さんの展示を見たい!?』 
           

 (2012.7.14) 

正宗白鳥展オープン!


 本日無事に新企画展「正宗白鳥曰く、―自然主義文学盛衰史―」が開催となりました!お世話くださった方々、ほんとうに有難うございました。これからたくさんの方にご来場いただけましたら幸いです。

 さて、そんなめでたい矢先にひとつ残念なお知らせです。企画展タイトルにもなっている『自然主義文学盛衰史』ですが、白鳥さんの代表作のひとつであり、秋聲もたびたび登場する彼等が生きた時代の回顧録です。展示は本書に従って進められていきますが、この本、なんとすでに絶版となってしまったようです。展示をご覧いただき、読んでみたいわ、と思われた方に手にとっていただけるよう、と発注はしたのですが入手困難とのお返事。本当に本当に残念です。
 
 その代わり、といってはなんですが、白鳥さんの小説集のほうを館のショップで販売しています。薄紫の上品な表紙がお花とベストマッチング。この機会に是非ご一読ください。
 

 (2012.7.13)

私も世界の眞相を知りたい。

 鏡花記念館さんで学芸員会議が開催されました。展示替え中ではありましたが、なんとか目鼻がついたので、一旦抜けて会議に出席して参りました。

 写真は鏡花さんまでの行き道にある、いつもお世話になっているパン屋さんです。店頭に白鳥展ポスターを貼ってくださっています。「私も世界の眞相を知りたい。」というコピーとともに、はるか遠くを見やる白鳥さんの横顔(撮影はかの大家・土門拳氏です)→
 
 パン屋さんの店先で世界の眞相を知りたがる白鳥さん…   
 
 そう、世界の眞相はあらゆる場所に転がっているのです。
 人生を斜めに見ているようで、その実人生に対し誰より貪欲な白鳥さん(秋聲曰く、です)がそこにいます。この夏、いろんなところで世界の眞相を知りたがる白鳥さんにお会いできそうです。
   
   
 (2012.7.12)

展示替え3日目


 大物パネルの陳列が済みました。壁にもパネルが貼り付けられ、全体図が見えてきました。これから展示ケースに資料を入れていきます。

 展示ケースの大きさ、数に比べていつも用意した資料が多め…配置しながら泣く泣く削っていきます。それでもよく「ギュウギュウですね」と言われてしまいます。〝見せる〟ということを考えると当然適正な数量、お隣の資料との適正な空間を考えなければならないのですが、ついついこの資料とこの資料はセット、これを見てこれを見てもらったら更にわかりやすい…!と欲張ってしまった結果のギュウギュウです。

 ひとひとりの生涯を紹介しようとすれば当然ケースがいくつあっても、展示室の敷地がいくらあっても足りないわけですが、与えられた空間の中でどう効果的にお見せするか、常に目下の課題です。

 

   (2012.7.11) 

文学館における優先順位

 展示替え真っ直中です。現在、横山家展のものは撤去完了、白鳥展のものを陳列するための下準備をしています。検案事項であった白鳥筆ハガキ展示の方法もなんとかかたまり、会議室に詰めこんだ大きなボードに一枚一枚貼り付けているところです。

 ハガキを固定するのに使用しているこの三角のアイテム→
四隅をきゅっと留めてくれるものですが、ハガキを差し込むまえにもう一手間を加えます。きゅっと留められるようにきつく作られているはめ込み部分をカッターの先でぐりぐり伸ばす…こちらとしては、きゅっと固定して見栄えをよくすることよりも白鳥さんハガキの四隅の健康のほうが大切なのです。はめこむ際に角が痛むのがこわいのです。
 おそらくは三角アイテムのプライドを傷つけながら、正しい優先順位のつけ方について思いをめぐらすのでした。

 会議室の長机を四台くっつけてその上にボードを置き作業をしています。手が届かないためやむなく机の上に乗ってボード回りをウロチョロしながら、かがんだその姿がなにかに似ている…と思ったら今回はねずみ小僧でした。 

 
 (2012.7.10) 

ねがいごと


 七夕飾りがはずされました。あれからいろいろな方が願いごとを書いてくださり、おまけに自作の笹飾りをかけていってくれたお子さんもあり(完成度高し!願いごと叶うといいですね!)、文字通りみなさんの手で完成させていただきました。

 
 中でもひときわ目立つ副館長による緑の短冊。「秋聲ファンがふえますように」。画像の圧縮にも耐える堂々たる文字サイズです。いろいろなバリエーションで表現されてはいますが、詰まるところ職員の願いはこれに尽きるのかもしれません。

 それ以上進化の余地なし!と思われていたチラシのより効果的な三つ折りの仕方を模索する職員、一日限りのイベントのため何度も自分の足を使って周知に奔走する職員、秋聲にいつもアンテナを張っていち早く秋聲露出情報を仕入れてくる職員、みなの願いはおそらくひとつ。 


 さて、館では本日、防虫防黴対策である館内の燻蒸作業を終え、いよいよ展示替えに入ります。前回は順太郎と喧嘩する秋聲でしたが、今度は白鳥さんにうっとうしがられる秋聲をご紹介します。
  

   (2012.7.8)

金沢学講座

 北國新聞社さん金沢大学さん主催の「金沢学」第4回講座に行って参りました。
一年かけて、建築、美術、風俗などそれぞれご専門の先生方がお話しする全11回の講座です。そのなかに文学分野で混ぜていただき、「徳田秋聲、都市文化へのまなざし」というテーマでお話をさせていただきました。というのも、年間テーマが「モダン金沢から現代へ」。モダンといえば秋聲、秋聲といえばモダン、と安易に思ってしまうのは、やはり社交ダンス趣味がおありだからでしょうか。

 そういえば、白鳥路の三文豪像も秋聲先生だけ洋服でいらっしゃる…というところもひとつのパブリックイメージといえるのかもしれません。
 
 11月4日に実施される第8回金沢検定を見据えて、ということで、聴講者のみなさまは非常に熱心なご様子でした。単なる講演でなく、いわゆるテスト勉強、と思えば聞くほうも力が入るというものです。ところがどっこい、ホラ秋聲先生ひとりだけお洋服なんですよ!ね!ね!ではあまりに肩スカシ…といった感もありますが、これをひとつのご縁に館にお越しいただければ幸いです。

と思いましたが、明日から展示替えのため休館なのでした!9日~13日までお休みをいただき、14日、白鳥展とともに戻って参ります。 

 
 (2012.7.7)

犀星号破壊!?

 企画展の資料借用のため、石川県立図書館まで行ってきました。行きは例によって橋場町から周遊バスに乗ったのですが、降りる際に鞄が何かに引っかかりました。そしてカチャンッという落下音。なにごとかと振り返ると、「降ります」ボタンのカバーがはずれて床に転がっているではありませんか!
 ギャアッとなって「すいません!これ取っちゃいました!」と運転手さんに叫ぶと「大丈夫ですよ、よくとれるんです~」とのお返事。いやいや絶対そんなことないですよね!見たことないですもん!!
 果てしなく優しい嘘をついてくださったかわいらしい女性の運転手さんでした。

 とりあえず覆水盆に返してみようとワナワナする手ではめてみると、うまい具合にカポッとはまったので「すいません!なんか付きました!」と言ってバスを降りました。向かいに座っていた観光客らしいご夫婦はアハハと笑ってくれました。
 ちなみに破壊したのは青い犀星号の降車ボタン。なんとなくゆるっとしているのがありましたらそれは秋聲一派の仕業です。心からお詫び申し上げます。

←県図手前の石浦神社。
  七夕が終わると飾り一式を炊き上げてくれるそうです。
 

   (2012.7.6) 

祝・高志の国文学館オープン!

 本日、富山市の高志の国(こしのくに)文学館さんが新たに開館の日を迎えました!おめでとうございます!

 富山といえば三島霜川、小寺菊子など秋聲にゆかりの深い人々の出身地でもあり、新品の展示パネルには秋聲先生もしっかりといらっしゃるご様子。

 先日秋聲資料の件で同館の学芸員さんたちにご来館いただいたこともあり、本当ならばオープニングの日に花束をもって駆けつけたいところですが、当館も当館で企画展オープンが控えていますのでなかなかそうもいかず…。
 開館に先だってお送りいただいたチラシとリーフレット。なんと金色です!ゴージャス…!開館記念展「大友家持と越中万葉―風土とこだまする家持の心―」開催のお知らせです。

 あまりの見事な金色ぶりに、とりあえずスリッと触って指先を見てみました(失礼きわまりない!)…金粉はついていません。さすがです、というのもまったくもって失礼なおはなしですが、秋聲記念館職員一同、高志の国文学館さんの輝く前途を心からお祈りしております。


 (2012.7.4)  

なにかがちがう

  何かが刺さっている…

  わたしの玉砂利のうえに…

  なにかが……
 
 と思っていそうな背中。

 笹です、営業部長。去年もご覧になったはずです。病欠の間に相談もなく決行したのは申し訳なかったですが、根元ではなくどうか頭上をご覧ください。

 というわけで今年もきちんと営業部長のお目通りが済みました。そして職員だけでキャッキャしていてはアレなので、来館者の皆さまにも参加していただけるよう館内に短冊をご用意しております。昨日、早速つけていって下さる方がいらっしゃいました。
 7月7日当日は残念ながら雨のようですが、そこはカササギこと白鳥座すなわち我らが白鳥さんがなんとかしてくれるはず!タイムリー!と思いましたが、白鳥展オープンは14日~、ちょっと遅かったようです。
  

 (2012.7.3) 

7月に思うこと
 
 いよいよ残すところあと一週間、横山家展の終わりが見えて参りました。最終日の7月8日(日)には午前午後2回展示解説を行いますので、是非お運びください。
 前回の展示解説の際にお越しいただいた方で、実は尾小屋に勤めていたんです~という方から次回も行くよ!とのお電話をいただきました。こちらの解説内容は大枠で変わらないため非常に恐縮なのですが、当時のお写真をお持ちくださるとのこと。大変有難いお申し出です。

 尾小屋にしろ加賀八家にしろ、県外の方はもちろん石川県民でも100%知ってます!というキーワードではなかったようですが、それぞれに思い入れの深い方々にたくさんお越しいただきました。文学にとっては斜め45度の通常にない角度から切り込んで来られる方々を秋聲という核までお導きすること、そもそも切り込んで来られるように取っかかりを作ってみること、今回の企画を通して学びました。

 独立した孤高の点でなく、秋聲を中心とするあらゆる点と点を結び、また利用者の方にも新たに結んでいただけるような館でありたい…と、せっかくの7月なので短冊に書くことにします(若干七夕の意義を見失っています)。 
 

(2012.7.2) 

手に職

 先日お客さまから太田順太郎(抱逸)の作品が見たいわ~とのお声をいただきました。そうですね~次の次くらいの展示では少しテーマにひっかかりそうですね~などすこしお話しをして、そうしたご要望をいただけることに感謝した次第です。
 秋聲の甥っ子のほうの順太郎さん(抱逸)は蒔絵師として名を残しました。秋聲の兄のほうの順太郎さんはご存じ鉱山所長。しかしそれに辿りつくまでが波瀾万丈、2度までも養子縁組がうまく行かず、実家に帰らせていただきます!との事態を経験されています(ご養子なので、順太郎さんの奥さんが、ではなく、順太郎さんが徳田の実家に…)。そうはいってもお前なにかしないといけないよ、手に職つけないと…との父・雲平さんの意向で、順太郎さんは筆作りを覚えることに。
 ちまちまと実家で筆を作っているところに、12歳年下の秋聲がフラフラと学校をさぼったりなんだりしており、ある日ついに大喧嘩勃発。「おれがいつまで筆なんぞ作っていると思うか!」と日頃のモヤモヤを爆発させる順太郎さんの姿が、秋聲の自伝小説『光を追うて』に書かれています。

              啖呵切る兄、暴れる弟、止める母展示中→

 ちなみに、下記ドラはティッシュケース、フグとカエルはマグネットというそれぞれ手に職を持っており、決して無駄に生息させているわけでは…
 
 
(2012.7.1)
  

7月1日は、

グレゴリオ暦で年始から182日目(閏年では183日目)にあたり、年末まであと183日ある。(ウィキペディアより)
 早いもので今年も半年が過ぎました。“あと○○日”と言うより“○○日しかない”ような・・・。

 日めくりカレンダーの6月30日の次は、季節の挨拶でした。数日前まで風邪をひいていたシャー営業部長でしたが、おかげさまで元気になりました。皆様も夏かぜなどひかぬよう十分お気をつけください。


  ドラえもん 「ハナミズが止まらないよ~。」

  フグとカエル 「大丈夫?」 
   
(2012.6.30)

出前授業@大野町小学校

 文芸館さん主催の出前授業に行って参りました。今回は日本海のすぐ近く、大野町小学校さん。前回と同じ4年生のひとクラスにお話をさせていただきました。
 「秋聲」すなわち「秋の声」、何かイメージされるものがありますかー?という投げかけに、スッと手を上げ「虫の声だと思います」「風の音です」。有難いお答えをハキハキと返してくれる子どもたち。
 2回目だから!と臨んだものの、やはりむしろこちらがアタフタ…担任の先生が臨機応変にサポートしてくださり、大変大変助かりました。さすがは教育のプロフェッショナル!本当にありがとうございました。
 
 「秋聲」の「聲」の字を敢えて旧字で書こうと一生懸命にチャレンジする生徒さんが「見てコレ合ってる?」と見せてくれます。そんな姿に心打たれ、「わぁ~スゴイかっこいい~!」とそこではしゃぎすぎた結果、時間配分を誤るという残念な事態に…。

 最後はものすごく駆け足になりましたが、「秋聲」と書けるだけでも充分かっこいい金沢の子どもたちです。


  (2012.6.29)    

夏仕様

 金沢蓄音器館さんのビクター犬ことニッパーがすっかり夏仕様になっていました。カンカン帽でかわいらしさを、サングラスでワイルドさを演出。なかなかに高度なファッションセンスをお持ちです。(写真がわるくて恐縮です。)

 こうしてはいられない(©お島さん@あらくれ)、うちでも何かを夏仕様に…!と思いましたが、残念ながら当館には帽子を被ってくれそうなものがありません。営業部長に!とも思いましたがいかんせん余所様の猫なので、あまり勝手なこともできません。
 ここは〝青いリボンのついた麦藁帽子に白い夏の女唐服をまとった〟お島さん人形の再登場か…しかしそれを見た木村(お島さんの経営する洋服店の職人です)の反応は「へぇ夏らしいですね!」でなく、「ハワイから来た手品師くらいには見えますぜ」。な、なんというわかりにくさ…!木村の言う手品師くらいがどのくらいかはよくわかりませんが、おそらく展示したところで夏らしさの演出とは思っていただけないであろうことだけはわかります。

 結局のところ、七夕飾りがどんどん増えるというそんなお話。7月1日、解禁です!
 
    
(2012.6.28)
    

中空に浮くもの

 ←画面のまんなかにプチッといるゴミのようなもの、蜘蛛です。
 苦手な方心から申し訳ありません。(ちなみにすぐ右下のディスプレイ上にいるのは順太郎シルエットです。)

 パソコンの端っこに繋いだ細い糸を命綱に、ディスプレイの真ん前をふらふらと漂っていてとっても目に不親切です。けれどもその姿に想起されるのは、次回企画展の目玉となる白鳥筆秋聲宛書簡の展示方法…
 とにかく目玉ですので普通に展示台に置いてはもったいない、どうにか立体的に展示できないか―というテーマのもと、「中空に浮く感じが欲しいですよね」「そうですよね!」というデザイナーさんとの会話が思い出されます。

 とはいえいろいろと諸問題あり、さてどうしていくか、と考えながら、でもとりあえずはこの蜘蛛をどうしていくか、という目の前の問題を解決することにして、すっと手で囲い外へ運び出そうとしましたが途中で逃げ出してしまいました。
 「逃げちゃいました」と他の職員に報告すると、「飼いましょう」とクールな返答。そうですね。飼いましょう。
 

    (2012.6.26)   

「やってみたい」精神


 次回企画展準備もいよいよ佳境です。現在、展示パネルを鋭意校正中!という時点で正直いろいろ押し気味ですが、ひとつひとつ地道に作業を進めています。(6月が30日までという事実には驚愕です。)
 昨日パネルのデザイナーさんと打ち合わせをしていて、その方の口から出た「やってみたい」という言葉にひどく心を打たれました。もちろん主催者側である館には館の思いがあり、それをどう実現させるかということにまさに今全神経を注いでいます。しかしそれだけでなく、この舟に乗りかかった方から飛び出た、いやここはこうしたらより面白いし効果的だと思うんですよね!という気持ちの詰まった形としてはささやかなその6文字に、我らが舟をよりよきものにしようという愛情と、プロとしての気概を見た思いがしたのです。

 これはこういうもの、ここはそうすべきもの、という既成概念の枠からはみだそうとする「yattemitai」精神(世界共通、ポストmottainai)が、きっと展示を面白くするのでしょう。

 そんなことにほくほくしつつも、とりあえず今は赤ペンが手放せません。

←「やってみたい」精神で七夕飾りもざっくざく
  

  (2012.6.25)   

おやつレポート その6

 本日のおやつは「五月雨(さみだれ)」です。
 またまたご近所のお茶の先生からいただきました。いつもありがとうございます。
 かわいらしいツバメがあしらわれており、今の季節にぴったりの和菓子です。浅野川に沿った「秋聲のみち」でも、しばしばツバメの姿が見受けられます。どうやら浅野川大橋たもとあたりのお宅に巣があるようで、そのへんをビュンビュン飛びまわっているのですが、スピードが速いのでいつもカメラでとらえきれず…
 と思ったら、ちょうど休憩中のツバメを発見!出勤途中、急いでシャッターを切りました。

←撮影成功。やけに勇ましいたたずまいです。
 
 梅雨の間の貴重な晴れ間に思い出されるのはこの俳句。

  梅雨晴の草ふめば草いきれ哉(かな)

 秋聲先生の再現書斎で自筆掛軸を展示中です。 

  (2012.6.24)  

出前授業準備

 文芸館さん主催の小学校への出前授業、第2回の準備中です。次は来週、大野町小学校に派遣されて参ります。
 第2回ということもあり、時間配分や進め方など少しはつかめてきたうえ、生徒さんがどういったところに興味をもつか、どんな質問が出たか、進行上もたもたした部分などを反映させて資料とシナリオを改良させていきます(初回の浅野町小学校さん申し訳ありません!おかげさまでございます!)
 お話しさせていただく根幹の部分は同じですが、とはいえ判で押したようにまったく同じというわけにはいきません。事前に三文豪作品をすこし読んでいらっしゃるとのことで、それを踏まえた説明に頭のなかを切り替えていかねばなりません。

 ご担当の先生との打ち合わせの中で伺ったことには、特に秋聲作品の面白みがどうやら生徒さんたちには今ひとつピンときていないとのこと。これはいけません。しかしそれでもきっといいのです。

 どうして面白くないか、それを考えることもアプローチのひとつとして、出前授業を構想中です。
 
            こどもたちの手により完成する三文豪マップ改訂中→

    (2012.6.23)  

裏口営業

怪しい営業ではありません。営業部長さま、本日午前中は館の裏口側で待機でした。


ご近所さんにも挨拶しつつ、さすがはレディー、足の先まで念入りに、営業準備(=身支度)に余念無し。

職員も少しお手伝いしてスッキリリ。

14時現在、外回りに出かけられたご様子。
ということは順番的に夕方にはきっと正面にいらっしゃる…はず?!

 

    (2012.6.22) 

2個セット

 お客さまを館内ご案内中、常設展示室の一角が暗いことに気付きました。
 朝の見回りの後に、壁面ケース内天井の電球が切れてしまったようです。

 閉館後、脚立を取り出し電球交換を行いました。取り替えが済み、これでよし!とケースを見直すと、それでもなんだか暗い様子。ちょうど展示室の角っこになっているところのパネルで、田山花袋と秋聲の50歳の合同誕生パーティーをご紹介するものです。どうも照明の当たり具合がアンバランス、と思って再度見上げれば、なんのことはない、もうひとつ電球が切れていました。
 大体寿命は同じなのでしょうが、場所が場所だけに花袋と秋聲の2人セットぶりと2個の電球が妙に重なって微笑ましい光景でした。同じく明治4年生まれの二人、ちなみにそのお誕生会でスピーチをしたのが白鳥さんということで、次回企画展でもすこしだけご紹介します。


←この感じが…
                            この感じに…→
                          

  (2012.6.21) 

ガイドペーパー作成中


 チラシと同時進行で取りかかっております企画展ガイドペーパー。当初は企画展のイメージごとに紙の色を変えたりなんだりしておりましたが、最近ではすっかり真っ白になりました。どこからだろうと振り返ってみると、昨夏・桐生悠々展のあたりから。たしかあの時はジャーナリスト・悠々にちなんで新聞紙をイメージ、かつ何ものにも染まらぬその気骨に敬意を表して、薄灰色でなく敢えての真っ白にしたのでした。
 次の「あらくれ」展、イメージカラーは赤でしたが、赤ではさすがに読みづらい→けれども淡紅色(※秋聲用語、ピンクのこと)は文学碑物語展で使ってしまった→からといって急に緑とか無理→という結果の無難な白でした。現在の横山家展…展示台同様(あらくれ展で使っていた茶色の毛氈をすべてはぎ取りました)なんだか鉱山のむき出しの感じが欲しくて、白にしました。
 そして白鳥展。たぶん、白になるのでしょう、白鳥だけに…。

 決して考えるのが面倒になったわけでなく、実際に手にとってご覧いただくと、中に挟んでいる展示品一覧に色味が!悠々…ここへきてグレー、あらくれ…ピンク、横山家…薄紫→
イメージカラーはこちらに反映させています。
 
 さて、では白鳥展は……白地に白…でしょうか…。
 
 追伸、順太郎さんお戻りです。
  

    (2012.6.20)

チラシ校正中


 いよいよやってきました、次回企画展チラシ案です。今回は正宗白鳥さんが展示の中心となりますので、白鳥さんのお写真を大胆にあしらう予定で進めております。

 いただいた3案を背後のスチール棚に貼り付けてとりあえず比較検討。う~ん…と唸って一旦わすれ、何事もなかったかのように机に向き直りパソコンをパチパチ。ふとした瞬間、くるっと振り返って比較検討。そしてう~んとなったところでまたパソコンをパチパチ。まったく違う仕事をはさむことにより、煮詰まった頭をクールダウンです。

 くるっと回転するタイミングは不意であればあるほど良い(はず)との思いから、周囲に不審をまき散らしながらセルフ抜き打ちを施す日々。回転する椅子の利便性を最大限に活用のうえ、唐突な「くるっ」を繰り返して何度も何度も執拗にチラシの第一印象を確かめている最中です。

追伸、台風による被害はありませんでしたが、順太郎さんはもう一泊されるそうです。
 

  (2012.6.19) 

鮎釣り解禁


 16日、浅野川・犀川で鮎釣りが解禁されたそうです。
 とはいえ、あいにくの雨…そして台風…。例によって当館でも順太郎タペストリーの撤去を行いました。またしばらくの間お別れです。

 鮎といえば思い出されるのは秋聲の短編「町の踊り場」。姉・きんの葬儀のため金沢に帰省した秋聲らしき人物が、「今年はまだ鮎をたべない。鮎をたべさせるところはないだろうか。」と探し求める場面が描かれています。
 それなら、と料理旅館に案内してくれたのが「甥」こと甥の順太郎さん。ん?順太郎さん?

 ここで脳内に混乱発生、実は秋聲の身近には二人の「順太郎」がいるのです。ひとりはご存じ、秋聲実兄・正田順太郎さん。そしてもうひとりは秋聲の甥・太田順太郎さん(兄・順太郎の妹で、秋聲姉・きんの長男です)。まさかの漢字も同じで非常にややこしいですが、こちらの順太郎さんもしばしば作品に登場します。ちなみに蒔絵師として活躍された方で、太田抱逸(ほういつ)の名で中村記念美術館さんにもその作品が収蔵されています(チラシから拝借!→)。 

(2012.6.17)
 

和紙人形シアター

 本日、中能登町から、女性ばかり12名のご来館があり、解説ボランティアさんにご案内していただきました。

 受付→「65歳以上の方はいらっしゃいますか?割引になりますが・・・。」 
 代表の方→「65歳以上はいないです。気持ちは20代なのよ。」

 そんな会話からはじまり、解説ボランティアさんにバトンタッチ。

           ちょうどはじまった“和紙人形シアター”を観ていただいているところ ↓

 常設展示室での様子を写真に収めてきましたが、みなさん熱心に解説ボランティアさんのお話しを聴かれていました。  そっと中に入って聴きたいくらい、分かりやすい内容です。

和紙人形シアター      秋聲さんが描いた5人の女性それぞれの人生模様を追いながら、秋聲さんの作家活動の軌跡を知っていただくコーナーです。秋聲さんを知っていただくには最適です。ご来館の際には是非じっくりご覧くださいませ。


 時々来てくれる小学生の女の子。この和紙人形が怖いそうです。 
  どうして? → 「顔なしだから・・・」
 
 
(2012.6.15)

輪読会開催
 
 若干イレギュラーに金曜日に開催されました第2回輪読会。
 テーマは秋聲順太郎兄弟をモデルとした人々の登場する短編「丸薬」です。

 題名にある「丸薬」とは、当時のご家庭の常備薬「清心丹」のこと。鏡花さんの「高野聖」にも出てくるメジャーなお薬です。
 当時、東北の鉱山に派遣されていた順太郎さん、金沢との往来のついでに、よく東京の秋聲宅を訪れたそうです。
 秋聲には当時3人の子供がおり、そのうちの上の子が遊んでいて丸薬を耳に詰めてしまうという…

 順太郎さんをモデルとする「浩二」はそりゃいかん!とってやろう!とあれやこれや試してみますが、その傍らで秋聲らしき「友雄」はニヤニヤ。
 お父さん!しっかり!!

 順太郎さんのお人柄が知れるこの作品。また、誰でも身に覚えのありそうな、そして秋聲には割と珍しいタイプの家族団らんほのぼのエピソードに、参加者の輪もあたたまりました。
 

(2012.6.14) 

正宗家のG氏

 石川近代文学館さんに次回企画展のための資料を見に行って参りました。かの館には、白鳥さんの秋聲追悼文自筆原稿のほか、正宗厳敬文庫というとても貴重な資料群が収蔵されています。
 
 正宗厳敬さん、その名のとおり正宗家のお方。白鳥さんの実の弟さんです。白鳥さんの作品にも「G」という日本人らしからぬイニシャルでしばしばご登場ですが、なるほどなるほど「げんけい」の「G」なのでした。
 著名な植物学者で、金沢大学の教授も勤められたご縁により、ご遺族から石川近代文学館さんにその所蔵資料が寄贈されました。中には白鳥さんにかかわるものも多く、それを拝見しに伺った次第です。

 これも運良く厳敬文庫ミニ展示が開催中で、展示室でも秋聲にかかわるもの、犀星さんに宛てた潔すぎる年賀状などを見ることができます。白鳥さんの年賀状、秋聲宛のものを当企画展で展示予定ですが、驚くほどシンプル!ついでついでとゴチャゴチャ書き込まず、実に年賀状としてのアイデンティティしかもたない〝生まれながらの年賀状〟で非常におもしろいのです。

 

(2012.6.13) 

おかげさまで7万人

 いまさらですが当館の営業部長はメスです。凛々しいお顔をされており、たまにそのお名前の由来を「〝赤い彗☆〟の人ですか?」と聞かれたりしますが、表記は「シ○ア」でなく「シャー」。〝赤い彗☆〟でなく〝茶色い毛玉〟。ですので、「たぶんちがうんだとおもいます」とお答えしています。昨日記事でおや?と思われた方のため、失礼ながら一応のご報告でした。

 さて、そんな営業部長、ついに全国区になりました!
 猫雑誌「うちの猫のキモチがわかる本」夏号に記念館営業部長として掲載されたのです!(編集部の方、その節はありがとうございました!)

 その効果があってかなくてか、先日めでたく入館ジャスト7万人となられたお客さまは鹿児島からいらっしゃったという若い男性。営業部長、くしで遊んでばかりのように見せかけて実はとってもやり手なのです。そんなやり手部長の首に光るピンクの名札は雑誌の付録。全国デビューの証をブラブラさせて今日も元気にご出勤です。

 

(2012.6.12)  

お気に入り


 わたしが(=営業部長)両腕で抱きしめている物は、“白いくし”。

 出勤のごほうびに部下が全身の毛をといてくれます。時々だけどね・・・。 

     コレだ~いすき!

 だからって、ごほうびが貰えるから営業してるんじゃないわよ!

 今日もお客様がわたしのうわさをしてるわ。うふふ!
 

(2012.6.11)
  

第2回 学芸員会議

 早いもので、あれからもう一ヶ月、今度は金沢湯涌夢二館さんで開催です。
 すこし早めにうかがって企画展を観覧。現在は特別展「コスモポリタンの系譜:夢二とその孫竹久野生―自然と「いのち」へのまなざし」を開催中です。なんとオリジナル資料でありながらさわってもいいという粋な展示コーナーもあり、ドキドキキョロキョロ(なんとなく心理的に…)しながらそっと触れさせていただきました。

 そして同時開催の「新収蔵品展」!なにを隠そう、展示されているうちの3点は、当館の小林輝冶館長が夢二館さんに寄贈されたものです。

 これまで未確認であったというザ・夢二な女性の掛け軸「帯」、そして最晩年に信州富士見高原療養所で描かれた「自画像」と風景画「山の道」が展示されています。
 
 ←小林館長つながりということで、特別に許可を得て撮影をさせて いただきました。
 通常、館内の撮影はご遠慮ください。

 絵画の場合は特に、百聞は一見に如かず。特別展とともに7月1日までだそうですので、是非足をお運びください。
 
  

  (2012.6.10) 

紫陽花

 北陸も梅雨に入りました。ジメジメと嫌な季節ではありますが、植物にとっては嬉しい季節ですね。さて、今日は秋聲記念館に咲く紫陽花の花を紹介します。

 どこで咲いているのかご存じですか・・・?

 はい!再現書斎横の坪庭に咲いています。障子の向こう側なので、ちょっとしゃがんで見てやってください!実は、昨年は剪定したためか一輪も咲かなかったのですから・・・。


 紫陽花の花言葉は、「移り気」とよく言われますが、「強い愛情」・「家族の結びつき」・「一家団欒」と言う花言葉もあるそうですよ。

   白色の額紫陽花です。
   癒されます・・・。


 あっ!再現書斎と言えば、6月の掛け軸は秋聲さんの自筆ですよ。


  (2012.6.9)  

鴎外生誕150年

 東京出張に行って参りました。まずは国会図書館で明治期の新聞を調査。最近、館の利用システムが変わったようで、エントランスのつくりからすでに模様替えされており、やや戸惑ったうえ挙動不審に…。親切な係の方の誘導で無事登録を済ませ、お目当ての資料を調査することが出来ました。

 その後、徳田家で資料の借用作業。白鳥さんをはじめとする同時代人たちの書簡などをお借りして参りました。

 徳田家のある本郷の東大前通りには、写真のようなタペストリーがずらり。
 今年の1月19日が森鴎外の150回目の誕生日だそうで、11月には文京区の旧宅跡に記念館が開館予定とのこと。
そんな記念事業の一環として、現在、区にゆかりある鴎外、夏目漱石、樋口一葉、石川啄木のいずれかにちなんだ創作土産菓子を募集しているそう、ですが…あれ、秋聲さんがおいででない…とってもお菓子好きなのに…

 秋聲さんが長く悩まされたという糖尿病への配慮にちがいありません。
 
   
(2012.6.6)
 

文学紀行「横山家と秋聲」

 昨日無事、文学紀行を終了することができました。梅雨入り前の貴重な晴れの日。バスの定員いっぱいにご参加をいただき、わいわいと野田山に登って参りました。
 横山方子さんにご解説をいただきながら、横山ご本家と分家のお墓をめぐります。あいだあいだに、前田家や八家のエピソード、そして植物の名前をご紹介いただき(野草博士でもいらっしゃいました)とても盛りだくさんの内容となりました。
 しかも設定時間ぴったりに終了!さすがです。

 その後、中村記念美術館さんにお邪魔し、耕雲庵で特別に横山家資料を見せていただきました。長机の真ん中に、マトリョーシカ状に一列に並べられたお茶道具、厳密には現物とともに一皮ずつ剥いて置かれた五重の包装箱です。
 ちいさな棗を先頭に、だんだん大きくなる外箱…覗き込む際、首から提げたカメラもご注意!ということで、その雰囲気からだけでもとても貴重な一品であることがわかります。

 そして企画展を拝見して、最後にお抹茶をいただいて無事解散。
 ご参加いただいた皆さま、中村記念美術館さん、バスの運転手さん、そして横山さん、ご協力本当にありがとうございました!
 

  (2012.6.5) 

おやつレポート その5

 百万石まつりシーズンということで、季節限定和菓子「珠姫てまり」をいただきました。
 加賀藩三代藩主・前田利常公にお輿入れした家康公の孫・珠姫(たまひめ)さまをイメージしたお菓子です。
 
 金箔をあしらった白いおまんじゅうの上に、可愛い手まりが乗っています。この時期に限り、すこしずつニュアンスの違うそれぞれの「珠姫てまり」を市内の和菓子屋さんが揃って販売しています。

 そんなかわいらしいお菓子にもかかわらず、手まりの素材を知りたいあまりにむぎゅっともぎ取って奥歯でむしむし食す…
 正直に言ってそのときには判別できませんでしたが、調べてみるとお麩でした。

 そしておまんじゅうをぱくり。それを見ていた他の職員から「いま卵を飲み込む蛇みたいでしたよ!」といわれ、もぐもぐしながら加賀百万石と珠姫さまに申し訳ない気持ちになりました。
 嚥下する際、ふと浮かんだワードは「蛇食い」…それは鏡花さん…しかもヒトが蛇を食べる話…。気になった方、鏡花記念館で絶賛展示中です!
 
   
(2012.6.4)
 

出前授業@浅野町小学校

 金沢文芸館さんの主催で、浅野町小学校に派遣されて参りました!
 
 4年生を対象に、秋聲を中心とした「金沢の三文豪」についてお話しさせていただきました。  事前にきちんとうかがってはおりましたが、実際に生徒さんの前に立つと、ち…ちいさい…!
 えっ秋聲旧字で大丈夫??三文豪って意味わかる??と一時パニックになりましたが、始めてみるとどうしてどうして、中身は本当にしっかりした子どもたちで、こちらの想定以上の反応をかえしてくれました。

 進行の拙さはもちろんのこと、内容的にすこし難しいところもあったかもしれませんが、子どもだからとあまり砕きすぎず出来るだけ大人に解説させていただくときと同じレベルのお話をさせていただきました。
 これからいろいろなことを経験して、いつか「あっこういうこと!」と繋がる日の来ることを信じています。
 浅野町小学校のみなさん、文芸館さんありがとうございました。

 最後に子どもたちから「サインして!」攻撃を受けましたが、まごまごするうち文芸館の方々にも波及していて、「あっ誰でもいいんだ…!」と衝撃を受けたことは内緒です。
 

 (2012.6.3) 

夜間開館

 1日、百万石まつりの一環として、浅野川で燈ろう流しが開催されました。それに合わせて、予告通り館も夜9時まで開館延長。
 すでに夏の気配で、館としてはなかなか暗くならない外の様子に多少じりじりしましたが、まだ早い時間から梅ノ橋を眺めながら次第に薄暗くなっていくその雰囲気をたのしむお客さまもいらしたようです。
 7時半頃、ようやく流れてきた第1号を見つけたときには歓声が。今年はここ最近のお天気のせいか川の水量が少なく、流れ方はあまりスムーズでなかったようですが、普段みることのできない角度からの光景が楽しめるとあってたくさんの方にご来場いただきました。
 
 ほんの気持ちばかりのサービスで皆さまにコーヒーを一杯ご提供。へぇ、こんな素敵なロケーションやったんやねえ~初めて入ったわ~と仰る方も多く、夜の記念館でまったりした時間を過ごしていただけたようです。

←写真は燈ろうが流れ始めた頃に、梅ノ橋から撮影。
 左端の明るいところが記念館です。そう、実はこんなに川沿いなのです。

 
 
 (2012.6.1) 

秋聲白鳥in犀星記念館


 ご用事ついでにちゃっかり犀星記念館さんの没後50年記念企画展「終の輝き~われはうたへども~」を拝見してきました。まずは充実した展示品!自筆草稿から遺品から非常に贅沢三昧な展示に圧倒されました。これぞ記念企画展、是非ご覧になることをオススメします。そして所要時間はできるだけ多めにご設定ください。

 そんななかで出会った「秋聲」の文字、厳密には秋聲のご長男・一穂さんですが、その一穂さん撮影の晩年の犀星さんお写真が展示されておりました。それが生前最後のお写真になったとのこと。さすが郷土作家たち、ご本人同士だけでなく、いろいろな点で繋がっています。
 そしてもうひとり、渦中の人・白鳥さんも発見!犀星さんのお葬儀で読んだ弔辞原稿の実物が!ちなみに秋聲の弔辞を読んだのも白鳥さん。幾時代もの終焉を看取ってきた方なのです。
 

 (2012.5.31) 

追悼・新藤兼人監督


 新藤兼人監督の訃報に接し、職員一同心よりお悔やみ申し上げます。

 新藤監督には、当館2階サロンで上映中のインタビュー映像「秋聲と私」にご出演いただいており、当館職員は毎日のようにお会いしています。
 秋聲ファンを公言され、「縮図」の監督脚本、「爛」、「甘い秘密」(原作「仮装人物」)の脚本を手がけられた新藤監督。

 インタビューの中で次は「仮装人物」を撮りたいと仰っており、その日が来るのを心待ちにしておりました。

 ここに哀悼の意を表し、謹んでご冥福をお祈りいたします。 
 

(2012.5.28) 

特別展示のお知らせ

 1日はもうひとつ特別なことがございます。開催中の横山家展に関連し、つい先日順太郎ご遺族よりお預かりいたしました秋聲筆順太郎宛献呈署名本を展示することになりました。
 ぞろぞろと漢字が12個並びましたが、ざっくり言うと秋聲が兄・順太郎さんに本出したからプレゼントするね、と宛名と署名を書いて贈った『秋聲集』です。

 さては順太郎さん読んでないですね?と思われるほどの美しい状態のこの本を、1日のこちらは朝から企画展示室で展示いたします。

                               フライング表紙→

 宛名と署名だけでも書いてあればすごいことではありますが、この本は秋聲の一言コメントつき。順太郎さんに対する敬意と、お二人の間にいろいろあったんだろうな感を醸し出す素敵な一文です。
 
 正田家に保管されていたという出所も確かな超貴重本。燈ろうとともにご覧ください。  

(2012.5.27)  

《今日の梅ノ橋⑨》


久々の梅ノ橋ですね・・・。

 快晴の日曜日、梅ノ橋ではのんびり水面を眺めていらっしゃる方が多いようです。穏やかな流れの女川、水面がキラキラと輝いてとても綺麗です。静かだなぁ~と思いきや、バシャ~とかわいい水音をたてているのは食事中のカモさん達。スーイスーイと水面ぎりぎりに飛行するのはツバメさん達。技ありの飛び方です!

 ここのところ晴れの日が続くので、心配なのは1日(金)夜・燈ろう流し開催日のお天気。川の水量もちょっと少ないようだし・・・、ひと雨降って当日は晴れることを祈ります。

 燈ろう流し開催日は、夜9時まで開館時間を延長します。 (入館は8時30分まで)

 当館2階からの昼間の眺めはすばらしいのですが、夜の眺めも更に更にすばらしいですよ。
 

 (2012.5.26) 

保管収蔵の心得

 資料調査のため金沢大学附属図書館さんに行ってきました。若さ溢れる華やかな若者たちの間をすり抜け、地下書庫へ。

 何度も経験はあるはずなのに、本棚の間に足を踏み入れると自動的にぱっとつく電気に毎度驚かされます。
 四高文庫や暁烏敏文庫などのコーナーは、本棚までがスイッチひとつでウィーンと動き、ぴちっと閉じていた本棚同士の間に閲覧スペースが確保されます。膨大な資料が保管されているため、場所の節約のためのようです。
 分類番号通りのところに目当ての資料を見つけ、調査を済ませ、元に戻します。当たり前のようですが、これがちょっとでも違う棚にあってしまうと、みつけだすのは相当困難。
 
 当館の収蔵庫にも当然配架の法則があり、基本的にそれに従って資料を収めます。が、時により自分にしかわからない分類で置いてしまったり、暫定的に置いてしまったり、それがそのまま定着してしまったりなどという気のゆるみも…。
 50年後、100年後、職員が総入れ替えになったときにも困らないよう、と、改めて胆に命じるのでした。
  

(2012.5.25) 

机上雑然


 白鳥資料を両脇に積んで作業中、ふとアレどうだったっけ…と探すとお目当ての資料はみつかりません。
 上から下まで眺め回して右から左へ積み替えても、探していないときにはいつもそこにあるのに、いったん探しだすとみつからないの法則です。

 もっとタチがわるいのは、アレどこに書いてあったっけ…です。たしかに読んだ記憶があるのに、どの本のどこに書いてあったかを思い出せないときがあります。ふせんというアナログながら超進化形の文明の利器を使いこなせていない結果、手当たり次第、アレに似たトーンの語り口の本にあたって、最初から最後までパラパラと虱潰し作戦に出るはめに。

 そうしてガサガサパラパラしながら、はっとこの時間無駄…!と気がついて愕然とする日々です。言ってる傍から、受け取った郵便物を左の山にポーン。左の山に分け入るときには、右の山へポーン。
 それです。それが悪いのです。
 
 秋聲先生も整理が不得手だったようで、「机上雑然」というエッセイに「私の机の上は私の頭と同じで滅茶苦茶である」と書いています。曰く、正宗君も無頓着、泉君と芥川君は机が小さくて、その狭い机の上にごたごた物を置かないところがよく似ていたそうです。  
  

(2012.5.24) 

昨日の営業部長

記念館にはご出勤されなかったのですが、職員帰路でふと見ると、ご自宅の前にいらっしゃるではありませんか!それもこんなところに!

〝こんなところ"ってどんなところ?

      ↓ えぇ、こんなところ!


  ズームイン
  ̄ ̄ ̄ ̄↓ 
 
気がついて良かった。危うくご挨拶もせずに素通りしてしまうところでしたよ。

ご挨拶はしましたが、営業部長宅前はなんせ猫通り。
あっちにもそっちにもいる平社員に目を光らせるのにお忙しいようでした。
あ、いや、もしかしたら有能な部下を探すヘッドハンティング?!

ちなみに今日は記念館にもご出勤でしたが、部下探しに行ったり来たり…行ったっきり。
 

(2012.5.23)   

お詫び

 この欄でいつかお伝えしておりました文学紀行の件ですが、こちらに情報を上げる前に定員を満たすことになりました。
 最終的に決定したルートといたしましては、記念館を出発して野田山墓地まで。横山本家、分家、正田家、依田家(秋聲実姉かをりさんのお家です)、そして今話題の鈴木大拙さんのお墓までを巡ります。
 その後、中村記念美術館さんで特別展「―『金沢闡秘録』から100年―明治の元勲が見た金沢伝来の茶道具」↓を観覧。横山家秘蔵のお道具類が展示されています。

 そんなルートで回ります~とHP上にアップする前に、昨日新聞に載ったとたん朝から電話鳴り止まず…すぐにいっぱいになってしまいました。こちらでの告知をお待ちくださっていた方、本当に申し訳ありません。今後重々気をつけて参ります。
 みなさん、横山家に関心が高くいらっしゃるご様子…さすがは加賀八家です。行列でお目にかかれる日も近いですね(今年の百万石まつりパレードは6月2日です。)
 
 野田山はゆるい丘陵地とはいえ、徒歩で1時間半ほど回ります。リハーサルでも終盤は無口に…。
 あとは当日晴れてくれることを祈りながら、資料作りに勤しみます。 


(2012.5.22)  

にわにはにわはくちょうがいます。

 現在渦中の人、正宗白鳥さん。企画展概要を館内で回しながら、はくちょうさんでなく、はくちょうさんですよ!と、事務室でも何度かそんなセリフが飛び交っております。当然ながらペンネームで、本名は忠夫さん。岡山生まれで10人兄弟のご長男、ご実家は網元でとてもいいお家だったようです。

 「白鳥」との由来には、お母さんのご実家が讃岐白鳥だったから…とか、ただなんとなく英語のスワンの響きが気に入って…とか、秋聲同様ふわふわした回答しか見つけられていませんが、明治42年に出版された『白鳥集』の表紙がザ・白鳥(白い首の長い鳥があしらわれています)なところを見ると、ことによってはイントネーションもはくちょうさんなのかもしれません。
 埼玉県長瀞の白鳥島から秋聲に絵葉書を送ってきたりもしていて、「みてみて白鳥島から白鳥が葉書を送ってみたよ(ニヤリ)」という大人の遊び心を勝手に透かし見、ウフフとなったりしている今日この頃。

 いよいよ5月も終わりが見えてきたなぁ、世間ではもう下旬というのかしら…と焦る心を隠しつつ、例によって日常にいろいろな示唆を与えてくれる日めくり様を見やれば、いやがらせのように仲良く二羽の白鳥が並んでいるのでした。

   

(2012.5.20) 

晴れの日曜日

 朝から晴れた良い天気になり、営業部長も早々と出勤されました。冷たい水を飲んでから近所まわりをされ、午後からは秋聲記念館で営業!

 『営業される前にお顔を拭いてあげればよかった!』と部下・・・。どこかでスリスリしてきたらしく、お顔が黒い!それでも人気は不動で、犬じゃないのに「お手!」をさせられたり、写真モデルになっていらっしゃいました。

その手に入館券とガマ口を持たせたい・・・。

 

    (2012.5.19)

一部展示替えのこと

 現在開催中の横山家展ですが、資料を一部展示替えいたします。近世史料館さんからお借りしております徳田家の由緒書、現在は秋聲父・徳田雲平さんのものを展示しておりますが、
明日20日より、秋聲長兄すなわち徳田家嫡男・直松さんの由緒書と差し替えです。

 どちらも横山家に仕えて云々…という記述が見え、明治3年のわりに状態も素晴らしく、とても有難い資料です。明治2年の版籍奉還を受け、士族となった武士たちも仕切り直し。自分のとこはどこからやってきて、誰にお仕えした家柄で、コレコレの家族構成で現在やっております、という内容を藩に報告したものです。
 正式名称は「徳田家由緒并(ならびに)先祖一類附帳」。
 

 明治4年生まれの秋聲のことは当然載っておりませんが、まだ徳田姓だった頃の順太郎さんが発見されてなんだか新鮮です。

 直松版は会期終了の7月8日まで。是非ともご覧ください。

 

  (2012.5.18)

「徳田秋聲の世界」

 高砂大学校大学院さんの講座で、標題のお話をさせていただきました。受講者は108名、なかなかの大所帯です。
 秋聲の魅力を伝えねば!と意気込んで準備したため、秋聲の生い立ちから、作風から、性格から、アレもコレもちょこっとずつつまみ食いしてわぁっとお話させていただくことになり(しかも時間切れ、最後まで話しきれず…)、聴いてくださったみなさまは混乱されたことと思います。

 そんな拙い話でも時折頷きながら最後まで聴いてくださり、有難い限りです。

 またその後、館に戻って仕事をしていると、さっき講座聴いて来て見ました~、という方もお見えになり大感激いたしました。
 もっと知りたい!ちょっとよくわからんかった!というみなさま、ぜひ館に足を運んでいただければと思います。

 90分では語り尽くせぬ秋聲の魅力…出張講座、展示解説、今後ともどしどし承ります!
  
 
(2012.5.17)

おめでとうございます!

 前日の雨から一転、お天気に恵まれた昨日、梅ノ橋で着物姿の素敵な新郎新婦が撮影をされておりました。そして一行は館の前へ。


 なんとこのかわいらしい花嫁さん、偶然にも職員の友人の妹さんでありました!撮影許可をいただいて、ご家族と一緒になってパチリ。赤を基調にしたお着物が背景の緑によく映えてとってもきれいです。

 どうやら撮影に最適コースに秋聲記念館もエントリーされているようで、しばしばこうした撮影隊をお見かけします。
 大概においてご本人たちと特に関わりのない館ながら、おっおめでたいですね~、おっ美しいですね~といつも幸せをお裾分けしていただいております。思い出の場所に加えていただき感謝です。

 普段はもっぱらシャー営業部長がゴロゴロするのに使用されていますが、休憩ベンチと浅野川を見渡せるデッキはみなさまに開かれております。記念撮影等々、お気軽にお使いください! 

   
(2012.5.16)

平成24年度 入門講座開講!


 今週土曜から、今年度の入門講座がはじまります。第1回は金沢学院大学教授・秋山稔先生による「或売笑婦の話(あるばいしょうふのはなし)」。前年度から引き続き、短編集1と、短編集2の方へも食い込みつつ、秋聲の短編小説を読んでいきます。
 
 テーマ決めをする際、「或売笑婦の話」がいいなぁ~と言われながら、この作品にゃあ参ったね!と手放しで絶賛された秋山先生。館のショップで本を手にとりつつお話をしていたもので、そのやりとりを傍で聞いていた受付嬢が、さっき言われてたのどれですか読んでみたいです、と後で尋ねてくれたほどです。

 秋山先生も思わず唸る一作。一緒に唸りたい方募集中!
 いますぐお電話ください。

←こっちの××色のに入っています!

 (意気込むも表紙色ぱっと言えず…
         な、なに色?お抹茶色…?) 
 
 (2012.5.15)

15日はお菓子の日

 ありがたいことに館は今いただきもののお菓子で満たされています。本日もGWの産物、なんとイタリアのお菓子をいただきました!
 お客さまからもたまにご質問いただきますが、秋聲先生は外国へ行ったことがありません。それに引き替え、白鳥先生は生涯に二度も諸国漫遊に出かけています。
 雑誌社からの出資で行かせてあげるよ~と言われたときは「人の金で行くもんじゃない」と固辞されたそうですが(男気!)、海外に興味はあったようで、他に使うこともないし…とこれまでに貯めた稿料をすべてつぎ込んで、奥様と一緒に渡航を決意されました。一度目は昭和4年51歳のとき、二度目は昭和11年58歳のときです。アメリカ、フランス、イタリア、イギリス、ドイツ(1回目)、ロシア、フィンランド、スウェーデン、ドイツ、オーストリア(2回目)…行くと決めたらとことん回る!どちらも7~8ヶ月の長旅、ちょこちょこと旅先から秋聲に手紙をくれたりしています。

 そんな白鳥先生の洋行に伴って、秋聲にも洋行しないんですか??と尋ねる人がこの頃多々あった模様。秋聲曰く、「行って見たくないことはないけれども、強いて洋行したいとも思はぬ。」何よりお金がないとね、とのこと。相変わらずso coolな回答です。

 ちなみにお菓子の日は毎月来るそうな…。来月15日にもどなたかなにか… 

 (2012.5.13)

今日は母の日
 
 徳田家には若干複雑な家庭事情がございます。秋聲のお父さん・雲平さんが不運な人で、奥さんが次々と若くして亡くなり、秋聲は4人目の奧さんの子として誕生しました。すなわち、長男・直松、次男・順太郎さんとは腹ちがい(兄ふたりは同じ、3番目の奧さんの子どもです)。
 
今回の展示では秋聲の実母・タケさんの逝去も取り扱っていますが、その死因をめぐって正田家も巻き込んだ一悶着がありました。

 その時のことが「蕈(きのこ)」という短編小説に書かれており、それによると死の直前に口にしたのが、順太郎さんの奧さん・薫さんがお裾分けした松茸だったらしく、薫さんは恐縮しきり。結局のところ、どうやら当時流行していたコレラが死因だったようですが…。展示では、この作品の自筆原稿などもご覧いただけます。

 秋聲の金沢ものには、タケさんがしばしば登場します。金沢の三文豪を育てた母、いつかそんな展示もおもしろいかもしれません。   
  

(2012.5.11)

第1回 学芸員会議

 4月は1回お休みして、今年度初の学芸員会議を行いました。会場となったのは、金沢ふるさと偉人館さん。現在「高峰譲吉邸と松楓殿」展を開催中です。高峰博士がアメリカに桜を寄贈して100年なのだそうで、桜モチーフのピンクのタペストリーがなんとも目に鮮やかです。


 会議では主に、8月の学芸員実習のカリキュラムを話し合いました。今年も多数の学生さんの応募があり、昨年より大所帯な模様です。それぞれ専攻もバラバラ…そんなときに、文学、美術、歴史、民俗、哲学等々、金沢に林立する各館がそれぞれに活躍!金沢市の強みです。

 解散ののち、来週講座をさせていただく予定になっている高砂大学校・彦三館に行って、会場をチラ見させていただきました。広い広い会場に若干気圧されつつ、館に帰ってさっそく講座準備です。 

    (2012.5.10)

某年7月21日付

 よくご来館くださる紙資料コレクターの方と、今はありふれているポスターでもチラシでも、100年経ったら貴重資料ですねぇ!という話で盛り上がりました。そしてそういったものにいざお目にかかったとき、日付に年まで入れていただいていることがどれほど有難いかを痛感します。
 普段、館で企画展やイベントのチラシを作る際にも、そのときには当たり前すぎて「平成24年」と入れたり入れなかったりしますが、後世の人からすれば、入れておいてよ!ということになるのでしょう。

 前後左右、コンテクストから判断して時代を特定…それも面白みのひとつではありますが、徳田家蔵の白鳥ハガキを判読しながら、「七月二十一日 正宗」とだけのシンプルな記述に、ねーん!入れといていただけませんかー…!と身勝手な願望をついつい述べてしまうのです(そしてそういうときに限ってたいがい消印不明瞭という痛恨のワンセット…)。 はんこー!気合入れて押していただけませんかー…!

 日付を書いてくださっているだけ有難い有難い…と身勝手をいさめながら、そそくさと白鳥年譜をとりだして、毎年7月のご動向を探るのです。


  (2012.5.9)

「火の魚」

 シャー営業部長ではありませんが、今日はお魚の話題です。
 以前に「あらくれ」ビデオを貸してくださった方が、今度は犀星さん原作のドラマ「火の魚」を貸してくださいました。

 さっそく会議室で視聴。そして感慨に耽る…。内容も素晴らしいのですが、視聴したテレビの斜め後ろには本棚があり、そこには三文豪の全集が揃い踏みしています。秋聲全集、鏡花全集、犀星全集…映像の後ろに見切れるそれら全集本。
 映像化したい!と思わせた作品の力、全集にしてひとつ残らず後世に伝えたい!と思わせた作家の力。制作に携わったいろいろな人のそんな思いが同時に迫ってきて、思わずホロリです。

 我らが秋聲先生は菊にたとえられたことがありますが、今読んでいる白鳥先生は、その著作のなかで犀星さんを鶴にたとえています(そう、白鳥が鶴に…)。会議室で5羽目の鶴を見つけました。
  

  (2012.5.8) 

2012朗読で綴る文学の世界

 いつもお世話になっている『朗読小屋 浅野川倶楽部』さんの定期公演が本日からはじまりました。

 金沢の三文豪の作品のほか、金沢にゆかりのある作家さんの作品が上演されます。

 気になる作品は、室生犀星さんの「ねこのおばさん」、向田邦子さんの「ごはん」・・・。聴きたくても大通りを渡れないので、残念ながら行けません。

 5月20日(日)までで、昼の部と夜の部があります。時間を作って是非お出かけくださいませ。 

  (本日は、わたくしシャー営業部長からのご案内でした。)
 
 さて、ひと休み・・・
 

  (2012.5.7) 

秋聲号@鏡花記念館


 鏡花記念館さんの絵手紙展を観て来ました!

←鏡花父子with秋聲号

 鏡花さんに宛てて、たくさんの方からの愛のこもった絵手紙が展示されておりました。潔癖症だったり、兎収集家だったりするそのお人柄に触れたものや、作品へのオマージュ、鏡花さんのことをみなさんよくご存じで、ああ、愛されているなぁ~とほのぼのいたします。

 そんななかに紛れ込んでいる秋聲からの絵手紙。代筆も甚だしいですが(落款までも手書きでインチキくさいですが)秋聲の鏡花観を書いて送ってみました。
 
 不仲で知られるお二人ですが、意外にも秋聲のエッセイには、同郷だし鏡花君のことは自分がいちばんわかってるはず!という旨のものもあり、なかなか複雑な関係性がうかがえます。 


(2012.5.6)
 

横山氏の輪


 県外から横山隆興のご子孫の方がご来館くださいました!

 今回横山家をテーマにしたきっかけのお話になり、ちょうど去年の今頃金沢ふるさと偉人館さんで横山隆興展をされた際に、件の秋聲自筆掛軸が出品されているのを目撃。是非当館でも!ということで、準備期間を経てこのたびの開催となった次第です。
 
 春には特に地域に密着したものを…というコンセプトを実施中ですので、ちょうど館としてのタイミングでもありました。
 ちなみに夏~秋には全国的に著名な人物を取り上げたり(今年は白鳥さん)話題性のあるものを、冬には一つの作品をじっくり掘り下げるような(今年は「黴」)企画展、と回していこうかと模索中。

 うちにも何か眠ってないか見てみます~と、有難いお言葉を残して帰られました。遠方からのご来館、有難うございました! 

  
(2012.5.5)
  

「朝顔の花」


 5月5日、こどもの日。そして立夏。暦の上ではもう夏なのだそうです。

 夏といえば現在展示中の秋聲の掛軸。

 横山家からお借りしている秋聲自筆掛軸3本のうち、2本に書かれている文章の出典がわかりました。題して随筆「朝顔の花」(「婦人界」大正11年9月号掲載)。「海も山も無論愉快には違ひないが、都会に於ける夏の朝夕もなかなか楽しいものです。…」という一文で始まる珍しい長文掛軸です。
 日本の夏の風情について語る秋聲ですが、余りに長文のため、途中で緊張の糸が切れ…誤字脱字多発…。これじゃああんまり、と思ったものか、もう1本はその清書稿となっております。

 まったく同じ文面に見えてところどころこっそり表現が変えられていますので、展示室でぜひぜひ間違い探しをしてみてください。
 

   (2012.5.4)   

サプライズ!

本日、徳田章子名誉館長がサプライズ来館されました!
車での旅行中、貴重な資料を届けるためにお立ち寄りくださったとのこと。
嬉しいサプライズではありましたが、館長、学芸員共に不在だったため、突然の出来事に職員は若干アタフタ、アタフタ…。

実は昨日のうちに金沢入りされていたようで、浅野川大橋を通過された時にちらりと見えた
「鯉流し」を楽しみにして来られたようですが、残念っ!「鯉流し」は5月3日のみのイベントなのです。

そして、「準備には時間がかかるけれど、片付けるのだけはなぜか早い」という“イベントあるある”そのままに、鯉のぼり一式はその日のうちにすべて撤収されてしまっていたのでした><;

他にもそのような方がいらっしゃるかもしれませんね。
ということで、昨日念のために撮っておいた写真で、雰囲気だけでもお楽しみください。



名誉館長が目にしたと思われる梅ノ橋下の「吹き流し」
五色の吹き流しは魔よけの意味があるのだとか。



「水中を泳ぐ鯉のぼり」は
全国的にも珍しいイベントのようです。

   (2012.5.3)  

三羽鶴

 
 朝。当館の前で、電気工事をしていました。目にも鮮やかなクレーン車です。
 
 開館前。月が変わったので、書斎の掛軸をかけかえました。田山花袋の自筆から、秋聲の師・尾崎紅葉の自筆に。
 
 「稗蒔の離々として嗚呼鶴病めり」

 昼過ぎ。その足で向かったのが前掲記事、鶴間坂。 

気付けばいちにちで鶴三羽を目撃…アッ鶴林寺…!


 吊ったり病んだり舞ったり、行く先々で引っ張りだこの鶴でした。 


     (2012.5.2)  

見て歩こう会

 中村記念美術館さん主催の「春の小立野界隈歴史探訪」にお邪魔してきました。
 当館の企画展でも多大なご協力をくださっている隆興ご曾孫で郷土史家・横山方子氏のご案内で、小立野の寺社仏閣を巡ります。

 まずは横山家の菩提寺である松山寺(しょうざんじ)。通常公開されているようなお寺ではなく、今回特別に中を見せていただきました。
 見たことのない隆興さんご一家のお写真が飾ってあったりと、ウワァウワァの連続です。

 その後、鶴林寺、雲竜寺、宝円寺を巡って鶴間坂まで。鶴が舞うからつるまざか…

 何度目かの「さすが金沢…!」が飛び出す見て歩こう会でした。 
 当館の企画展もご紹介いただき、中村記念美術館さん横山さん、ありがとうございました!
 

   (2012.5.1)  

野田山めぐり


 6月に開催予定の文学紀行の下見のため、野田山にのぼって参りました。
 加賀藩前田家をはじめ、加賀八家中六家の墓所があるという野田山。横山ご本家、そして分家の墓所もここにあります。
 
 ご本家のほうから、秋聲の父や兄が仕えた当時の第13代当主・横山隆平男爵の墓石を見つけてご挨拶。前に建つ石塔には尾小屋の経営本部であった「隆宝館」の文字が見えます。

 そして、すこし離れたところにある分家の隆興さんと多萬子さんの墓所。秋聲が短編小説「菊見」中で述べているようになんとまぁ堂々たるもの、一瞬言葉を失います。
 
 野田山には利家とまつはもちろんのこと、正田家や鈴木大拙や室生犀星のお墓もあり、本番ではどこまで巡ろうか迷うところです。
 近日中に詳細を公開いたしますので、ご参加のほどよろしくお願いいたします。 
 
                  赤ペン片手にルート模索中→
 

 (2012.4.30)  

若い力 大学生編


 秋聲を研究されているという地元大学の学生さんが尋ねてきてくださいました。「あらくれ」をテーマにされているとのこと。つい先頃「あらくれ」展を開催したこともあり、「あらくれ」談義に花が咲きます。
 
 「秋聲ってこういう人」「あらくれってこういう作品」と一言で説明しようとしても、そうはさせないのが秋聲文学。言葉を尽くして巡り巡って、しかし結局のところ「…複雑なひとですよねぇ…」と目線を落としがちになったところに「複雑というか、不思議な人ですねぇ」という学生さんのひとことが新鮮でした。
 複雑で不思議なひと…徳田・F・秋聲…。

 作品の(特に秋聲作品の)読み方は読み手の世代・境遇・教養それぞれによって変わるもの。やわらかい頭で読む秋聲解釈を、是非また聞かせに寄ってください!
  
 ↑「読売新聞」連載第一回、「あらくれ」を支える(「あらくれ」から飛び降りる?)謎のいきもの
  

 (2012.4.29) 

グリーンウォーク


 4月29日、みどりの日改め昭和の日。今年も市内でグリーンウォークが開催されました。
 金沢城址を出発したひとびとが、鏡花さんから秋聲、安江金箔へと巡っていきます。参加者数およそ1200人!
 お天気にも恵まれ、外で誘導をしていた館職員が「暑い!」とフウフウ言いながら戻ってきたほどです。

 館内もいつにない人いきれで混雑を極めましたが、熱心に展示をご覧くださる方も多く、書斎の遺品展示コーナーから飛び出たお客さまの一言。

 「こんな小さい眼鏡かけてたんやねぇ!」

 そうなのです。どう見ても横幅が狭いのです。秋聲小顔…とつねづね思っておりました。
 作品を知っていただくことがもちろんいちばん大切なことではありますが、秋聲という人間がそこに生きていたという感触を心に残していただければ、それも何よりうれしい出来事です。
 

 (2012.4.28)  

階段横に窓現る!


 時刻は午後3時15分すぎのこと・・・。

 “階段横に窓”が・・・!?

 陽がこんなに長く差し込む季節になったのかぁ~と思ってみたものの、違う!これは長すぎる!?場所もあり得ない!?不思議な窓に映る影は、玄関内側の自動ドアのガラスに貼られたご案内チラシたち。
 太陽→外側の自動ドア→内側の自動ドア→階段横の壁と光をつなげたものは何か?と考える間もなく、一瞬に窓が消滅してしまいました。ふと外を見ると、駐車場から走り去る車。
 摩訶不思議な窓を出現させたのは、お客様のお車でした。


   (2012.4.26)  

若い力

 修学旅行練習期間でしょうか、市内中高生の来館が相次いでいます。
 制服に小旅行並みの大きなバッグを背負った若者たちがわらわらとやってきて、受付は一時てんてこまいに。
 
               明治の文豪たちvs平成の中学生→



 クイズラリーをしながら館内を回って、採点に並ぶ生徒さん。第1問、「徳田家は前田土佐守家に仕えていた」→○、えっいきなり…!?
 横山家っておおきく書いてあるのにー!と嘆くと、「勘でやったらまちがえた。」とのこと。先生気分で丸つけを進め、最終的にさすがは○×問題、それでも半分正解でした。

 間違えた方が覚えるから良いという説もあり。彼女が横山家を覚えて帰ってくれたことを願いながら、またのご来館をお待ちしております!    


   (2012.4.25) 

誰だ!?

 
 すでにわれわれの知っている可憐なハクモクレンのあの子ではありません。なんだかモサモサと緑の芽やら葉やらをつけはじめ、すっかり知らない人の顔になってしまっていますが、くたりと巻き付いているリボンが確かにいつかの指標花であることを物語っています。

 時の流れのはやいこと…

 資料撮影をした収蔵庫からの帰り道、サロンからふと表の緑の木が目に留まって、カメラを片手にちょっと外へ。ピンクから白に褪色してしまったリボンをはずしながら、全体としての満開は眺めたものの、この緑の人の満開だった時をピンポイントで確認し忘れてしまったことに思いを馳せるのでした。 
 

 (2012.4.24) 

白鳥と黴

 次回企画展「正宗白鳥」展を準備中です。といっても、今更のようにその著作物をごりごり読んでいる最中です。その後は、鏡花さんとの確執の原因となった秋聲の出世作「黴」をご紹介する展示を計画中。そういったわけで、現在デスクのまわりには、それら用の参考図書とファイルが並んでいます。

 ふ、と横を見ると、「はくちょう」と「カビ」。

 白鳥と黴、仲良く並んでおりました。およそ似ても似つかない者同士。日常にちょっとしたダダイズムを発見です。

 そのうちきちんとしたラベルを作ろう作ろうと思いながら、大事なのは見栄えではなく区別である、という謎の大義名分から、彼らはきっとふせんにヒョロッと書かれた暫定的な「はくちょう」と「カビ」のまま、仲良く冬を迎えることでしょう。 



 (2012.4.23) 

加州金平鉱山絵巻

 毎度お世話になっております石川県立歴史博物館さんの「特選資料展」を見て参りました!お忙しいところ学芸員さんにご案内いただき、重要文化財や県指定文化財の珠洲焼などなど見てきたのですが、なんといっても個人的な目玉は「加州金平鉱山絵巻」!当館でご紹介中の尾小屋鉱山のご近所で、後に横山家が買収したことでも知られる金山です。
 
 江戸時代、前田土佐守家に仕えた武人画家・矢田四如軒(しじょけん)の作で、鉱山町の様子を上司に伝える、今でいうところの出張報告書のようなものだそう。にしては、そこに生活している人間ひとりひとりをやや漫画風味に丁寧に描いており見ていて飽きません。
 
 絵葉書にしてもって帰りたいですねえ!などと言いながら、脳内で順太郎さんをその町に歩かせてみたりするのでした。
 
 言葉で伝えるよりも写真、写真が無理なら絵!という当時の精神に則り、ええい言葉で説明されてもわかるものか!という方、是非歴博さんで実物をご覧くださいませ。 


 (2012.4.21) 

すえおさん

 昨日、秋聲次兄・順太郎さんご曾孫が大阪から来館されました。
 順太郎さんの養子となった彰二郎さん(おじいさまにあたります)がとてもマメなひとで、順太郎さんをはじめとする一族の文書関係を事細かに保管していたり、順太郎さんは煙草を吸うけど(輪島塗りの煙草盆を愛用されていたとか)彰二郎さんは吸わなかったり、順太郎さんがツグミを獲っている写真は野田山(!)だったり、といろいろなお話を聴かせていただきました。

             
                        順太郎さん、ツグミ猟中→


 そんなお話の中に時々登場する「すえおさん」。すえおさん?

 アッ秋聲…!

 うっかりしておりましたが、秋聲の本名は「末雄さん」なのでした。正田家では末雄さんで通っていたとのこと。さすがはお身内、そんなところからも距離の近さが感じられるのでした。
 

(2012.4.20) 
 
読書塾あらため

 昨年の8月に新たに始めた読書塾ですが、今年度になって改名することになりました。その名も「輪読会(りんどくかい)」。講師と生徒、という上下関係を取り払い、館長・学芸員含め、参加者のみなさん全員で…という気持ちがこめられています。

 改名後の記念すべき第一回テーマは「籠の小鳥」。横山家展に合わせて、秋聲が順太郎を尾小屋鉱山に訪れたときのことを描いた短編小説を取り上げます。企画展では小説が収録された短編集初版本や、くらしの博物館さんからお借りしてきた籠の小鳥、ツグミ猟をしている順太郎さんのお写真などを展示中。ちなみにそのお写真を入れている写真立ては、市販のものの色がしっくり来ず、ぐりぐりとフレームを塗っております。

 そんな脇道の展示裏話などにも触れながら、新しくなった輪読会いよいよ明日開催です。みなさまこぞってご参加ください!



(2012.4.19) 

三文豪でお花見

 白鳥路のお三方、仲良くお花見をされておりました。犀星さんたらおひとり座って本を開いてマイペース!と思いきや、鏡花さんが手にしていらっしゃる丸い物体はうさぎ。ペット持参!マイペース極まれりです。

 我らが秋聲先生はひとりだけ洋装で、手には帽子と煙草をお持ちです。ダンディーですが、歩き煙草はご遠慮ください。

 それぞれ、犀星/米林勝二、鏡花/得能節朗、秋聲/山瀬晋吾の三氏の手によるもの。

 三文豪が郷里の桜を見て何を語り合うのか、とても気になるところです。 


 「煙草にも飽いたね、誰か団子を買ってきたまえよ。」

 「露店のはいやだな。」

 「今ちょっといいところで…」
 

(2012.4.18)
 

秋聲号出動!

 館には公用車があるんですよ~、と常日頃聞かされてはおりましたが、昨日はじめてお目見えしました。
 
            桜並木と伝説の秋聲号のコラボ、コチラです!→

 ずっと倉庫に眠っていたものをキレイにしていただき、タイヤの空気もいれてもらって、秋聲号を初出動させました。桜並木の秋聲のみちから兼六園下を回って財団事務局まで。
 用事を終え、ふたたび兼六園下を回ってふと寄り道。秋聲号を押して白鳥路をずんずん入って、秋聲先生にお見せしたりして帰って参りました。


 これからの季節、ちょっと鏡花さんまで、ちょっと文芸館まで、という距離にはもってこい。秋聲号、今年は大活躍しそうな気配です。

  
 
(2012.4.16)
 

営業部長チェック


 最近すこしさぼりがちであった営業部長ですが、桜の季節のおもてなしのときにはさすがに顔を出されました。
 
                        「どれ、今日はお花見であったかな」

 


←ようやくタペストリーをチェックされる相変わらずの真剣な背中。
  順太郎さんからしっぽの先まで一直線です。

「ふむ。今回は白なんだね」 



 

 そして来館されたお客さまの「あっこれが噂の!」というお声に営業スイッチがオン!
                               「いらっしゃいまし~。」


 桜とともに全身でおもてなしをする営業部長なのでした。
  

 (2012.4.15)  

浅の川園遊会

 おもてなしの夜は、ひがし茶屋街のメインストリートで八尾おわら流しがありました。
 名誉館長と職員とで覗きにいくと、すでにたくさんの人が踊りの行列を待ちかねている様子。

 と、胡弓と謡いが聞こえ始め、踊り手さんが目の前を流れてゆきます。かっこいいと評判の男踊りが来た!と、人の壁の隙間から慌ててシャッターを切った結果、←こんな感じに…
 


 女踊りも流れてきて、同様にパシャリ。そしてこんな感じに…→

 決して男女の指先の比較をしたかったわけではないのですが、どちらもピンと伸びていてスゴイですね、これぞお手本ですね、という写真に仕上がりました。 

(2012.4.14)  

満開満席

 第2回桜の季節のおもてなし、無事終了いたしました!
 朝からの小雨にもマケズ、開始時間にはきれいな晴天。ぞくぞくとお客さまが来館され、井奈宗孝社中さんがキビキビとお菓子・お抹茶をお出ししてゆきます。
 一時はわぁ座れませんね!というくらいに観桜席が満員状態に。それでもさすがは日本人、みなさん企画展をご覧になりながら、静かに順番をお待ちくださいました。
 
 当日は徳田章子名誉館長も来館され、若いカップルと談笑する場面も。
 
  井奈宗孝社中さんをはじめ、この日のために特製のお抹茶「秋聲の白」、生菓子「花あかり」(小林館長命名!)をご提供下さった米沢茶店さん、吉はしさん、そしてご来場のみなさまに心よりお礼申し上げます。

 茶菓の提供は本日のみですが、観桜席は21日まで延長いたしました。
 満開の桜、是非今のうちに!

  
 
(2012.4.11)
 

文字通り?!

 天候・気温の変化といった実際の空気と、14日までに開花するのか?というこちらの心配という空気をしっかり読んでいました、秋聲のみちの桜たち!
 金沢でもようやく昨日、桜の開花宣言。今日はあいにく雨模様ですが、それでも「14日の『おもてなし』に合わせてあげるわよ」とばかり、浅野川沿いの桜たちは着実に花をつけ始めています♪

 写真、写真!とつい思ってしまうのですが、それこそ「14日を楽しみにしてるんだから、空気読んでよ!」とお叱りを受けそうなので、今日の掲載はぐっと我慢、我慢。しつこいようですが、桜の風景はどうぞご来館の上、2階・観桜席よりお楽しみください。

 桜の写真はお預け。そのかわり、と言ってはかわいそうかな?今日のハクモクレンをご覧ください!
 こちらはもうすっかり見ごろを迎えました。来館者にも、通りすがりの方々にも、次々写真に収められてなんだか誇らしげ。
ただ、散り始めるとあっという間のモクレン。こちらは14日まで持つかしら…それが逆に心配です。
   
(2012.4.10)

第2回 桜の季節のおもてなし

 いよいよ今週末に迫って参りました、「第2回 桜の季節のおもてなし」。平成22年、もともと開館5周年を記念して開催したイベントだったのですが、おかげさまで桜は毎年咲くもので…今年はやらないんですか??との多くのお声にお応えして第2回を開催することにいたしました。

 東山の茶道裏千家 井奈宗孝社中さんのご協力とともに、お菓子は名店「吉はし」さん!本格的なお抹茶と上生菓子をなんとツーコインでご賞味いただけます(入館料別途・各パスポート使えます)。
 昨日、お菓子の試作品を届けていただき、命名をば…。今回はどんなお菓子が登場するのか、おたのしみに。

 今年はいつもと違ったところの桜がみたいわ~、でも外はまだちょっと寒いわ~という方、秋聲記念館でお花見してみてはいかがですか?? 

 当日は秋聲令孫・徳田章子名誉館長もご来館予定です!

   (2012.4.9) 

観ハクモクレン席


 観桜席とはいいながら、おっと桜、まだ、咲いてない!という今日この頃、代わりにいよいよ花開かんとするハクモクレンがご覧いただけます。
 ちょっとちょっと、さっきより膨らんできてないですか!?という分速の勢いを内に秘め、さくらさくらとばかりの歓声のなかしかし慎ましく誰にも告げずに黙って咲こうとしているので、ちゃんと見ているよ!という気持ちを込めて一日観察してみることにしました。
 

←朝10時。この子を指標花に設定。

              14時。 変化なし。→

 驚くほど無駄な報告をしてしまいました。
 見られてがんばるものじゃない、という教訓でしょうか。

 花にも教えられる今日この頃、微妙な曇り空の変遷をお楽しみください。
 

 (2012.4.8) 

観桜席設けました

 先日の1月上旬並みの寒さに打って変わり、今日は暖かい気持ちのいい日になりました。兼六園では、この時期満開となるソメイヨシノが堅いつぼみのため、初めて梅林をライトアップしたそうです。
 
 さて、当記念館では、本日梅ノ橋と浅野川を見下ろす2階文学サロンに観桜席を設けました。桜の枝先が紅いので写真では咲いているようにも見えますが、満開は中旬頃になりそうです。「桜の季節のおもてなし」に合わせての開花です。

     キャッチフレーズは、“「秋聲のみち」に咲きほこる桜をお楽しみください”。
 
 観桜席は、14日(土)迄の予定です。宴会のための席ではございませんので、飲食はご遠慮ください。(と言うよりできません!)


 (2012.4.7) 

祝・開館7周年!

 おかげさまをもちまして、本日無事に7周年目の開館記念日を迎えることができました。
 4月だというのに金沢は雪模様。寒い寒い日となりましたが、14時からの展示解説、15時からの辻卓氏ご講演には驚くほど大勢の方が詰めかけてくださいました。

 隆興をはじめとする横山家の事業がいかに金沢という街を支えてきたか、今日の金沢にとって横山家の存在が不可欠であることを語る辻氏の熱いお話しぶりに、参加者も深く頷いておられました。

                       はるかとおくに辻氏→

 ちなみに展示では、横山家にご提供いただいた〝北陸の鉱山王〟横山隆興翁とそのご家族、そして順太郎さんとがともに写った写真があります。秋聲は、兄の生涯はもうちょっと報いられてもよかったはず…と書いていますが、順太郎さんが横山家にとても大事にしてもらっていた様子がその写真一枚からも伝わってくるのです。
  

(2012.4.6) 

兄の背中

 無事お戻りの順太郎さん。
 チラシやタペストリーで、堂々とお座りになったそのお姿のシルエットを使わせていただいておりますが、↓元のお写真はコチラ。

 風格がただよいます。

 昨日、今回の展示の資料提供者でもあり、順太郎さんご曾孫(女性)のご主人という方が来館されたのですが、〝正田家〟の格に最初は腰が引けたと仰っていました。
 順太郎さんのシルエットの中には、横山鉱業部、尾小屋鉱山、尾小屋鉄道の写真が詰めこまれています。いろいろなものを背負っている兄の背中。弟として秋聲も見つめていたことでしょう。

 と、背中背中言うておりますが、この向きだとそのまんま正面(下タペ写真とご比較ください)。正面でしたね! 


(2012.4.5) 

順太郎さん戻りました

 一時避難していた順太郎さん(タペストリー)が、お車で戻られました。

 さて、先日のハクモクレンは“毛皮まだ要る!”とつぶやいたかどうかはわかりませんが、冷たい雨の中でもつぼみが膨らみはじめました。ちょうど向かい合う定位置に座った順太郎さんですが、その成長の早さに驚いたのでは・・・。


← 残念!後ろ姿でした(よね!?学芸員さん・・・)。

   (2012.4.4)

被害報告


 全国的なニュースにもなった暴風雨。館でも外のタペストリーを一時撤去して備えました。たまたま別業務で来館された、横山家展デザインの生みの親である印刷会社さんに「いま撤去したんです」と言うと、「あぁそりゃよかったです~」と安堵の表情。館のみならず、いろいろなところに横山家展を我が子のように心配してくださる人がいます。
 
 ↓さて、朝イチで発見された具体的な被害状況としてはこちら。

 
 館の裏木戸の頭の部分がとれました。
 
 それほど大きいものではありませんが、木+金属製なのでそれなりの重量と接地部分に釘のトゲトゲ!ぺそっと地面に落ちていただけで何にもぶつからなかった模様。
 
  とりあえずは一安心です。
  
 
 (2012.4.3)

おきみやげ

 館内で開催中のクイズラリーの答案用紙はおみやげに持って帰っていただくようにしているのですが、先日四つ折りにしてアラ置いていかれた…という用紙を発見。

 なにげなく開いてみるとコレ→→→
 
 秋聲先生がいました。
 お上手です。

 吹き出しには「おつかれさまー。」の文字(ありがとうございます)。ただどちらかというとおつかれなのは、若干目が死んでいて、頬がこけていて、唇の色が悪そうなこちらの秋聲先生の方ですが、思わずくすりとしてしまったお客さまの置き土産なのでした。
  

 (2012.4.2) 

新年度です

 平成24年度、はじまりました! 
 もう5日もすれば秋聲記念館の開館記念日。7周年目を迎えます。
 今年度も引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。 

 さて4月7日、当日はうまい具合に土曜日にあたりますので、この日に開館記念講演を開催します。題して「横山隆興翁と今日の金沢」

 寺町にある「辻家庭園」ご当主・辻卓さんに〝北陸の鉱山王〟横山隆興の業績についてご講演いただきます。

 「辻家庭園」は横山家の別邸だったところ。現在は中心部だけだそうですが、秋聲曰く、もし全体がそのまま保存されていれば兼六園と並ぶほどの規模だったそうです。
 
 
←当時の絵葉書(展示中)


 秋聲、徳田家のみならず、金沢学としても興味深いお話を聴かせていただけることでしょう。 この機会に是非とも!
  

(2012.3.31) 

ハクモクレンのつぶやき



        春だぁ~!もう毛皮はいらない!


 
(2012.3.30)

そんな春

 今月いっぱいで当館のお掃除担当のN田さんが交代されることになりました。
 隔日でお掃除にいらっしゃるN田さん。誰よりもはやく出勤し、その行き届いた清掃とあたたかなお人柄で秋聲記念館第8の職員でした。
 
 あまりの床の美しさに、お客さまがここ土足でいいんですか??と受付で尋ねられたり、展示替え中などぺったりと床に座って作業が出来たり、決して前に出ることはありませんが、その実直な働きぶりは館の明るくすがすがしい雰囲気づくりに大いに貢献し、実に6年もの長きにわたり影ながら支えてくださっていたのです。

 お掃除の仕事は今日で終わりになりますが、とはいえ館のイベントレギュラーでもいてくださるので、これでお別れではありません。
 4月になったら、新たな装いで館を訪れてくださることでしょう。

 ほんとうにほんとうに、ありがとうございました。

 
 
(2012.3.29)
 

順番待ち

 行儀よく等間隔に道に並べられた、取り付け待ちのぼんぼり。
据わりが良いので逆さま待機でしたが、それはそれで何かオブジェのようでもあり・・・。
 この金沢春の風物詩・花見ぼんぼり、兼六園下や広坂ではすでに設置が済んでいましたが「鏡花のみち」「秋聲のみち」は今日、取り付け作業が行われていました。
 これが取り付けられると、いよいよ春が来るのだなぁという気持ちになりますね。

あとは桜の開花を待つばかり!

 
(2012.3.28)
 

各種返却終了

 お天気がよかったので「あらくれ」展でお借りしていた資料をもろもろお返しに上がりました。
 紙資料を運搬するもので、雨は大敵!すがすがしい青空のもと、無事お返しすることができました。毎度お世話になっております。

 帰りは空箱だけなので、バスに乗って帰ります。
 バス停で待っていると、あんなに大きな妙な荷物を持っている人は地元のひとに違いないと思われたものか、観光客の方に道を尋ねられました。
 と、それを見ていた他のグループが「あの人はいける!」との判断のうえ我も我もと集いだし…

 バス待ちの間、一日三善することができました。
 それぞれ県立美術館、中村記念美術館、大拙館へ行かれるとのこと。  
 
 さぞやすがすがしい気持ちで…と思いきや、うっかり秋聲記念館のPRをわすれたことだけが心残りです。

←常に持参の借用返却セット
 

(2012.3.27) 

資料整理の日

 新規開催の企画展がどうにか落ち着いたので、よろよろと資料整理を始めています。
 本来ならば普段から向き合っているべき資料たちですが、企画展にかかってしまうとつい後回し後回しになった結果、机周りをふさぐ本の山さえも背景と化すありさま。
 
 書誌データをとり、入手先等々を記したラベルを貼り、ようやくあるべきところに配架…はぁスッキリ!と言いたいところですが、はからずしもデータとりを始めた資料が何故か正宗白鳥のものばかり…

                     白鳥全集ご列席です→


 えっ次の企画展?もうですか??という見事なお尻の叩かれっぷりです。

 結局また配架できず、机周りに置いたままとなりそうです。
 
  

(2012.3.26)  

講座尽くし

 泉鏡花記念館さんの講座「鏡花と漱石」、市民ふるさと歴史研究会「加賀八家墓所からみる近世の社会」に行って参りました!
 
 鏡花さんの方では当館でも昨年の秋聲忌にご講演いただいた國學院大學の上田先生のお話をうかがいました。漱石がいかに鏡花を意識していたか、「妖怪的天才」とはさすが文豪vs文豪!たとえ方がすでに天才的!非常に熱のこもった興味深いお話でした。

 八家の方では、タイムリーに野田山の横山家墓所の発掘調査結果報告アリ。好運にめぐまれました。
 野田山には前田家墓所をはじめ、八家中六家の墓所が大集合。

 いろいろ学ぶところ満載でしたが、こういった講演の機会が日常的にあることも含めてもっともシンプルな感想は「金沢…恐るべし…!」です。

 ↑横山家墓石配置図。大収穫!
 

(2012.3.24)  

館報「夢香山」第4号発行

 お待たせいたしました。館報第4号が完成し23日の企画展初日からチラシケースに収まっています。 
 当初は3月31日発行予定でしたが、2週間ほど早い15日発行としました。パチパチパチ!(拍手)なるべく早くHP上に載せる予定ですが、是非ご来館の上“現物”をお持ち帰りくださいませ。
 前に予告しましたが、作家・古井由吉氏の講演記録もタップリ掲載しております。

 そう言えば、今日も営業部長の姿がない!館外タペストリー確認は夜中?
 にゃんともない(合格!)って事ですよね。学芸員さんが気にしてましたよ・・・。
 

 

(2012.3.23) 

「横山家と秋聲―我が兄・順太郎―」開催!
 
 おかげさまで本日無事、横山家展オープンとなりました!
 早速10時と14時にギャラリートークを行い、大雨のなか集まってくださったお客さまに展示の見どころ等々お話しさせていただきました。

 初日ということで気合いが入り過ぎたものか、30分程度とうたっておきながら、事務室に帰ってくると、アレ!?1時間半経ってる!?というプチ浦島太郎状態に。
 
 解説後の雑談も含め、盛り上がってしまったようです。
 ご静聴ありがとうございました。

 展示にあわせ、ささやかな横山家展クイズも作成してみましたよ→ みなさんがひっかかるイヤラシイ問題もあり。順太郎印の入った用紙。是非展示とあわせてお楽しみください。 

 (2012.3.22)  

展示替え、ほぼ終了

 おかげさまで無事、展示替えがほぼ終了いたしました。
 ついでついでで、ケース内の調湿材もすべて取り替え心機一転。

 表のタペストリーも真っ白なものへと交換され、重い冬を脱し軽やかな春へとシフトチェンジした気分です。(重い冬を抜け切れたのは、ひとえにお島さんの自転車の勢いゆえ!お世話になりました!)
 
 営業部長はいつ確認にやってくるのか、まだお姿が見えません。今さら駄目と言われても時すでに遅しですが、やはり何となくその反応が気になる展示替え最終日でございます。
 
 さて、横目で入り口を気にしながら最後の仕上げ、ケースを拭きにいってきます。

←よく見えませんが、「開催中」の嬉しい表示。
 

 (2012.3.21)   

今日の巨人

 展示ケースの移動や展示台の毛氈の貼りかえなど大きな作業を終えた巨人は次に、身体に見合わぬ手先のこまかな作業にとりかかります。
 
 展示品の傍に置いて「ここ見て!」と主張する矢印やら、自筆資料の翻刻パネル作りなど。 
 重い展示台や展示器具のずっしり詰まった重いケースなどを運んだ後の震える手でちまちまと…非常に地味な作業です。

 なければないで、展示品のみをすっきりとお見せできますが、あったらあったで、展示品の注目ポイントを要領よくお見せできます。
 
 資料の邪魔をしないようにさりげなくさりげなく…と呟きながら、展示のツメ作業中です。
 

 

    (2012.3.20)  

展示替え中

 例によって展示替えにより企画展示室がばたばたです。

 「あらくれ」展を撤去、次回横山家展のパネル設営が終了。展示物を撤去したついでにガラス壁面ケース内の天井照明をとりかえました。
 
 真っ直ぐには立てない低いケースのなか、軽く膝を曲げ、微妙なひっかかりによって支えられている天板(わりと重い)をよいしょとはずして両腕で支えているそのさまが何かに似ている…と思ったら、あっアトラス…!


 ギリシャ神話で天空を支えているという伝説の巨人に似ています。
 伝説の巨人気分で照明交換も無事終了。

 ケース内は尾小屋鉱山の雰囲気になりましたが、照明だけはこっそりギリシャ風味です。
 

      (2012.3.19) 

学芸員会議


 先日、今年度最後の学芸員会議を行いました。会場は安江金箔工芸館さん。
 話し合うことを話し合って、能楽美術館さんと対になっている連携展「能と金箔」を鑑賞。こちらは本領の金箔作品から、お能の世界観とも通じる品々が展示されています。
 
 中には、アレッ花太郎さん??というちょうちょの羽を背負ったわらべたちをあしらった工芸品も。 

 その後、発行されたばかりの「研究紀要」第9号の発送作業を行いました。準備が整い次第、各館で販売もいたします。

追伸、本日より展示替え休館をいただいております。23日(金)より開館いたします。
  

    (2012.3.18) 

 おやつレポート その4


 またまた、春らしい3時のおやつをいただきました!
 ピンクの三つ目?とはいかにも教養のない第一印象…

 その名は「胡蝶」、華麗なちょうちょをイメージされたお菓子だそうです。
 
 「胡蝶」といえば秋聲の少年ものにそんな作品がありますね。 

 学校をさぼりがちの花太郎さん。きれいなちょうちょに誘われて、自らもちょうちょになって空を飛んでいくが…というメルヘンなお話です。タイトルは少し難しい字を書く「蝴蝶(こちょう)」。
 秋聲にはあまりないタイプの作品ですが、それもそのはず、明治29年発行の「少年世界」に掲載されたもので、このとき秋聲25歳!若い!

 若かりし秋聲の下積み時代の作品なのでした。


    (2012.3.17)  
 
第5回 入門講座

 第5回というよりも最終回といったほうがよいかもしれません。最後を飾るのは小林館長による「和解」。

 秋聲の出世作「黴」での紅葉先生の臨終の描き方が先生を“絶対”と信奉する鏡花さんの気にくわず、二人は絶縁状態に。そんな2人が鏡花さんの弟・斜汀さんの死をきっかけに和解する、というエピソードを描いた「和解」なのですが、これは…和解…したのかどうか…?
 
 終了後、なるほどこういう「和解」の仕方か!と腑に落ちた様子の参加者のご感想もあり、複雑な2人の複雑な関係が何故だか妙に微笑ましくもなる作品でした。

 来年度も入門講座、例年通り行います。詳細は近日中にお知らせします!


    (2012.3.15) 

ちいさい封筒


 文庫本などを入れたりするのにちょっと小さいのがあるといいですねぇということで、常日頃使っているA4の半分、A5の封筒を作ってみました。諸事情からいつものウグイス色でなく、すこし鮮やかなライトグリーン。

 なんでも「ちいさい」=「かわいい」という鉄の法則により、デザインとしてはシブめのほうで特別かわいい要素は入っていないにもかかわらず旧来のものとの大小比だけでなんだかかわいいもののように見えてきます。

 今後、おや?見慣れぬ?とお思いになったら、それが秋聲記念館に新しく仲間入りしたかわいい封筒…

 何度も言うようですが、かわいい!という気持ちでもってそれだけ見てもそうかわいくはありません。
 

 

  (2012.3.14)  

祝・校了!

 おかげさまで次回横山家展のパネル、すべて校了いたしました!

 おそらくはデザイナーさんに「今更か…!」という心の叫びを何度となくあげさせながら、なんとか手放すことができました。ありがとうございますありがとうございます。


 「あらくれ」展は赤を基調にパネルやら何やらを作成いたしましたが、今回はもっとシックに、ギュッとしめた印象のパネルたちです。パネルの色ひとつ、フォントひとつで雰囲気がまったく変わってしまうのですから、デザインの力とはすごいもの。

 また前回はショーウィンドーだった壁面ガラスケースが今回はどう変わるか、すこし思いきってみましたので、こちらもどうぞおたのしみに。

 

    (2012.3.13) 

到着!

 本日次回横山家展のチラシとポスターが納品されました!納品まではなんだかソワソワ…早く来ないかな? でも、いざ届いてみると、その量に毎回うっとなるのですが、お嫁に出す(=発送)までの時間も限られているため、そして、今回は『館報4号』も一緒にお嫁に出す予定なので、ここからはいつもに増しての職員一致団結の連係プレーが必要です。
 
そのような状況を察してか、まるで今日が納品日だということを知っていたかのように、当初の納品予定時間には顔を見せていた営業部長様。
「届いたら手を貸すよ」とばかりに寒空の下、ベンチにチョコンとお座りになって待っていらっしゃいましたが、少々納品が遅れたため、届いた時にはすでに営業に出られた後でした。ホントに猫の手も借りたい状態なので、明日もご出勤下さい!  

    (2012.3.12) 

坂本三十次氏のお孫さん来館!


 んん?政治家さん??秋聲と何の関係が??と思われた方、坂本家様には「あらくれ」展でたいへんお世話になっているのです。
 
 例の「小野田洋服店」に見立てている壁面ガラスケースを「小野田洋服店」たらしめているほとんど唯一の要素である「大礼服」、こちらが坂本三十次氏のものであり、坂本家からお借りしている超貴重資料なのです。
 坂本三十次氏は内閣官房長官や労働大臣を歴任された穴水出身の政治家さん。「あらくれ」と直接関係のないところが非常に恐縮でもあるのですが、おかげさまで文学館らしからぬビジュアルと歴史の重み、そして地域密着性が展示にプラスされました。

 先般より、その見事な金モールの刺繍についてご質問があるなど(ふっかり盛り上がった刺繍は「肉入縫い」というそうです)、思わぬところで皆さまの関心をひいている模様。
 
 坂本様とお連れくださったK様、雨のなかのご来館ありがとうございました!
 
 
    (2012.3.11)

ギャラリートーク最終回


 早いもので、昨日「あらくれ」展最後のギャラリートークと相成りました。
 そんな気持ちが先行した結果、開始挨拶のなかで
 
  「えー早いもので今日が最終日ということで~…」
  「???」

 まるで展示最終日のような言い方をしてしまい、参加者の方々がすこしざわめいたような気がいたします。展示は18日(日)まで開催中ですので、未見の方、もう一週間のうちに是非是非お越しください。

 解説が終了し、文学に明るくないから教えてもらおうと思って今日は来てみたよ、とおっしゃる男性の方としばし歓談。秋聲は誰とも違うんだねぇ、との感想が印象的でした。
 入門講座にもご興味を示されたので、今度の17日(土)、秋聲と鏡花のいざこざを描いた「和解」がテーマですからきっとおもしろいですよ!!と興奮気味に下世話なオススメの仕方をしてしまいましたが、きっと面白いと思います。受付開始しておりますので、春の陽気に誘われてこちらもよろしくお願いします。


    (2012.3.10)

100人の声

 当館がいつもお世話になっている浅野川倶楽部さんもご出演の朗読公演「100人の声・命を読む」にお邪魔してきました。

 東日本大震災から1年、被災者の声や、命を描いた文学者たちの作品を、無数の折り鶴のなかで、たくさんの方が朗読されます。

 12時から実質6時までという長丁場、後半も後半しかおうかがいできませんでしたが、終幕を飾る宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は圧巻。
 秋聲記念館は秋聲記念館のするべきことを今後も丁寧に行っていこうと決意を新たにするのでした。

 ←写真は犀星さんの「動物詩集」を小中学生のみなさんが読んでいるところ。

  

    (2012.3.9)

尾小屋にて


 横山家展資料調査のため、小松にある尾小屋鉱山資料館へ行ってきました。本来は3月いっぱい冬季休館中なのですが、ご無理を言って中を見学させていただきました。
 1階は鉱石、発掘道具、発掘作業風景パネルなどなど、当時の空気をそのまま伝える非常に興味深い展示、2階は関係書類などの文書資料の展示です。

 むむっ順太郎さんのお名前発見!!例によって、この成果は23日からの展示にてご披露いたします。
  
 すこし山のほうへ登っていくので、冬季休館されるのも納得のとけ残る雪々。
 
 ちなみに順太郎さんが尽力した尾小屋鉄道の車両が展示されているポッポ汽車展示館(→)は野外のため自由に見学できます。ただし、周りを覆う雪の山をのしのし越えて…
 

  (2012.3.8)

消防記念日

 昨日は消防記念日ということで、館内の消火設備等々の点検を行いました。当然のように普段は見ることのない防火扉などがガガガガーっと動き出して、いつもと違う記念館。

 通路がぴちっとふさがれるのは分かりますが、これは何ゆえ?→
 
 受付まわり、天井からパタンと1メートルほどのついたて(というのでしょうか)のようなものが降りてきます。それだけです。
 
 というのも、館は吹き抜け仕様になっているため、1階で出火した場合、煙が2階に上がっていくのを防ぐための弁なのだそうです。基本的にこれで充分、とのこと。ははぁ科学の知識ですねぇ。

 これはこれで「なるほど」とある種の腑に落ちた感が味わえますが、みなさまのお目にかけることのないよう努めて参ります。

 

   (2012.3.7) 

名誉館長と営業部長

 昨日と今日、東京から秋聲令孫・徳田章子名誉館長がご来館くださいました。
秋聲資料のことや、次年度事業の打ち合わせ、展示講評などなどを終えて一服。ひがし茶屋街でチラシ配りがてらお食事をしていると、どやどやとテレビクルーが入ってこられました。なにごとですか??と店主さんにお尋ねすると、東京のグルメ番組の取材だとか。残念ながら関東ローカルのみで、金沢では放送されないそうです。名誉館長と、東京に帰られたら見られますね、そうね、という会話をして、タレントさんの後ろからこっそり出て参りました。
 

 館に帰ると、営業部長がご出勤。名誉館長より遅いお出ましとはなかなかどうして肝が据わっておいでです。
 営業部長との打ち合わせ(主にわしゃわしゃ)も済まされて、ついさきほど東京へとお帰りになりました。

 なぜだかお顔の薄汚れている営業部長の背後に名誉館長
 (すなわち、たわむれに間に合わなかったカメラマンの図)→
  

 (2012.3.6) 

八家のその後


 昨日、前田土佐守家資料館へ行って参りました!
 現在開催中の企画展「明治・大正期の前田土佐守家」を観覧するためです。
 八家のひとつ・横山家のその後ともかかわる、まさに今見ておくべき展示。

 明治33年、当時の皇太子(大正天皇)のご成婚を記念して、八家の当主がこぞって爵位をもらっていたり、そのお祝いを徳田家のご当主・横山隆平が土佐守家ご当主に贈っていたり、それぞれの所有する広大な土地の処分に困っていたり、八家のその後がリアルに伝わって参りました。

 秋聲と土佐守家でいえば直接の関係はありませんが、他ならぬ秋聲の相棒・桐生悠々の桐生家が土佐守家に仕えておりました。悠々展で展示した、悠々死去の折のご当主からの追悼状が思い出されます。
 
 このタイミングでこの展示、土佐守家さまに感謝です!
 

 (2012.3.5)

すてきな二人組


 昨日、館にすてきな二人組が来館されました。粋なお着物の男性です。
 えっ!役者さん!?撮影?舞台の稽古中??このへんでお芝居ありましたっけ??と一時事務室がわさわさしましたが、失礼を承知のうえお尋ねしてみることに。
 お声がけすると気さくに答えてくださり、まったくのプライベートでお着物を着て金沢城下町を散策されているのだとか。
 「金澤男伊達」というグループで、世の男性よ!着物を着て歩こう!という心意気のもと活動されているのだそうです。

 とっても画になるお二人だったので、秋聲を囲んでいただいてパチリ。「また遊びにきてくださいね~」と見送る後ろ姿が梅ノ橋とベストマッチングでした。
 
 ちゃっかりお名刺もいただいたので、ご興味のある方はとりあえず館までご連絡ください。

 そうそう、当館ではなんにもなくて恐縮ですが、夢二館では4月15日まで着物で行くとプレゼントがもらえるそうですよ!
 

 
 
(2012.3.4)

ミシンの日

 だそうです。3月4日でミシンの日、かつサッシの日。サッシの日があるばっかりに、ミシンの日だったら3月40日のほうが座りがよいのでは?などと考えてしまいますが、そこはひと月30日前後と決まっている昨今ですので提案しても詮無きこと。
 ミシンといえばあらくれ、あらくれといえばミシン。しつこいようですが、明治期のミシン、展示中です。
 ミシンが最初に日本に輸入されたのは、安政元〈1854〉年、ペリーが十三代将軍家定夫人の天璋院敬子(篤姫)へ献上したものと言われているそうですが、その時の製造会社と同じ、アメリカの〝ホイラー&ウィルソン〟製。ザ・舶来モノ、というハイカラ仕様の貴重な一品を歴博さんからお借りしています。

←そして愛用のあらくれオリジナルエコバッグ。

 「秋聲のサンタをさがせ!2011」景品の試作品です。A4の書類がすっぽり入るので重宝しています。これに横山家展資料をつめて移動中。
 あたまのなかが半分半分…いえいえ忘れていけない10日は最後の「あらくれ」展ギャラリートーク!「あらくれ…尾小屋…お島…」とならないように気合いを入れてお届けします。 
 
(2012.3.3)

ひなまつり


 犀星さんのお宅のおひな様飾りが話題ですね!
 秋聲にも娘さんがいらっしゃるのできっとあったのでしょうが、残念ながら館には所蔵なし…代わりに受付に鎮座ましますカワイイお雛さま飾りを載せてみます(当館では現代式配置採用)→

 昨日俳句の話題を出しましたが、秋聲は犀星さんの俳句の腕を絶賛しています。共通の趣味である庭造りの合間合間に、犀星さんから贈られた俳句集を読む秋聲。そしてその感想をアレコレ述べ、最終的に、

 本が来てから間もなく、偶々訪ねて来た北見さんに示したら、愛読しはじめて、そのまま持って行ったので、本は今手元にないから作を挙げることは出来ないけれど、室生君はこの俳句だけでも優に人の追随を許さない一家を成していると云うに憚らない。今後この境地へ踏みこみうる人は、恐らく絶無だろうと思う。

 北見さんったら…!
 ちなみに北見さんとは女流歌人の北見志保子。「あらくれ」展にも登場します。
 
 
(2012.3.2)
 

秋聲俳句ベスト3  

 もう2年前になるのでしょうか。皆さまに秋聲の俳句で好きなものベスト5を募ったことがありました。その結果がこちら↓

  第1位 生きのびて又夏草の目にしみる (夏) 
  第2位 海みゆる丘に登りぬ雑煮腹 (新年)
  第3位 春雨に草履濡らしぬ芝居茶屋 (春)
  第4位 人魚とワルツ踊らむ月の霄 (秋)
  第5位 折々は妻のうとまし冬籠り (冬)  

 1位は文句なしの「生きのびて…」。常設展にもありますし、複製色紙がショップで販売中ですので、いつでもその筆跡に触れることが出来ます。
 そしてタイムリーにも2位は横山家がその短冊をご所蔵の「海みゆる…」!こちらも借用して参りましたので、23日、秋聲の筆跡をご披露いたします。
 3位にランクインしているのが、「寿司の…」ではなく「春雨に…」。現在書斎でご覧いただけるものです。
 
 計らずしも今月末にはベスト3が揃い踏み。小説家・秋聲の俳句の腕はさていかほど?? 
                              たしかに「寿司」っぽい→

(2012.3.1)  

弥生


 1日得したような昨日が終わり、今日から3月ですね。本日学芸員さんは休みですが、昨日の夕方に書斎の掛け軸を掛け替えられていました。弥生月は秋聲さんの軸になりますが、読めませんでした。解説を読むと、“寿司の~”と見えた文字は“春雨に~”でした。(お恥ずかしい&秋聲さん、ごめんなさい!)

 3月は、他に花月(かげつ)、花見月 (はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)等の別名もあるそうですが、鼻ムズムズ月も加えたいと思っている方も多いのではないでしょうか、、。陽気に誘われ卯辰山の文学碑をカメラに収めてきました。


朝日を真正面で受けて暖かそうでしたよ。
(白壁に手前の木の影が映っています。)

                8時半頃 → 
 
(2012.2.29)
 

秋聲自筆掛軸

 横山家から、次回企画展のための資料もろもろをお借りしてきました!
 今朝の小雨にすこし心配していましたが、搬出する頃には綺麗な晴天。おかげさまで無事運搬が終了いたしました。

 館にかえって日めくりを見ると、2月最後の日ではありませんか。書斎の掛軸を掛け替えなければなりません。今日で青木木米さんは見納めです。
 3月は何にしようかと考えて、ふと頭をよぎる借りてきたばかりの秋聲自筆掛軸…。おそらくは横山家のために書き下ろした、軸にするにはいやいや長文ですね!という立派な掛軸も今回お借りしてきているのでした。
 早速掛けたい…でも企画展まで我慢…と、地味に葛藤しながら、別な掛軸を探しにいってきます。
                      「思いました」で終わる斬新な作品→
 
 余談ですが閏年でした。2月29日生まれの方、おめでとうございます。 

    (2012.2.28) 

鞄からピーナッツ

 先日、館にてとつぜん鞄からピーナッツ(殻付き)が飛び出しました。「瓢箪から駒」と同義で今後使っていこうと思っていますが、最近まさにそんな出会いがありました。

 「あらくれ」展で展示中の「お島さん」人形の生みの親、金沢美術工芸大学大学院ファッションデザインコースの北澤友理さんの修了作品が、駅前の金沢フォーラスで展示されていたのです!→

 出会いはまったくの偶然で、金沢21世紀美術館で開催していた修了作品展を見ていたために作品の雰囲気でわかりました。「お島さん」とは全然違う~と思いきや、コンセプトは〝強く気高く生きる現代の女性の戦闘服〟だとのこと。まさに「あらくれ」の世界と同じ!ここでもまたひとつ鞄からピーナッツです。
 21美の方は会期が終了していますが、フォーラス3階の展示は3月11日まで開催中。是非とも。 

  (2012.2.27) 

六寒一温


字面だけでもなんだか寒い感じがしますが、今年の冬→春はかなり鈍行。
三寒四温ではなく、寒さ6日:暖かさ1日の1週間を繰り返しながらのんびりやってくるようです。

午前中降っていた雪もやみ、まるで小春日和のような日差しが差し込む休憩スペース。
そんな陽気につられてふらり外に出てみると、なるほど。
空気はひんやり、今日はやっぱり“寒”の日です。あわてて踵を返すのでした。

そんなわけで、寒さに負けましたかね?! 営業部長、今日はご欠勤でした。
最近、三勤四休ぎみです…。
 

  (2012.2.25) 

スタンドバイミー スピンオフ

 昨日の市内紀行、横山展がらみのところ~の中に紛れ込ませていた金沢くらしの博物館さん。何をしに行ったかといえば、鳥籠を見せていただいたのでした。鳥籠みてきまーす、と出ていこうとしたときにも、「えっ?」と二度聞きされましたが、横山家と順太郎さんを語るには外せない重要なモチーフとなってくるのです。

 少し時間に余裕があったので、これ幸いと展示も見学。現在は「器~くらしの中の美」、ミニ展示「金沢の獅子舞」、「雛飾り展」などが開催中でした。当館でもミニおひな様を受付に飾っていますが、お内裏さまとおひな様、立ち位置どうでしたっけ?というおそらく毎年してしまうであろうやりとりを、さくっと解決してくださる展示でした。また、じっくり見ると、ひとりひとりキャラが濃い!非常におもしろいので、わぁいつからウチで出さなくなったかなぁ~という方、是非ご覧ください。
 それから、足踏みミシンも踏めましたよ!「あらくれ」展で、展示したかったのですが、スペース的に断念したもの。代わりに卓上のものを展示中です。18日までですのでこちらもあわせて是非!

 ↑雪よけのため、玄関が納豆仕様です。
 
 
(2012.2.24)
  

スタンドバイミーpart2

 本日も晴天なり。再び企画展調査の旅に出て参りました。
 
 まずは金沢ふるさと偉人館さん向かいの城南荘(旧横山家別邸)、そして金沢くらしの博物館、から加賀八家・奥村宗家屋敷跡を横目に、横山家菩提寺・松山寺。そして横山町は我らが秋聲旧居跡から横山家屋敷跡を散策…とこのあたりから住宅街に入ってきたため、握りしめていた地図をしまい再び浅野川の匂いを辿って川沿いの道へ。川に沿ってずんずん下れば、徳田家菩提寺・静明寺、そして秋聲記念館へと帰り着きます。

  ↑城南荘のご当主の間。さすがの群青ぶりです。

 館に帰って一服してから下新町の久保市乙剣宮へ(横山鉱業部の寄進した○○○があります)、そして鏡花記念館で後期展を拝見して学芸員さん、職員さんと「『春昼』の校正紙カッコいいですねえ!」と世間話。
 
 帰り道に小走りしてデジカメ(私物)をポケットから転げさせるも、どうやらデータは無事だったようです。ご注意…! 
 

  (2012.2.23) 
 
正田順太郎旧宅

 午前中に玉川図書館で資料返却と借用、午後から金沢21世紀美術館で企画力・PRパワーアップ研修、珍しくお天気もよく、外へ出たついでに、瓢箪町にある秋聲兄・順太郎さんの旧宅へ行ってきました。小松の鉱山にこもっていた順太郎さんですが、旧岩根町(現・瓢箪町)にお宅があり、月に何度かは帰っていたのだとか。現存する秋聲宛書簡はいずれも岩根町から出されています。
 思いっきりの住宅街ですので場所が心許なく、途中までは浅野川に沿ってずっと歩いてゆきます。ひとりスタンドバイミーです。

 コチラは、最寄りの瓢箪町バス停から降りてすぐ、彦三大橋袂にあるファンタジックな彫刻。
 「ほら、こっちだよ!」と言っているようにも見えますが、ウッカリ彼らについて行くと間違います。ご注意。





 
(2012.2.22)
  

コンセント破損


 一部展示替えのため、展示ケースをごりごり動かしていてコンセントにぶつかり、その先をひしゃげさせてしまいました。漢字で書くとこう→「拉げる(ひしゃ・げる/へしゃ・げる)」。

 常設展示室にある独立ケース、秋聲最後の長編小説『縮図』コーナーのものです。アッと思ってもあとの祭り。傑作『縮図』を照らすための光が…!

 残念ながら予備もなかったもので、これは一大事と企画展示室のケースの周りをぐるぐるうろつき、奪えるケーブルはないかと探した結果、なんとか1本確保できました。
 あらくれさんありがとう!縮図さんにひとつお借りします!

 というわけで、なんとか『縮図』に再度スポットがあたるようになりました。と、そんな折にご案内を出したお客さまから『縮図』文庫本のご注文があったとの報せあり。
 非常にタイムリー!一憂のあとの一喜でした。
  
 追伸、ニャンニャンニャンの日…営業部長の登場を期待された方、すみません。
     ↑がんばればうさぎのようになら少し見えるかもしれません。
 

  (2012.2.21)  

営業部長の憂鬱

 ミーアキャットのように全身で陽射しを浴びて目を細めている我らが営業部長ですが、最近憂鬱なことがあります。
 
 時折、瞬きもせず見つめるその先は ・・・・・  かわいい雀たち
 
 どなたかが梅ノ橋のカモメたちにパン屑をあげており、そのおすそ分けを雀たちがチュンチュンチュンとついばんでおり、そこにセキレイまでもがパン屑を横取りしようとやってくるのです。 “野性スイッチ”ON!で捕まえようとするのですが、臆病な雀たちの飛び立つ早さにはかないません。ど~うしても捕まえられないのです。
           
明日は2月22日、例の日めくりカレンダーの主な行事には「猫の日」と明記されています。明日も登場かな?


 雀たち、捕まらないでね! 

  (2012.2.20) 

《今日の梅ノ橋⑧》

 どこもかしこも大雪の今日この頃、梅ノ橋の上では放雪式(仮称)が行われていました。 橋の安全を守る係の方が、橋の上の雪を機械で集め、ばばばばばっと川へ勢いよく噴射。なかなか壮観です。

 途中、通行人の女性が「ありがと~」と言いながら通りすがり、見ているコチラもほっこり。「ありがと~」とは思っていても、言葉にされるとやはり違うものです。「力は声なり、声は言葉なり」でしたね、藤村先生。

  「そうそう、こんな事しちゃ居られないのだっけ」。(お島さんの名台詞「こうしては居られない。」バリエーションその①)うっかりほっこり、放雪のお仕事に見とれておりましたが、こちらにはこちらのお仕事が待っているのでした。

 
    (2012.2.19)

第4回 読書塾


 「続・あらくれ」の回、終了しました。一晩明けて突然の大雪でどうなることかと心配しておりましたが、お申し込みいただいた皆さまは、大雪を押して集まってくださいました。
 またも進行の拙さを見かねてか、皆さんそれぞれにフォローしてくださり、だんだんと暖まってくる議論の場。秋聲作品に対する漱石の「書きっぱなし」発言!言い得て妙!と思わなくもないですが、作品に対する漱石の見方、そして我らが秋聲の見方、書き方の違いについて話し合いました。
 
 何度も同じ失敗を繰り返すお島さんを見て、学ばないなぁと呆れながらも、実際そうして人生とは過ぎていくものなのでしょうか…2階サロンから一望できるみごとな雪景色に、なんだかすこし感傷的の事です。 
 
 ご参加の皆さま、有難うございました。


 ←レギュラー参加者の方が貸して下さった映画「あらくれ」ビデオ。
   いつかのテレビ放送を大事に録画しておかれたのだとか!  

    (2012.2.18)

マイクロフィルム荒し

 企画展調査のため市内図書館で、大正期の新聞を読みあさっています。マイクロフィルム化されているので、マイクロフィルム席に座ってカシャカシャフィルムを巻き取ります。
 だいたいのあたりがついていれば当該記事まで早送りしてチャッと止めて見ればよいのですが、年・月くらいまでしかわかっていないと、365日分、7面くらいまである新聞紙面を虱潰しに見てゆかなければなりません。

 近年も物騒なことが多い世の中ですが、当時の新聞もなかなか過激で、ついつい違うところに見入ってしまったり…。人呼んで、〝大掃除の時の畳の裏の新聞の罠〟です。

 不確かだった日付なども、新聞を見ればはっきりしたりでたいへん有難い記録です。また、文章でアレコレ説明するよりも、記事をお見せした方が当時の雰囲気が伝わるというもの。

 時を変え場所を変え、マイクロフィルムの匂いをかぎつけ方々に出没している今日この頃です。
 
  

    (2012.2.17) 

雪桜

風は冷たいけど、まるで春が来たみたいですね~などとお客様と会話を交わすくらい
“金沢の冬”らしからぬほぼ一日青空だった昨日から一転、やっぱり実際は春まだ遠い
2月なのですね。天気予報も大当たり!一晩で真冬に逆戻り。


今冬は何回咲くのでしょう?
秋聲のみち、雪の桜が今また満開です。 


    (2012.2.16) 

秋聲と岸駒と幸之助さん

 企画展関連調査のため、徳田家菩提寺静明寺さんに行ってきました。本当はこの日に行くつもりではなかったのですが、あまりにお天気が好かったので撮影するなら今しかない!とバスを途中下車して寄ってみました。

 ここに徳田家のお墓と秋聲の墓碑が建っていることは今更な情報ですが、案内看板にはほかにもいろいろな著名人の名が書かれています。中でも秋聲関連でいえば岸駒!がんく、です。いちばん右→

 金沢出身の江戸期の画家(虎で有名)で、静明寺さんにはご両親のお墓があるそうです。
 秋聲の小説「夜行列車」にも、お寺で岸駒について会話する場面があり、それに触発された次兄・順太郎さんと思われる人物が、うちにも鶴の軸があったはず!と探したりしています。

 ちなみに岸駒と秋聲の間にいるのは、加賀藩の学者・安達幸之助。遺髪を納めたお墓があり、最近の「武士の家計簿」人気により注目が集まっているのだとか。


  (2012.2.15) 

次回チラシ案


 次回企画展「横山家と秋聲―我が兄・順太郎―」(正式タイトル決定しました!)のチラシ案が届きました。今回も3案いただいて見比べっこ。どれも出来が素晴らしく、これは3つともバリエーションで作りたいねえ!ランダムに届いたらたのしいねえ!と盛り上がるも、なかなかそうはいきませんので、断腸の思いでどれかひとつに絞らなければなりません。
 最初は決めかねていても、いろいろな人のいろいろな意見を聞くうちに、深層心理でどれを気に入っているか自ずとわかってくるというもの。

 本日「あらくれ」展の真っ赤なチラシを褒めてくださった方がいましたが(ありがとうございます!)、次回もまたガラッと雰囲気を変えて新しい記念館をお届けします。 

←チラシ案3つ。
  留めているのはスノーマンマグネット3兄弟です。




  (2012.2.14)

バレンタインデー


 ですね。せっかくなので何かチョコレートがらみの話を…と思ってまず手にとるのは、下のほう~の記事(12月15日付)でもご紹介している「掌文庫」です。
 赤い方の〈たべもの編〉。少し前にとある出版社の方も金沢の食企画やりたいんです、と取材にお見えになりましたが、三文豪と食についてまずはざっくり知りたい方にオススメです(スリーコインで販売中)。

 ともかくも治部煮ご担当のようになっている秋聲ですが、お菓子についてもいろいろ書いており、案の定〝チョコレート〟という文字が見つかりました。
  「大学界隈」という連載随筆の中の「喫茶店今昔」の回。秋聲の住んだ東大傍、本郷にあった喫茶店についてこと細かに描写しています。
 その中に登場するのが「青木堂」さん。〝本郷名物の一つ〟として書かれており、そこのだだっぴろい二階でチョコレートやコーヒー、ブラウンケーキなどが提供されたのだとか。漱石や鴎外、その他名だたる文人の作品・エッセイにも描かれる有名店です。日記やなんかでよく苺クリームを召し上がっている甘いもの好きな秋聲先生も、きっと一度はお試しになったことでしょう。 


(2012.2.12)
 

お気をつけください。


この冬はA香港型とのことですが、全国的にインフルエンザが流行しており、石川県でも警報が発令されています。つまり県内でもインフルエンザが大流行しているということです。
普段から気をつけられていることとは思いますが、ご来館の際にも感染予防や感染拡大防止にご協力をお願いします。

簡単に行える感染予防のひとつとして手洗いがあげられます。
当館入口、一つ目の自動ドアを入っていただいたすぐ正面に
手指消毒液のポンプを配置しております。
入館時、お帰りの際、是非ご利用ください。
また使い捨てマスクの用意もありますので、ご希望の方は受付までお申し出ください。 

今日は「ちょっとした話」ではなく「大事な話」でした。

(2012.2.11)
  

小野田洋服店のこと


 東山に古くからある洋服店…ではなく、『あらくれ』作中で、お島さんが小野田という男と始めるお洋服屋さんです。
 「あらくれ」展では、全面ガラスケースをそのショーウィンドーに見立てて、小野田がディスプレイに使ったという大礼服を飾ってみたり、解説をパネルでなくタペストリーにして服屋の布地に見立ててみたり、写真を良い感じに古めかしく加工した額縁に入れてランダムに引っかけてみたりしています。
          
                              そしてコレ→
 
 ケースの表面にカッティングシートを貼り付けています。

 同じケース内に明治期のミシンやら蓄音器やら、あまつさえお島さん自身(人形)までも入れてしまっているので分かりにくいのですが、ショーウィンドーに見立てるための装飾です。
 当時(明治末期~大正初期)のことだから、厳密には「店服洋田野小」では??と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、最後の最後まで検討した結果、ぱっと見のわかりやすさをとることにいたしました。これも伝わりにくいこだわりです。
 
 
(2012.2.10)
 

第8回学芸員会議

 本日、2月の学芸員会議を行いました。会場は当館。
 雪降るなかを、各館の学芸員さんたちがお越しくださいました。

 各館のチラシの配布先や、紀要の進捗状況のことなどに加え、開催中の「あらくれ」展の講評も。同業者さんから見る展示がどうであったか、自館で会議を行う際には非常にそわそわもいたしますが、たいへん参考になります。

 また、江戸村さんには旧横山邸のこと(隆興別邸は旧江戸村に移築されていたことがあるのです)、偉人館さんには鉱山資料のこと、前田土佐守家さんには加賀八家のその後や調査の仕方のことなど、ここぞとばかりにお伺いしました。それぞれの道のエキスパートが集う場でもあり有難い機会です。 

←江戸村さんから資料提供。

みなさま、ありがとうございました!

 (2012.2.9)  

再浮上↑↑↑

2010年秋に始まったこの寸々語ブログも、早いもので2年目に突入しています。
毎日更新していると、数週間前の記事でもあっという間に下方に行ってしまうもので、
そんなだから、最初から載せている【随時】の大事な寸々語は、悲しいかな、はるかはるか
彼方に…。
今だけ特別!なお得なお知らせもあるので、この辺に再び。

======================================

秋聲博士を目指してクイズに挑戦! 館内クイズラリー開催中!

展示を見ながら秋聲に関係する問いにクイズ形式で答えてゆきます。
通常は全問正解の方にのみですが、今だけ特別!
クイズに挑戦していただいた方全員に粗品進呈中!(~3/31)

 ○レベルはいろいろございます・・・  
    しょうがっこう ていがくねん篇
    小学校 中・高学年篇
    中学・高校生篇
    一般篇

 ○金沢検定を受けられる方に・・・
    金沢篇(初級)
    金沢篇(中・上級)



  例題)秋聲の生まれた町は?(金沢篇 初級)
       ①橋場町
       ②東山
       ③横山町
       ④材木町


答えはぜひ、記念館にてご確認ください!


 (2012.2.8)  

取材2件


 昨日は、清造忌特別展示の件での新聞社さん取材、そしてシャー営業部長のテレビ局さん取材がありました。
 特別展示は逃げませんが、残念なことに営業部長は現れず…代理で応対をさせていただき、カメラマンさんはまた伺います、と最後までキョロキョロしながら帰られました。

 この欄でも再三、秋聲の動物嫌いをお伝えしておりますが、昭和9年、秋聲64歳の頃の作品に、そのものズバリ「猫」という随筆があります。
 それによると、徳田家には娘さんが飼ったりなんだりした猫が都合3匹いたそうで、代々「マリ子」、「ルネ」、名の明かされないペルシャ猫、となっております。

 なーんだ、猫好きなんですね!と言いたいところですが、秋聲は名の明かされないペルシャ猫をちょっと撫でてはすぐに廊下に出してしまいます。そして「動物に心からの愛情をもてない自身をさびしく思ふ」…という終わり方。 
 
……これはきっと言葉にすると、嫌いじゃない、というレベル、でしょうか…?動物嫌いを公言してはおりますが、たぶん言うほど「嫌いじゃない」秋聲先生のエピソードでした。
 

        (熊のパイプをお持ちだったりしますから!)→

     (2012.2.7) 

名前一文字展

 横山家展調査の一環で、金沢ふるさと偉人館さんへお寄りしてきました。
 偉人館さんでは、「第7回 名前一文字」展を開催中。こどもさんに広く募集して、自分の名前の一文字を筆で大きく書いた半紙が壁面に所狭しと敷きつめられています。入り口の自動ドアをくぐるとすぐにいろいろな文字が飛び込んできて壮観です。
 現在は前期展(2月11日~3月4日)で、年長さん、小学2・4・6年生の文字でした。小さいおともだちの書く文字の元気いっぱいでかわいいこと!大きいおともだちの文字は、さすがおにいさんおねえさん。すでに風格さえ漂わせています。
 後期展(年中以下、小学1・3・5年生)は、3月17日~4月8日まで。

 そんな展示にあやかって、館に帰って書いてみました。

 ん?秋でなく?聲でなく?

「末雄」(秋聲の本名)の「末」です。「雄」のほうがよかったでしょうか?  

   (2012.2.6) 

オシャレ名刺の会

 先日、とある新聞社さんに開催中の清造忌の記事を載せていただき、本日館に届いたその掲載紙をフムフムと見ていたところ、受付から「藤澤さんのご親族の方がいらっしゃいました…!」との声がかかりました。
 慌てて出て行くと、新聞記事で知り、特別展示を見においで下さったとのこと。ご挨拶を交わし(清造さんとはまたタイプの異なるオシャレ名刺をいただきました)、早速2階の展示室へ。

 文学のことはよく分からないけど…と言われながらも、展示している資料について非常によくご存じで、清造さんへの想いの在り方にまたひとつ触れた気がいたしました。
 館で制作したキャプションという一応のリードはありますが、それを超えたところでいろいろな方がいろいろな思いをもって資料をご覧になるのだろうなぁと展示ケースを覗き込まれるお姿を斜め後ろから見守りながら考えておりました昼下がりです。

 とてもフレンドリーなお人柄でいろいろと楽しいお話を伺うことが出来ました。ご来館、ほんとうに有難うございました。また是非是非、お立ち寄りください。
 展示は2月18日(土)までとなっております。
 

 (2012.2.5) 

空白の1日

ここでも何度か話題に上がっている「日めくりカレンダー」について、
学芸員と職員 いつぞやの何気ない会話:
「今日は○○の日ですって!」
「へぇ~、そんな日あるんやね」
「この日めくりカレンダー、毎日何かしら行事書いてあるみたいけど、
何にもない日ってあるんかね?」


はい、まさに今日がその日でした。
(うっすら見えているのは明日の主な行事です。)

そんな日もあるのですね。
いや、365日もあれば、行事も何もない日があって当たり前?!
とはいえ、年間何日くらいあるものなのか、これから気にしてしまいそうです。 


 (2012.2.4) 

節分の日


 東山は宇多須神社の豆まきに行ってきました!
 道路はまだまだ雪深いですが、当日はきれいな青空。お天気に恵まれたこともあり、たくさんの方が境内につめかけていました。
 こちらの節分行事が東山名物たる由縁は、なんといっても芸妓さんによる豆まきにあります→
 特製ミニお豆袋を優雅にまいてくれるのですが、階段下では争奪戦です。あわあわするばかりで残念ながらキャッチもできず、拾えもせず、ションボリ神社を出ようとすると優しい係のお兄さんがひとつ手渡してくれました。


 さっそく職員みんなでボリボリいただき、1粒で300メートル、3粒で1キロ弱、今年もどうにか走れそうです。

 

  
  
 
(2012.2.3) 

営業部長のミラクル


 事後報告になり恐縮ですが、昨日2日、MROラジオさんに生出演させていただきました。
 といってもメインは我らが上司・シャー営業部長!2月2日、ニャンニャンの日ということで出演依頼があったのでした。

 しかしあいにくの雪模様。クルーが来館されてもまったくお見えになる気配がありません。そして放送1分前、今日は無理か…と諦めかけたその時!皆が期待をこめて見つめていた館の前方でなく、まさかの裏側から颯爽とご登場…!

 
 見事生放送に間に合いました。しかしラジオは初めてだった営業部長、普段と異なる雰囲気に若干腰が引けたものか、結局途中退席と相成りました。にしても、その嗅覚はさすがの一言。東山1丁目の奇跡でした。


                今まさにフレームアウトせんとす→

(2012.2.2) 

パワーアップ研修

 市の美術館・博物館の学芸員が一同に介した研修会に参加してきました。 
 元カルティエ現代美術財団のキュレーターで在日フランス大使館文化担当官のエレーヌ・ケルマシュター氏を講師にお招きして、三文豪、偉人館、夢二、中村、安江金箔、前田土佐、江戸村、大拙、能楽、そして21美の学芸員たちが大集結。なかなかに壮観です。

 エレーヌさんのアドバイスを受けながら、各館での課題について話し合い、それぞれ情報を交わすという貴重なお時間をいただきました。
 また、会場が金沢21世紀美術館だったので、現在開催中の企画展「モニーク・フリードマン」展を解説とともに見学。なんとなく黒っぽい服装の方が多かったため、それぞれが手にした鮮やかな(そして、担当の学芸員の方渾身の)黄色い図録がひときわ輝いておりました。
 
(ややっアレは『縮図』か!?と何度も二度見してしまったことは内緒です。大きさは4倍にもかかわらず…)
 
     
(2012.2.1)

2月最初の日 

 新しい月に合わせて書斎の掛け軸も掛け替えました。今月は秋聲遺品・青木木米(もくべい)の南画山水図です。
 青木さんは江戸時代の絵師で陶工、加賀藩前田家に呼ばれ、九谷焼の再興にも尽力した方だとか。2月いっぱいご覧いただけます。

 そしてもうひとつの展示替えは、以前の記事でもご報告した秋聲肖像画レプリカ!本日無事に納品となり、常設展示室のオリジナルと差し替えをいたしました。
 そういえば、常設展示室入り口の秋聲写真パネルも、先日こっそり差し替えてしまったのでした。
 これまであったものは、書斎に移動。現在は、煙草をくわえたチョイ悪な秋聲先生がお出迎えしてくれます。
 
 小説家モードの凛々しい秋聲、リラックスしてしどけない秋聲、そして冬ごもり前の小動物系秋聲、いろんな顔をお持ちです。
 
 
 
   (2012.1.31)

1月最後の日

 本日残念なお知らせがありました。当館の解説ボランティアさんがおひとりご卒業との旨、ご連絡が…。それぞれのご事情がありますから無理にお引き留めはできないのですが、館にとってその存在が大きいだけに衝撃も一入です。
 解説のみならず、イベントに人が集まらないんですけど…!と泣きついてご参加いただいたこともありました。この場を借りて、深くお礼申し上げます。今までいろいろと気にかけていただいて、ほんとうに有難うございました。
 
 
さて、そんなKさんに贈る言葉…

 「生命は力なり、力は声なり、声は言葉なり、あたらしき言葉は、すなはち新しき生涯なり」

 今月の掛け軸、島崎藤村先生の力強いお言葉でした。
 解説のお声を聞けなくなるのは残念ですが、新しい形で今後ともまたお付き合いいただければ幸いです。 

   (2012.1.30)

おやつレポート その3 

 初天神のお菓子を頂戴しました!

 「初天神」とは、「天神さま」つまり菅原道真ゆかりの25日にちなんだ風習だそうです。道真が生まれたのは6月25日。大宰府への左遷の命令が下されたのは1月25日。この世を去ったのは2月25日。とのことで、毎月25日は「天神さまの日」とし、そしてその中でも今月25日は1年で最初の天神さまの日…ということによる縁起物のお菓子なのです。

 よくよく見ると、梅の模様に絵馬の形(!)をした上品なお菓子。学問、文学の神様である天神さまに、館の発展をお祈りしながらむしゃむしゃいただきました。

 そしておやつレポートに必須となってきた〝差理無理秋聲〟コーナー!え~…「あらくれ」のお島さんが、この先どうしよ…と小野田とともに途方に暮れて立ち寄ったのが、東京の湯島天神境内でした! 
 

 (2012.1.29)

はじまりました。

 清造忌特別展示。1月29日、本日が清造さんの命日です。

 展示物の中には、西村賢太さんが芥川賞受賞を機に刊行された新潮文庫の『根津権現裏』もございます。
 そう複雑でない3文字4文字の言葉であっても人にはそれぞれ脳が苦手な並びの単語というのが必ずあるもので、たとえばこの場合「ねづごんげんうら」がどうしても覚えられず「ねづうらごんげん」(意外に座りが良いのです)とついつい頭の中でリピートしていたものが、作品を読むと『根津権現裏』としっかり変換できるようになりました。「根津権現裏」がいかに重要なモチーフであるかが理解されたからのようです。

 一般に貧困小説のように言われますが(たしかに登場人物は常に貧しさに喘いでいますが)それと同時に、登場人物の哲学、人間的な厭らしさ、と同時に漂う潔癖さ(高潔さ?)などが印象的で、予想以上にスマートな作品でありました。

 大正11年に刊行された『根津権現裏』初版本も並べて展示しておりますが、それをそう簡単に手にとって読むことの出来るはずもありません。現在こうして読みたい時にさっと手に取ることの出来るのは決して当たり前でないということが、並んだ2冊の本から伝わってきます。
 
     
(2012.1.28)

館報編集中

 ただ今、3月末に発行予定の館報を編集中です。年刊のもので、今年は第4号になります。題名は秋聲の文字で「夢香山」。むこうやま、言うまでもなく卯辰山の別称です。

 職員それぞれに担当ページをもち、今年度はなにがあったかねぇ…と何故かすでに何年か前のようになってしまった昨年の記憶をたぐり寄せ、あぁ昨年もいろいろあったねぇ…としばしノスタルジー…。いやいや浸っている場合じゃありませんよ!!と現実に立ち返り、それぞれの原稿に向かいます。
 とりあえず一通りの原稿が揃い、現在初稿待ち。返ってくれば、また赤ペン右手に校正作業にとりかかります。
 ちなみに三文豪月間中に開催された作家・古井由吉氏講演記録も掲載予定。あまりにお話が上手で余談と思われたところも本題と絶妙にリンク、故にカットできず…
 講演にご参加できなかった皆さま、もうしばらくおまちください。 


   (2012.1.27) 

横山家にて

 横山展の資料調査のため、横山隆興ご曾孫宅にお邪魔して参りました。
 隆興さんは、尾小屋鉱山の実質的な経営者。昨年、金沢ふるさと偉人館で開催された企画展「北陸の鉱山王 横山隆興 ―尾小屋鉱山ものがたり―」で詳しく紹介されましたが、人呼んで〝北陸の鉱山王〟!横山家の一時代を築き上げた方です。

 順太郎さんとのエピソードはそう多く語り継がれていませんが、伝記『横山隆興翁』によると、直属の上司と反りが合わず一時退職した順太郎さんを呼び戻してくれたりもしたそうです。その他、現在いろいろな文献で徳田家との関係を探り中ですが、順太郎さんは「正田」の名前で出て来ますので、一度スルーしてオッツ!徳田じゃない徳田じゃない、さっき正田がいた!とページを繰り直す日々です。(「まさだ」でもなく本当は「しょうだ」です→)

 横山さんのたいへんに気さくなお人柄に甘え、これもあれもと貴重な資料をわんさか見せていただきました。この結果は展示でお見せします。乞うご期待!

 

   (2012.1.26)

・・・・・

    朝、綿帽子だらけ・・・
車止めポールの鎖は、凍結して動かず・・・




 これ、梅ノ橋の上り口
 ミニラッセル車登場・・・
     
     誰かが作った「ん~ これは何?」→ 

 夕方から又もや ゆき・ゆき・ゆき・・・ 

   屋根雪も落ちます! 上も下も気をつけてお越しくださいませ。
 
   (2012.1.25)

藤澤清造80回忌 特別展示

 もう昨年のことになりますが、「あらくれ」展のため東京の徳田家に資料借用にお伺いしたときのことです。徳田名誉館長が、資料整理をしていたらこんなのもあったのよ~、と見せてくださったのが、藤澤清造さんの小さな名刺。秋聲が所持していたもののようです。

 現在の七尾市出身の作家・藤澤清造と秋聲は交流があり、それはそれとして語り継がれていますが、実際にこうして徳田家に残された資料を見ると、あああ、挨拶を交わしている~…!と再認識いたします。

 昭和7〈1932〉年1月29日に亡くなった清造さん。気付けば今年(平成24〈2012〉年)は、清造さんの没後80年にあたります。ここで会ったのも何かのご縁、せっかくですから展示させていただけますか?と「あらくれ」資料とともに持ち帰って参りました。 
 実は清造さんの告別式総代としても名を連ねている秋聲。秋聲の手元に残った告別式案内葉書や、その他関連資料も特別展示する予定です。ザ・自筆!といった派手な展示ではありませんが、この機会に是非とも。

  
 
 (2012.1.24)

第4回 入門講座

 21日、第4回秋聲入門講座を開催しました。奇数月に開催しておりますが、11月は秋聲忌でお休みしておりましたので、お久しぶりの講座です。

 今回は、下記記事でもご案内した通り、短編小説「風呂桶」について、志賀前館長さんにお話しいただきました。

 自宅の風呂桶を新調する、という本当になんでもない日常の出来事を描いた短い小説なのですが、その中に一本流れる主人公「津島」の意識の描写がなんとまぁ秀逸。ほんとうに短い作品なので、志賀さんの語り口に乗せて、全編を参加者全員で味わいました。

 次回は3月17日(土)、鏡花さんとの確執と和解を描いた「和解」について、当館・小林館長がお話しいたします。
 3分の2文豪の大喧嘩とは…??
 

 (2012.1.23)

123の日

  今日は、1月23日。旧暦の元日にあたりますが、ワン・ツー・スリー!と楽しい気分になる日ですね。当記念館では、本日めでたく○○才のお誕生日を迎えた職員がおります。学芸員さんの日めくりカレンダーには大きく花丸とメッセージが書かれてあります。
  今時は日めくりカレンダーを利用されておられる方は少ないようですが、あるとなかなか便利と言うか面白いものですね。何となく今日は何の日だろうと見てしまいます。


 いちごの日(1月5日)に登場した『あらくれ』初版本表紙の野苺さんですが、当館ミュージアムショップで販売中の『あらくれメモ帳』の表紙デザインになっています。罫線下敷きがついているので、縦書き・横書き・斜め書き(?)など自由にお使いいただけます。旅先でのスタンプ帳としても使える便利サイズです。裏面には、徳田秋聲ゆかりの地と作品舞台を地図で紹介しています。(これが表面かな・・・)
一筆せんとして使えますよ!(素敵です!) 
 

  



    
                左・・・下敷き

                     右・・・メモ用紙
                 (ちょっとクリーム色)

  

 (2012.1.22) 

続・能美と秋聲館

 能楽美術館さんで、金沢とお能のビデオを見ていたら、見たことのある風景が映りました。我らが梅ノ橋です。あら、ご近所と思っていると、川沿いをついーっと下って、浅野川稲荷神社がご登場。梅ノ橋ほど近く、「鏡花のみち」側に建っています。

 ひっそりとしたちいさな神社ですが、かの地は能の宝生流15代宗家・宝生紫雪が亡くなった場所だとのこと。境内には、「宝生紫雪先生終焉之地」との石碑が建てられています→
 うっかり秋聲ないし鏡花エリアかと思っていたら、宝生家エリアでもありました。さすがは金沢市、文化と歴史と土地がいろいろなところで繋がっています。

 ちなみに同じ道を上流に行くと、徳田家菩提寺・静明寺さん。
 
 散策には、秋聲記念館→梅ノ橋→静明寺→(から引き返しての)浅野川稲荷神社…いやいや、秋聲記念館→梅ノ橋→浅野川稲荷神社→(からちょっと引き返しての)静明寺…?
 はたまた、静明寺→浅野川稲荷神社→梅ノ橋→秋聲記念館で一服…ルートもアリですね!

 
←口の開け方が省エネ気味の「阿」像。なんと足元には子狛犬!
 

(2012.1.21)

金沢能楽美術館と徳田秋聲記念館

 横山家展調査の一環で、石川県立歴史博物館さんに行ってきました。加賀八家が住んだ場所やなんかがスイッチひとつで電光表示されるという素敵システムを満喫する傍ら、企画展「新春を祝う―辰年のお正月―」を見学したり(ここにも引札展示が!)特に関係のない横穴式石室(再現)に入ってみたり、広い館内をくまなく見て回りました。

 その帰り道、広坂の金沢能楽美術館さんで開催中の企画展「能と金箔」も見学。当館と同じ東山ファミリーである金沢市立安江金箔工芸館さんとの連携展です。なんと運良く学芸員さんの解説を受けることができました。
 
 美しくも、ただ美しいという言葉だけでは片付けられない独特の光を放つお面や装束を間近に見、お話を伺ううちにお能の世界に触れてみたくなり、帰りに観能チケットを購入…おっと、まるで館の思うツボです。そして金沢市、よく出来ています。
 秋聲記念館とは展示品も世界観もまったく異なりますが、企画展を見て〝作品に触れたい〟と感じていただくところに館の思うツボがあるのだというスタンスは同じなのかもしれません。
 
   
(2012.1.20)

冬芽と冬毛

  関東では雪が降り大変そうですが、金沢は空気が冷たいものの時折陽が差して散歩日よりです。今朝は、近所のご年配の方がデッキの長椅子の上で腕立て伏せや足の運動をされていました。 

 こちらは、館の駐車場横の「ハクモクレン」の木です。
銀狐のしっぽのような鱗片をまとった冬芽が中の芽を守っています。冬の冷たい風に鍛えられないと、きれいな花を咲かせることが出来ないと聞いたことがあります。


 初春に真っ白な花を咲かせてくれます。見頃は短く1週間くらいです。


 そう言えば、営業部長は冬毛で夏に比べてひとまわり大きくなっています。フワフワの毛が空気の層を作り保温材のような役目をしているからです。太った訳ではありません・・・。

        職員が帰った後、見回りをしている頼もしい姿 →
  
   
(2012.1.19)
 

珠玉の短編


 秋聲の長編小説を読もうとして心が折れた方、短編から入られてみてはいかがでしょうか。
 秋聲自身、『花たば』という短編集を出すときの自序にこのように書いています。
 
 世、短篇を蔑視する者多し。読者もまた多く重きをこれに置かず。(中略)しかれども短篇の価値あに容易に大篇の下に置くべけんや。
 否、予は短篇小説に於いて、多くの場合、反って価値ある芸術品を得べきを信ずるなり。
そは適切なる自然そのものを捉ふるには、長編より短篇の方反って多くの便利を有するを感ずればなり。
  (※序文は固いですが、作品は口語体です。ご安心ください!)  

 『花たば』所収ではありませんが、短編の中でも次回入門講座で取り上げる「風呂桶」は非常に評価の高い作品。先日取材に見えた記者さんが「「風呂桶」絶品です!」と熱弁をふるわれたことを思い出します。 
 それでもまだ敷居が…と思われる方、ぜひぜひ入門講座にご参加ください。まだお申込み間に合います。

 ちなみに、「風呂桶」草稿(複製)を常設展示中。定稿と秋聲の推敲のあとを見比べるとたのしいです。 


(2012.1.18) 

営業の効果/逆効果

 今日はお天気が好いので、10時前から営業部長がご出勤です。すると早くも館の前に小さな人だかり。ほほう、さすがの人気ですねえと眺めているとその後方に、お約束のあったお客さまのお顔が見えました。営業部長を愛でるでもなく、なんとなく当惑したご様子。ひょこっと顔を出すと「あっもう開館されてるんですね!」という反応が返ってきました。
 「? 9時半から開いてますよ~」と言うと、「館の前にお客さんが待っていたから、まだ開いてないのかと思いました」とのこと。なんと営業部長の営業がまさかの裏目に…!
 
 あやかっておいて何ですが、逆効果でしたよ営業部長!
 
 改めまして、秋聲記念館は9時半から17時まで。
 16時半が最終入館となっておりますのでよろしくお願いお願いいたします。

  

 (2012.1.17)

お知らせ2件

 12月6日ブログに載せました「みなさん こんにちは-馬場校下編」の放送日をお知らせします。すでにご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、チャンネルは「北國新聞ニュース24」で、時間は11:00と夕方にもあったりします。(日により変わるようです。)1時間番組の後半で当館が紹介されています。しばらくの期間繰り返し放送されますので、番組表をチェックしながらご覧ください。
 
 もう1つのお知らせは、営業部長の出勤時間です。年明けに中日新聞で紹介されてから会いに来られた方が何人もいらっしゃいます。「いる!いる!」「かわいい~~」と大変喜ばれたり、「今日はいないの?」とガッカリさせてしまったりで、職員は最近ヒヤヒヤしています。出勤すると、ぬるま湯でひと息いれてもらい「偉い!偉い!」といっぱい褒めています。
 寒くても陽がさしている時間帯は、顔を出す確率が高いようです。
 

 どちらもアバウトなお知らせで大変申し訳ありません。

(2012.1.16) 

お誕生日?

 今年の目標は日めくりカレンダーを完遂すること。壁でなく手元に置いて、今のところチャッと毎日めくっています。
 一日で一枚の紙を使うという贅沢仕様なため、そこにはいろいろな情報が書き込まれています。今日の主な行事は「やぶ入り」「えんま参り」など、そして残念「仏滅」です。
 もうひとつ気になったのは旧暦の記述。今日は太陰暦でいうところの12月23日、秋聲のお誕生日にあたるそうです。

 日本の改暦は、秋聲が生まれた翌年の明治5年12月3日に実施。改正によりその日が明治6年1月1日にポーンと飛んでしまったため、秋聲は最初のお誕生日を迎えることが出来ませんでした。
 それゆえに年齢カウントがややこしく、秋聲は生涯数え年を採用したそうです。というわけで館でも数え年を採用。明治5年をまたいでおられる方の年齢を数えるときは、お誕生月に要注意です!
 

(2012.1.15) 

左義長

 今日は、宇多須神社の左義長の日で、館の玄関に飾ったしめ飾りを燃やしてきました。何となく今年良いことがあるような気がしました。

 左義長は小正月の火祭りの行事です。その火で書初めを燃やしたり、餅を焼いたりします。焼いた餅を食べると年中病を除くと言われています。親子づれがいたので書初めの燃え上がるところを見られるかと期待してカメラを構えましたが、残念ながら見られませんでした。


 館へ戻ると「参拝もされました?」と聞かれてしまいました。

  「雨がひどくなってきたので・・・。」(参拝せず!)

  (せっかく良いことがあるような気がしたのになぁ~~~)


   (2012.1.14)  

本日のおやつ


 新年のお菓子、花びら餅をいただきました。

 味噌餡とピンクのお餅と味付けごぼうを求肥で包んだ生菓子で、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」が簡略化されて現在にも続いているもの。餡の部分、最初はおかず的な具材だったようで、ごぼうは鮎の代わりなんだとか。
 味噌とお餅の組み合せから「包み雑煮」「宮中雑煮」とも呼ばれたそうです。

 「歯固めの儀式」は、固い煮鮎を食べて長寿を願うためのものらしいのですが、そこでふと思い出した秋聲の俳句。

  入歯して 差理無理噛みし 雑煮哉 (さりむり=むりやり)

 秋聲さん、入れ歯で無理矢理歯固めの儀式を…!  

 (2012.1.13)   

館内会議

 本日は、職員全体による館内会議を行いました。
 入館者数のこと、ショップ販売のこと、当月イベントのこと、来館者の反応もろもろ…

 なんとなく日々に追われて自主的に結果を顧みることの少ないなかで、とても良い機会になります。

 そして今後のスケジュール等々…横山家展の概要もそうですが、横山家展のお尻はすでに次年度に突っ込んでいますので(~7月上旬までの予定です)、その後のこともそろそろ固めていかなければいけません。
 平成24年といえば、犀星さんの没後50年…と同時に秋聲にゆかりの深いアノ人の没後50年ではないですか…!などということを考えながら、今日お見せしたいものでなく、平成24年7月、10月、12月のそのときに展示するべきものをみなで模索中です。
 
 「あらくれ」展(ピンク)の後ろにそろそろ横山家展(青)が見切れはじめた3ヶ月スケジュール表(恐ろしや…!)→ 

 (2012.1.12)   

秋聲と兄・順太郎2


 順太郎さんのことを調べていてちょっと面白かった話をご紹介します。
 ご存じ、秋聲の自伝小説『光を追うて』に書かれているエピソード。

 優しい長兄・直松と違って、厳しい順太郎とは何かと折り合いの悪かったという秋聲。そうはいっても12歳年上の順太郎は時々秋聲を連れて出かけたり、筆を買ってやったり、兄らしい一面も見せていたようです。

 秋聲が14、5歳の頃、長野に養子に行った順太郎から手紙とともに、箸箱が贈られてきました。わりとそういったところに無関心の秋聲はお礼の返事も書きません。するとしばらくしてまた手紙が届き、その文面が下記のとおり。

 「お前は木偶の坊(でくのぼう)か」 
  
 順太郎さん!ご立腹です…!!手紙の返事を書かずにそんな怒り方をされることは珍しいのではないでしょうか。失礼ながら、そう来たか!とその文言のチョイスにちょっと笑ってしまうのでした。
  
                   秋聲(左)と恰幅のいい順太郎さん→

 (2012.1.11)  

秋聲と兄・順太郎1
        ↓

 先日の記事でもお伝えしましたが、現在、次回横山家展準備の真っ最中。秋聲自身は生まれる2年前に版籍奉還が行われたこともあり、武士の家柄であるということ、そして横山家に仕えていたのだということに対して、父や兄たちほど強い意識を持っていなかったようです。中でも次兄・順太郎さんは、横山家の経営した小松の尾小屋鉱山で鉱山所長として長く働き、しかも尾小屋鉄道を開通させてしまったスゴイ人。横山家を支え続けました。

 尾小屋鉄道?→今回は鉄道っぽさを全面に?→プラモデルとか展示したら楽しいかしら?と試しにマーケットを覗いてみると、アララ電車って高いんですね…!ウン万円しておののきました。 


 (2012.1.10) 

笑う辰

 昨日、近くの宇多須神社まで左義長の日時確認に行ってきました。

 せっかくなので参拝しおみくじを手に入れました。
引くのではなく手に入れた!です。
何だか笑っているように見えます。→


          
                 ひもを引っ張ると・・・  → 「大吉」でした!

  秋聲さんのファンが増えますように。
  たくさんの方々が来館されますように。
  それから ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   
  願い事多かったかしら・・・。


             (宇多須神社の左義長は、1月15日(日)8:00~15:00です。)

 (2012.1.9) 

《今日の梅ノ橋⑦》

 昨日に続いての梅ノ橋です。
 今日は成人の日。人に成る?人に成れ?何らかの文字づらがあるのでしょうが、ともあれ
新成人のみな様おめでとうございます。

 こちらは、ズラララッと並んだ新成人(鳥)のカモメたちです。中の橋→浅野川大橋→そして、梅ノ橋近辺でもカモメが乱舞する光景が見られるようになり、ようやっと梅ノ橋の欄干に留まるようになりました。そして、この冬初の整列を捉えるこができました。
 

 
 (2012.1.8)

《今日の梅ノ橋⑥》

 忘れた頃にやってくる、今日の梅ノ橋でございます。

 人間とは真ん中を歩かない生きものなのでしょうか。残った雪が見事なセンターラインを形作っています。
 ちなみに右手奥に見えるのが記念館です。
 
 この絵面を見てふと思い浮かんだのは秋聲の作品「二つの道」。大正11年、「東京日日新聞」などに連載された大衆向けの長編小説で、記念館には、おそらく熱烈なファンによるものと思われる作品のスクラップが展示されています→


 この厚さ!よほどのファンです。有難いことです。

 秋聲への愛の深さ、そしてこの根気。単に当時の初出紙というだけでなく、記念館職員として学ぶところの多い資料です。
 

 (2012.1.7) 

お米、なくなりました。

 お正月飾りをはずしました。雀たちにすっかり食べられ、米粒がなくなった後の稲です↓

 秋聲は30代の頃ひどい胃拡張にかかり、洋行帰りのお医者さまから米を禁じられ、以後もっぱらパン食だったそうですが、そんなついでにふと気がついてしまって書かれている秋聲のお米観をひとつ。

 料亭などで、相当分量の御馳走に、菓子や果物まで食べたあとで、米の飯を腹へ詰めこまなければ、虫が納まらぬという習慣も、考えてみれば、辻褄の合わない話である。

 まったくです。

 まぁでもパン食派からの意見だからね、と「何んな場合にも米を食わなければ腹の虫のおさまらない一般人を私流に律しようとするのは無理かも知れない」と冷静に分析してお断りしているのが尚更可笑しな秋聲先生です。


   (2012.1.6)

後ろ髪を引かれつつ

 「あらくれ」展の次は3月から開催予定の「横山家と秋聲」(仮)。年が明けてしまったので、いつまでも(仮)ではいけません。そろそろ決定しなければなりません。徳田家が代々お仕えした加賀八家の一つ、横山家との関係性をご紹介する企画展を準備中です。

 調査のため石川県立図書館に行くと、どこかで見たことのある派手な展示物が目にとまりました。「引札」のお正月特別展示です。

 「引札(ひきふだ)」とは、江戸時代頃から始まった商店の広告チラシのこと。「あらくれ」のお島さんがオリジナルの引札を作って、自ら始めた洋服屋さんの宣伝をした…との記述から、「あらくれ」展でも数点お借りして展示しているのです→

 企画展では洋装の女性モチーフのものをピックアップしていますが、縁起の良い七福神やらとにかく目を引くカラフルなデザインが多くて楽しいです。本多町へお越しの際には是非!
 

 (2012.1.5)

いちごの日


 3時のおやつにと苺をいただきました。夢中で貪った結果、写真を撮り忘れ…
 代わりに『あらくれ』初版本表紙の野苺さんを載せておきます→

 植物モチーフと曲線を特徴とするアール・ヌーヴォー調のこの表紙の作者は在田稠(ありた・しげし)氏。実は本には装丁者の記載がなく、これまで不詳とされてきたのですが、館の調査で在田氏作であることが判明!当館館報「夢香山」の第1号にご報告をさせていただいております。

 その後、謎のサインと思われてきたものをたどって、在田デザインの秋聲本がいくつか確認されました。『あらくれ』展では、初版本とともにそれらも展示しています。中にはデザインの中の隠れサインのようなものもあり、見つけた瞬間にはウオッとなります。展示室でどうぞ見つけて下さい。

←謎であった「しげし」の「S」サイン。四角の左下にいます↑  
      
   
(2012.1.4)

新年

 あけましておめでとうございます。

 秋聲生誕141年目の幕開けでございます。
 
 写真は玄関前のお正月飾り。飾りの中に稲がくっついているのですが、今年も雀がそれをついばみにやって来ました。
 すでに雪一面の東山。職員曰く、あそこに行けばお米があるんだよ、と親から子に伝わっているとかいないとか…ちょっとかわいいお話です。
 (下新町の雀には、鏡花記念館の雀のお宿がありますね!)


 雀といえば東山を舞台とする秋聲の短編小説『挿話』です。桜井書店版の表紙には、日本画家・吉岡堅二氏による雀が描かれています。
 館で販売している秋聲の落款シールにあしらわれた雀は、そこから来ているとかいないとか…?

 今年も秋聲記念館をよろしくお願い申し上げます。 
        

  (2011.12.28)

災厄の年を送りて、新しき年を迎ふる覚悟

 人のことはわからないが、私はこの頃のやうにへたくさを書いてばかり居るのは堪らないと思ふ。自分の芸術を今少し光輝あるものにするために努力したいと思ふばかりだ。

 大正13年1月1日発行、雑誌「新潮」に掲載された標題アンケートに対する秋聲の回答です。どこまでもストイック、自分に厳しい秋聲です。

 さて、早いもので、本日いよいよ今年最後の開館日となりました。きっちり営業部長もご出勤。一件新聞社さんの取材を受けて、先ほど挨拶回りに出かけました。

 来年は1月4日(水)からの開館となります。ストイックな秋聲に恥じないもっともっと光輝ある館にすべく努力して参りますので、来年もまたよろしくお願い申し上げます。

 それではみなさま、よいお年を!
 
   
(2011.12.27)

忘年会のこと

 年越しまであとわずか。忘年会はもうお済みでしょうか?
 大正15年(昭和元年)の今日、秋聲たちも忘年会をしています。

 会場はこの年新たに増築が完了した秋聲のお家。秋聲自身も幹事のひとりとなって、犀星さんや中村武羅夫、近松秋江、吉屋信子など18名をご招待しています。その時の記録がコチラ↓

 「福引きの余興あり、珍題夥(おびただ)し、尚おでんの御馳走等あり、十二時頃まで歓談を交える」(「二日会記録」より)

 珍題…?おでん…なんだかとっても盛り上がったご様子です。

                       
                          別棟を増築しました。→ 
   
 
 (2011.12.26)

人の座敷に巣を造らん鴎か 飛び止まらん鴎か


 カモメです。秋口までは茶色いカルガモが幅をきかせていた浅野川でしたが、今ではすっかり白いカモメに総替わり。群全体で白い島を形成しています。

 カモメといって思い出されるのはタイトルの一節。これは先頃刊行した『縮図』に引用されている「おばこ節」の一節です。芸者の主人公・銀子さんが心機一転すべく東京から東北に居を移して先輩芸者さんに習う民謡で、秋田・山形あたりが発祥だそうです。
 
 銀子さんは見知らぬ北の土地に馴染みきらず(しかも大雪で寒い!)、そんな歌声を聞くにつけても「地方へきたんだ…」と侘びしくなってしまいます。

 「大変だね。冬中こんなですの。」
 「ああ、そうだよ。四月の声を聞かないと、解けやしないよ。」

 地域こそちがいますが、妙に頷かれる会話です。
 
 
 (2011.12.25)

雪景色・・


  今年一番の積雪となり、出勤早々に館の玄関と周辺を除雪して一汗かきました。

 ひと息ついてから記念館2階からの雪景色を眺めました。黒瓦に積もった雪、浅野川岸辺に積もった雪、梅ノ橋に積もった雪・・・どれも情緒があって大変素晴らしいと思いました。やはり金沢は雪景色です!

 兼六園の雪吊りに積もった新雪はとても美しいと思いますが、当館からの雪景色も負けていません。是非、2階からの雪景色を堪能してください。

 再び外を見ると、除雪した玄関がもう雪で覆われています。早速、本日2回目の除雪を開始します!(11:00)

お疲れさまです。
ちゃんと着替えを持ってきてくださいね。
風邪をひきますよ!




こちらは昨日の玄関前駐車場です。
サンタさんからのプレゼント!?

 
 (2011.12.24)  
 
第3回 読書塾

 秋聲誕生日の昨日、開催中の企画展に合わせ「あらくれ」を読み解く読書塾を行いました。そろそろレギュラーとなってきた参加者に加え、初参加の方も多く、特に今回は男性が半数以上をしめる会となりました。

 漱石が「あらくれ」を〝フィロソフィ(=哲学)がない〟と批判したのは有名な話ですが、哲学のある小説とは?そもそも哲学とは? 文豪といえば漱石、漱石といえば文豪といったさすがの筆力で、はは~なるほどそうですよね~とアッサリ丸め込まれてしまいそうなその言葉の意味を、小林館長の進行のもと再度吟味いたしました。
 
 次回2月18日(土)に開催予定の第4回読書塾では、秋聲サイドに立って漱石先生に反駁します!この回からのご参加でも大丈夫です!


 (2011.12.23) 

秋聲さんお誕生日おめでとう!

 本日、めでたく140回目のお誕生日を迎えました。朝は晴れていましたが、開館頃には突然の吹雪!生誕50年祝賀会のときにもまったく笑顔を見せなかったそうですが、ちょっとへそまがりの秋聲です。

 そんななか開館前からお待ちくださっていた方々もあり、14名様への先着プレゼントは早々に終了いたしました。有難うございました。今日から仲間入りしたオリジナル文庫『縮図』、プレゼントは終了しましたが、館での販売を開始しました。税込み840円黄色い表紙が目印です。
 また、名誉館長からのクリスマスプレゼントも終了してしまいました。思いのほかたくさんの方に集っていただき、明日明後日も予定していたのですがたいへん申し訳ありません。代替品をご用意しておりますので、是非ご来館ください。
 
                        おめでとう垂れ幕、 つくってみました。↑

 
(2011.12.22) 

12月の学芸員会議

 今年最後の学芸員会議に行ってきました。今回の会場は金沢ふるさと偉人館さん。次年度学芸員実習や研究紀要発行のことなどを話し合いました。
 会議後、お近くの新施設・鈴木大拙館さまにぞろぞろとお邪魔して、学芸員さんの解説を聴きながら見学をさせていただきました。

 資料やら空間やらももちろん興味深いのですが、10名近くの学芸員が集まれば、気になるのは照明のこと、収蔵庫のこと、空調設備のこと…
  
 そこに資料はありませんというところを妙な角度からのぞき込んだり、しゃがんでみたり、壁の素材を確かめてみたり、非常に奇妙な一団となっておりました。

 ぽかんとした思索の間に時間もわすれ、ずるずると長らくお邪魔いたしました。お庭込みで隔離されたある意味ラピ○タのような不思議空間・・・晴の日雨の日雪の日、朝昼晩、あらゆるシチュエーションで何度でも訪れたい素敵な館です。

 ↑ぽかんとしすぎて施設写真なし…よく出来た素敵リーフレットです。
   

 (2011.12.21)  

解説ボランティアさん

当館では、現在10名の解説ボランティアさんが活動されています。
学芸員が展示解説を行う「ギャラリートーク」や講演会などのイベントにも熱心にご参加
いただき、常に勉強されています。

主に、解説を希望された団体のお客様に対して解説を行っていますが、
個人で入館されたお客様に対しても「解説いたしましょうか?」と声をかけていらっしゃいます。
お客様からは「解説してもらってよかった。」とのお声をよく耳にします。

そこで、これまで同様不定期ではありますが、
一般のお客様にももっと解説を行っていただこう!ということで、
この12月からは解説ボランティアさんが館にいらっしゃる日がぐんっ!と増えました。
本日も解説ボランティアさん1名に待機していただいています。

解説ボランティアさんは
お客様にとっても、館にとっても、大変ありがたい存在です。
いつもありがとうございます。


           若干年季の入ってきたボランティア活動日誌→
       
        お客様から寄せられた質問や感想、解説を行っての
        ご自身の感想などを書いていただいています。
        学芸員や館長の赤ペンが入ることも!? 
        どれも大変勉強になります。
 
 (2011.12.20) 

友禅ながし発見!

 友禅流しで有名な浅野川ですが、流しているところにあまり遭遇することがありません。
とつねづね思っていると、いた!!流していらっしゃる!!

 聞くところによると、昨今のオゾン層の破壊により紫外線が作品に影響するので、夏場などは特に早朝にされているとのこと。なるほど、開館時にはすでに撤収済みなのですね。

 手を真っ赤にして冷水に着物を晒すおじさまの勇姿…。プロのお仕事を見せていただきました。






自転車でさっそうと去っていく背中に漂うダンディズム。 

   (2011.12.19)

クリスマス寒波・・・ そして営業部長


 今日は、くもり・雨・くもり・あられ・晴れ・あられ・・・と、朝からクルクル天気が変わり、日中は晴れ間の中パラパラとあられまで降る慌ただしい日でした。

 さて、23日からの天気が気になりますが、
何と「暴風雪!」ではありませんか、、、。
3連休ともに雪だるまマークで、正に“クリスマス寒波到来”です。

予報を読むと、
「クリスマス頃は、強い寒気が流れ込み荒れたクリスマスになるかもしれません。
全国的に寒さが厳しくなりますので、まだ寒さ対策が万全でない方は、サンタさんにお願いするより先に、防寒用具を早めに準備しましょう。」
 (思わず笑ってしまう文章だったので載せました。)
 
  秋聲記念館からサンタさんにお願いです!
 ホワイトクリスマスは素敵ですが、23日から25日までは、やさしい雪を降らせてください。



天気の話でおしまい・・・では物足りないので、
本日出勤した営業部長です。 → 

 何と、ジュータンの上に座らせてもらい、毛布までかけてもらっています。(実は、リュックとマフラー) 
ぬくぬくと温まった後は、玄関横に座ってお仕事をされてから帰られました。  偉いです!


   (2011.12.18) 

生誕140年記念講演会


 昨日、当館小林輝冶館長による講演「秋聲と『あらくれ』」を開催いたしました。
 当日は「ふるさと歴史探訪会」さんへのミニ講演も重なって、終了後すぐに講演会を実施。
 館長にはたいへんハードな一日となりました。

 本格的に解禁された降雪のせいか当初は空席の目立っていた会場も次第に埋まり、窓の外に時折の吹雪も観測しながら室内では「あらくれ」にまつわる熱弁がふるわれました。
 終了後、参加者の方と雑談をしていると、「あらくれ」のお話は勿論だけど、館長さんが合間合間に挟まれる脇道エピソードが面白くてあっというまだった!という声も。

 実はこの講演、次回読書塾のためのプレ講演のようなところもあり、「あらくれ」にまつわるもっともっと突っ込んだ内容は次回に譲ったかたちになるのでした。
  
 その次回・読書塾 開催要項はコチラ↓↓↓

 日時:12月23日(金・祝)14時~15時半
 会場:徳田秋聲記念館 2階 講座室
 内容:館長・学芸員と「あらくれ」を読み解く第一回
 費用:入館料のみ
 
  ※『あらくれ』テキストをご持参ください。出版社不問。
   館でも販売しています。
 申込:お電話にて! 
 


 かの夏目漱石が批判した「あらくれ」、秋聲の反論はいかに…  
 

 (2011.12.17)

目線の処理


 ケーブルテレビさん、行って参りました。生放送ということで不慣れ感満載、普段ひとは目線をどこに合わせて話しているんだろうか、と急に目線の処理の仕方がわからなくなりアナウンサーさんの横顔をくいいるように見つめながら、アレもコレもと館をアピール。終わってから、アレわすれたコレわすれた…と雪のなかをとぼとぼと帰りました。


 さて、雪です。積もりました。この様子だと、今年はホワイトクリスマスが見込めそうです。
 豆知識サンタではありませんが、秋聲のいちばん好きな季節は雪融けの頃。自伝小説『光を追うて』にもその季節の見事な風景描写があり、郷土へのまなざしを感じさせるその辺りの一節をとって刻んでいるのが、馬場小学校校庭にある「文学の故郷」碑です(ちなみに生徒さんは暗唱ができます素晴らしい!)。

(2011.12.16) 

着・お祝い!


 秋聲ご令孫、徳田名誉館長から「お祝い」の品が届きました。秋聲のお誕生日祝いです。
中身は箱いっぱいの○○○○ー!

 以前東京の徳田家にお邪魔した際に、今年は秋聲誕生日からイブ、クリスマスと連休なんですね~というお話になり、じゃあバースデーパーティーからのクリスマスパーティーやったらいいですね~こんな寒い時期に足を運んでくださった皆さまに館からなにかおもてなしをいたしましょう!と盛り上がった結果のコチラ→

 名誉館長…ありがとうございます…!!!

 というわけで、23・24・25日にご来館くださった方にはもれなく、名誉館長からの心温まるプレゼントを差し上げます。(箱いっぱいにはございますが、数量に限りもございますので、品切れの場合ご容赦ください。) 


(2011.12.15)  

仲間入り



本日ミュージアムショップに新しい仲間が増えました!

金沢三文豪 掌文庫<たべもの編> (300円・税込)


右の赤い方です。
先に発刊の<いきもの編>と並べると、
この時期を意識したかのようなクリスマスカラー♪

秋聲作品は全集より3作品、
その他俳句なども収録されています。




そしてもう一つ。
東山めぐり 一筆箋 (150円・税込)

1ページごとに
東山界隈6館の館名と外観のイラストが
それぞれ入っています。

一筆箋といいながら、
ちょっとしたメモ帳として使えそうな
小ぶりなかわいいお品です。


この一筆箋、
秋聲記念館でご購入いただいた場合、いいことがあるかもしれません。
それは来館されてのお楽しみ。


そしてここで一つ告知を!

明日(12月16日/金曜日)、
金沢ケーブルテレビネットの自主制作番組
「まちスタ530」(17:30~19:00)に
当館・学芸員が生出演いたします!
現在開催中の「あらくれ」展をご紹介する予定です。

18:05頃登場予定ですが、
前後することもありますので
どうかお見逃しなく!
 

(2011.12.14) 

サンタさんのプレゼント袋

 のように見えるこの袋、詰まっているのはプレゼントでなく図書館からお借りしてきた本です。非常にずっしり。
 「あらくれ」展もオープンし、身の回りに積まれていた本をいっせいにお返しするときに、ひとつの区切りを感じます。

 サンタをさがせ!2011もぽちぽち参加者が増えてきて、クリスマスムードが高まる今日この頃ですが、その前におめでたいのが23日の秋聲お誕生日!
 これをスルーしてなるものか、ということで23日にご来館いただいた方先着14名様に、館から逆お誕生日プレゼントを差し上げます(クリスマスプレゼントともいいます)。

 ずっしり詰まったプレゼント袋から飛び出すのは・・・ああきて、こうきて、こうだから・・・そうです、おそらくご想像のとおりの一品です(※図書館の本ではありません)。 
 

(2011.12.13)  

楓のこと


先週まで真っ赤に紅葉していた楓の葉が、
ここ数日の雨風で葉を数枚残してすっかり落葉してしまいました。

いよいよ寒い冬が来るなと楓を見ていたら、
おや?
枝の先に何かついています。
よく見てみると、竹とんぼに似ています。








種です。


まだ落ちていません、というか、飛んで行っていません。
雨風に耐えてまだしっかりと枝についています。
子孫を残すために、少しでも遠くへ飛び立つために、
もっともっと強い風を待っています。

寒い強い風も、楓にとってはありがたい風なのです。


(2011.12.12)     

書斎の掛け軸


 今月に入り秋聲旧宅の再現書斎の掛け軸が掛け替わりました。
掛け軸は学芸員さんが毎月季節や企画展に合ったものを選んで掛け替えられています。
いつもは読めない? 意味がわからない?と首を傾けるのですが、今回は読めました。
そして、頷いてしまうものです。

  書いたのは、著名な女性小説家・林芙美子さん。(秋聲を非常に敬愛されたそうです。) 自伝的小説「放浪記」は、森光子さんの“でんぐり返し”のある舞台作品として有名になりましたが、昭和37年 監督:成瀬巳喜男 主演:高峰秀子で映画化されています。同監督、同主演で映画化された「あらくれ」の5年後のことになります。



←書斎ヨコの廊下に置かれた説明書きの一部分・・・



1階書斎掛け軸の全文を読んで頷かれた後、
2階企画展へどうぞ・・・
             

(2011.12.11)    

ひと足早いクリスマスプレゼント!

 こども向けイベント「サンタをさがせ!2011」 が、昨日から始まりました。

 今年の記念品は、秋聲オリジナルエコバッグ。
と言っても、「お島さん」のようにカタカタとミシンは踏まず、無地のエコバッグにペタペタ秋聲関連スタンプを押してアイロンがけをしたもの。
スタンプは簡単そうで意外と大変。力を入れすぎるといらない線が入り、力を抜くと薄くなり・・・・・
 そして、とうとうやってしまいました。上下さかさまに“ペタッ!”もうひとつ上下正しいものをペタッ!と押して、「これもご愛敬」「これはデザイン」「超レアもの」と言い訳・・・。学芸員さんの OKが出たら、どなたかのものになります。

 こども向けのイベントですが、大人もおおいに楽しめます。
ただし、プレゼントはございません。あっ!ありました。 たくさんのサンタさんからの笑顔が。


さむい中、来てくれたなかよし三人ぐみ→
                
 
(2011.12.10)
  

小栗風葉ご遺族ご来館!


 先日、小栗風葉のご遺族が来館されました。めがねをかけた若い男性。やはり血縁のなせる業でしょうか、2F常設展示室の「秋聲をめぐる人々」パネルに風葉写真が載っておりますがどことなく雰囲気が…。とても気さくな方でいろいろと快くお話をしてくださいました。
       
            上が紅葉、下が鏡花、右にいるのが風葉さん→

 小栗風葉…愛知県出身の小説家。明治24年に紅葉先生に入門を許可され、翌年上京。のちに秋聲、鏡花、柳川春葉らとともに「葉門の四天王」と呼ばれる。秋聲は風葉の誘いで紅葉先生の十千万堂塾に参加しており、門下では最も親しかったらしい!


 この青春時代に風葉と秋聲はなにを語らいどんな思いで過ごしていたのでしょうか・・・


(2011.12.9)   

主筆のつくえ


 悠々展でお借りしておりました資料を返却に、県立長野図書館へ行って参りました。
無事返却も済ませ、その帰りに市内にある信濃毎日新聞本社へもお邪魔してきました。
 
 本社の美しい新社屋には、それまで旧社屋で使われていたモノモノを展示するフロアがあります。
 ご担当のきれいなお姉さんに案内していただき(一般公開フロアではありません、要申込です!)、エレベータを降りると…
←ドドン!主筆が代々使用していたというデスクが展示されておりました。おそらくは悠々も使っていた…そう思うと感慨無量、非常に立派なおつくえでした。

 その他、当時の活版や、著名人から寄せられた原稿、古い紙面、地下鉄サリン事件の際に購入したという防毒マスク(!)など、新聞社ならではの資料が満載でした。悠々をはじめとする〝新聞記者〟たちの気骨が伝わる展示でした。 


(2011.12.8)
  


あらくれ色


 先日いただいた赤い椿の花。 数日後・・・

 お役ごめん!寸前の蕾が、開きはじめました。

   これも「あらくれ展」の 赤いパワ~~のおかげでしょうか。

 赤いチラシ、赤い背表紙の本、 糊の赤いふた、赤いボールペン・・・・・

   なんだか赤いものが、気になってしかたのないこの頃です。


                 



           ( トイレ入口前 )  健気に咲いています → 

                                                


(2011.12.7) 

秋聲のサンタをさがせ!2011


 今年もやります、秋聲のサンタをさがせ!2011。昨年からはじめたこの企画、恒例行事とすることを見据えて「2010」と銘打っておりました。ので、今年もやります!
 秋聲の遺品として館に展示されているサンタのお面。これをパネルにしたものを館内に貼り付け、参加者に探してもらうというイベントです。
 
 開催要項はコチラ↓↓↓

  場 所:徳田秋聲記念館
  日 時:12月10日(土)~25日(日)の開館時間中随時
  参加費:無料、申込不要(受付にお申し出ください)
  対象年齢:小・中・高校生

  特 典:全問正解者にはクリスマス限定オリジナルグッズ(非売品)をプレゼント!       
      (昨年よりパワーアップしています)


 今年も秋聲作品の登場人物の名前をつけた10人のサンタさんを作成しながら、でも昨年と同じじゃつまらないなぁ…と考えたすえに登場したのが、このちょっと人をいらつかせるかもしれない「はずれサンタ」です。
 アッ見つけた!!と思ったら「はずれ」。
 さらに秋聲のちょっとした豆知識を教えてくれる「豆知識サンタ」もひそませる予定です。


 アッ見つけた!!と思ったら、秋聲の好きな色などを教えてくれるだけのサンタさん…
 彼らもドキドキしながら待っていますので、ぜひとも全員みつけてやってください。
   
(2011.12.6)

初書き込み。

本日学芸員さんはお休み。なのになぜか更新されるブログ…。
代筆は職員Kでございます。はじめまして。

突然の「学芸員不在でもブログ更新!」の提案の元、
運が良いのか悪いのか、
宝くじは当たらずとも、こういうのは最初に当たってしまうという…(汗)

これから、ん?いつもと違うなと思われた時には
当館職員の誰かしらによる更新かもしれません。
お楽しみに^^

それはさておき、展示ケースを覗き込む“白塗り”のお方…

あらくれ展の映画「あらくれ」のコーナーにに興味を持たれたご様子。

金沢の方ならご存知でしょうか?
婆ちゃんコントで有名な御供田幸子さま。
本日ケーブルテレビのクルーを引き連れ来館されました♪


近々、「みなさん こんにちは-馬場校下編」に当館登場予定です。

放送日がわかりましたらまたブログ内ででもお知らせします。
お楽しみに♪

それでは、本日は職員Kがお送りしました。
おそまつさま。 


 (2011.12.5)

一極集中


 「あらくれ」展開催初日、ギャラリートークを行いました。『あらくれ』が発表されたのは、大正4年。秋聲の代表作としての呼び声高く、昭和に入ってもいろいろな出版社から刊行され、昭和32年には東宝より映画化もされました。主演は昨年12月28日に亡くなった大女優、「デコちゃん」こと高峰秀子さん。今回の企画展はその一周忌に、追悼の意味もこめて構成しています。

           みなさまが一極集中しているこの角っこ→

 徳田家蔵の映画「あらくれ」スチール写真を展示しているのですが、そこには秋聲の長男・一穂さんがデコちゃんと成瀬監督と写っている写真もあります。
 
 角っこになってしまって大変恐縮ではございますが、是非展示の隅々までご覧ください。
 
 
(2011.12.3) 

「あらくれ」展オープン!
 

 おかげさまで「あらくれ」展、無事開催することが出来ました!
 関係各者に深くお礼申し上げます。

 さて、久々の営業部長です。きちんと開催準備が整っているか見に来られました。
 ただ、営業部長営業部長!と持ち上げられておきながら館内には入れてもらえないので、執拗に館外タペストリーの確認をされています。
 

←この真剣な背中。





 目線で語る営業部長。



 どうやら合格したようです。
   

 (2011.12.2)

展示替え最終日

 無事お島さん人形も納品され、いよいよ明日から「あらくれ」展はじまります!
 昨日はなんと、チラシを見て面白そうだったから…と館に駐車場等の問い合わせのお電話をくださった方がいらっしゃいました(ちなみに2台分無料スペースございます)。
 
 
 チラシのキャッチコピーとして使用している名台詞「こうしては居られない。」は、語調をすこしずつ変えながら、作中に何度も出て来ます。場面転換のキーワードとしても有効に使われており、お島さんの行動的な性格がよく表れているフレーズです。
 
 なにかと気ぜわしい歳末、「こうしては居られない!」と職員もばたばた。

 ひそかに流行語大賞を狙っています。
 

(2011.12.1) 

お島さん待ち

 展示替え、半分ほどが終了しました。
 パネルが出揃い、はぁはぁ言いながら展示ケースの毛氈をすべて貼りかえ、展示室の雰囲気が寒色(悠々の理智色)から暖色(あらくれの熱色)にガラッと変わりました。

 メインとなる全面ガラスケースにも資料の9割が並び、当時の婦人雑誌や明治期のミシンに大礼服、秋聲の蓄音器など見どころ満載です。そして残りの1割とは言うまでもなく、主役のお島さん人形です。

                お島さん席、あけてスタンバイ→



 画竜点睛とでも言うべきか、明日ここにお島さんがすっくと立つ姿を想像してわくわくしながら、残りの作業を進めています。  
 
(2011.11.30) 

とくだけのたけだけしいたけ

 燻蒸休館中に本郷の徳田家にお邪魔して、「あらくれ」関係の資料をお借りしてきました。
 その際に玄関先で目についたもの。アスファルトを突き破って生えんとする竹です↓

 その先にはさらに出て来ている竹。

 竹、竹、竹が生え。――は萩原朔太郎の詩ですが、朔太郎といえばその親友・室生犀星。この竹は、庭造りの趣味を同じくする犀星さんから、秋聲に贈られた業平竹の一部かもしれません(相変わらず上の方では元気にわさわさしておりました)。 
 
 館では本日より展示替え開始。徳田家の猛々しい竹、あらくれな竹に負けず劣らず、パネルになったお島さんが作太郎の顔をぴしゃりと叩いたり、小野田にホースで水をぶっかけたりと、たいへんにあらくれております。
  
 12月3日、ワンツースリードーンでお目に掛かります。

(2011.11.25)
 

『縮図』再校

 やって参りましたオリジナル文庫『縮図』の再校です。これっていつ使うの?と常々思っていた特大のダブルクリップ、ははぁ今ですね、こういう時に使うのですね。

 「暫」「漸」「吻」が直ってくると今度は気になり出すのが、「此の」「其の」「何の」。この、その、どの、です。
 このその、まではいいとして、問題は「何の」。なんの、ではなく、どの。ただし厄介なのは、「なんの」と使う場合も勿論(←コレも頻出、「もちろん」です)あるので、ルビを振る必要に迫られ、ひとつルビを振り出すと、コレも読みにくいかな、アレも読みにくいかな、とどんどんルビスパイラルに陥ります。

 とはいえ秋聲誕生日まであと一ヶ月。「縮図」ないんですか、との問い合わせにお尻を叩かれつつ、現在追い込み作業中です。
 
 
(2011.11.24)

このすこしのずれ


 「あらくれ」展の真っ赤なチラシが無事納品され、現在発送準備中です。乾燥に耐え、職員みんなでせっせかせっせかとポスターを封筒サイズの四つ折にしています。
 四つ折に…と思ったらオヤ?この少しのずれは一体?

 
 今回のポスターには、秋聲の写真も悠々の写真も載ってはいませんが、主人公お島さん(と小野田)の挿絵が掲載されています。それが四つ折りにするとちょうどお島さんの顔が!首が!かわいそうなことになってしまうということに気付いた職員さんの優しさの結果が、この少しのずれ。

 写真でなくとも、大事な我らが主人公。秋聲と記念館みんなの思いを乗せ、自転車で颯爽と走り出すお島さん(とそれを押す小野田)の勇姿をご覧ください。
 
  
   
(2011.11.21)

萬壑穐聲


  「ばんがくしゅうせい」と読みます。「萬壑」は多くの谷、「穐聲」は「秋の声」の意。
  現在再現書斎にかかっている山水図に書かれている文字です。その下には「鐵迂史(てつうし)」の署名。「迂史」は雅号の下に自らをへりくだってつける謙称、では「鐵」とは…?誰あろう、日本最後の文人として名高い富岡鉄斎!この軸は秋聲の遺品として館に収蔵されており、書斎にて11月いっぱいのお披露目となっております。

 
 「秋声」は俳句などの季語としてもよく使われる単語ですが、「秋聲」との筆名の由来について、ご本人は次のように語っています。

 意味なし、たゞ一度つかつたのが其れで通るやうになつたものです。 戸籍面の本名よりかいくらか気持がよいだけのことです。

 …あんまりです、と言うべきか…さすがです、と言うべきか…。
相変わらずつれない秋聲の回答です。
  
 

 (2011.11.20)

お島さん人形鋭意制作中


 いつかの記事で募集した「お島さん人形」制作ですが、その後金沢美術工芸大学ファッションデザインコースの学生さんにお願いすることになり、鋭意準備を進めています。

 さすがは芸術家、こちらが提示した以上の資料をご自分で調査し、そしてこの無理なスケジュールにも応えて下さり大変心強い限りです。
 礼儀正しく綺麗にハキハキものをおっしゃる学生さんの姿に、秋聲先生、日本の未来は安泰ですよ…!と聞かれてもいないご報告をしてしまう今日この頃なのでした。

 学生さんをはじめ、いろいろとこちらの相談に乗って下さり奔走してくださる先生、そして仲介して下さった皆さま、心配してアレコレお世話して下さった皆々さまに心よりお礼申し上げます。

 みなさまの優しさとネットワークと素敵な若者の熱意と技術の結晶、
12月3日(土)公開。カミングスーンです。  


                          ちょっとだけフライングお島さん→
   
(2011.11.19)

雪吊り

 秋聲忌を過ぎると本格的に冬の気配。館の前庭の木々にも、雪吊りが施されました。
 
↓コチラはイロハモミジ。

なんだかぐるぐる巻きにされたのもあります。

 ←コブシです。素人にはその違いがよくわかりませんが、枝ぶりがわさっとしていないものは縮めたほうが効率的なのでしょうか。ほそーくなっています。

 そしてその下にヤブコウジ。こちらサイドは西日が強く、植物にとってあまり育ちやすい環境ではないようですが、館の顔としてそれぞれに頑張ってくれています。


 (2011.11.18)

木村荘八「爛」挿絵原画特別展示会期延長決定!

 ↑途中から面白くなってやってしまいましたすみません。
 
 秋聲忌・荘八忌ということで、「爛」挿絵原画を特別展示中です。今朝、取材にも来ていただき、来館されるお客さまも、ポストカードを片手にじっくりご覧になっています。
 当初は本日1日限りの展示…とうたっていたのですが、思いのほか大好評につき、会期を延長することにいたしました。

 悠々展にあわせ、11月25日まで。適宜展示替えをしながら、徳田家からの寄託品として47枚収蔵されている原画を出来るだけたくさんご覧いただきたいと思います。
 
 26日からは少し休館をいただきまして、悠々・荘八もろとも次回展「『あらくれ』と大正デモクラシー」(12月3日~)へと展示替えいたします。こちらもお楽しみに!   



 (2011.11.17) 

木村荘八と「爛」

 昨日記事でお知らせした木村荘八さんですが、秋聲の「爛」が発表されたとき(大正2年)、その挿絵は入っていませんでした。戦後になって、秋聲の長男である一穂さんが、「父の代表的作品の一つに、明治時代の風俗史的な意味での挿画をつけて、残しておきたい」ということで、荘八さんに依頼したそうです。
 やがて60枚の挿絵が完成し、昭和25年の河出書房版『爛』、昭和29年の角川文庫版『爛』、さらに昭和39年、秋聲の没後20年を記念して東峰出版より出版された特装本の『爛』などに掲載されました。

 館にはそのうち47枚の挿絵原画が収蔵されており、明日18日のダブル命日にあわせて特別展示を予定しています。

 この機会に是非ご覧ください。
                   
              
                                  東峰出版特装本→

   (2011.11.16)

秋聲忌&荘八忌 特別プレゼントのお知らせ

 先日 「秋聲忌」を先んじて開催いたしましたが、秋聲のほんとうの命日は11月18日です。奇しくもその日は洋画家・木村荘八の命日でもありました。

 木村荘八といえば、秋聲本の装丁や挿絵でもすっかりお馴染み。次回企画展で展示予定の映画「あらくれ」ポスターにも、風俗考証としてそのお名前が記載されています。

 この偶然を逃してなるものか!ということで、来る18日(金)秋聲忌&荘八忌といたしまして、ご来館の方全員に、当館オリジナルグッズ秋聲原作・木村荘八挿絵の『爛』ポストカード5枚セットをプレゼントいたします!初版本装丁復刻カバー付きでお得です。

 ちなみに荘八さんは、牛鍋チェーン店・いろはを創立経営した木村荘平の八男坊だそうです。なるほどなるほど。

 
 (2011.11.15)

日置謙筆 悠々宛書簡

 先日の上田先生のご講演で、「関東防空大演習を嗤ふ」記事のため信濃毎日新聞を去った悠々に「また飛んでもないものを嗤つたのですね」と書いて送った四高の同級生で郷土史家・日置謙(へき・けん)の手紙が話題にのぼりました。
 なんとその話を人づてに聞いて、本日、日置氏ご令孫がご来館くださったのです!当日は用事があって来られなかったけど、祖父の話題が出たと聞いて…とおいでくださいました。


 お手紙自体は桐生家からお預かりして、現在展示中。
一通りご案内すると、よく保存して下さってたなぁと感慨深げなご様子でした。

 日置氏のお手紙はその内容がユニークであたたかくて来館者にも大人気です。

 悠々の輪、もうひとつひろがりました。
 

 (2011.11.14) 

暫、漸、吻

 ざん、ぜん、ふん、です。「縮図」オリジナル文庫編集作業中、最もよく出てくる・かつ読みにくい漢字ベストスリー。

 暫く(しばらく)
 漸く(ようやく)/漸と(やっと)
 吻と(ほっと)                         黄色い表紙がオシャレな初版本↓

 ひらがなにしてしまえば何ということのない単語たちですが、出来るだけ漢字で、秋聲が当時書いた通りに読んでいただきたいと願いながら、漢字にし、ルビを振り…
 と始めてしまったら、267ページの中に何度も出てくる…!始めてしまった以上、途中では辞められません。悉く直していき(←コレも頻出。「ことごとく」です。)本文がとてもコンパクトになりました。

 次第に目にセンサーが付き、手が自動的にこれらの文字を直すようになってきた頃、しめしめそろそろ残りページが少なくなってきたぞ…とはっと我に返ると、どのページからか「暫」と「漸」をごっそり取り違えていたりします。がっかり千万です。   
 

   (2011.11.13)

秋聲忌無事終了


 12日、没後68年目にあたる秋聲忌が無事終了いたしました。当日はこの時期には珍しいほどの綺麗な晴れ模様。
 あたたかな陽を浴びる秋聲墓碑は、あたかかな秋聲の眼差しを思わせ、手を合わせながら来年もどうかよろしくおねがいいたします、と勝手に初詣先取りのようなことをしてしまうのでした。ご参加のみなさま、主催の石川近代文学館さんありがとうございました。

 その後、館で上田正行先生による講演が行われ、秋聲・悠々をはじめとする金沢人の特質について、熱くお話しいただきました。
 秋聲にしろ悠々にしろ、20代で金沢を出て東京やら長野やら県外での生活のほうがすっかり長い人々でも、やはり生まれた土地に育まれた気質というのはそうそう変えられないようです。
 
 〝この奇矯性は何といつても金沢人〟…なんだそうですよ。
  (ちなみに秋聲の悠々評です)。

【奇矯〈ききょう〉】…言動が普通と違っていること。また、そのさま。

 県民性辞典の金沢人の項に、そっと加えてやってください。
 
 
 (2011.11.12)

奇跡の木


 館に清風荘宛ての郵便物が届きました。秋聲記念館が建つ前にあった料亭です。火事で焼けてしまったそうですが、その火を逃れて現在も立派に聳えているのが、コチラ→
 
 奇跡の木・もみの木です。

 館の横腹あたり、通り沿いに生えており、燃え残った奇跡を説明されているらしい「まいどさん」と観光客の方をよく見かけます。


 とても大きいので、狭い通りからでは全景を収められず…




 しかたなく、小梢と根元を撮影してみました。間の幹は想像力で補っていただくか、ご来館のうえどうぞご覧ください。
 
 
 (2011.11.11)

うさぎバス


 今年はうさぎ年、鏡花さんの年でした。(厳密には酉年、向かい干支が兎です。)縁起を担いで、鏡花さんがうさぎグッズを集めていたことはよく知られています。
 
 昨日、資料調査のため出羽町の県立歴史博物館へ行ってきました。例によって周遊バスを利用しましたが、その日は赤い鏡花号。
 なんとはなしに車内を見ていて目に入ったぬいぐるみ。鏡花さんの名の横でブラブラしているあれ↓は…うさぎ…??

 たまたまでしょうか、鏡花さんのうさぎ好きを知ってのことならばちょっと洒落ています。
 
 犀星号に猫、秋聲号に小鳥がブラブラしていたら周遊バス、たいしたもの。とはいえブラブラさせるほど秋聲が小鳥好きかどうか? 

 あとのおふたりとはテンションが違っていそうです。

  

 (2011.11.9)

カモノシリ

 朝晩すっかり寒くなった今日この頃、浅野川ではいつになくカモノシリが見られます。
 なんのことはない、鴨の尻です。
 冬にそなえ、みんなでせっせと冷たい水にもぐっては、食糧を探している模様。
 おのおの自分のタイミングでもぐるのでしょうが、それがかぶるとこんなことに↓

 カモノシリ連隊です。お見事です。

 秋聲は動物があまり好きではないようですが、「籠の小鳥」という短編の中で、自身をモデルとする主人公・羊三に「私は動物は犬も猫も嫌いですが、小鳥は好きです」と語らせています。
 カルガモは小鳥でなく中鳥くらいでしょうか。同じカワイイ系鳥類ということでひとつ・・・。

 動物といえばそろそろ年賀状シーズン、秋聲は何年だろう?という話になり、早速調べてみると未年(ひつじどし)でした。そして秋聲は三男坊…あっ羊三!?

 だいぶん脱線しましたが、もしかするとそういうことかもしれません。  
  

  (2011.11.8)

秋聲忌2011

 秋聲の忌日11月18日を前に、石川近代文学館さんと共催で秋聲忌を開催いたします。
 
  11月12日(土) 詳しくはコチラ
   13:00~13:30 墓前祭(静明寺)
   14:00~16:00 記念講演「悠々と秋聲」(徳田秋聲記念館)
               講師:上田正行(國學院大學教授)
             
 上田先生には、20代の頃、北國新聞に小説を売りこむなどしていた悠々の金沢時代をメインにお話いただく予定です。気付けば悠々と名のつくイベントも、これで最後となりますね。
 いつの間にやら暑かった夏も終わり、いつの間にやら秋を迎え…悠々から秋聲にバトンが帰るような…そんな感慨にふけります。
 悠々とともに過ごした今年の夏でした。

 徳田家菩提寺である静明寺さんは梅ノ橋よりひとつ上流の天神橋近くです。お経を上げていただき、墓碑にお花を供えます。
 場所がお分かりにならない方は、当日12時半頃にご来館ください。館からも職員が参りますので、ご案内いたします。
 
        
   
(2011.11.7)

文学紀行~悠々編


 行って参りました「桐生悠々をめぐる道」!
 しかし開始早々まさかの雨…傘を持っての散策となってしまいました。

 桐生家菩提寺ではご住職により丁寧なご説明をいただき、桐生家お墓に手を合わせ…
 (下記事の五地蔵さまは久昌寺さんにおられます。しかも死角にもうおひとりいらっしゃった…ほんとうは六地蔵さまでした。ふかくふかくお詫び申し上げます)

 生誕地・高岡町~長町では市の観光ボランティア「まいどさん」にタッチ。武家だった桐生家(生家跡は不明です)もかつては住んだであろう武家屋敷跡の町並みを味わいました。
 前田土佐守家資料館、金沢ふるさと偉人館を訪問。学芸員さんによる詳細かつ熱のこもった解説をいただくなど、企画段階では非常にふわっとしていた行程が、各所専門家のおかげさまでとても充実した内容となりました。

 雨のなかご参加いただいたみなさま、ご協力いただいたみなさま、有難うございました。
 今後、悠々ゆかりの地について新たに判明した暁には、再び「悠々のみち」をめぐりましょう。

←たのもしかった「まいどさん」の黄色い背中。
  
 
  (2011.11.5) 

文学紀行~秋聲編

 Q、金沢三文豪と謳われる鏡花・秋聲・犀星。それぞれを顕彰する記念館がありますが、ひ とつだけ生家跡に建っていない館があります。どこでしょうか?

 A、秋聲記念館です。(いわずもがなな出題で恐縮です)

 先日お客さまから、じゃあ何跡なんですか?という質問を受けました。ずばり料亭「清風荘」跡です。秋聲の生誕地は横山町(徳田家は横山家家臣なので)ですが、今は駐車場になってしまっています。

 とはいえ館の場所がまったく秋聲にゆかりがないかといえばそうでもなく、館を出て100メートルほど川沿いを歩くと、秋聲が少年時代を送った家の跡地があります。ここも残念ながら駐車場ですが、その家の思い出は自伝小説『光を追うて』に描かれています。
 
 悠々文学紀行を前に、ちょっとだけ秋聲編でした。
 
 
  (2011.11.4)  

『縮図』甦り計画

 あらくれ展と文学紀行の合間に、オリジナル文庫本作成をすすめています。今年館に入ってきたショッキングな2大ニュースは、秋聲の作家生涯最後にして未完の長編小説『縮図』文庫本の品切れ、そして代表作『仮装人物』の絶版…

 一大事です。これ以上の一大事はありません。(目下の一大事は文学紀行の定員割れ危機ですが…まだまだ受付中です!)

 悠々展でご紹介していることもあり、最近よく売れ現在館にも在庫なし。
 
 というわけで急ピッチで『縮図』の復刊計画を遂行中です。すいこう中といえば推敲中…秋聲のこだわり漢字やらこだわりふりがななど、一字一字を追っていくのでなかなか手間がかかります。
 これが267ページ分かぁ…と思うと気が遠くなりますが、秋聲無念の「(未完)」の文字まで、どうにか来月の秋聲誕生日までにたどりつきます!

 もうしばらくお待ちください。  

 (2011.11.3)   
 
まちがいさがし


 来る5日の文学紀行に向けて、資料作りをしています。
 最終確認のため館内で回覧して、はっ!!なんとメインタイトルを間違えています。

 ×「桐生悠々をたどる道」 
 ○「桐生悠々をめぐる道」
 
 どっちでもいいようなよくないような…なんにせよ大きなところを間違えたものです。自分で名付けておいて何故まちがえるのか…それはひとえにこの命名のウエイトがその動詞の後ろにあるからです。

  「秋聲のみち」「鏡花のみち」「犀星のみち」、それぞれにゆかりの「みち」のある金沢市。悠々にだってあってよいはず!との思いから「悠々…ホニャララ…道」との枠ができました。
(「みち」を泣く泣く漢字にしたのは「めぐるみち」ではなにやら異国の単語のように見えてしまうからです)

 秋晴れ最終日となりそうな5日。もうすこし、お席に余裕がございます。


 
 

 ←最近きれいにしていただいた館前の「秋聲のみち」表示

 
 (2011.11.2)  

新内流しこぼれ話

 我らがシャー営業部長はイベントやら団体さんご来館の際にはたいがい顔を出されます。
 さすがは営業部長、すぐれた嗅覚をお持ちです。
  
 先日も、さて今日は新内流しだったかな、とご出勤された営業部長に職員がごあいさつ。

 「営業部長、うろちょろしてると三味線にされちゃいますよ~」とお腹をわしゃわしゃ…

 と、

 「国産猫はならないんだよ~」

 後ろから三味線の千弥さん!
 
 よかったですね営業部長…あなたのお腹は守られました。
 
 (2011.10.30)  
 
秋は新内流し


 28日・29日、新内流しが開催されました。

 好天にも恵まれ、おかげさまで両日ともに満席!梅ノ橋のほうから、デッキへ、そして2階まで…とはじめに簡単に説明をさせていただいたのですが、実際に始まってそのルートを辿っていらっしゃるさまをサロンから見ているとウワァ~ウワァ~と心が躍りました。
 サロンの窓を開け放してお声と三味線の音色に耳を澄ませます。
 ほんとうによくとおります!素敵です!
      
                      窓から眺めるお客さま→


 新作である秋聲の「爛」、女性を主人公としたこの作品を
情感たっぷりに演じていただきました。
 演者のおふたり、座元さん、そして参加者のみなさま、  
ありがとうございました。
                                                    ↑
                                  デッキで一節。紋弥さんと千弥さん


 (2011.10.29)  

りんごの秋星

 りんごといえば、秋聲ですね!標題は決して誤字でなく、県の誇るりんごの新品種「秋星(しゅうせい)」は、我らが秋聲の名にちなんでいるのです。

 りんごが熟する「秋」に「星」のように光り輝くように、また、郷土が産んだ文豪・秋聲にもあやかって名付けられたとのこと(半分犀星さんも入ってる…?)。
 何日か前に、出荷開始がニュースになりました。

 えっ写真も間違ってるよ!と思われたかもしれません。そう、こちらはりんごでなく、梨の「新高(にいたか)」です。おととい新潟在中の徳田家の方からゴロンゴロン送っていただき、今職員の机には、ひとりに一個「新高」です。なんとおおきい!
 「新高」のおとうさんとおかあさんが新潟と高知出身なんだそうで「新高」。なるほど…、命名それぞれなのでした。
  


 (2011.10.28) 

プレ金沢検定、第2問

Q、どちらのりんごたちでしょうか?

 これは10月上旬の写真なので、もう果実は見られないかと思われますが、文学紀行の行程のうちの一カ所です。
 解説板によれば「海棠林檎(かいどうりんご)」という種類だそうで、赤く小振りの実をつけています。
 
 実は数日前に新聞にも載ったのですが、へぇ~こんなところにこんなかたちで版籍奉還の影響がねぇ~へぇ~!というこのかわいらしい果実からはおよそ想像のつかない歴史が背景にあるのです。
 まさか悠々が植えたものでも、桐生家に代々伝わる守り木というわけでもありませんが、金沢の歴史と桐生家ならびに徳田家が経験した時代性をじかに伝える生きた史料です。

 ↑↑↑ 金木犀メインのようですが、プチプチ下がっている赤いほう。

 ヒント、悠々が生まれた町のどこかに…
 
 
(2011.10.26)
  

プレ金沢検定

Q、どちらの五地蔵さまでしょうか?

 先日、11月5日に開催予定の文学紀行下見に行って参りました!例年、秋聲ゆかりの場所をめぐり歩いていますが、今回は開催中の悠々展に合わせ、悠々ゆかりの場所を徒歩とバスとでめぐります。

 とはいえ、あまりに情報の少ない悠々の金沢時代…ここぞという資料がほとんど残っていないのです。5日までもうすこし時間がありますので、往生際悪くズルズルと調査続行中です。
 
 今のところこのへんが~という非常にふわっとしたご案内になってしまいますが、ご興味のある方はお電話ください。

 クイズのこたえは文学紀行で!
  
 
 (2011.10.25)

レプリカ製作中

 今日から業者さんに入っていただき、資料のレプリカを製作中です。
 今回は、平福百穂(ひらふく・ひゃくすい)の秋聲肖像画。古井氏講演のときにチラシに使ったこの絵です→

 秋聲の肖像画はいくつかありますが、これがいちばんなんだかほんわりしています。いや、ほっこり?ずんぐり?
 冬ごもり前の小動物を思わせる一枚です。(絵自体とてもちいさいのです。)

 普段の定位置である常設展示室の、この絵の左隣にある中川紀元作のものは、妙にお顔がにょろり。たしかに似てはいますが、でもにょろり。

 複製といえども最近の技術は素晴らしく、ぱっと見ではとても見分けがつきません。実物でご覧頂きたいのはヤマヤマですが、あまり出しっぱなしにもできないので、今後は適宜素晴らしきレプリカと展示替えしつつご披露する予定です。
 

 (2011.10.22)  

講演会無事終了!


 さきほどまさに、古井由吉氏講演会が終了いたしました!
 
 金沢で暮らした当時の思い出や、秋聲との出会い、また、出世作「黴」を中心にお話しいただきました。
 ご参加下さったみなさまは、待ってました古井さん!という熱量を発する方々ばかりだったように感じます。会場設営や進行に不備等多々あったかと思いますが、みなさま最後の秋聲館インフォメーションまで座って聞いて下さいました。
 参加者をはじめ、お手伝いに来てくださったみなみなさまに心よりお礼申し上げます。

 講演後、10年ぶりくらいに金沢を訪れたという古井さんを記念館にお連れして歓談。秋聲の再現書斎見たいんで!と少し早足になられたのが印象的でした。

 そして館の前でパイプをくゆらすそのお姿…ただただ「素敵」のひとことです。
 
 ご来沢、ほんとうにありがとうございました! 
 
 (2011.10.21) 

 赤いもの大集合

 現在、次回「あらくれ」展のチラシ制作中です。今回のイメージカラーはずばり赤!

 前回は悠々の気骨と理智色でしたが、「あらくれ」展では主人公のお島さんのエネルギー全開で参りたいと思います。
 
 赤にもいろんな赤がありますねぇ~と業者さんと打ち合わせをしながらふと身の周りを見回すと、参考文献だけでも軽くひとやまできました。

 卑俗な赤、高級な赤、情熱の赤、衝動の赤…いろんな赤のなかから、短くも凝縮された大正期の熱量を象徴し、また「目の飛出るようなことをしてやる!」と全身でもがくお島さんの「あらくれ」な赤を模索中です。

 (2011.10.20) 

お詫び状~特に中高生の方々へ

 今日は野田中学校の生徒さんがたくさんご来館くださいました。
 館内クイズラリーをおすすめしたところ、一問どうしても解けない問題が。

 基本的に館内に必ず答えがあるしくみになっているのですが、申し訳のないことに、これだけはどう頑張ってもわからない状態になっておりました。

 Q、秋聲が第1回菊池寛賞を受賞したときの記念品は何か?

 A、こたえは懐中時計です↓

 普段は常設展示しているはずのものが、悠々展の特別展示にケースを貸しているため現在お休み中なのでした。
 中高生用の問題用紙に出題されていることを、ウッカリウッカリしておりました。心よりお詫び申し上げます。
 
 ちなみに、受賞作品は『仮装人物』。館でも販売している講談社版文庫の解説を書いておられるのは、他でもない古井由吉氏です。  
 
 
(2011.10.19) 

《今日の梅ノ橋(からの)⑤》


 森山小学校さんが卒業証書カバー作りのため、浅野川で友禅流しをしていました。

 18人分長さ約10メートルの友禅の表面についたのりを、川に入ってたわしで洗い直した…んだそうですが、写真、間に合わず…

 すでに岸に引き上げ、まさにたたまんとするところです→ 
 
 (※いちばん川にちかいところにいるお2人の手と手をつな
   ぐ紺色のもの…)
 
 アッと気付いてカメラを片手に梅ノ橋を駆け上がるときに聞こえた「ハイ、オッケーです!」というおそらくはプロのカメラマンさんの秋空のもとよく通る声に、いちばんのシャッターチャンスを逃したことを悟りつつも、最後のわずか50センチを写真におさめんとがんばってみた結果の一枚なのでした。  


(2011.10.16) 

もういくつ寝ると…

 古井由吉氏の講演会ですね!金沢大学で教鞭をとっていた頃、秋聲記念館そばの橋場町に住まれていた古井さん。
 「雪の下の蟹」によると、今はなき「中村印房」というところに下宿していたそうです。そこで三八豪雪を迎え、屋根に登って雪下ろしのお手伝いをしたとのこと。

 下宿跡は現在別の建物と駐車場になっていますが、その近くの用水路にかかる「小鳥屋橋(ことりやばし)」を職員さんが撮影してきてくれました。
 
 3歩で渡れる小鳥屋橋…

 浅野川大橋ヨコの橋場町緑地と北國銀行さんの間の小道を入っていくと渡れます。

 講演会気分を高めつつ、小鳥屋橋をお渡りください。
 

(2011.10.15)  

大正100年記念イヤー

 学芸員会議のため、金沢湯涌夢二館さんに行ってきました!
 夢二館さんでは、現在「竹久夢二と大正イマジュリィの世界」というとってもモダンな展示が開催中。表から裏から見せていただき、たいへん勉強になりました。

 大正つながりで我らが「あらくれ」展も大正デモクラシーを取り扱っています。今年はちょうど大正時代がはじまって100年目だそうで、記念の年にあたります。ので、どっちもよろしくお願いします。

 帰りのバス車内で、大正デモクラシー本を無心に読んでいると老婦人に声をかけられました。「学生さん?たくさん本をもってるから…」と言われるので、企画展準備中です~などとひとしきり歓談。

 帰り際になぜかガッチリ握手をしてお別れしました。バス車内からブンブン手を振ってくださった名も知らぬお方、12月にまたお会いしましょう!
  

(2011.10.14) 

滝田樗陰コレクション


 次回「あらくれ」展調査のため上京したついでに、徳田名誉館長と日本近代文学館へ寄って、先日から新聞紙面を賑わせている「滝田樗陰コレクション展」を見て参りました。
 
 この欄でもいつかご紹介した秋聲の「不安のなかに」草稿やら、犀星さんの「性に目覚める頃」草稿、志賀、谷崎、芥川などなど、「中央公論」編集主幹・滝田樗陰(ちょいん)の元に集まったそれはそれはものすごい自筆原稿の数々が、これでもかとばかりに展示されておりました。まさに溜息ものです!

 あまり編集者の名が世に出ることは少ないですが、出版界の巨星・滝田樗陰という男の存在を、その生きた証を、文学者たちの筆跡を通じて見た思いがいたしました。展示は11月26日まで、ご観覧をおすすめします。  


←ちいさいですが、渋谷の巨星。満月でした。
 
(2011.10.10)
 

赤い木の実を頬張つて


 「赤い花」ならぬ「赤い実」をそろそろつけはじめたのは、館前庭のヤブコウジ。下のほう~の記事でご紹介しているとおり、今年の3月、赤い実全盛期の頃に植えたものですが、早いもので今年もそろそろ冬支度をはじめています。
 
 標題は特にヤブコウジと関係なく、秋聲のある随筆のサブタイトルです。「屋上の怪音―赤い木の実を頬張つて―」が正式なタイトルで、秋聲の経験した不思議なできごとについて書かれた全集未収録のお話です。
 掲載誌「アサヒグラフ」が現在、石川近代文学館さんの企画展「怖いこわーい話展-三文豪から現代作家まで-」(11月30日まで)で展示中ですので、是非ともご覧ください。内容ももちろん、誌面の作りも斬新でおもしろいことになっていました。

 ヤブコウジに関係あるのは、当館のイベント「読書塾」です!
 今月15日(土)、秋聲のデビュー作「薮かうじ」を読む会を行いますので、ご興味のある方はお電話くださいませ。15日は午前:犀星→昼過ぎ:秋聲→夜:鏡花でイベント尽くし。まさに「秋は三文豪」です。
 

(2011.10.9) 

「赤い花」

 縷紅草ではありませんが、秋聲には「赤い花」というダンスホールを舞台にした作品があります。昭和6年11月に発表されたこの作品は、「信濃毎日新聞」に翌年6月まで連載されました。ん?信濃毎日?そう、悠々さんのいるところです。

 この頃、妻を亡くしたことを契機に私生活が乱れ、しばらく創作の筆を鈍らせていた秋聲を救うため、長野にいた悠々が小説の執筆を依頼したようです。連載予告欄には、「更生」の文字も見え、当時の秋聲の落ち込み具合が想像されます。
 
 ずっとがっちり密に歩んだ二人ではありませんが、こういったところに大人になっても変わらぬ友情が垣間見え、つい解説にも力がこもってしまうのでした(昨日はギャラリートークだったのです)。

 館では「赤い花」掲載の新聞原紙と、明日から「赤い花」自筆草稿を展示します。こちらも一緒に、あれ見たか!
 
 
(2011.10.8)
 

あれあれ見たか、
  
 あれ見たか。
 
 「縷紅草(るこうそう)は咲きましたか?」と聞いてくださった方がいました。
 ハイ、今年も咲きましたよ!

 厳密には館の敷地でなく、9月6日記事でお伝えした朝顔のグリーンカーテンの中に混じって、小さくも鮮やかな赤い花を咲かせています。「縷」は細い糸の意、この植物に特徴的な細い葉っぱを表しているそうです。 


←昨日シネモンドに行く道すがら撮影。
 ポツポツみえる赤い小さいお花です。

      ↓拡大!
 縷紅草といえば鏡花さんの絶筆「縷紅新草」ですね!「新」の字は鏡花さんがオリジナルで付け加えたのだとか。

 あれあれ見たか、あれ見たか。作品冒頭の一節です。ぜひ口ずさみながら、梅ノ橋から土手を覗いてみてください。
              

 (2011.10.7)

三文豪映画祭最終日

 映画「爛」のご挨拶に行って参りました。
 1日から7日間にわたり、上映してきた三文豪映画。
 早いもので最終日を迎えてしまいました。

 秋聲作品の特徴などを非常にかいつまんでご説明させていただきましたが、舞台上からは時々肯いてくださるお客さまの姿も見え、これを機に原作も読んでみたいわ、記念館にも行ってみたいわ、新内流し「爛」も見てみたいわ、と思われる方がひとりでもふたりでも増えることを願います。




←←←チラシもたくさん置いてくださったシネモンドさん


 ご来場いただいたみなさま、シネモンドさん、関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました!
 

(2011.10.5) 

和紙人形作家さん募集中!!


 館ではただいま和紙人形を作ってくださる方を募集しております。
 
                       たとえば、こんな感じの…→→→
 
 12月4日より、新企画展「『あらくれ』と大正デモクラシー」を開催するにあたり、現在鋭意資料調査中なのですが、主人公のお島さんが誰よりも早く着物を捨て身にまとったような「女唐服(めとうふく)」(女性の洋服)をはじめ、大正期のファッション小物がなかなか見つけられず…

 ちょうど来館された名誉館長に相談したところ、「ないなら作るとか?」

 はっ!そうですね…!というわけで、和紙やら何かでお島さん人形を作って下さる方を緊急募集します!プロアマ不問、我こそは!という方は館までお電話ください。

 もしくはウチに女唐服とか帽子とか靴とかありますよ、という方も引き続き募集中!
 よろしくお願いいたします!!
 

(2011.10.4)   

1日付けで

 当館でも特別展示をはじめました!

 9月13日記事でお知らせした、悠々新発見資料をようやくご披露です。大阪時代に悠々が妻子と撮った記念写真と、こんなのもありますよ~と所蔵者の方が見せてくださった悠々自筆献呈署名入り翻訳書『婦人国』。いずれも四高でお世話になった漢文教師・吉村政行氏に宛てて悠々が贈ったもので、所蔵者であるご遺族のご厚意により、このたび展示の運びと相成りました。

 署名には「辱弟 悠々」。なかなかパンチの効いた名乗りです。

 展示は会期終了の11月25日まで。
 企画展示室でご覧いただけます!


(2011.10.3)  

祝・「山崎延吉と小倉正恒―徳田秋聲と四高の同級生たち」開催!

 10月1日、当館の悠々展と共同開催になります上記企画展が、金沢ふるさと偉人館さんでオープンしました!
 
 「日本デンマーク」と呼ばれる先進的な農業地帯を興した山崎延吉と住友中興の祖・小倉正恒、こんな人達も秋聲の同級生だったんですねえ。勉強になりました。
 相変わらず、へえそうなの…!?と思わされることの多い偉人館さんの展示ですが、すこし脇道かもしれないみどころといたしましては山崎さんのオシャレな名刺(シンプルかつハイセンス!)と小倉さんのかわいい字です(国府犀東とのやりとり、どちらもかわいい字でちょっと面白いです)。
 
 秋聲・悠々関連でいえば、四高時代の二人の成績表が展示されていましたよ。悠々は及第、さて秋聲は…?
 
 是非、実物でご確認ください。
 

(2011.9.30) 

浅野川中学校1年生来館!


 28日、浅野川中学校の1年生が36名、課外授業で来てくださいました!
 さすがは中学1年生、揃いのイエローバッグなみに元気ハツラツです。

 秋聲の再現書斎の解説をしていると、男の子たちがざわざわざわ。

 「アレってほんもの?」
 「ん?どれどれ?」
 「あの本、机の上の本!」
 「ほんものですよ~」
 「粘土じゃなくて!?」
 
 えっ粘土…?そちらの方が衝撃でした。


  さわりた~い!!→ちょっと無理です。→手袋あったらいい?→まぁ手袋あれば…→手袋かして~!!→いやいややっぱり無理です!というやりとりなどもしつつ、常設展をしっかり見て帰られました。生徒さん、H先生、ありがとうございました。
 
 時間の都合上見られなかった企画展は、また改めて是非みにきてくださいね!
 

(2011.9.28) 

「爛」が旬

  「爛」つながりで、秋聲記念館毎年秋の恒例行事となっております新内流しの日程・演目が決まりました!映画祭にうまいこと乗っかって、新作「爛」がこのたび初上演となります!

  日時:平成23年10月28日(金)/29日(土)  ※いずれも16時~
  会場:
徳田秋聲記念館    ※晴天の場合、梅ノ橋のほうから流していらっしゃいます。
  出演:
岡本紋弥(浄瑠璃)、岡本千弥(三味線)       ↓↓↓去年の様子
  費用:
入館料のみ 
    ※お気持ち分、おひねりを頂戴できると幸いです。    
  申込:
秋聲記念館までお電話にて  

 新内流しとは…?
  浄瑠璃の流派の一である「新内節」を二人一組で、 
 二挺(ちょう)の三味線を弾き合わせながら街頭を歩き、
 客の求めに応じて語って聞かせるもの。
  ちなみに冒頭の一文に反し、夏の季語だそうです… 
 暑いなかを…

 10月末なので、いい具合に陽も翳り、情緒あふれるイベントになることでしょう。
 いろんなたべものが旬を迎える季節ですが、館ではなぜだか「爛」が旬のようです。
   

(2011.9.27) 

映画で楽しむ金沢三文豪の世界

 9月も残りわずか、10月に入るとすぐにやってくるのは三文豪映画祭です。
 1日の秋聲「爛」上映を皮切りに、犀星さん原作の映画「地獄花」、鏡花さん原作の「滝の白糸」が7日までの間、毎日上映されます。

 秋聲の代表作の中でも読めない書けない一文字漢字シリーズ第二弾の「爛(ただれ)」!(第一弾は黴(かび)です)
 一足お先に拝見いたしましたが、時代設定が新しいこともあり、原作とはまたひと味違った、エネルギッシュで面白い作品となっています。なにせ脚本があの99歳の現役監督・新藤兼人氏につき!

 下記の要領で上映いたしますので、是非是非足をお運びください。

  1日「爛」                     
  2日「地獄花」                「爛」ビデオパッケージ→
  3日「滝の白糸」
  4日「爛」
  5日「地獄花」
  6日「滝の白糸」   ※いずれもシネモンド(香林坊109ビル4階)にて14時10分~です!
  7日「爛」 
  
(2011.9.23)  

タペストリー復活しました。


 予想以上に被害の甚大だった、台風15号。
 新聞には、名古屋市守山区の被害状況が大きく掲載されていました。

 守山区といえば、悠々が「他山の石」時代に住んでいたところ。同誌には「守山町日記」という悠々の日記調随筆も掲載されています。
 その日記には、新聞社を退社してまったくの個人で「他山の石」を始めた悠々が困窮を極め、靴も買えずに洋装に下駄履きで過ごしたこと、「他山の石」が届いたよ!と必ず手紙で知らせてくれる友人の便りが届かず、さては発禁処分になったか…と憂える日々のことなどが描かれています。

 悠々が暮し、おそらくは愛した守山町ならびに、被災地の一日も早い復興をお祈りします。

 東大明治新聞雑誌文庫所蔵の「守山町日記」掲載の「他山の石」展示は今月いっぱい。
 「日記」という資料の現存しない悠々の、当時の状況が伺い知れる貴重な資料です。 


(2011.9.21)  

あらくれ/お天気編


 ふたたび台風襲来です。
 朝からの大雨に浅野川も穏やかならぬ茶色の濁流で、さすがに本日営業部長はお休みのもようです。

 暴風雨にさらされてはたいへん!と、館アプローチに設置してある悠々展タペストリーを一時撤去していただきました。
 悠々の気骨に敬意を表し、なにものにも染まらぬよう、と思いを込めた真っ白なタペストリー。
 悠々なら台風の中でも「みたまえ徳田君!Roke(ロウキー)というそうだ!!」などと言いながら豪快に笑っていそうですが、たぶんそれどころじゃない神経の細い秋聲も一緒に載っていますので(上のほうの黒いの)もろともに避難です。
 
 お天気も川もなんだかあらくれの日…悠々展の次は「あらくれ」展…早くおやりなさいよ!とお尻を叩かれているのかもしれません(二回目)。 


(2011.9.18) 

営業部長!

 だらしがないです…!!

 暑い暑い毎日でしたが、それも今日でおしまいのようです。
 天気予報では明日からぐっと涼しくなるとのこと。

 玉砂利がつめたくて気持ちがいいのか、すでに柱の一部と化し猫の原型をとどめていない営業部長も、明日からしゃんとされることでしょう。

 水をのむ 猫の小舌や 秋あつし
 
 動物嫌いの秋聲がめずらしく詠んだ動物俳句です。
 
 こんなのもあります↓
 
 竹に葉の 毛虫いかめし 暑き秋 

 いつ詠まれたものかははっきりしていませんが、そんな一句を詠んでしまうほど、秋聲もこの時とにかく暑い秋を送っていたようです。 
  
      

            柱から生えるけむし…ではなく営業部長→→→

(2011.9.17) 

第3回 入門講座

 実践女子短期大学から小林修先生をお招きして、第3回秋聲入門講座を開催しました!
 
 残念ながら当日は悪天候のせいか、お申し込みよりも若干参加者が少ないなかでの開催となってしまいましたが、ご来館くださった方々はみなさん大満足で帰られたのではないでしょうか。
  「花が咲く」、相変わらずの秋聲節で、読後しばらく唸ってしまうような作品なのですが、まさかまさかの作品の背景を綿密な実証研究に基づきご紹介くださいました。
 
 「縮図」冒頭の場面、資生堂で均平が座った席はここか!へえ!

 ダンディな物腰と語り口でたいへん有意義なお時間をいただきました。ありがとうございました。 
   
   
(2011.9.15)

朗読で彩る三文豪の世界


 いつもお世話になっている朗読小屋 浅野川倶楽部のみなさんが、第12回定期公演を開催されます。9月29日(木)、石川県立音楽堂交流ホールにて10時~18時半の長丁場!チケット提示で入退場可だそうです。

 プログラムは鏡花さんの「一之巻」~「誓之巻」、犀星さんの「性に目覚める頃」「小景異情」「老いたるえびのうた」、そして秋聲の「挿話」です。
 秋聲を担当される方々は、作品をより深く理解しようとちょこちょこと館に足を運んでくださっています。

 初心者には不親切な独特の省略と、本筋の途中でもなんでも思いついたことを思いついた時にずんずん書いていく秋聲独自の筆の運びでとても一筋縄ではいかない秋聲作品。
 しかし名だたる文豪、文芸評論家たちに天下一品と称されるその文章。
 
 声に乗せた時にどう響くのか、たのしみたのしみです。詳しくはコチラから!
 

(2011.9.14) 

夢二×秋聲


 金沢湯涌夢二館の学芸員さんが展示を見に来て下さいました!女流作家・山田順子をめぐって秋聲と因縁のある夢二さん。画家と小説家である二人がそんなところで繋がるのも面白いはなしですが、それはおそらく脇道で、画家と小説家である二人が繋がる本筋といえばやはり本の装丁です。
 
 鏡花さんほど装丁にこだわりのなかった秋聲にはあまり凝った本がなさそうな印象がありますが、探せばいろいろ出て来ます。夢二さんが手がけたものもあり、それはさすがの造形美。装丁美。↓↓↓

 モダンブックデザインという形で企画展にとりあげたこともありますが、夢二と秋聲、再度焦点を当ててみたい二人です。
 
 展示の仕方やパネルのデザインについてなど、展示内容以外のところでも学芸員あるあるを語り合ったひとときでした。お忙しいなか有難うございました。

 ちなみに明後日9月16日は夢二さんの誕生日。館に行くとステキなことがあるそうですよ! 
  

        徳田秋聲『めぐりあひ』  

 (2011.9.13)

悠々命日

 9月10日、悠々の命日におけるギャラリートークが無事終了いたしました。
 ついついいつものコースで解説を進めてしまい、悠々の死去までたどり着いたところでふと我に帰って、そう70年前の今日ですね、と付け足したその言葉に自分勝手ながらぐっときてしまいました。
 解説が終わっても展示室に残り資料を改めて見て下さった方々に深く感謝申し上げます。

 そして10日付けで中日新聞さんに掲載された、悠々の写真新発見の記事!旧制四高での恩師に悠々から贈られた記念写真で、自筆の献呈署名が入っています。
 すぐさま持ち主の方に連絡を取り、館で展示する許可をいただきました。

 近日中に公開いたします。

 悠々の輪がさらにさらに広がりますように!

 




         はるか遠くへと思いをはせる営業部長の背中→→→
             
        ※中にいるように見えますが、ガラス窓の外側です。

 (2011.9.10)

ご縁続々

 はっと気付けば、今年は秋聲のご長男で作家の徳田一穂氏没後30年にあたる年でもありました!というわけで、現在館で販売している一穂氏の著書『秋声と東京回顧―森川町界隈』にプチスポットをあてています。

 タイトルにある森川町というのは、秋聲が明治39年から居を構え、亡くなるまでを過ごした本郷区森川町(現・文京区森川町)のこと。旧宅は東大そばに現存し、年に一回公開されます。今年は11月2日予定です。

 この本には、そこで暮らした父・秋聲との思い出と、その時代その場所の空気がそのまま描かれています。三文豪月間のスタンプラリー景品であるオリジナル文庫には、秋聲が森川町の食べ物について書いたエッセイを収録していますが(そして一穂氏も同書に収録していますが)、その他、人・土地・歴史・風俗というさまざまな観点から在りし日の東京の姿が浮き彫りにされます。

 家族であり作家。家族以上に作家。作家以上に家族。

 他でもない、一穂氏にしか書けない貴重な一冊です。 
 
(2011.9.9) 

菊と秋聲

 本日9月9日は重陽の節句。別名、菊の節句ともいうそうです。
 菊といえば思い出されるのは秋聲研究の第一人者・野口冨士男氏のこと。
 秋聲とも深い交流があり、今現在の秋聲研究はこの方の業績の上に成り立っていると言っても過言ではありません。

 そんな野口氏が、秋聲の文学を菊の花にたとえているのです。

 秋聲の霊前に供えられていた菊の花や、署名入りで寄贈された秋聲の短編集『勲章』の表紙に描かれた菊の花(装幀/深沢索一) →→→
それらが自分の中の秋聲像に結びついているのだと、著書『徳田秋聲伝』の中で語っています。
 そして気付けば、今年は野口氏(明44/1911年生)生誕100周年…!思わぬところから、ものごととは繋がっていくものです。

 今年没後70年を迎える悠々の命日は明日9月10日。2時からギャラリートークを行うのですが、これをご縁と来館された貴方には、すてきなプレゼントがある、らしいですよ…
 
   
(2011.9.8)  

古井由吉氏来沢決定!


 金沢三文豪月間中、なんと作家の古井由吉氏が講演に来てくださることになりました!
 古井氏は秋聲と6年かぶりの1937年、東京都生まれ。金沢大学で教鞭をとられたこともあり、その頃に経験された伝説の三八(さんぱち)豪雪を題材にした小説『雪の下の蟹』が知られています。

 三八豪雪とは昭和38年、日本海側を襲った大雪のこと。金沢では最高181㎝積もったそうです。181㎝!立っていても埋もれます!

          館内で181㎝くらいのもの代表・自動販売機→→→

 古井氏は秋聲作品の愛読者としても有名で、館内にも氏の秋聲評を引用させていただいております。 
 これはもうめったにない機会です。興奮に震える手をおさえて今すぐお電話を!

  演題:「秋聲と私」 
     ※三文豪月間チラシに記載のものから変更になりました。
  日時:10月22日(土)14時~16時
  会場:金沢市立泉野図書館 2階オアシスホール
  料金:無料
  申込:徳田秋聲記念館までお電話にて(076-251-4300)
  

(2011.9.6) 

花が咲く

 梅ノ橋の欄干から記念館側の土手を覗くと、見事なグリーンカーテンが見えます。
 夏の代名詞・朝顔です。
 と書いたところで不安になって調べてみると、朝顔は秋の季語なんだそうです。へぇ!

 躊躇うことなくニョキニョキ伸びて、最近キレイなお花をたくさん咲かせています。
 
 花が咲くといえば今月17日に開催予定の第3回入門講座のテーマは、どどん!「花が咲く」!

 実践女子短期大学の小林修先生をお招きしてお送りするこの講座、すでに受付を開始しておりますのでどうぞどうぞお電話ください。


 ちなみに秋聲の「花が咲く」は朝顔のことではありません。いくつか登場しますがこちらは春のお花…アレとアレと、アレです。
 

 (2011.9.3)  

はすねかん


 いつもお世話になっているご近所のお茶の先生に、自家製の蓮根羹(はすねかん)をいただきました!

 有名な加賀野菜のひとつ・小坂れんこんをすりおろし、寒天とまぜて固めた涼しげなお菓子。旬はごくごく短期で、時期をはずすと灰色になってしまって、この透明感がでないんだそうです。

 そしてこれは単なる3時のおやつのレポートではなく、三文豪月間スタンプラリーでもらえる掌文庫の秋聲のページになんと登場しているのです!

 糖尿病だけど甘党な(甘党だから糖尿病な?)秋聲が大絶賛のうえ、ほんとうは食べてはいけないのについつい意地汚く手を出してしまうというこの郷土菓子。とってもタイムリーないただきものなのでした。

 
 (2011.9.2)

「不安のなかに」―震災と秋聲

 鏡花さんが関東大震災(大正12年9月)を描いた作品が話題になっています。当然同時代を生きた秋聲も震災を経験しているわけで、それに材をとった作品も残っています。

 大正13年1月、「中央公論」に発表された短編小説「不安のなかに」。実はその頃秋聲はちょうど金沢に帰省しており、震災を報道で知るのです。奥さんや子どもたちは東京本郷の自宅に。当地の詳しい情報がなかなか入らず、家族の安否も知れないそんな「不安のなか」に、秋聲をモデルとする「十時(とき)」は突如放り込まれます。

 「『もう何うかなつてしまつてゐる。』」

 「現在の生命に限りのある自然界が、刻々死滅か新らしい他の生命かに向つて、変化しつ  つある途中の出来事であることは明かであつた。」

 普段は忘れてしまっている〝人間の原始的な恐怖〟。

 また、十時が金沢で少しの揺れを感じる場面や、朝一番で新聞を開く場面など、被災地でない場所での人々の反応がリアルに描写されており、こういった当事者でないからこその〝不安〟のさまは、ちょうど今年3月に多くの人たちが感じたであろう金沢でのそれと重なるのです。         
                               
                                     秋聲(右から2番目)と家族

 (2011.9.1)  

金沢三文豪月間

 早いもので、今年も三文豪月間の季節がやってきました!
 本日1日より、いよいよ開催です!

 9~10月にかけて各館でイベント盛りだくさん。おかげさまでご好評につき、スタンプラリーでオリジナル文庫をもらっちゃおう企画も今年で第三弾となりました。ことしのテーマは○○の秋、表紙もなんだかおいしそうな色となっております。
  
 なにせたくさんのイベントが詰まっておりますので、詳しくはチラシとコチラをご参照ください。さらにさらに詳しい情報は、この欄でも追ってご紹介していきます。

 店頭もチラシも秋聲の書斎(9月軸に掛け替えました!)もなんだかすっかり秋色ですね。秋色…秋聲の色…!ちなみに秋聲の晩年の署名にはかなりくせがあり、うっかり気を抜くと秋色と読まれてしまいます。
 
     チラシ(表)(裏)     秋聲記念館、秋もよろしくお願いいたします!
    

(2011.8.30)  

上映会終了しました。


 下記に予告しました「秋聲旅日記」のDVD上映会が終了しました。

 当日は午前中に予想を超えてたくさんの方においでいただき、わぁ~有難い!と感動に浸っていると機材トラブルやら音響トラブルやら会場設営トラブルなどなど、想定外の不備が相次ぎ、多大なるご迷惑をおかけする結果となってしまいました。
 暑い中お越し下さった皆さま、ほんとうに申し訳ありませんでした。今後の課題とさせていただきます。ご参加ありがとうございました。

 内容的にも話の筋でぐいぐい引っ張っていくような作品でない「秋聲旅日記」ですので、作品の繊細な空気感を壊さない会場作りの工夫が必要だと痛感いたしました八月の終わりでございます。 

(2011.8.28)

特別展示


 ただいま2階サロンで川端康成・高田保・火野葦平の自筆色紙を特別展示しています!
浅野川沿いにお住まいの個人の方から、母の遺品としてこんな資料が出て来まして…と館にお持ちいただいたものです。

 由来についてはパネルで解説していますので、そちらをご参照いただきたいのですが、当時の文学者たちの流麗かつ個性的な文字!また、これらは三枚揃っているところに非常に大きな意味があるのです。

 単に文学者の筆跡としてだけでなく、日本の歴史までもが背景に透かし見える超貴重資料です。

 展示は10月までを予定していますので、お返ししてしまう前にぜひぜひ!!


(2011.8.26)  

悠々×寮佐吉!

 泉鏡花文学賞受賞作家・寮美千子様御一行が来館されました!

 寮さんといえばおじいさまが科学ライターの寮佐吉!寮佐吉といえば、悠々の個人雑誌「他山の石」にもっとも多く原稿を寄せた最大の理解者!
 展示では、そのあたりの交流のさまをろくろくご紹介できていないのですが、悠々展の開催をたいへんに喜んでくださり、悠々と寮家の再会と不思議なご縁に鳥肌の立つ思いがしたのでした。
 やまぬ大雨のなか、ありがとうございました。

 そんな寮さんは27日、金沢市民芸術村で行われる金沢ジュニアオペラスクール「ラジオスターレストラン―星の記憶―への道」中間発表会のためにご来沢。悠々という人もそうですが、この舞台も、こんな時代だからこそ体感すべき内容になっているそうです。本公演は来年8月、ぜひぜひチェックしてみてください。

 寮さんにうかがったお話はきっと何らかの形にして皆様の元にもお届けしたいと思います。
 「寸々語」「ちょっといい話」の枠をかるーく飛び出ますので!!



(2011.8.25) 

「秋聲旅日記」

 外は尋常でない大雨ですが、そんな中でも明るいニュース!先頃、映画監督・青山真治氏の作品「東京公園」が第64回ロカルノ国際映画祭金豹賞審査員特別賞を受賞しました!
 青山監督といえば、映画製作ワークショップの一環として、2003年に金沢で「秋聲旅日記」という短編映画を撮られた監督さんです。

 これを機に、というわけでもなかったのですが、おめでたいお話なのでちゃっかりそれにも乗っかって、下記の要領で上映いたします。

   日時:8月28日(日)11:00~/15:00~(2回上映、45分程度)
   会場:徳田秋聲記念館2階 文学サロン
   料金:入館料のみ
   申込:不要(但し、満席の場合はご容赦ください) 
   備考:大型テレビでの上映となります。

 金沢の誇る文壇の重鎮×気鋭の映画監督の作り出す、新たな作品世界をご覧ください。


(2011.8.24) 

あらくれの日


 昨日、女性学級26名様が来館されました。ざっと解説をして回っていると、和紙人形シアターがペンペコペンペコ始まったので、強制的に上映室に押し込み、約12分間ご覧いただきました。
 なんだか今更ですが、和紙人形シアターには秋聲の5つの代表作に描かれる5人の女性が登場します。和紙人形作家・中西京子先生の手により、身体を持った女性たち。
 よくよく見ると、4人は着物姿ですが、ひとりだけスカートをはいた女性がいます。「あらくれ」のヒロイン・お島さんです。
 どんな苦境にあっても負けないお島さん。男性社会に猛然と立ち向かっていくお島さん。

 はっと気付けばシアターを埋め尽くす女性方々。そして、玄関先でお見送りをするシャー営業部長(メス)。
 ちょっとしたあらくれの日でした。悠々展の次は「あらくれ」展。早くおやりなさいよ!とお尻を叩かれているのかもしれません。     
                                              

(2011.8.23)  

第1回 読書塾


 新たな試み「読書塾」第1回が終了いたしました。
 
 悠々との思い出を描いた「倒れた花瓶」を読みましたが、これがまたなんとも…何かありそうに見えて、その実何もない?いやいやそんなところにやっぱり何かある…!と思わせる、ある意味ドラマチックな作品でした。

 発言必至!という姿勢に最初は戸惑っていた参加者のみなさんも、場があたたまるにつれ心のガードもゆるくなり…
 ちょっとしたお菓子をつまみながら、あれやこれやと話し合いました。

 個人的に、あっ!?そうなんですね!?とみなさんの方から教えていただくことの多い会となってしまいましたが、そうやって気軽に秋聲作品をたくさん読んでいければと思います。

 次回は10月15日(土)14時~、秋聲のデビュー作「薮かうじ」を読み解きます!
 
 
(2011.8.20) 

桐生さんご来館!


 19日、桐生悠々のお孫さん・桐生浩三さんが東京から来館されました。
 今回企画展に出品されているたくさんの貴重資料をご提供いただいたばかりか、なんと悠々の絶筆「他山の石 廃刊の辞」の自筆原稿をお持ちくださったのです!

 この原稿を書いてまもなく悠々は喉頭癌のため亡くなります。すでに呼吸さえ困難な中で書かれたその文面には、「この超畜生道に堕落しつゝある地球の表面より消え失せることを歓迎致居候」という痛ましくも烈しいかの一節も見え、ほんの小さな原稿用紙を前に言葉を失います。

 「ちょっと値段はつけられないですよね」とポツリとつぶやく浩三さん。「そうですよね!!」と力いっぱい同意です。

 この原稿は来月から展示いたします。

 これを見ずして夏は終われません!

 悠々の魂、是非是非その目で!!
 

 (2011.8.19) 

三文豪読書塾


 玉川こども図書館さん主催の三文豪読書塾、秋聲の番がやって参りました。
 
 秋聲の自伝小説『光を追うて』を紙芝居の形にしていただいたものを、中学生を対象に、館長の解説・学芸員の語りとともに読み進めていきます。
 
 紙芝居自体はじめてなものでしどろもどろとなりながら、一応のゴールである秋聲が小説家になるところまでたどり着いたはよいものの、おっと締め方を考えていなかった!とはじめて気がつき、「えーと……めでたし!めでたし!」と無理矢理締めてやりました。非常に便利な言葉です。
 何がめでたしであったのか…館長に締めのフォローを入れていただきながら、常設展のご案内へ。

 語りに難ありとはいえ、秋聲という人物を知るのに非常によい導入ツールを作成していだきました。画を描いて下さった大丸先生、玉川こども図書館のみなさま、有難うございました。
 
 どこへなりとも出張いたします!次はあなたの街へ…!!
  

 (2011.8.18) 

《今日の梅ノ橋④》


 信濃毎日新聞さんが悠々展の取材に来てくださいました!

 この欄でも書いていますが、悠々といえば信濃毎日新聞の主筆を二度つとめた男!ということで、わざわざ足をお運びいただきました。

 今では編集主任やらといった名称が一般的になってきているようですが、信濃毎日新聞では近年「主筆」という肩書を復活させたそうです。本社には、悠々も使ったと思われる主筆デスクが展示されており、自由に見ることができるとのこと。これは一見の価値ありです!
 遠方からご来館ありがとうございました。

 えっ今日の梅ノ橋関係ない…?と思いきや!記者さんは悠々展のみならず常設展もじっくり見ていかれ、そんなお姿に悠々が行く先々の新聞社で秋聲の小説を掲載していたことが思い出され、そう半世紀を超えてなお悠々が信濃と金沢の架け橋に…!という…・なんだかすみません…

 ちなみに真ん中あたり、縦にうすぼんやり見えている白いオビは悠々展タペストリーです。


 (2011.8.17)  

営業部長の出張営業


 ご覧いただけましたでしょうか、昨日北國新聞さん紙上を賑わせた営業部長の勇姿を!
 館の看板猫としてとても大きな記事にしていただき、営業部長もご満悦です。

 実は過日取材依頼を受けた際の電話のやりとりが、傍で聞いていてちょっと珍妙でした。

 「あ~いつ出てるとはお約束しかねますねぇ…」
 
 「猫ですのでねぇ…」

 そうですよね!猫ですものね!その受け答えでだんだん電話の内容がつかめてきたところがまた珍妙でした。とはいえわれらが営業部長、うまい具合に記者さんのいらっしゃる時にご出勤とはさすがです。

 昨日は欠勤、今日は出勤。さて明日は?会えたらきっといい日になることでしょう。

いつかの着物美人とのツーショットです。
←見返りすぎている営業部長
  
 
 (2011.8.16) 

第2回ギャラリートーク


 13日、悠々展のギャラリートークを行いました。

 今度は秋聲と悠々の言い間違いに気をつけよう!と胆に命じながらもやっぱり途中からゴッチャゴチャになってしまった原因について冷静になって考えてみました。

  「島田清次郎」展、「三島霜川」展、などなど北陸の作家シリーズいろいろやってきましたが、このたび初めて「秋聲と悠々」という並列のかたちにしておりまして、次第に悠々に重きを置きにはいくものの、よーいどん!で一緒にスタートした関係上、秋聲がどこまででもくっついてくるのです。

 そもそもの企画展の出発点が秋聲晩年の回想記「思ひ出るまゝ」。と同時に悠々の回想記「想ひ出るまゝ」…。
 秋聲のを真似して悠々も書き出したというから、この二人仲良し!とっても仲良し!そりゃごっちゃにもなりますよ!!

 ということで長い長い言い訳でした。次回は9月10日。悠々命日という特別な日ですから今度こそ頑張ります。 

 (2011.8.13) 

読書塾のお知らせ

 8月20日(土)、新たな催し「読書塾」を開講します。開講、というほど大きなイベントでもないのですが、トップページのお知らせにあるように、お馴染みの入門講座とは毛色を変えて、参加者のみなさんとわいわい語り合いながら、ひとつの作品を読んでいこうというものです。

 初回のテーマは「倒れた花瓶」。あまり聞き馴染みのないタイトルかと思いますが、開催中の悠々展に合わせ、秋聲が悠々との思い出を描いた短編小説をとりあげます。
 なかなかとっつきにくいイメージのある秋聲作品なので、ここ読んでいてわからないなぁ~でも恥ずかしくてきけないなぁ~などということを、低い敷居のうえでざっくばらんにみなさんでお話できればと思っています。

 一緒に秋聲作品を読んでみませんか??

 ご参加をお待ちしています!  

 (2011.8.11)

学芸員実習最終日

 晴れて実習生の展示がオープンとなりました!
 郷土玩具、三文豪、加賀象嵌など三班三様のとても思いのこもった良い展示ができました。

 ひとりずつコンセプトや苦労した点など発表していき、実習生同士の相互評価や意見交換、そして学芸員たちの講評を行いました。
 短い時間でほんとうにたいへんだったとは思いますが、出来上がった時の喜びや、ひとに見てもらう時のドキドキ感、さらには興味を持ってもらえた時の感動など、それぞれに受け取っていただけたことと思います。
 こちらの勉強にもなりまして、みなみなさまに感謝です。

 実習生のみなさんおつかれさまでした!
 展示は安江金箔工芸館さんで8月いっぱいどなたでもご覧いただけます。汗と涙の力作、
おあつうございますが、ぜひぜひ足をお運びくださいませ。


(2011.8.10)

学芸員実習5日目


 今日は展示実習です。3班に分かれ、金沢の工芸・風習・文学をテーマにそれぞれ展示物を考え、パネルを作成します。
 様子を横から覗いていると、さすが学芸員をめざす人々、おそらく初めての体験であろうに、すでに担当者それぞれのこだわりが垣間見えます。
 いろいろなところから集まった11人の学生さんたち。なんだかぎこちない敬語をまじえながら話し合って進めていました。

                 定規とカッターでパネル作り→

 ところどころよれていたりうにゃっとしたりしていますが、上出来上出来!最初はわぁわぁ言いながらやっていたみなさんが、だんだん黙々とただひたすらパネルに向かう職人さんになっていくさまがたのもしかったです。

 明日は全学芸員の前で発表!初日の緊張感を体験していただきます!
 

(2011.8.9) 

中州の黒いもの


 玉川図書館に資料の返却に行った帰り道、ふと浅野川大橋から下を覗くと、ここ最近のあまりの暑さに水量が減って即席の中州ができていました。
 あら、大きな石がゴロゴロ…と思って見ているともぞもぞ動くオレンジの足。
 
 カルガモでした。黒くごろっとしたものは全部カルガモでした。
 新大陸発見!的な感動をもって集っていたのかもしれません。

 新大陸といえば、コロンブス。コロンブスといえば桐生悠々。悠々が下積み時代に博文館からざくざく出していた少年向け読み物の中には、『閣龍』=コロンブスの伝記もあります。
 ちょっと意外な取り合わせですが、『閣龍』絶賛展示中。青い表紙が目印です。
  

(2011.8.8)
  

学芸員実習初日


 実習の一環として、6日、金沢ふるさと偉人館さん主催のワークショップ「子ども博物館セミナー ~拓本をとろう~」事前準備にお邪魔してきました。
 まずはみんなでやってみよう!ということで、偉人館の学芸員さんの指導にしたがい、絹に綿を詰め、大小のてるてる坊主を作って墨をふくませ、縄文土器の模様の上に濡らした和紙を馴染ませて、上からぽんぽんぽん…
 
 できあがりはコチラ↓↓↓(左:江戸村さま、右:秋聲)

 右、完全に落第点です。
 墨の水分が多すぎて、繊細な模様が写し取れずにべたっとしてしまいました。

 そして見れば見るほど、えっシーサー?
しかもなんだか微笑んでいらっしゃる…?
とっても有難いことになりました。


 実習はまだまだ続きます。次はくらしの博物館へ! 
 

(2011.8.5)  

富来、再び

 作次郎ふるさと記念館や湖月館(福永武彦ゆかりのお宿。ご主人は作次郎にも精通しておられます)、大野会長、そして加能家に資料の返却に行ってきました!

 車窓から見える海はご覧の通り、ちょっと入っておいきなさいよ、と誘うかのような青さです。しかし貴重な資料を運んでいますから寄り道はせず、まっすぐ目的地へと向かいました。

 無事、返却もすませ一安心。
 そう、お返しするまでが企画展です。


                帰ったらスイカが切られていましたよ→→→

 ちょっと食べておいきなさいよ、と誘うかのような赤さです。
 早速水分と糖分を補給。とってもおいしくいただきました。
 志賀のみなさま、ごちそうさまでした!


(2011.8.2)  

第1回ギャラリートーク

 悠々展初日を記念して、31日、ギャラリートークを行いました。この企画展でははじめての解説となりますもので、えーと、あの~…いや、その前に!などとお聞き苦しい場面も多々あったかと思います。
 
 特に多かったと自覚のうえ反省しているのが悠々と秋聲の言い間違い!悠々が…じゃなかった秋聲が…、秋聲の…じゃなくて悠々の!悠々筆秋聲宛書簡の説明のときが最高潮にややこしかったです。申し訳ありませんでした。

 すごい人がいたもんだねぇ、とあたたかく見守り熱心に聴いて下さった皆さま、ありがとうございました!

 ギャラリートークは月に1回行います。
 次回日程は8月13日(土)、是非是非お越しくださいませ。 





       作次郎ふるさと記念館さんから頂戴した志賀産のスイカ→
       堂々たる!

 (2011.7.31) 

こっちも展示替え


 おかげさまで、桐生悠々展晴れてオープンとなりました!

 悠々展オープンに合わせ、受付まわりもリニューアルしました。
ショップの毛氈を夏仕様の紺色にチェンジ。とっても涼やかです。

 



 窓をふさいでいた大きな棚も撤去して、ロビーを明るい雰囲気に。 

 チラシストッカーの裏には「営業部長からのお知らせ」コーナーを新設して、館のイベント情報や最近ちょっと面白かった話、営業部長からあなただけに教える耳より情報をご覧いただけるように改造しました。
 今日のお知らせはなになに…おや、左におわしますのは紅葉先生?そう鏡花記念館さんの紅葉展最終日!行かねばですよ!

 
 (2011.7.29)

終了の儀式


 雑処理を残し、展示替えが無事終了いたしました!
 
 恥ずかしながら普段は人任せにしてしまっていますが、展示替えの際には必ず最後にケースを拭きます。

 べたべたとガラスケースに触ったせいで大量についた指紋を拭き取るために必要な作業であることは間違いないですが、それ以上に、これでもうケースには触りません!という終了宣言であるとともに、何より、これでもう「わたくし」の手から離れ、ご覧いただく「みなさま」のものとなれ!!という訣別のための儀式なのです。


 開幕まであと1日。 「徳田秋聲と桐生悠々―反骨の人」、自信をもって送り出します。


 (2011.7.28)

学芸員七つ道具


 展示替え時のスタイルは館によりさまざまだと思いますが、秋聲では右のような七つ道具を装備して行います。

 写真左から時計周りにぐるりと、①京都の小僧さんのような前掛け(ポッケ付)→②白手袋→③華奢めの金槌→④ビニール製ふせん→⑤カッター→⑥メジャー(硬いほう)→⑦水平器、となっております。 

 ①もカウントしてしまうあたりがちょっとインチキくさいですが、カッターをポケットにつっこむと危険ですからぜったいに必要なのです、七つ道具に数えてもよいのです。

 ④ビニール製ふせんはパネルや資料の位置決めに使います。例によって、当然ただのビニールと化すまで酷使します。ときどき展示室にひらりと落ちていたりしますが、最後まで戦い抜いた勇敢な戦士ですからそっと拾いあげてゴミ箱に入れてやってください。  


(2011.7.27)

なんとなく

 できてきました企画展。

 空間把握能力に欠けるせいで、数字上でも原寸大サンプルでも何度も確認しているはずが実際に納品されて現物を見ると、おお、でかい…とか、あれ、ちいさい…?とかなるはめになります。
 それでも今回はパネルが全部入りました!(ハードルが低くて恐縮です…作次郎展では一枚入りきらずにお蔵入りさせたことを告白します)

 せっせと配置してみながら、自分で思うほど手に指がなかったために(ハイ通常上限10本であることは承知しております)、パネルを落とす、角をつぶす…

 始まってもいないのに残念至極です。一時的に千手観音に化けることと、営業部長が肉球できゅっと押さえてくださること、どっちがより現実的かなどとしょうもないことを考えながら設営に励んでいます。


(2011.7.26)

がらんどう


 のような展示室です。

 展示替え二日目、作次郎の成績表屏風をはじめ、展示ケースをところせましと埋めていた資料が撤去されて、すべてからっぽになりました。設営の際にはミリ単位まで気を配って息を詰めて置いてゆく資料たちですが、撤去されるのはあっというま。
 
 もちろん貴重資料ですので慎重には扱いますが、あれ?斜めになってる?もうちょっと前?というじりじり作業がないだけにやっぱり早いです。

 なんとなく無常観に浸りながら、がらんどうのケースの中に新たな展示図を描くのです。
 
  
(2011.7.25)

さようなら作次郎展

 そしてこんにちは新しい企画展。
 三カ月とは早いもので、昨日無事作次郎展最終日を迎えました。今日からしばらく休館をいただいて、展示替えに入ります。

 そうですよねー衣替えの時期ですよねー、と事務室入り口の蝉の抜け殻にもの思い…
 新たな旅立ちに向け、職員総出で館内の衣替えを行っています。
 
 今日で作次郎の看板は下ろすことになりますが、この企画展を通してたくさんの方々と出会い、ほんとうにたくさんの方々のお力添えをいただきました。そう、気持ちはひとつ!作次郎フォーエバー!
 
 作次郎さんをはじめ、皆々様に深くお礼申し上げます。

 今度は悠々が飛び立ちます! 

 (2011.7.24)

親子旧町名復活ウォークラリー


 薄曇りの今日、上記ウォークラリーの方々30名様が来館されました!

 尾山神社を出発→南町(みなみちょう)→上堤町(かみつつみちょう)→袋町(ふくろまち)→主計町(かずえまち)→下新町(しもしんちょう)→並木町(なみきまち)と旧町名が復活した町を歩き、最後に徳田秋聲記念館という行程です。

 解説ボランティアさんにお願いして、2人体制で館をめぐっていただきました。

  下は小学一年生というこどもさんたちには、館内クイズラリーが大人気!
 夏の盛りに、館内をサンタを探して練り歩く、という若干シュールな光景が見られました。  

  参加者のみなさまありがとうございました!
 

  (2011.7.23) 
 
紙の地層

 悠々展に向けて現在ガイドペーパーの作成作業中です。ガイドペーパーとは、展示室に置いて、展示概要や資料一覧などご自由にお持ち帰りいただくためのフリーペーパーのこと。図録を作れればいちばん良いのですが、なかなかそうもいかないので、せめてものお土産にと、毎回作成しています。

 右の写真はいろんな紙が収納されているところ。前々回はピンク、前回は青。実はその都度チラシや展示の雰囲気に合わせて色を変えてみています。

 紙面の作成に行き詰まって、ふらふらと地層(紙層?)のまえにしゃがみこみ、ぺちぺちと
紙を上からはじきながら次は何色にしよっかな~と考えているときがいちばん楽しいときかもしれません。(後ろ姿が哀れでも…)

 はてさて、展示初日に間に合うか!?

 結局何色になったかは、是非会場でお手にとってご確認ください。


 (2011.7.21) 

ここであったが


 百年目!いつか置き忘れてきたっぽいビニール傘と再会、したかもしれません(6月27日記事参照)。
 再び東大明治新聞雑誌文庫にお邪魔して、悠々関係資料をお借りしてきました。

 あいにくの台風騒動まっさかりで、東京一帯はどんよりした曇り空。紙資料をお借りするのに雨はいやだなぁと心配していましたが、なんとかもちこたえてくれました。

 桐生家からも悠々の自筆草稿や悠々宛書簡など貴重な一次資料をお借りして、いよいよ準備も大詰めです。

 お披露目までもうまもなく。悠々展は31日からです、どうぞおたのしみに!
 

 (2011.7.18) 

東山めぐり

 16日から東山一帯の施設をめぐるクイズラリーがはじまりました(~8/31まで)。

 対象施設は、泉鏡花記念館、金沢蓄音器館、金沢文芸館、金沢安江金箔工芸館、寺島蔵人邸、そして秋聲記念館です。

 各館で出題されるクイズに答えながら、6つのうち4つの施設でスタンプを集めるとすてきな景品がもらえます。昨日は初日にして早くも景品にたどりついたお客さまもあり、出足は好調のようです。

 職員としてウフフなのは、このチラシ上でわれらが営業部長が仕事をして下さっていること!
 持ち前のフットワークの軽さでクイズラリー台紙では浅野川の対岸まで出向されています。



       今日はお忍びで職員のはたらきぶりをチェック→→→

  営業部長!バレてますよ~~!!

     
 (2011.7.16) 

第2回 入門講座
 

 本日、第2回秋聲入門講座が開催されました。講師は当館前学芸員の大木志門さん。館は開始前から同窓会のような賑わいで、大木さんのお話を久々に聞かんとする皆さまが大勢つめかけてくださいました。

 本日のテーマは「のらもの」。ちょっと不思議なタイトルですが、“怠け者”の意で、怠け者のご亭主に振り回されるひとりの女性が、自らカフェの女給となってはたらくが…というお話です。
 
 単にストーリーを追うだけでなく、その時代の特色を紹介しながら、作品そのもののもつ意義、秋聲の視座、その新しさなどについてお話しいただきました。

 個人的には代表作「あらくれ」のアンサーソング(?)のような印象を受けましたが、タイトルの引っ張られているだけ、なのか…。

 あらくれ、のらもの、呪文のようです。


   (2011.7.15)
 
悠々第二の故郷へ

 長野に出張に行ってきました!県立長野図書館さんご所蔵の「信濃毎日新聞」原紙をお借りしてきました。 

 新聞記者としてその生涯を全うした悠々ですが、信州への思い入れは特に強く、「信濃毎日新聞」で二度主筆を務めています。
 信州を一度別れた恋人に見立てて、再度の赴任が決まった際に「僕たち今度こそやりなおそう!」といった内容の文章も残されているほどです。
 
 悠々が信毎に残した足跡と、秋聲との友情を貴重なオリジナル資料で是非ご覧ください。
        

    
                              
                             
                                長野の車窓から
 

 (2011.7.14) 

チラシ納品!

 無事、悠々展チラシが納品となりました。
 
 現在、事務室をいっぱいにしてあちらこちらで鋭意発送準備中です。職員総出で、カサコソ枚数を数え、適宜三つ折りにし…。チラシには悠々と秋聲の顔写真が載っていますが、折ってもお顔大丈夫ですよねー?、と確認する声に感動もし。
 当然といえば当然の気遣いですが大事なことです。
 
 足の踏み場にも難儀しておりますが、もう間もなくでお送りできます!よろしくお願いいたします!
 

 (2011.7.13) 

メジャーと飴玉

 お借りしてきた資料のサイズを測ろうとメジャーを伸ばしに伸ばし、調子に乗って伸ばしすぎたらついに戻らなくなりました。

 だらしなくにょろにょろしている布メジャー…。もう二度としゅるるるるっというあの小気味好い感触は味わえません。

 落ち込んでいる暇もなく、閉館後、企画展示室でパネルのサイズ確認作業。できるだけ大きくしたいけれど、空間もとりたい、バランスはどうか、どのサイズが効果的か―試行錯誤に疲れ、よろよろと事務室に戻ってくると、あいかわらずのにょろにょろメジャーの中にねぎらいの飴玉を発見!

 
 糖分と塩分と、600×500に決断する勇気をいただきました。


 (2011.7.12)  

秋声号で!


 悠々展のため、石川近代文学館さんに資料の借用に行ってきました。行きはバスで~とひいふういいながら大きな保存箱を持ってバス停に着くと、やってきたのは輝く緑の車体…金沢周遊バス・三文豪シリーズのうち、秋声バスがお迎えに来てくれました。

 10分置きくらいにやってくるこのバス、確率的には普通に3分の1ですが、秋声バスにあたるとなんだかやっぱり嬉しくなります。

 逆に鏡花さん(赤)・犀星さん(青)バスにあたると、おっとなんだかごめんなさいよ、失礼しますよ、という友達のお父さんの車に乗せてもらっているような気分になります。

 そんなこんなで広坂に到着!秋声バスに迅速かつ安全に運んでいただきました。
 

 (2011.7.11) 

あーあ、


 先週と同じ写真かっ使いまわしかっ…と見せかけて、紙の内容がマイナーチェンジしています。

 おかげさまでチラシは無事校了となり、あとは納品を待つばかり。

 こちらは展示室に設置するパネルの校正作業写真です。細かい修正が多いので、細赤ペンを使用します。デザイン力でだいぶん持ち上げていただいていますが、中身を読めば、文章の拙さや事実誤認が出てくるわ出てくるわ…。
 
 がっくりすることも多いですが、わたしは、いま、しごとをしている!という感じだけはよく出る現在のデスクの上です。
 

(2011.7.8) 

第4回 学芸員会議

 早いもので、前回から一ヶ月が経ちましたので、学芸員会議に行ってきました。
今日の会場は安江金箔工芸館さん。秋聲記念館とはこっち側のもうちょっとあっち、くらいの距離です。

 主な議題は8月の学芸員実習の内容について。市では10人ほどの学生さんを受け入れ、同じ財団施設全館が協力して実習課程を組んでいます。館の裏側や、企画展の組み立て方など、さまざまなことを学べるよいチャンス!
 自分も一緒に回りたいくらいの充実した日程表ができました。

 今日は全国ニュースになるほど炎天下の金沢。じりじり脳天を焦がしながら館に帰ってくると、妙にすっきりした紅葉の木がお出迎えしてくれました。

 ばっつり散髪して涼しそうです。
 

(2011.7.7)  
 
チラシ校了?


 どんなに気をつけても気をつけても見つかってしまうもの、それが誤植。
 
  企画展チラシ案も無事かたまり、ただいま校正作業中です。
 ご覧のように、赤ペン片手にガツガツと手を入れても入れても出てくるそれ、そう誤植です。
 なぜ原稿を渡す前に気づかないのか、後から後から紙のうえで勝手に増殖しているとしか思えません(ひとえに注意力不足です)。

 実はもう最終校正の段階なのですが、まだ潜んでいるのではないかという脅えからなかなか手放せずに印刷屋さんにご迷惑をかけています。
 
 大きいものが直ると目線は小さいものへ。いっぺんに気づけばいいのに!!と思いつつ、そろそろタイムリミットです。


(2011.7.6)  

笹と営業部長

 先日の大雨のなか、シャー営業部長が笹飾りの確認に来られました。

 せっかくなのでツーショットを撮ろうと急いでカメラを構えましたがあっ営業部長…背がちいさいです…!

 カメラ目線をいただいておりながら、無念にも笹の根元とのツーショットになってしまいました。

 



←なにくそっと最大限におおきくなってみせる営業部長。




ハイハイのびたら長いんですよね。失礼いたしました!
 

(2011.7.4)   

笹飾り


 はじめました。

 無事作次郎展解説を終えたうかれ気分にまかせて、館入り口に七夕の笹飾りを設置しました。
 職員のお家に生えている笹を刈ってきてもらい、作次郎に見守られながら脚立にのぼって本気で設置です。

 せっかくなので七夕にちなんだ秋聲のエピソード…と探してみると、ギリギリかするものがありました。   

「婦人グラフ」大正15年7月号の竹久夢二の表紙画。そこに描かれた、七夕を舞台に短冊になにかしら書きこもうとしているその女性が、当時秋聲と恋人関係にあった山田順子ではないか!と秋聲が苦言を呈したというおはなし。
順子は以前に夢二とも関係があったのです。

 おっとと…急に大人な話!と思いましたが、一般的な七夕といえばそもそも織姫彦星の恋物語でしたね、これもOKですね、ということで、順子気分で来館者の皆さまにも短冊を書いていただけるよう館内に準備しております。お好きに飾ってやってください。
 

(2011.7.3)  

7月の掛軸

 
7月に入ったので、再現書斎の掛け軸をかけかえました。
 今月は、秋聲のもっとも有名な俳句、 「生きのびて 又夏草の 目にしみる」の自筆を展示しています。しつこいようですが、自筆です。

 66歳の秋聲が病にたおれ、一時はその生命も危ぶまれましたが、奇跡的に回復。そしてこの句をよんだのが、昭和11年7月のことでした。

 目にも心にもしみる良い句なので、ミュージアムショップでは複製色紙を販売しています。感慨そのままお持ち帰りもできますよ!

 色紙の後ろからニョロリと顔を出す朝顔。その生命力と鮮やかな色彩に夏を感じる今日この頃です。


(2011.7.1)
 

秋聲しらべ隊 中学生編


 馬場小学校さんに文学碑の説明をしている頃、館には小将町中学校の生徒さんが調査に来てくれました。
 ご案内は例によって敏腕解説ボランティアさんにお願いし、写真は和紙人形シアターを見ているところ。

 実は秋聲は小将町中学校ともゆかりがあるのです。

 養成小学校(現・馬場小学校)を卒業した秋聲は、金沢区高等小学校(現・小将町中学校)に入学。つまり来館された生徒さんは秋聲の後輩にあたります。この日は山でも館でも後輩まつりなのでした。
 ちなみに、金沢区高等小学校には桐生悠々も在籍。秋聲と同級生になりますが、仲良くなったのはもう少し後のこと。

 しらべ隊の皆さん、悠々展も是非みにきてくださいね~!
 そう、ここから第二、第三の悠々が…! 

 
   (2011.6.29) 

 秋聲しらべ隊

 かどうかはわかりませんが、馬場小学校の6年生4名様がキキッと自転車を乗りつけて秋聲研究に来てくれました。
クイズラリー片手に「光を追うて」パネルを追う生徒さん。

 はからずしも、パネルとTシャツTシャツで見事にトリコロールの完成です→→→
 常設展のいつもの青が、いつもより鮮やかに見えました。

 また、先日の馬場小さん来館に引き続き、今日は卯辰山の秋聲文学碑前で秋聲しらべ隊20名様に碑の解説を行いました。
 車でズルをして登った大人と違い、生徒さんは歩いて登山。そこそこ汗だくの生徒さんの前で、20分間碑について語り尽くし、あっという間に汗だくに追いつく大人。
 
 すみません話すことに夢中になって、写真をとるのをわすれてしまいました…。


   (2011.6.28) 

事件です!

 ミュージアムショップの図録見本と文学マップ見本がある日忽然と姿を消しました。

 どっかやった?誰か使った?と一時騒然とする事務室。とにかく代わりの見本をだすか…という話になったので、あ、それなら予備がありますよ、とひきだしを開けて、ホラここに…といそいそと取り出してギャァッ!表紙には燦然と輝く黄色い「見本」の文字が…!

 うそっまさか!と図録も手にしてギャアッ!!ここにも白くまばゆい「見本」の文字が…!!

……まったく記憶にございません。
             出張中にこびとが働いてくれたのです……

 いちばん素知らぬ顔をして、まさかの内部犯行でした。こんなにもドキーン!としたのはパネルに誤植に見つけたあの日以来です。
 
(無意識ですが)取り急ぎ、盗みを働き申し訳ありませんでした。

 (2011.6.27) 

出張にいってきました。

 そして恥を忍んで撮ってきました、東大赤門(内側から!)

 東大内にある宮武外骨の始めた明治新聞雑誌文庫で、悠々関連資料を調査させていただきました。あまりまとまった形でお目見えすることのない悠々の個人雑誌「他山の石」をごっそり拝見し、後世に資料を残すことがいかに困難なことか、またそれだけにいかに大切なことか、思いを新たにするのでした。

 明治新聞雑誌文庫のある地下施設を出ると、ご覧のとおりの好天で、行きに通り雨避けに購入したビニール傘をうっかり置き忘れ…

 優秀な学生さんに使っていただけるなら本望です。
  
 
 (2011.6.22)  
 
なんの写真でしょうか??


 正解は館内書斎横の雪見障子越しに見える紫陽花です。
 ちょっとかがまなければ見えない位置で残念ですが、梅雨らしく今年はキレイに咲きました。(そう青いのが花です、花ですよ!)
 
 紫陽花ももちろんキレイなのですが、今日なんかおもしろいことありましたか、との乱暴な問いかけに、あじさいが咲きましたよ、と応じてくれたわが館職員のお花に気づく心!その気持ち!
 本日何よりの感動でした。

 書斎をご覧になる際に、振り返ってちょっとかがんでご覧ください。しつこいようですが、館内は撮影をご遠慮いただいております。あしからずご了承くださいませ。


 (2011.6.21)  

チラシ案がきました。

 作次郎の余韻に浸る間もなく、次回企画展のチラシ案が届きました。「徳田秋聲と桐生悠々―反骨の人」というタイトルで、二人の青春と生涯をたどります。

 3案いただいてみんなで見比べっこ。往々にして展示担当者と周囲の意見は分かれます。コンセプトを説明してねじ伏せるのがいいのか、一般的な意見に耳を傾けるのがいいのか(答えは決まったようなものですが)、葛藤の日々の始まりです。

 そうして出来あがってくるチラシには思い入れも一入。どうぞお楽しみに!

 追伸、おかげさまでスキャナの御機嫌は直りました。
 

 (2011.6.18) 

記念講演会「加能作次郎の人と文学」

  おかげさまで、無事終了いたしました!
  作次郎のふるさと・志賀町からもたくさんのご来館をいただき大盛況となりました。

 作次郎の会の大野会長は終始立ったまま熱弁をふるわれ、参加者は力強い大野節に気持ちよく飲み込まれてゆきました。
 他に類を見ない作次郎作品に多用される方言や、地形の描写や祭事など。郷土を同じくする人にしか分からない〝感覚〟のものを、作次郎作品の伝道師・大野会長に見せていただきました。
 
 ご協力いただいた方々に心よりお礼申し上げます。






  
               志賀町のみなさんからいただいたお花。感激です
 

 (2011.6.17) 

 秋聲文庫の隣に

 開催中の企画展「加能作次郎―もうひとりの秋聲」に合わせて、期間中特別に作次郎の作品集『世の中へ・乳の匂い』(講談社文芸文庫)を販売しています。

 昨日の続きではありませんが、作次郎の作品をまとまった形で現在入手できるのは、もうこの文庫一冊といっても過言ではありません。詩人の荒川洋治さんが、今こそ読まれるべき時代、と平成19年に編集された本です。

 作次郎の顕彰に熱心な、彼の地元・旧富来町でも、生誕百年祭にまず企画したのが、『加能作次郎選集』の刊行でした。

 作家のいのちは作品に。富来町刊のものを一部底本としたこの作品集には、彼の作品を愛する人たちの熱い思いが込められています。
 明日はいよいよ講演会!お席にまだ若干の余裕がございます


 (2011.6.16) 

文庫本取材に来てくれました!
 

 朝日新聞さんが、当館で制作販売している秋聲オリジナル文庫の取材に来てくださいました。
 
 金沢シリーズに引き続き、年に一冊ペースで刊行している秋聲オリジナル文庫。文学館に来て企画展を見てよしよし終了~では館として不十分、作品を読んでみたい、もう一度読み返したいと思って手にとっていただくところまでが文学館の役割…と熱弁をふるいながら、同時に初心にかえりました。

 なかなか手に入りづらくなっている秋聲作品の昨今ですが、いつでもどこでも気軽に読んでいただけるよう、これからも文庫本制作は続けていく予定です。


  (2011.6.15) 

ふせんの山、その後

 結果、ひきだしで栽培。

 今日は次回「徳田秋聲と桐生悠々」展にあたり、パネルのデザイン打ち合わせを行いました。
 優秀なデザイナーさんなので、余計なことはしゃべるまい、とは思いつつ、企画展に込めた思いのたけをとうとうと語り尽くして一時間。
 お忙しいところ、申し訳のないことをしました。

 秋聲と悠々、青春期に出会い出発点を同じくしながら、結果、小説家と新聞記者として異なる道を歩んだ二人。しかし、どちらも文字の世界に生きたことは共通しています。

 二人の信じた文字の力をお見せできれば幸いです。
 

(2011.6.14) 

ふせんの山


 図書館から借りてきた本を返すにあたり、ふせん取りをしたら、こんなことになりました。

 本の隙間からたくさん生えていたふせん達。なかでも要チェックなものを目立たせようとして、どんどん伸びていくふせん達。
 日々成長し続けるそれを、惜しみつつもぶちぶちと伐採した結果の山です。

 多少しんなりして粘着力も弱まってはいますが、ふせんも大事な資源ですから当然のごとく再利用。
 
 ちまちま向きをそろえるのが若干の手間とはいえ、乏しい記憶力を補ってくれる小さな巨人たちに感謝です。
  

 (2011.6.12)  

団体さんご来館!


 昨日は「ジュニアかなざわ検定バスツアー」ご一行20名さまがご来館くださいました。小学校4年生から中学生までのお客さまです。

 要解説ということだったので、当館の誇る解説ボランティアさんにお願いし、ダブルSさん2人体制で館内を回っていただきました。
 秋聲の小説は小中学生にはちょっと難しいけれど、その人柄や人生、ちょっとしたエピソードなどを上手にはさんでいくと、ぐっと親しみがわく気がします。活動日誌によれば、みなさんメモをとりながら熱心に聞いてくださったとのこと。

 小グループからでも解説はお申込みいただけますので、お気軽にお電話ください。

 また、解説ボランティアさんも随時募集しています。ご興味のある方、是非是非お電話ください。
 

 (2011.6.11) 

第3回 学芸員会議

 毎月1回、市内文化施設の学芸員が集合し、学芸員会議を行っています。
 昨日の会場は鏡花記念館さん。秋聲記念館とは大通りを挟んであっちとこっち、くらいの距離にあります。
 
 基本各館に学芸員はひとりですが、学芸員同士の横の連携があって心強いです。
 共通するところもあれば、館の特色によりウチはこう、ウチはこう、という話が聞けて、毎回へえ!はあ!と刺激を受けて帰ってきます。

 会議後は開催中の企画展「尾崎紅葉―泉鏡花を育てた男」を見学。
 師の夭折後にこそ秋聲は自分だけの作風を開花させていくことになりますが、それまでの秋聲を育てた男でもある紅葉。
 
 ややっ、紅葉先生の描いた秋聲の似顔絵発見!
 あれ?秋聲ってそんな顔でしたっけ…?

                                      他館情報はコチラから

 (2011.6.10) 

スキャナがトカカカカ!

 
現在、来月末からの企画展「徳田秋聲と桐生悠々」展の準備中です。
 チラシのデザインもそろそろ…ということで、掲載用資料画像を用意しようとスキャナを起動させると、トカカカカッ!とまるでコンパクトボディにそぐわない大きな奇怪音が事務室に鳴り響きました。

 恐れをなして電源を切って、しばらく寝かせてそろっとつけてみると、やはりトカカカカッ!

 太宰治はトカトントン…そんなことを思いながら、すっとスキャナをしまいました。
 寝かせても解決にならないことを知りながら、面倒なことがあると人はつい一旦寝かせてしまうのです。

 明日には御機嫌がなおっていることを願いつつ、デジカメ片手に黙って席を立ちました。  

                         本に埋もれる不機嫌なスキャナ→
 

(2011.6.9)  

館長取材

 雑誌社の方が、われらが小林輝冶館長の取材に来られました。
 
 秋聲をはじめ、金沢にとどまらない北陸の文学者たちを広く発掘・研究されてきた館長の半生を辿るという企画だそうです。

 常設展示室「光を追うて」パネルの前で熱弁をふるう館長→→→
 
 結局、予定していた時間内には終わらず、続きはまた後日ということになりました。
 
 4月の研修で1分間自己紹介をしようと言われて30秒ももたなかったことをふと思い出し、小林館長の密度の高い半生に思いを馳せる今日この頃なのでした。
 

   (2011.6.8)   

志賀直哉からの手紙

 先日の北國新聞さんに続き、金沢ケーブルテレビさんが、館に取材に来て下さいました。開催中の作次郎展の目玉、作次郎に宛てた志賀直哉からの手紙にスポットをあてています。
 
 田山花袋が始めた、博文館の主力雑誌「文章世界」の編集主任をつとめていた作次郎が、志賀に寄稿のお願いをし、多忙の志賀がそれを丁重に断る、といった内容の手紙です。

 作次郎より志賀の方が2歳年上ですが、その文面は非常に丁寧で、志賀の几帳面さや作次郎に対する敬意が感じられます。

 展示は来月24日まで。意外な交遊の記録をこの機会に是非とも。
 

(2011.6.6)  

ようこそ後輩!

  秋聲の後輩たち・馬場小学校の6年生20名が館にあそびにきてくれました。
犀星の後輩・野町小学校の生徒さんに、秋聲のいいところをアピールしよう!という企画で、その事前学習とのことです。

 なかなかに複雑な秋聲の大人の魅力をどれだけお伝えできただろうか、と不安に思いながらも、きっと子どもさんらしい感性でこちらもうっかりしているような何らかの発見はあったろう、と期待です。

 第二、第三の秋聲がここから育っていくのでしょう。

(2011.6.5) 

第3回 ギャラリートーク

 本日14時~、企画展「加能作次郎―もうひとりの秋聲」の展示解説を行いました。

 特に事前予約制度はとっておらず、当日来てくださった方にフワッと始めるシステムにしているのですが、事前にお電話の上ご来館くださったお客さまがいらっしゃいました。

 資料に語らせる部分を出来るだけ多く…とは思いながらも、そんな嬉しさが先立ちついつい横から口を出してしまうというこの貧乏性かつ堪え性のなさ。ご参加のみなさま、ありがとうございました。
 次回は7月3日(日)14時から行います。

 また、6月18日(土)には、作次郎の会・大野堯会長による講演会「加能作次郎の人と文学」を開催します。受付開始しておりますので、是非お電話ください。
  

(2011.6.4)

流れてきました。

 梅ノ橋から見た、燈ろう流しの様子です。

 川の構造上、どうしても左側(秋聲記念館側)に寄りたがる燈ろうたちを、川中でスタンバイするお兄さん方が広がれ~広がれ~と誘導します。穏やかな浅野川だからこそ出来る、ゆらりゆらりと流れるそのさま。
 すこしヘモグロビンを思わせる光景でもありましたが、なんとも幻想的なひとときでした。
 

               ちなみに今日の梅ノ橋はコチラ→

 なんとまぁの大賑わいです。今日の梅ノ橋①ではカモメでしたが、昨日は人人人の鈴なりでした。
 
 川に燃える火は秋聲のもとへも届いたでしょうか。

(2011.6.3)

《今日の梅ノ橋(からの)③》

 今日から金沢市民の一大イベント百万石まつりが始まります。
 梅ノ橋から見る浅野川河川敷でも何やら着々と準備が…。
 (右岸の白くカクッとしたものはテントです。)
 
 本日夜7時~9時の間で、加賀友禅燈ろう流しが行われるのです。加賀友禅燈ろう約1,500個が川面に流されるとのこと。
 1日記事が嘘のようによく晴れた週末なので、きっと情緒あふれるイベントになることでしょう。
 
 明日は加賀藩前田家をお祭りする百万石行列があります。行列を飾る前田家の重臣・加賀八家(はっか)の中には、徳田家が仕えた横山家も名を連ねます。秋聲には無関係のおまつりのようでいて、実は無関係でないあたりがさすが金沢三文豪。いつか三文豪も行列に交じって練り歩きたいものです。
 

(2011.6.1)

梅雨時期なので

 館の見どころのひとつでもある秋聲旧宅の再現書斎。床の間の掛け軸が6月仕様に掛け替わりました!
 地味に毎月掛け替えているのですが、今月は6月ということで梅雨をテーマにした秋聲の自筆です。

↓あえての遠巻き写真…実物はどうぞご来館のうえ…
(なお、撮影はご遠慮いただいております。ご了承ください)


 秋聲の筆跡は上手なのか下手なのか、ひとことでなかなか言い表せませんが、その人柄がよく滲みでた良い字です。どんな人柄か?それはどうぞご来館のうえ…
 
 先日の豪雨につづき、今日も外は雨模様。すっきりしないお天気が続きますが、それを絵にし文字にし文学にする楽しみがあるのかもしれません。


(2011.5.28)

第1回 入門講座

 5月14日(土)、平成23年度入門講座の第1回が行われました。テーマはオリジナル文庫〈短編小説傑作集Ⅰ〉から、「夜航船」。金沢学院大学・秋山稔教授に講師をお願いしました。

 「夜航船」は明治39年、秋聲が35歳の時に発表されました。師である尾崎紅葉が亡くなったのがその3年前。紅葉門下の四天王として出発した秋聲が、紅葉色を脱し、ひとり立ちせんとする時期の作品です。
 主観をまじえず、眼前で起こる出来事を“スケッチ”することを試みたこの作品は、のちに自然主義文学の大家とまで呼ばれるようになる若き日の秋聲が残したひとつの軌跡といえるでしょう。
 わからないことを恥ずかしいと思わせない秋山先生独特の語り口に、参加者の皆さまも引き込まれていたようでした。

次回は7月16日(土)、秋聲記念館・前学芸員の大木志門氏に「のらもの」を解説していただきます。ふるってご参加ください!


(2011.4.27)

企画展「加能作次郎―もうひとりの秋聲」開催


 24日(日)、新しい企画展が無事開催となりました。能登の作家・加能作次郎の生涯をご紹介する展示です。
 開催初日には、学芸員による展示解説を行いました(次回は5月5日です!)。

 作次郎は後期自然主義作家として活躍し、かつ秋聲とは同じ石川県出身ということもあり、時に〝小秋声〟と呼ばれることがあります。
 秋聲記念館で作次郎展を開催する意義や接点はひとまずそこにありますが、展示を最後までご覧いただくと、その呼び名に少々オヤ?と思われるかもしれません。
 
 小説家・広津和郎に〝美しき作家〟と言わしめた作次郎の作品。そして人柄。
 石川県(加賀+能登=加能!)の誇るもうひとりの自然主義作家・加能作次郎の世界をご堪能ください。

                                    

                   作次郎の郷里・美しき富来


(2011.4.11)

祝・開館6周年!

 去る4月7日、当館は開館6年目を迎えました。それに符節を合わせたように浅野川沿いの桜も急ピッチで開花し、現在2階サロンに設けられた観桜席からは満開の桜が見渡せます。
 9日に行われた学芸員による記念講演「秋聲と中也の金沢」にもたくさんの方にご参加いただき、新しい職員とともに新たなスタートを切った感の高まる記念館です。

 ただ人間的にはフレッシュですが、機械類がそろそろ悲鳴をあげはじめ、えっ!ここも!?あっそれも!?という6年目の罠にはまっています。
 もうちょっとがんばれ!!と機械類を叱咤しながら、毎年変わらず見事に咲き誇る花々の偉大さと、秋聲にしろ中也にしろ、その業績が100年残っていることの偉大さに思いを馳せる今日この頃です。

 観桜席は17日まで。18日からは次回企画展「加能作次郎―もうひとりの秋聲」展示設営のため、しばらく休館いたします。



(2011.4.4)

第5回 入門講座

3月19日(土)、第5回入門講座が行われ、小林館長を
講師に「鶫の羹(つぐみのあつもの)」を読み解きました。

 「鶫の羹」とは、金沢の郷土料理「じぶ煮」のこと。
最近では鴨肉を使いますが、秋聲の当時は鶫を使っていた
こと、現在では渡り鳥条約により禁鳥であることなどが時代
背景とともに紹介されました。秋聲の父も兄も自ら鶫を獲っていたといい、その話題になると、受講者から経験談が飛び出す一場面も。
 
 ひとりで読んでいると見過ごしてしまいそうな何気ない一節を丁寧に掬い上げながら、他の自然主義作家と異なる秋聲の持ち味を鑑賞しました。

 今回は昨年度からの二期連続「〈金沢もの〉を読む」の最終回ということもあり、全10回すべてにご参加いただいた3名の方に、記念品の贈呈を行いました。
ご参加の皆さま、ありがとうございました。 

 平成23年度は当館オリジナル文庫〈短編小説傑作集Ⅰ〉を読んでいきます。
 日程等詳細は近日中にお知らせします!
 


(2011.3.7)

初心の赤い実


 記念館前庭の花壇に、新しくヤブコウジ〔別名:ジュウリョウ(十両)〕が植えられました。
冬に小さな赤い実をたくさんつけるそうで、今日は2個だけ発見できましたが、赤と緑のコントラストがとってもキレイです。

 明治28年、紅葉門下に入った秋聲25歳。その翌年に初めて文芸雑誌に発表されたのが「薮かうじ」という短編小説でした。
 
 つまり、「薮かうじ」は秋聲の文壇デビュー作。それにちなみ、この赤い実には4月で6周年目を迎える記念館も初心に帰ってがんばりましょう!という職員の気持ちが込められています。

 さぁて次の企画展だ~いと、徳田家所蔵の「新文芸日記」(大正から昭和にかけて、新潮社から出版された文士の誕生日やら文学史やら今日の一言やらが満載の楽しい日記帳)を開くと、1月のページに秋聲の達筆で、

   「今日は今日の事を為すべし」。

はい!赤い実探しにかまけてすみません…!



(2011.2.27)

 「古里の雪」


 立春を過ぎ、寒さもだいぶん緩んで来たようです。
 下の写真が嘘のように、館を覆っていた雪もきれいに融けました。

 さて、2月に入って現在開催中の企画展も少しだけお色直し。
 これまで複製を展示していた秋聲の絶筆「古里の雪」草稿を、2月限定でオリジナル資料に差し替えました。
 何故2月限定か―この小説が、昭和17年2月の秋聲最後の帰郷を描いているからです。

 三文豪の中でも〝金沢への思い入れが薄い〟と言われることもある秋聲ですが、その絶筆が「古里の雪」ということを思えば、必ずしもそうとは言えません。
 東京の地にあって、老境の秋聲がまぶたの裏に思い描いた古里の雪…ぜひ実際の雪景色とあわせてご鑑賞いただきたい…と思っての展示替えでしたが、前述のとおり、下旬ともなるとすでに春の兆し…。アララ失敗…!


 「古里の雪」オリジナルの展示もあと1日。改めてご鑑賞下さい。 



(2011.1.31)

「大雪です!」は小雪でした
先日来より金沢は大雪です
                                          徳田秋聲記念館前

 今朝は雪の影響で職員の出勤も大変でした。
 近隣の駐車場も閉鎖しているところがほとんど!
 雪すかしも大変!大変!
 いい運動というよりも偏った運動ですね(苦笑)
 梅ノ橋も1人がやっと通れるくらいで雪にうもれています。

 昨日、横浜から観光客の方が二人来館。
 大雪にびっくり!!
  「雪道の歩き方がわからなくて、変なところに力がはいって筋肉痛になったわ」と・・・
 これから道路のきんかんなまなま注意が必要ですね
 *きんかんなまなま:金沢の方言できんかんの皮の表面のように
路面がつるつると凍結していること。

 雪道が大変ですが、ぜひ浅野川の素敵な雪景色を見にいらしてください。



(2011.1.19)

第4回 入門講座

  1月15日(土)、第4回入門講座が行われました。
志賀前館長を講師に、豊富な資料で金沢を舞台に描いた
「旅日記」を読み解きました。

 「旅日記」は、秋聲の実兄・順太郎をモデルとする「兄」の病を見舞うため帰郷したときのお話です。
 ともに育ったとはいえ複雑な家庭環境の徳田家であり、またそれから数十年、互いに年をとり、それぞれの人生を歩んできた2人が久しぶりに顔を合わせ…
 兄弟であるがゆえの微妙な関係性が繊細に描かれています。

 実体験をまじえながらの軽快なお話に時々笑い声も挙げつつ、悪天候を押してご参加くだ
さった皆さまはとても熱心に聴いておられました。

 次回は3月19日(土)、小林館長が「鶫の羹(つぐみのあつもの)」を解説します。是非ご参加ください。



(2011.1.12)

 大雪です!

 10日は成人の日でした。あいにくの大雪で、振袖姿の方はご苦労されたことでしょう。当然ですが、記念館前も真っ白、梅ノ橋も真っ白川沿いも真っ白白の一日でした。そんな中でも時折の晴れ間や、軽いふわふわした雪が舞う様はなかなか詩的でもあり。
 
 さて左の写真は、一見なんということもない雪の積もった記念館玄関先ですが、ズームズームしてみると…
                     
 あ!つららだ!

 すぐにでもポキポキ折れてしまいそうなヒトの小指ほどの子どもつららでしたが、なかなか危険な位置です。頭上要注意です。
 いえいえ、お客様に万が一のことがないよう、職員ががんばって雪すかししていますのでご安心ください。



(2011.1.7)

 あけましておめでとうございます。


 2011年、秋聲が生まれて140年目を迎えました!
 本年もどうかよろしくお願い申し上げます。
  
 さて、今回の写真は、記念館ミュージアムショップの様子です。年末にガチャンガチャンと受付周りを大改造し、今や館でしか手に入らない秋聲作品集などなど、以前よりお手にとってご覧いただきやすいよう3メートル先の新天地へとお引っ越しをいたしました。
 グッズテーブルに敷かれたおろしたての毛氈の折りじわがまだ馴染みきれないもじもじ感を醸していますが、みなさまにご活用いただくことにより次第に伸び伸びとしてゆくことでしょう。ご来館の際には是非足を止めてご覧ください。

 ちなみに、こちらのサンタさんシールは、下記のイベント「秋聲のサンタをさがせ!2010」の景品のひとつでした。非売品につきショップには置いていませんが、ウッカリ気になってしまった方は、今年のクリスマスシーズンにどうぞお運びくださいませ。 



(2010.12.19)

 Q、なにをつくってるんでしょうか??

 このたびクリスマス特別企画として22日(水)~25日(土)の期間中、下記のイベントをおこないます。

「秋聲のサンタをさがせ!2010」

 “秋聲のサンタ”とは、代表作『仮装人物』に登場し、秋聲の遺品としても館内に展示されている「サンタクロースのお面」です。


 イベントでは、館内にひそむ10人のサンタさんを探します。
 たくさん見つけられた方には素敵な景品をプレゼント!

 下記の要領で行いますので、どしどしご参加ください。
 お待ちしております。

  
  場 所:徳田秋聲記念館

  日 時:22日(水)~25日(土)の開館時間中随時

  参加費:無料、申込不要(受付にお申し出ください)
 
  対象年齢:小・中・高校生

 A、館内にひそむ10人のサンタさんパネルをつくっているところ。



(2010.12.15)

 《今日の梅ノ橋②》

 梅ノ橋の夜景です。ライトアップされていて綺麗です。
 館のアプローチに隣接する屋外デッキから長時間眺めるにはなかなか寒さも厳しくなってきましたが、2階サロンからならいつまでもぼんやり眺めていられます。 

 じっくり考えごとをしたいとき、秋聲に思いを馳せたいとき、もしくは今なんにも考えたくないなぁ~というときにも
オススメです。




(2010.12.13)

 
看板猫シャー、営業部長に就任!
      
   記念館のご近所にお住まいの猫・シャーちゃんです。
 館がお気に入りのようで、アプローチから玄関先までを
 ナワバリとされています。
  持ち前の愛想のよさで、来館者にも大人気・・・という
 ことで、営業部長に任命です(勝手に)。
  出勤日は寒さに応じてご自分で決められるようで、ち
 なみに今日はご欠勤。うらやましいフレックスぶりです。
  是非会いにきてください。


             柱の陰からいらっしゃいませ。
      

         
       
      








   

りりしいシャー営業部長  


(2010.12.13)

 《今日の梅ノ橋①》

 館の2階サロンからは、浅野川にかかる梅ノ橋が望めます。最近ではお昼のド
ラマにも登場し、全国のお茶の間を賑わせている今日の梅ノ橋はコチラ。
 薄ら暗く見えてしまうのはご愛嬌、雨にけぶる趣のあるたたずまいです。

 よく見ると、欄干にポチポチと白く無数のかもめがとまっています。今日はまばらでしたが、ズラララッと並んでみんなでこっちを向いている日もあるそうですよ。
 
 記念館の楽しみ方のひとつです。



(2010.12.13)
 
 徳田秋声記念館開館5周年記念特別企画

 秋聲記念館特製「オリジナルグッズ(3点セット)」プレゼント!
 
 秋聲の誕生日12月23日(木・祝)にご来館の方先着50名様
 下記の当館オリジナル商品(3点セット)をプレゼントいたします。

                記

  ○ふるさとの文学者小伝「徳田秋声」         1冊
  ○秋聲自筆複製色紙                 1枚
  ○ポストカード(小説『雲のゆくえ』口絵:梶田半古)  1枚

     
 

 また、ご希望の方には、学芸員が館内解説をいたします。
 お気軽にお声かけください。

 【入館料】
  ・一般300円
  ・65歳以上
当日(12月23日)は祝日のため無料です!
  ・高校生以下無料
 【開館時間】
   9時30分~17時(受付:16時30分まで)




(2010.12.13)

企画展「秋聲文学碑物語/日本の「文学碑」第1号」開催!

 12月5日、標題の新しい企画展が始まりました。
 金沢は卯辰山にある秋聲文学碑が建立にいたるまでの
経緯をご紹介する展示です。
 右は開催初日に来てくださった方々に、展示解説をして
いる風景です。みなさんたいへん熱心で、碑がひとつ建つにもこんな物語があるんですねぇ~としきりとうなずきながら聞いてくださいました。
 
 秋聲をすこし違った角度からご紹介する企画展です。地元の豆知識としてもおもしろいかと思いますので、是非是非おいでください。
 受付で呼んでくだされば解説もいたしますので(不在の際はご容赦ください)、お気軽にどうぞ!!


(2010.12.13)

 秋聲忌(2010.11.13)

                     
 一ヶ月遅れのご報告となりまして恐縮です。 
  ちょうど一ヶ月前の今日、石川近代文学館さんの司会で秋聲忌が行なわれました。写真は、秋聲の菩提寺・静
明寺(じょうみょうじ)さんにてお経をあげていただいている風景です。ずっと大雨が続いていた金沢ですが、当日はぎりぎり落ちてこないくらいの曇り空。肌寒い日ではありましたがたくさんの方々が参列してくださいました。
 
  
                      
 その後、秋聲記念館にて、米田憲三先生による記念講演が行われました。企画展「鬼才・三島霜川」に合わせ演題は「三島霜川の生涯と秋聲」。霜川が富山出身ということで、富山からのお客様も多く、館内会場はぎゅうぎゅう詰めになりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。また、定員の都合上、ご参加いただけなかった方申し訳ありません。
  今後もいろいろな催しを考えていきますので、どうぞお楽しみに! 


〔随時〕
秋聲博士を目指してクイズに挑戦!館内クイズ開催中!
 
 
展示を見ながら秋聲に関係する問いにクイズ形式で答えてゆきます。
 全問正解の方には粗品進呈!


 ○レベルいろいろございます・・・  
    しょうがっこうていがくねん編
    小学4年生から6年生編
    中学校・高校生・一般初級編
    一般編
 
 ○金沢検定を受けられる方に・・・
    金沢編(初級)
    金沢編(中・上級)

  
例題)室生犀星が同じ庭造りの趣味を持つ秋聲に贈ったのは?(金沢編 中・上級)
     ①つくばい
     ②やぶこうじ
     ③竹
     ④鯉

 答えは記念館で!



【その他リンク情報】

◆秋聲作品の朗読を音声データで楽しむことが出来ます。  宇宙の文学


◆主な作品や、秋聲ゆかりの散策コースを紹介…「いいねっと 徳田秋聲」


▲企画展へ▲



当館の概要 館内のご案内 イベントのご案内 ご利用案内

top 金沢市文化施設案内トップに戻る