寸々語

寸々語(すんすんご)とは、秋聲の随筆のタイトルで、「ちょっとした話」を意味します。
秋聲記念館でのできごとをお伝えしていきます。




歳末のご挨拶
   2012.12.28

 いよいよ今年もあとわずか。明日からしばらくお休みをいただきまして、来年は4日(金)からの開館となります。

 年末らしい文章を、と「不定期連載」に「元日と未来」という秋聲(56歳)の短いエッセイをアップしました。発表は元日ですが、執筆はおそらく年末。冒頭はご存じ正宗白鳥氏との仲良しエピソードでほっこりしますが、だんだんと雲行きが怪しくなり、みんなが忘れていたいシビアな現実を容赦なく抉り出しておいて、最後には自分もちょっとへこむという秋聲先生…!ご自分にも編集者にも読者にも世の中にさえもちょっと厳しすぎやしませんか…!!
 年始のテンションでこれを読むであろう読者のことを思うと切ないを通り越して妙な可笑しみさえ湧いてきますが、いえいえこれぞ秋聲、ある意味非常に素直な文章でもあるのでしょう。へんに盛らない・媚びない・嘘つかない、来年もこの3つの秋聲精神と友情をたいせつにして参ります。

 改めまして、本年もたいへんお世話になりました。
 みなみなさま、どうかよいお年をお迎えください。
と、言いながら…

 営業部長、もしかしてちょっとねむいですか?


クリスマスプレゼントだったかもしれない
   2012.12.27

 もうクリスマスでもなかったかもしれませんが、気がつくとデスクにさりげなくプレゼントが置いてありました。年末年始の図書館休館予定の一覧表。新聞の切り抜きです。
 秋聲記念館の柿色のリーフレットに生息させている愉快な仲間たちクリップにそっと挟んでありました。
 はやいもので鏡花展開幕からもうすぐで二ヶ月、『仮装人物』発刊も終え、そろそろ次の企画展の準備を始めなければ~と俄に図書館に通い出したことを悟った他の職員による粋な計らい、心遣い。いざ無邪気に図書館へ赴いて、えっ休館…!?と知らしめられたときの絶望感を思うと大変に有難い一枚です。
 そんな心遣いと締めきりを背負って、よろよろと次回企画展の準備を進めて参ります。

 次回は「秋聲とひがし茶屋街」(仮)改め、「ひがし茶屋街と秋聲」。どっちでも良さそうなものですが、たぶんどっちでも良くないのです。そこは年功序列です。 
 


クリスマスプレゼントのつもり
  2012.12.26

 秋聲記念館では23日が祭のピーク。24、25日になってくるとなんだか祭の後感が否めません。ということに気が付いてしまった26日、「不定期連載」中の「放火(つけび)」を完結させることで遅れてきたクリスマスプレゼント感を演出してみました。あわてんぼうのサンタクロースならぬうっかりもののサンタクロースです。
 そしてクリスマスプレゼントと謳いながら薄ら暗い物語で恐縮です。「マッチ売りの少女」日本版明治版もっとリアル版。      

 力三の行方が気になりながら年越しをせねばならないというともすれば嫌がらせにもなりかねませんが、作品としてはとても面白い仕上がりですので是非ご一読ください。
 冒頭の一文からすでにガツンと胸を衝きます。そして読後、他人様に心の底からなにかを懇願するときに、「~してくらっせいよ!」とつい口を衝いてしまったあと少し悲しくなること受け合いです。                                                   
        
        力三にプレゼントしてあげたいガスストーブ(秋聲旧蔵品)↑

 

《今日の梅ノ橋⑩》
  2012.12.24

    久々の梅ノ橋です。
   
   青い傘と赤い傘が見えますか? → → →  意外と降っているのです。

 秋聲記念館2階文学サロンは“雪見特等席”です。
  静かに静かに降る雪を眺めにいらしてください。

 明日はホワイトクリスマスになりそうです・・・。



祝・生誕141周年!
  2012.12.23

 イブイブもとい秋聲先生お誕生日おめでとうございます!本日めでたく141回目のお誕生日を迎えられました。みなさん日めくりカレンダーの主な行事「天皇誕生日」の下あたりにこっそり「秋聲誕生日」とご加筆ねがいます!

 今年も朝からたくさんの方にご来館いただき(早い方は50分前集合!)、20名様限定の逆誕生日プレゼントは早々に終了いたしました。
 去年は吹雪だった秋聲誕生日でしたが、本日は曇りのち晴れ。お祝いされることにすこし慣れてくださったのでしょうか。寒いなかご参集くださった皆さま方のおかげさまです。ありがとうございました。
 
 プレゼントは終了いたしましたが、本日より新刊『仮装人物』の販売を開始!斬新な白紫の表紙が目印、840円でございます。


              秋聲先生にもお菓子を差し入れ→


クリスマスイブイブイブ
  2012.12.22

 今日はイブイブイブですが、イブイブの23日といえば秋聲先生のお誕生日。館でも逆プレゼントの準備が着々と進んでいます。当日発売予定の『○○○○』やら去年からの恒例「○○○○ー」(今年も秋聲令孫・名誉館長から黄色いカンカンが届きました!これのみ先着50名様弱にお配りします!)、クリスマスイベントにちなんだサンタメッセージカードなど一式を受付嬢にラッピングしていただきながら事件発生。

 冤罪…!完全に冤罪です!

 何をやらかしたのやらわかりませんが、天下のサンタさんにたいへん申し訳のないことになりました。左は釈放後の修正版。

 落款シールの位置要注意ということで、この後に作成されたものはもれなく晴れやかなお顔のサンタさんセットですが、先着20名様のうち2名様くらいにこの冤罪サンタさんが渡ってしまうやもしれません。



似顔絵ギャラリー
 2012.12.20

 そういえば旧ホームページの寸々語でもご紹介した、お客さま作の似顔絵がもうひとつありました。今でも大切に保管しております。
 せっかくなので、最近ホームページをリニューアルされてかっこよくなった金沢ふるさと偉人館さんの自画像展にあやかって、プロアマ不問の秋聲画像展を下記に開催!
 
     
 ↑オリジナル





   

 進化の過程?
 みんなのお顔の向きのせいでしょうか。紅葉作秋聲もだんだん似ているように見えてくる不可思議。ちなみに作者はオリジナルの隣から時計回りに、中川紀元→お客さま→お客さま→尾崎紅葉→平福百穂→お客さまとなっております。お客さまのレベルの高いこと! 

 今後ともじゃんじゃんご応募お待ちしております。
 
 

似顔絵シリーズ
  2012.12.19

 つねに人間を描くのが秋聲ですが、今回は逆に描かれてしまいました。作者はお若いお客さま方だそうで、クイズラリーの用紙にそれぞれタイプのちがう似顔絵を描いてくださいました。
 
ちょっと漫画タッチの   かわいい秋聲。  神経の細そうな
    感傷的秋聲。



  どちらもお上手!

 一方で超神経の図太そうな秋聲を描いているのは他ならぬ紅葉先生。鏡花展チラシ等で使用している鏡花と秋聲の似顔絵は、紅葉先生の手によるものです。

 鏡花さんの感じはなんとなくわかりますが、秋聲はコレ…「秋聲」と署名がなければとても秋聲だとは…。館内ではカッ○呼ばわりまでされる始末。
 ぺたっとした海苔のような頭髪、不敵な笑顔、何よりもしゃくれ過ぎている顎。現代にはつねにおじさんのイメージのある秋聲ですが、当然若い時代もありました。この頃には眼鏡もヒゲもないがゆえに特徴がなさすぎたものと思われます。

 描きながらちょっと困ってしまったかもしれない紅葉先生を想像するとたいへん可笑しな光景ですが、「先生、だからってその顎!!」とその当時にも誰もがツッコミを入れたくてうずうずしたにちがいありません。



あしあと
   2012.12.18

 最近、受付ロビーに「よるまっし金沢」という携帯電話用ガイドのパンフレット類が設置されました。各施設の小さい紹介カードをもらっていけるようになっていて、そこに記載されたQRコードを携帯で読み込むと施設情報が表示されるというもの。
 カードを見ると、「三文豪の足跡をたどる」として足跡マークがあしらわれています。

 足跡といえば秋聲、秋聲といえば「足迹(あしあと)」。
 代表作「黴(かび)」の姉妹編とも言われる、はま夫人の半生を描いた長編作品です(オリジナル文庫の第3弾として販売中!)。

 実は三文豪月間の際に記念品として制作した「絵はがき帖」の、秋聲分の切手のところにも足跡マークが施されています。
 鏡花さんは兎、犀星さんは猫、秋聲はヒトの足形。これを決める際にも一悶着ございまして、えっ切手のところのデザイン…?兎・猫ほどのキャッチーなキャラクターを持ち合わせない秋聲は何だ…ヒトだ…!人間を描く作家だ…!!ということで足跡に決定したのでした。お持ちの方は是非切手のところを改めてご覧ください。ちなみに石井柏亭画「読売新聞」連載時のカットで(後「足迹」表記)、由緒正しき足跡です。



第5回 輪読会 スペシャルゲスト篇
   2012.12.17

 今回は、開催中の企画展タイトルともなっている秋聲の評論文「泉鏡花といふ男」を読みました。
 有難いことに鏡花さんの名に引かれてはじめましての方もいらっしゃったので、簡単に自己紹介をしていたところ、まさかの飛び入りゲスト・山野市長がひょっこりお見えになりました!
           ↓
 輪読の輪のなかに入ってしばしご参加。普段ならお茶とお菓子を片手にキャッキャする場も、まさかの特別ゲストに若干ピリッとした様子。その後、頼れるレギュラーマンの発言を皮切りに、すこしずついつもの調子を取り戻してゆきました。
 

 市長が中座されたあとは、鏡花と秋聲のフェミニズムについていつも以上に白熱した議論を展開。最初のピリッが良い刺激となったようです。参加者のみなさま、ご多忙のなかご訪問くださった山野市長、ありがとうございました。
 次回は年明け2月、これもまた鏡花さんの登場する短編小説「喰はれた芸術」を読みます。早くもお申込み受付中です!
 


第6回 学芸員会議
  2012.12.15

  いつもお世話になっている「城下まち金沢周遊バス」。この欄でも何度かご紹介していますが、秋声号が緑、鏡花号が赤、犀星号が青の三色展開(当館企画展における秋聲鏡花のイメージカラーとは逆仕様なので、秋声号ないし鏡花号にのりたいのよ!という方はご注意ください)。

 学芸員会議やら資料調査やら市内アレコレ移動するときによく利用させていただくのですが、アラ今日のお出迎えは緑の秋声号!
 と思いきや今回の会議は当館で開催、移動の必要はないのです。とするとこれは一体…プレゼントの手柄横取りサンタさんが今日はゴジラ並みに巨大…

 そうコチラは秋声号のオフィシャルチョロQなのでした!↑

 現在は販売されていないというこのチョロQ。ちいさいながらに精密なつくり。チョロQなので、キュッとバックさせればブーンと走り出します。たいてい受付カウンターあたりに停車させておりますので、走らせたい方お声がけください。



疑心暗鬼を生ず
  2012.12.14

 今朝ふと表の植栽に添えられた文字が目につきました。

 「正面看板前モミヅ16」

 まるで開発中の新しいロケットか、あまり速くはなさそうな快速列車の名前然としたこの文字列。雪吊り用の支柱に書かれたもので、支えられている木はカエデ。


 つまるところ何のことはない、毎年設置する頃になってどの木のための棒なのかがすぐにわかるように、これは正面看板前に生えているカエデ(通称モミジ)用の棒ですよー、そしてなんらかの16番ですよー、というだけの覚え書きです。
 
 それをさも見つけてやったり顔で「モミヅ!?モミヅだってさ!」と囃し立てるほうが揚げ足取りの意地悪なのであって、限りなく「シ」と「ツ」が接近しているだけ!と大人な判断をくだす前にけれどもやはり「むむっ」となってしまったのは、恐らくここ一ヶ月あまりのゴショクとのたたかいに疲れた精神のなせるわざ、校正シンドロームとでもいうべきものであろうと、どういうわけかだんだん愛おしくも見えてくる「モミヅ16」を前にしみじみ感じ入るのでした。    
   


誤植とのたたかい
 2012.12.13

 ケーブルテレビさんの「まちスタ530」でもしつこくアピールして参りましたオリジナル文庫『仮装人物』、本日ついに校了と相成りました!

←文庫もどきの山

 ゴショクというのはほんとうに恐ろしい生きもので、何度も何度も目をとおしているはずが、ふと気が付くと次の瞬間にはもう繁殖をしています。そして何度も何度も目をとおしているときには素知らぬ顔で正解の活字の羅列に並んでいますが、印刷業者さんから「ハイ、四校」と返ってきたものを開いた途端にひとり列からはみ出して急に目立とうとするのです。

 よし、すべての修正が直ってきたかな?これで終われるかな?と開いた瞬間に光り輝く問題児。それが誤植。「あっコラお前!」と体育の先生よろしく叱責するより何より「ああッまたか~…!」と膝から力が抜けてゆくあの感じ…その絶望感たるや、転送されてきた郵便物の宛名における「秋犀記念館」の比ではありません。

   徳田秋聲記念館のクラスに別のクラスの子混入→

 かえってこのくらい堂々としていてくれればかわいいものかもしれません。 
 
 

窓に白いもの
 2012.12.10

 あれはなんだろう?とついいつも考えてしまいます。梅ノ橋あたりから館を望むと、2階の窓の右側の端っこに白いものがくっついているのが見えます。
 あれはなんだろう?と考えながらすこし歩いて、アッと思い至れば、あれは「秋聲のサンタをさがせ!2012」イベントにおけるサンタパネルの後ろ姿なのでした。

 主催事業でありながら、かつ己が手で貼っておきながら、外から見るといつも「なんだろう?」となってしまうのは、完全に当館のセールスポイントのひとつである〝浅野川を一望できるパノラマ窓〟を邪魔しているからにちがいありません。
 中から見るとあのサンタの顔さぞ邪魔なんだろうなぁ…と思いながら、梅ノ橋の上に浮かんで秋聲先生の好きな食べ物を教えてくれている彼をまた遊ばせたままにして、ケーブルテレビさん「まちスタ530」にお呼ばれして参ります。 



鏡花×秋聲コラボ その2
 2012.12.9

 一般的にクリスマスカラーと呼ばれている赤と緑と白にはそれぞれ意味があるそうです。赤=愛と寛大さ、緑=永遠の命、白=純潔。そこまで特別に意識したわけではありませんでしたが、現在の鏡花展のポスターはクリスマスカラー。展示におけるこまごまとしたモチーフも秋聲=赤、鏡花=緑で統一。そして日々増殖するリースやらツリーやらのなかに混じっているこの植物もしっかり赤と緑!
 
 毎朝お水をかえるにつけ、鏡花と秋聲のようだなぁと思っておりました。さながらこの一輪挿しが紅葉先生?この一輪挿し…灰いろ…いやいや、ものすごく光で飛ばせば白のように見えなくもありません。
 
 ちなみに何かと仲のよろしくないと噂のおふたりですが、鏡花亡きあと、その追悼文中で秋聲はこんなことを言っています。

  「鏡花君の芸術は鏡花宗の読者に取つては、永久に絶対のものであらう。」

 ちょっと限定付きではありますが、その御心すこぶる寛大!鏡花作品に宿る永遠の命…!ウフフ、なんちゃってウフフ…と思いながら今日もお水をかえるのです。

 

林檎と柿
   2012.12.8

 当館解説ボランティアさんから林檎と柿の差し入れをいただきました!林檎と柿…なんでもないようでいて、この取り合わせは絶妙です。
 
 秋聲が尾崎紅葉に弟子入りを志願したとき、青柿にたとえられて断られてしまったエピソードはこちらでもご紹介しましたが、秋聲が四高に通っているとき、街で見かけた鏡花さんを「金沢産の林檎のやうな淡紅味(うすあかみ)の差した丸い綺麗な顔」だったと回想しているのです。

 このフレーズは企画展チラシにも引用しており、それゆえチラシに隠れ林檎を配してみたり、展示室すごろくのひとマスに謎の林檎を配してみたり…と、にわかに林檎押し作戦を開始しているわけなのでした。

 秋聲の林檎といえば「秋星りんご」ですが、秋聲の言う林檎といえば鏡花さん。そして当の秋聲はといえばいつかの青柿、いつしかすっかり成長した熟し柿が自然とイメージされるのです。
←すなわち奇跡の鏡花×秋聲コラボの完成。
  


『“鏡花“アートフェスタ』受賞作品展示中
  2012.12.7

 さぶぅ~い、ちびたぁ~い季節に入り、梅ノ橋にカモメが飛び交うようになりました。湿った雪、雨、あられ、くもり、また雨・・・。朝から夕方のような空です。気温もぐっと下がり、降り出したあられがなかなか消えません。

 12月に入り秋聲記念館ではサンタさんがあちらこちらに出没していますが、それに加えて“見どころ”が増えています。『“鏡花”アートフェスタ』で受賞した3作品の展示です。とても素敵です!
 泉鏡花記念館さんでは、展覧会「絵本『化鳥』原画展」の好評を受け会期を延長!上記受賞2作品も展示中!ちなみにグランプリーに輝いた作品は、もちろん泉鏡花記念館にあります。2館併せて5作品!是非ご観覧ください。(受賞作品展示は1月10日まで)

 シャー営業部長の近所にお住まいのフクちゃん→  鏡花さんのチラシで見たような・・・?
 


不定期連載更新
  2012.12.4

 すでに読まれた方、いかがだったでしょうか?
 不定期連載に新作「遠足」をアップいたしました!前回から内容的にも尺的にもすこし抜けた感じの全1回です。
 
 まずはなんといっても、書き出しの一文からなんだかものすごく可愛らしい…!いい大人によるそんな可愛い宣言を未だかつて聞いたことがありません。「遠足」という響きのもつニュアンスが現代と当時とでは若干異なるのかもしれませんが、その直後の月別の日曜日カウントから雨天のシミュレーションあたりにもニヤニヤが止まりません。綿密なんだか大雑把なんだか…!
 そしてきっと誰しもが共感できる「来客あるある」から、「携帯電話なかった時代あるある」、「出かけたからには手ぶらで帰りたくないあるある」を経て、漫画のようなすれ違いを想像した日には再びニヤニヤ勃発。

 終始薄笑いでテキストを打ちこむ姿はなかなかに気持ちのわるいものだったかと思われますが、軽い気持ちで読んでいただくのにたいへんオススメの素敵な小品でございます。

←(ご参考)徳田家は大家族
 


人魚とワルツ
    2012.12.3

 下記のほっこり親子がちょうど書斎でご覧になったことでしょう。月が替わりましたので、掛け軸もかけかえました(障子の陰にすこし見切れているアレです。)。

 12月は「人魚とワルツ踊らむ月の霄(しょう)」。
 ←秋聲先生自筆のまさしくコチラ、「寸々語」用デザインに使わせていただいているこの筆跡の原本をお出ししています。

 人魚だなんて!秋聲先生らしからぬ!とちょっと驚きのこの一句。「ダークブルーの海の底によもや人魚がゐるにしても、足の無い人魚とは何うしてもダンス出来さうにない」とかなんとか仰りそうなもの…(※発言はイメージです)。ワルツのほうは「秋聲=ダンス」というパブリックイメージの範疇ですね。

 いつ書かれたものかはっきりしませんので、なんとなく月の明るい秋頃に展示することが多いのですが、サンタでもお馴染み今月イチオシの『仮装人物』の冒頭、仮装舞踏会でダンスをする場面の紹介がてらお出ししてみました。

 人魚とのダンス、澄んだ冬の空気もお似合いかもしれません。



秋聲のサンタをさがせ!2012 はじまりました! 
   2012.12.2

 フィンランドからサンタクロースが飛行機に乗って日本にやってきました。     赤い帽子と白いひげをたくわえたサンタクロースさん。にこやかにタラップから降りてきたところでプレゼントの入った袋を機内に忘れたことに気付き、大あわてで取りに戻ることに。到着ロビーでは保育園児が「あわてんぼうのサンタクロース」を歌って出迎えたそうです・・・。(新聞記事からのほっこり情報)

 さて、当記念館では館内あちらこちらにサンタさんが出没しています。昨日からはじまったイベントには小学生のお友達グループや親子でご参加いただき楽しんでもらっています。
 「見つけたぁ~!」「はずれやった!」「③番どこにおるんやろ!」「こんなとこにおった!」等々の声に思わず顔が緩む職員です。初日からにぎやかでした・・・。


 気忙しい師走に入りました。展示とサンタさんの顔を交互に見ながらほっこりとした時間を過ごしにいらしてください。大人もね!
        ほっこり中のお母さんと娘さん → 
   
          
 


金沢くらしの博物館HPリニューアル!
   2012.12.1

 いつもお世話になっているくらしの博物館さんのホームページがリニューアルオープンされたそうです! URL一部変更とのご連絡いただいたので、こちらでもお知らせ。

 (新)http://www.kanazawa-museum.jp/minzoku/index.html

 ブックマーク等々ご変更ください。新しいページは収蔵資料写真などがたいへん充実しており、昭和初期まで生きた秋聲先生のくらしを考えるうえでもとても参考になります。全体がさわやか水色でこれもまた素敵です。

 秋聲記念館のイメージカラーは渋めのオレンジ。何故オレンジなのか…秋聲がまだ若かりしころ、尾崎の紅葉先生に「柿も青いうちは烏も突き申さず候」と言われ一蹴された腹いせでしょうか。あのときの悔しい思いをバネに、いつしか大家と呼ばれるようになった僕…すっかり熟れて食べ頃ですよ!との思いを込めたオレンジ改め柿色なのかもしれません(まったく違うかもしれません)。
               
 


秋聲のサンタをさがせ!2012
  2012.11.28

 たいへんうっかりしておりましたがクリスマス企画、今年もやります!

 館内にもサンタさんやらツリーやらを人知れずこっそりディスプレイ。じわぁっじわぁっと刷り込みのようにクリスマス気分を高めております。
 
みずからの手柄のように三文豪絵はがき帖プレゼントの隣にすっと現れた赤いもの、サンタさんです→

 サンタ捜索にご協力いただいたおともだちには毎年記念品をお配りしております。一昨年はサンタシールとえんぴつセット。去年はあらくれエコバッグ。そして今年はよりパワーアップしてみなさまのお手元に! 記念品制作時にお世話になった業者さんとともに、だんだんと感覚が麻痺してきている様子がおわかりいただけるかと存じます。いやしかし完全によかれと思いながら鋭意制作しております。
 高校生以下が対象となりまことに恐縮ですが、5人もの同じ顔をしたサンタを探した挙げ句になにがもらえるのか、どうぞお楽しみに!
 


文庫顔
 2012.11.27

 まるで普通の文庫を読んでいるかのような顔をして、その実ただ大きなクリップで留めただけの紙の束を読んでいます。
 紙の束のほうも、ただ背中をクリップで留められているだけのくせに、まるで普通の文庫であるかのような顔をして黙って読まれています。
 
 おかげさまで『仮装人物』だいぶん文庫らしい体裁になってきました!

 書き込みで真っ赤だった初校から随分と白い面も増えて、現在はちょこらちょこらと加除訂正を加えるだけという段階に入っています。
 この文庫の形をしたものに直接書き込んでいくのですが、本の内側のほうに訂正を施そうとして「のど」(本の真ん中)をぐいいっと開きすぎるとブリンッとクリップが弾け跳んで文庫の魔法が解け、あっという間にただの紙の束に戻ってしまうというこんなところでまさかのシンデレラストーリー。意外と力づくでかけられていた文庫の魔法。
 はやくきちんとした文庫の形にしてあげたいところです。
 


山口大学人文学部国語国文学会第27回研究懇話会
  2012.11.26

 遠く山口の地で「徳田秋聲記念館の取り組み」と題した報告をさせていただきました!
 秋聲記念館の取り組みは取り組みで日々の業務のご紹介ということになるのですが、よその県でお話しするにあたって金沢という街における秋聲記念館の役割、そのポジションについて改めて認識するたいへん良い機会ともなりました。

 金沢駅からの観光モデルコースをご紹介中→
 はげしく逆方向を向いていますが、こっち側にもちゃんとモニターがあるのです。




 山口には詩人・中原中也がおり、金子みすヾがおり、それぞれに個人記念館が建っています。地方観光都市において文学館がどう機能するべきか、対象や規模はそれぞれ違えど、おそらく悩みや喜びやこだわりの種は共有できるはず…
 秋聲についてお話しすることはあっても、館についてお話しすることは滅多にありませんので、たいへんに有難い機会を頂戴いたしました。ご出席くださった先生方、記念館さん、卒業生のみなさん、そして現役学生のみなみなさまに厚くお礼申し上げます。
 


シャー営業部長×2
   2012.11.24

 今日は青空が広がり、暖かな陽射しの中で営業部長は接客に大忙しでした。
 玄関先でチョコンと座り館内に向かって何かを要求・・・。
     お水を出しても飲まないし・・・ そうだ!ご対面!


 
 

 
 観光客も職員もシャー営業部長も、ほっこりほっこり・・・



「折鞄」連載最終回
   2012.11.22

 2ヶ月にわたって連載して参りました「折鞄」、ついに最終回を迎えました。みなさま淡々からのガビーン!いかがだったでしょうか。
 ガビーン!となったところで何のフォローもしてくれないあたりが秋聲文学らしさのひとつでもあり…それぞれのガビーンに浸っていただければ幸いです。
 さて、そもそも前回の正宗白鳥展にひっかけて始まった連載でしたが、白鳥さんすなわち「S-氏」は画にかいたような脇役、それでいて主役。いうなれば助演男優賞。「S-氏夫妻」の存在あってこその「折鞄」です。未読の方、全9回とびっくりするほど長くはありませんので、是非読んでみてください。

 この連載、題名のとおりまったくの不定期で申し訳ありません。「あっ、今…!」という館独自の謎のタイミングで更新をしております。謎のタイミングとはいいながら、最終回を今日この日にいたしましたのは本日が11月22日、「いい夫婦の日」だったから…ということは大きな声では言えません。
 次回連載をおたのしみに!(不定期なうえ未決定です!)
                それこそ候補はもりだくさん→
 

ほっこりスポットその2
  2012.11.21

 ひがし茶屋街にチラシ配りに出かけました。すてきな街並み、すてきなお店、時折もれ聞こえるすてきな音色…はいまさら言うまでもありませんので、こちらでは壁ウサギに引き続き、ガイドブックには載らない隠れたほっこりスポットをご紹介いたします。

 秋聲記念館から茶屋街に行く道にございます、季節の風物詩ポストです↓

 今日はポストの上に季節のお野菜が載せられておりました。カボチャやら柿やら栗やらonザル。これが12月だとクリスマス飾り、1月だとお正月飾り、2月だと節分飾り、3月だとお雛様…といったように、どなたかが季節ごとに更新なさっているのです!
 郵便物を投函しにいくたびにほっこり。今月はなにかな、とつい確認にいきたくなってしまう風物詩ポストなのでした。

 

ウサギ
  2012.11.20

 …にしか見えません、いったんそう思ってしまうと。 

 随分前から気になっていましたが、ウサギといえば鏡花さんだしなぁモヤモヤ…と、それでも何か載せるタイミングはないものかと探っておりましたが、こりゃもう今しかないです!鏡花展開催中ということで堂々登場です。


 浅野川大橋と梅ノ橋の間、秋聲のみち側河川敷の壁にいます。
 ちなみに少しはなれたところにはダチョウもいます。
 秋聲記念館への行き帰り、お散歩ついでに探してみてください。

 

秋聲忌
  2012.11.18

 今年も石川近代文学館さんと共催で秋聲忌を執り行ないました。東京から名誉館長もお見えになって、徳田家菩提寺・静明寺さんに大集合。今年は生憎の雨となってしまいましたが、それでもたくさんのファンの方が傘を片手においでくださり秋聲墓碑に白菊を手向けました。

 その後館に帰って都山流師範・徳野梁山先生による尺八の演奏会を開催しました。館としてははじめての試みでしたが、巧みなご進行のなかにお客様からのリクエストを募ってくださるなどの粋な演出!そのうえ最後は鎮魂歌「手向(たむけ)」で、締めるところはしっかり締める!という、おかげさまで秋聲忌にふさわしい催しとなりました。

 ご参加のみなさま、徳野先生、静明寺さん、石川近代文学館さん、ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いいたします。



「小説家までの道のり双六(すごろく)」
 2012.11.17

 企画展示室に入っていただくと最初に壁いっぱいを使ったすごろくパネルがございます。ほんの2年差で同じ金沢に生まれた鏡花さんと秋聲が、それぞれどういう道をたどって小説家になったのか、ご自分でコマを進めながら追体験していただけるように作成いたしました。
 一部で「わかりにくいね!(笑)」とのご感想もすでにいただいておりますが、わかりにくいかどうだか是非ご家族お友達と実際にお試しください。まずはどっちが鏡花をやるか秋聲をやるかでケンカなさいませんよう…
 一応両方ともがきちんと小説家になれるよう、デザインをいただいてからデスクの上で何度もリハーサルを行いましたので、まかりまちがって一方が急に歌手になってしまったりということはないかと思われます。
 
 猫クリップを鏡花、蛙クリップを秋聲のコマに見立てて、「1回やすみ…ひとコマすすむ…」とひとりミニチュアすごろくに興じるさまはさぞや不気味であったことでしょう。それもこれもすべてはこのため、二人を無事に小説家デビューさせるために必要な作業でありました。


 

おやつレポート その8
  2012.11.16

 その7以前は過去記事一覧をご覧ください。なんだかんだ他人様からのいただきものでお3時をエンジョイしております秋聲記念館でございます。 

 さて本日頂戴したお菓子は「小倉山(おぐらやま)」。おぐら…あんこの…なにか…もようが…と急にカタコトになりつつ見たまんまを報告するほどの教養しかございませんで恐縮です。
 ものの辞書によると、

【小倉(おぐら)】:アズキを用いた料理または菓子。アズキを煮た際、その粒が紅葉(もみじ)に縁のある鹿の背の紋様に似ていることから、「小倉山峯(みね)のもみぢば心あらば今ひとたびのみゆきまたなむ」(藤原忠平)の歌にちなみ、粒餡(つぶあん)を小倉とよぶといわれている。

とのことです。はっはーん、お菓子にテンテンテンとあしらわれているこちらの三色は鹿の背中!花札でも「紅葉に鹿」はお馴染みですね。小倉はちょっとアレですが、花札なら秋聲作品にも頻出です。

 

雨のち曇り
    2012.11.13

 窓を開放して梅ノ橋から…というパターンが可能でした!朝からぐずついたお天気でしたが、開始前の時間帯には傘を閉じる通行人の姿がチラホラ。大事な三味線をもっていらっしゃるので、こちらの判断ではなんともいえず、「ちょっと見てきます」と仰る千弥さんの後ろ姿を見送ります。お戻りになって「行けそうですね」とのご返答をいただいたときには裁判所前における「勝訴!」並みの勢いで「窓を開けよ!」との号令がとびかい(だいぶん脚色されています)、お客さまからの歓声もあがりました。
 
 昨日のいちばんの大敵であった西陽は厚い雲で遮られ、しっとりとした趣に。千弥さんの三味線の音色と紋弥さんの謡とが館内にたいそう気持ちよく響きわたりました。

←いい具合に湿る梅ノ橋

 おふたり、参加者のみなさま、ありがとうございました。「うふふ、たもとにご祝儀上手にいれられました」と嬉しそうに報告してくださったお客さまの笑顔が印象的な2日目でした。
 
 

新内でたのしむ「義血侠血」
   2012.11.11

 すでに秋の恒例となった新内流し、今年も当館で開催となりました!
 今回はいろいろと噛み合わせよく、企画展にも上手に絡んだ鏡花さんの代表作「義血侠血」が演目です。雨やら工事やらが心配された土曜日でしたが、おかげさまでお天気もよく工事もお休み。逆に厳しすぎる西陽との戦いとなってしまいましたが、おふたりの演奏がはじまれば西陽すらも演出の一環!たいそう梅ノ橋がよくお似合いのおふたりの姿に、知らずに通りすがった方々も思わず振り返り、みな一様に「オッ得したね!」という表情を浮かべておいででした。

  一興かどうか…完全逆光だけれど相変わらず素敵なおふたり→
 新内は本日も行います。今日はさすがに雨模様、窓を開放して梅ノ橋から…というパターンが可能かどうか難しいところですが、雨=金沢、金沢といえば雨ですからそれもまた一興。「瀧の白糸」の切ない女心に酔いしれてください。
 
 

続・華奢な秋聲先生
  2012.11.10

 今回の展示では、石川近代文学館さんから鏡花筆柳川春葉宛自筆書簡という超貴重な資料をお借りして展示しております。

 広坂はすっかり秋模様…

 石川近文さんで開催中の鏡花展では、等身大鏡花パネルが設置されており、一緒に写真をとることも出来ます。
 
 秋聲曰く「実は鏡花は脱いだらスゴイ」らしいですが、秋聲先生はほんとに華奢なんですよねー肩幅33㎝なんですよねーとお話ししていると、ものの記事に秋聲の身長が記載されていることを教えていただきました。「五尺一寸」=154㎝だそうです。
 館にその話を持ち帰ればなんと秋聲と同身長の職員がおり。隣にいたらこんな感じ…と、そのひとに秋聲先生の面影を見いだしました。
 


鏡花展オープン!
   2012.11.9

 おかげさまで「泉鏡花といふ男」、本日より発進でございます!さっそくギャラリートークを狙ってきてくださったお客さまあり、ラジオ取材さまあり、馬場小学校さんの訪問ありで、賑やかな初日となりました。ありがとうございました。
 
 今回いちばん苦労したのは秋聲先生の背広の展示です。生涯着物をとおした鏡花さんとは対照的に秋聲は背広姿もよく知られています。そんな側面をご紹介したいがために遺品の背広を展示しているのですが、その何が苦労かといえば秋聲先生の華奢すぎること…!
 メンズトルソ(上半身のマネキン)は大きすぎて入らず、メンズの中でも小さいものも入らず、
「これ以上ちいさいとレディースかキッズサイズですね…」
「じゃあレディースで…」
「いやでもレディースは…」
「あっ胸がありますね!」

というやりとりを経て、ここだけの話キッズサイズのいちばん大きいのということに落ち着きました。

 

人差し指の横のそれ
  2012.11.8

  展示替えのなかでどうにか「化鳥」らしさを模索してみましたが、どうにも「化鳥」らしさが見つかりません。どういう動きをしたら「化鳥」らしいのであろう…とぐるぐる考えながら、アクリルボードに貼り付けてあった白鳥さんの葉書を一枚一枚はがしていきます。
 アクリルボードは透明なネジで四方八方を固定しており、それらをすべてねじねじはずしてなくさないようにケースに収納。ネジを受けるところにはこれもまた透明な平たい輪っかが付属しており、これは落っことすとなかなか見つからないな、という小ささのものを案の定落っことす…。

 会議室にひざまずいて床すれすれに顔を近づけ何やらちいさくて透明な物体をさがす…アッこの姿がなにかに似ている!と思ったら、道ばたで落としてしまったコンタクトレンズを探す人でした。さすが地味さに定評のある秋聲記念館。はばたくよりも地を這うほうが性にあっているようです。とはいえその果てにきらりと光るものを見つけたときの喜びといったら…!
 いよいよ明日オープン!遠くの光を見据えながら最後の詰め作業を行って参ります。



正宗白鳥展終了
   2012.11.5

 昨日をもちまして、7月から開催して参りました企画展「正宗白鳥曰く、―自然主義文学盛衰史―」が無事終了いたしました。ご来場くださったみなさま、ご協力くださったみなさまに厚くお礼申し上げます。

 本日5日より4日間ほど休館とさせていただきまして、次回企画展「泉鏡花といふ男」の設営作業に入ります。9日(金)からの開催となりますので、是非こちらもよろしくお願いいたします。
 鏡花さんのお誕生日(11月4日)に合わせればよいものを…うっかり白鳥展最終日に設定してしまうというこの不徹底ぶり…。
 いえいえ、いまさらですが、白鳥さんの活字デビューは読売新聞に掲載された「鏡花の『註文帳』を評す」という評論文!ちょっとだけ!ちょっとだけつながりました!うすら細いタスキがわたりました!



 正宗白鳥展最終日
  2012.11.4

 早いもので本企画展最終日となりました。シャー営業部長も白鳥さんと並んでお客様のお迎えです。よしよし!偉い!と思いきや、つかの間の陽射しを浴びながらアララうたた寝・・・。

 秋聲記念館は明日5日(月)から8日(金)まで展示替え休館に入ります。学芸員さんは「横山家と秋聲」では巨人、今回「正宗白鳥曰く・・・」ではねずみ小僧になって展示替えをされていました。さて、今度は何になるのでしょうか!?

 企画展「泉鏡花といふ男」に合わせて、まさかの『化鳥』!?



 アレッ!?増え…??
  2012.11.3
 
 右がまた増えました。何故なら2周目だからです。
 
 校訂作業は1周目でおおざっぱに確認・下書き、2周目で本格的に書き込みをしていきます。

 
 よし!373ページ終了!よし!1ページ目からもういっかい!というエンドレス活字地獄。いってみれば賽の磧で容赦なく積み上げた石ころを蹴られた気分。「わ、わたしがなにかわるいことをしましたか…!」と背後に控える鬼におびえながら震える手でひたすらページを繰り…いやいや逆にいってみれば秋聲漬パラダイスではないですか!と、きらきらふわふわ天上から降臨した活字の天使に召し上げられる、そんな気分であがったりさがったりめくったり書き込んだりです。
 葉子さんに「あら貴方またおいでになったの?」とにっこり言われながら、もういっかい『仮装人物』の世界に行ってきます。葉子さんとの破局復縁をいったい何度繰り返すのでしょう?
              赤ペンをおそろしく消費!→
 

 

なにをしているんでしょうか?
 2012.11.1
  
 なにをしているんでしょうね、営業部長?
 現在、浅野川にパワーショベルが入って、川床を汲みあげては移動、汲みあげては移動、という作業が行われています。なにをされているのかはわかりませんが、ちょこんとデッキの端っこに座って営業部長がそれを見つめていらっしゃることはわかります↓
 
 現場監督でしょうか?野次馬でしょうか?

 実は朗読会のリハーサルのときにはまさに館の真横、サロンの真横でこの作業が行われており、髙輪さんのバックにパワーショベル!ヒエ-!となったものですが、当日は工事お休み。つつがなく執り行うことができました。工事の方、空気を読んでくださりありがとうございました。
 その目的、工事がおわればわかるのでしょうか。 

 

校訂作業、だいぶん進みました。
   2012.10.30


 「お書きになったり何かしちゃ駄目よ。」 
 「話してごらん、大丈夫だから。」

 これはぜったい大丈夫じゃないパターンのやつですね。

 『仮装人物』における葉子と庸三のやりとりです。葉子が他人様のゴシップを作家である庸三に打ち明けるシーン。このやりとりだけ見ると絶対に大丈夫じゃない予感がします。倒置法すらなにやら胡散くさく、油断ならぬように見えてきます。

 自然主義文学ですから、秋聲の作品には白鳥さんやら順子さんやら鏡花さんやら実在の人物がゴリゴリ登場します。まったくの仮名になっているものもあれば、M・H氏、K-君というようにイニシャルで登場することも。
 もちろん、あくまで小説なのですべてがリアルではありませんし、オールフィクションの作品もあるのでしょうが、とはいえ自然主義作家に打ち明け話をするのは多分に危険なことかと思われます。「書いちゃ駄目」と口止めしたところで…ホラ書いてるー!!ということになってしまっている『仮装人物』。もうこうなると打ち明けるほうが悪いのでしょう。なにとぞご注意ください。



朗読会―耳で読む秋聲
  2012.10.29

 生憎の大雨でした!が、たくさんの方にご来館いただき、無事終了いたしました。
 サロンから一望できる夜景に浮かぶ梅ノ橋をバックに秋聲の名品を…と企図したのですが、前日のリハーサル(サロンでもってきた仕事をしながら1時間外を見るだけ)では思いのほか日暮れが遅くアレッ…?そして当日、リハーサルも虚しく大雨からの曇り空…そして雲がちょっと白かったゆえになんだったら昨日よりも明るい…?おまけに作品に雨登場せず…!
 当初の目論見はおおはずれしてしまいましたが、そこは女優・髙輪眞知子氏と浅野川倶楽部さんによる舞台効果のお力で、背景が赤かろうと青かろうと白かろうと、登場のお姿からすでに聴衆を作品世界に連れていってくださいました。ほんとうにありがとうございました。

 当日残念ながら来られなかった!という方、「不定期連載」での連載はもうすこしつづきますので、こちらで作品世界に触れていただければ幸いです。そして次は江戸村さまで朗読会をされるそうです。こちらは鏡花さんの「傘」。あっこちらに雨を…!
 髙輪さん、浅野川倶楽部さん、次回是非〝浅野川ブルー〟リベンジをさせてください。よろしくお願いいたします!
  

 

祝・『絵本 化鳥』解禁!
   2012.10.28

  ふむふむ11月4日の鏡花さんのお誕生日か…とすっかり油断しておりましたが、『絵本 化鳥』がちょっぴり早めに発売となったようです!昨日まるで不意打ちのように秋聲記念館にもひょっこりやってきまして、お客さまを迎える準備の出来ていなかった当館、なぜか若干あたふたいたしました。
 ひとしきりあたふたしてからガサガサ開封、そしてため息。こちらで詳述はいたしませんが、そして値段のことを言うのはアレですが、これで1,995円は……とにかく「破格です」とだけ申し上げておきます。いろいろな方の思いがギュッと凝縮されていて、手に持った瞬間、開いた瞬間にきっと誰しもが「はぁ~……」となることでしょう。鏡花さんの世界観もさることながら、それをこうこう形にしてやろうという技術と情熱、しかし身勝手に撓めることなく後世にも伝えていきたいという純粋なリスペクト精神。愛され鏡花…素敵です。
 こうなると秋聲愛し隊もうかうかしてはいられません。当館も当館らしく邁進するのみ…!と多大なる刺激をいただいたのでした。

   当館の『化猫』…ではなく…
       にゃん太郎…でもなく…
        どっかで聞かれたシャー営業部長→


 
思い出ミュージアム
   2012.10.27

 石川県・金沢市文化施設共通鑑賞パスポートの購入特典として、標題の催しが今日明日の2日間で実施されます。「文化得とくパスポート」で来館された方を対象に、鏡花記念館、蓄音器館、寺島蔵人邸、そして当館の4館で記念撮影ができますよ!というもの。当館ではなんと再現書斎での撮影という超特大サービスです(通常、撮影はご遠慮いただいております)。

 しかも秋聲先生等身大(くらいの)パネルとのツーショット、いえいえ当館きっての人気者・シャー営業部長等身大(だいたい)パネルとの夢のスリーショットが実現!→


 昨日、まえもって会場入りされた秋聲先生にはさすがに感激いたしました。ご本人はいたってクールに煙草を吹かしていらっしゃいましたが、ようこそようこそ!!とテンションMAXでお出迎えのうえ、書斎の縁側に腰掛けられた秋聲先生のご機嫌を、なんだか済みません、お気に召さないところはございませんか?大丈夫ですかねえ?と揉み手をしながら窺ってしまいたいくらいの舞い上がりっぷりです。
 秋聲の書斎に秋聲!こんなに素敵なことが他にあるでしょうか?
 
 

左の勝ち
  2012.10.25

 めっきり寒くなってまいりました。
 秋と言えば秋聲、冬と言っても秋聲。今年も秋聲のお誕生日に向けて、ちゃくちゃくと準備を進めております。ちゃくちゃくかどうか…右と左を比べてみると、かろうじて左の勝ち。左の勝ちです。

 秋聲のお誕生日はクリスマスイブイブの12月23日。この日に向け、去年は長編小説『縮図』の復刊を果たしましたが、今年はさらに長編『仮装人物』の復刊作業に取り組んでいます。なんと『縮図』を上回ること堂々の100ページ、つまることの全373ページ!これは長い…!

 ↑左の山は校正済み、右の山は未校正。しつこいようですが、かろうじて左の勝ち、左の勝ちなのです。
 次回企画展チラシにも刷り込んでしまいましたので、間に合いませんでした~、では済みません。右目でカレンダーと、左目で初版本と睨めっこをしながら一字一句、ちまちまと校訂作業をすすめているところです。秋聲お誕生日ですけれど、残念ながら秋聲先生に差し上げることはできませんので、ご来館のみなさまに逆プレゼント。2ヶ月後をおたのしみに。
 
 

三馬小学校 出前授業
  2012.10.24

 とあるご縁から三馬小学校さんに出前授業に呼んでいただきました!
 4年生およそ120名の生徒さんに、三文豪についてお話をさせていただきます。たいへんしっかりした生徒さんたちで、こちらの質問にもバスバス答えてくださり、最後の5分にもバスバス質問を返してくださいました。ご静聴ありがとうございました。
 三文豪の作品をすこしずつご紹介するなかで、鏡花さんの「化鳥」に触れ、「廉くんが川に落っこちて~…」と説明すると、にわかにざわざわするお教室。どうやらクラスの中に「レン君」がいたようです。大丈夫ですレン君!万が一落っこちても五色の羽のついたきれいなねえさんが助けてくれるはず…!!
 授業を終え「ありがとうございました~またおねがいします~」と学校を後にし、よいせと館に帰ってきてハッと気付けば、来校者バッジをつけっぱなしに…。申し訳ありません、消えたNo.10は秋聲が持っております。

←校内で見かけたちょっとキュンとするウサギさん紹介、
 その名もマーブル。
 あとミルクとキャラメルがいるそうです。おいしそう。  


 

冬仕様
 2012.10.23
 
 旧ホームページの寸々語でいつかご紹介した夏仕様から一転、金沢蓄音器館さんのビクター犬ことニッパーが、冬仕様になっていました!なんとかわいらしい!足下にあしらわれた柿とマフラーのオレンジを揃えてくるあたり、相変わらずのオシャレ上級者です。

 何気なく前の大通りを歩いていてアッと思ってすかさず激写…蓄音器館さんの思うツボ…まんまと…まんまとです…。秋聲記念館、貴館の貴犬のお召し替えをひそかにたのしみにしていることを白状いたします。
 ほくほくしながら、少しうつむいて撮った画像を確認していると、その視界の端に飛び込んできたものがありました。
 花壇のなかから見上げてくるつぶらな瞳…アッと思ってこちらも激写。大御所ニッパーの陰に隠れてなかなか表には出てきませんが、「ここにいるよ」アピール満載にして華やかなのにどこか健気な小さい犬…(ですか…?)蓄音器館さんの前を通られた際には、是非視線を落としてみてください。

 
 

緑のお便り
   2012.10.21

 毎日生きているといろんなことがあるもので、今朝、館の郵便受けを開けるとバッタがいました。生きているのか死んでいるのかはたまた生きているのか、ティッシュでそっとつまむと生きていました。館の裏の茂みに放しておきましたが、そもそも何故郵便受けに入っていたのか…あるいは暖をとっていたのか…だったら要らぬお世話を焼いてしまいました。 
 新聞にまじって、予想だにしない緑色をしたお便りです。そして緑色といえば当館次回企画展のチラシ。あらゆる試行錯誤とスパイ作戦の結果、最終的に真緑どストレートなお色味に決まり、先日無事納品となりました。
 白鳥展チラシもシンプルながら、とはいえ白いチラシと言えばいいのか黒いチラシと言えばいいのか、という側面がありましたが、今回にいたってはどっちに転んでもどう見てやっても緑です。いろいろな鏡花さんチラシに混じって真緑なのがおりましたら、それが秋聲記念館の鏡花さんチラシです。どうぞよしなに。

 

第4回 輪読会
    2012.10.20

 今回は、これまた白鳥さんの登場する「歯痛」を読みました。順子さんをモデルとする〈愛子〉とともに軽井沢に出かける〈融〉(=秋聲)。同じ月、「春来る」という〈順子もの〉の一作品を、〈M.H〉なる人物すなわち白鳥さんにバッシバシ批判された秋聲はモヤモヤを隠しきれません。それがじくじく痛む〈歯痛〉であり〈歯痛〉となり…。
 この作品なんと室生犀星や吉屋信子、芥川龍之介までが登場して、たいへんな豪華メンバーでお送りしております。要は軽井沢に大集合、ということなのですが(芥川は同年に死去、ウワサのみ)、たまたま長野からの旅行中、飛び入りでお参加いただいた男性のおかげさまで、これまたイニシャルで登場する駅や地名まで特定することができました(S駅は篠ノ井駅ですよ!)
 わりかし長い作品で、あまりみなさんのご意見をうかがうことができませんでしたが、読み解いた感はたいへん強いのではないでしょうか。

 ご参加ありがとうございました。
 次回は企画展も変わりますので、ズバリ「泉鏡花といふ男」、「泉鏡花といふ男」を読み解きます。こちらもどうぞおたのしみに~!



『山田順子作品集 下萌ゆる草・オレンジエート』
    2012.10.19

 当館前学芸員・大木志門氏の編集による山田順子さんの作品集が発刊となりました!
 ↓記事に登場する秋聲「仮装人物」のヒロインほか、〈順子もの〉と呼ばれる一連のシリーズのモデルとなったあの山田順子さんです。

 秋聲や夢二さんとの関係でばかり取り上げられることの多かった順子さんですが、そもそも文学で身をたてたい、と秋聲の元へやってきたのでした。これまでに評価されてこなかったその作品、なかなかまとまったかたちで読むことは難しかったのですが、それが一冊の本となってこのたび世に名乗りをば!
 出版元は、凝った装幀となかなかにマニアックな作家・作品のチョイスで知られる龜鳴屋(かめなくや)さんです。一般の書店には並ばず、今のところ龜鳴屋さんにお申込いただくほか購入することはできません。限定506部の3,000円(税・送料別)也。

 限定506部のうちのすくなくとも1冊は早速当館に来ていますから、残り505部もきっとあっという間になくなってしまうことでしょう。ご注文はお早めに!



映画「甘い秘密」の秘密
    2012.10.18

 秋聲映画「甘い秘密」の上映が終わりました。原作とのちがい等々、いろいろとお話しすべきことはありますが、それより何よりまぁヒロイン・葉子を演じた主演女優・佐藤友美氏のかわいらしいこと!これでは庸三も一色も秋本もめろめろになってしまうのも無理はありません。「かわいらしい」という言葉にするとちょっとニュアンスが違うのかもしれませんが、とにかく魅力満載、匂い立つ小悪魔臭プンプンでございます。

 ケンカ別れしたはずが、翌日満面の笑みで「あら、先生」とお出迎えされては、庸三ならずともぐらり、からの「まぁいっか!」になってしまいます。何故か浜辺に設置されたブランコをぶんぶんと無邪気に乗り回す葉子…そんな彼女にめろめろです。
 
    葉子のモデル・山田順子さん(企画展でも見られます)→

 ちなみにまったく勝手な助演男優賞は秋聲をモデルとする作家・庸三のご長男・庸太郎さんにさしあげたいと思います。たいへんに庸太郎っぽい…お顔もちょっと実際の秋聲ご子息・一穂さんに似ている…
 
 シネモンドさんありがとうございました。これにて秋聲のターンは終了いたしまして、残すところ18・19日の犀星鏡花の上映各1回のみ。この機を逃すとなかなか大変です。こちらもあわせて是非とも!
 


 映画「甘い秘密」
   2012.10.16

 三文豪月間中、映画部門ではこのたび秋聲原作の「甘い秘密」がご覧いただけます。タイトルは「甘い秘密」といいますが、原作となったのはご存じ「仮装人物」という秋聲の代表作。それを元に、秋聲ファンとして知られるご存じ新藤兼人監督が脚本を担当されて、映画化がされました。

 13日から毎日三文豪作品が代わりばんこに上映されており、去る14日は秋聲の日。当日、香林坊109の4階、シネモンドさんで舞台挨拶をさせていただきました。作品をわくわくお待ちになっているお客さまの前にぴょっこり現れ、なかなかの圧に気押されながらこの作品の背景について手短にお話をさせていただいております。

 明日17日も秋聲の日。またもやご挨拶にぴょっこり顔をお出しするかと存じますが、ちょっとだけ我慢して聞いていただいて、是非本編をご覧いただければ幸いです。現代ではレンタルやら配信やら何やらあってお手軽に映画をご覧いただけますが、コチラはなかなか他では見ることのできない作品です。
 14時25分~、新藤監督に、〝今なお新しい〟と言わしめる秋聲作品を劇場でどうぞ。

 

生誕140年記念「島崎藤村」展
  2012.10.14
 
  神奈川近代文学館で標記の特別展が開催中です。現在当館で開催中の白鳥展のなかにも、〝自然主義文学の四大家〟のひとりとして登場する藤村先生ですのでこれは是非見ておかなければなりません。ちなみにものの辞書によると、四大家とは、秋聲・花袋・藤村・白鳥の四人を指すそうです。
 
 当館の20倍くらいありそうな広い広い展示室に、「夜明け前」の自筆原稿やら愛用の大きい大きいトランクやらの貴重資料がもりもり展示されておりました。そのなかで我らが秋聲先生の自筆署名を発見!
 昭和10年11月に行われた「『夜明け前』の完成を祝ふ会」の芳名帳に仲良し4人組の上司小剣と並んで署名をされています。
 また、藤村の奧さんと白鳥の妹さんとが一緒に雑誌をつくっていたりとたいへんに興味深い展示でございました。11月18日(日)、秋聲先生の命日まで(たぶん関係はない)となっておりますので、是非お運びください。



秋星りんご
   2012.10.13

 今年も石川県産りんご「秋星」の収穫がはじまり、本日夕方には店頭に並ぶそうです。甘みと酸味のバランスがよく果汁も多いのが特徴。りんご好きにはたまりませんね!

本日学芸員さんはお休みですが、
 赤いりんごと言えば? 
  → 「鏡花さん!」と答えられたことでしょう・・・。


 どうしてかなぁ~と思われた方は、次回の企画展をご覧いただけたら頷けますよ。チラシも確定したようです。チラシにりんごを載せるとか載せないとか!?!?・・・。


 
第5回 学芸員会議
    2012.10.12

 学芸員会議に行って参りました。今回の会場は広坂の金沢能楽美術館さんです。先月リニューアルオープンされたばかりということで、新しくなった館内を案内していただきました。相変わらず変なところを覗き込む学芸員集団。急遽行われる展示ケースの大移動。入れ替わり立ち替わりケースの位置を個々にチェック。ちょっと異様な光景でした。
 新しいケースが増え、可動式の壁が増え、展示室の雰囲気が大きく変わっておりました。詳しい内容は是非現地にてご確認ください。そして装束も着せていただいてください。お面も被ってみてください。

 ちなみにこちらは特に新しくなっていないそうですが、会議を行った3階の講座室背景。こんなにかっこいい会議室はそうありません。
  


 

朗読で綴る三文豪の世界
   2012.10.10


 いつもお世話になっている『朗読小屋 浅野川倶楽部』さんの第14回定期公演が11月3日からはじまります。(~11月10日)
 10月28日の朗読会でお世話になることだし、当記念館の解説ボランティアさんも出演される・・・と聞いたら、挨拶に行かなければならないでしょう!

 天気もいいし、今日は行けそうな気分!(前回の公演案内・・・旧ブログ5月8日)

(職員に見送られ・・・)   「やっぱり行けない!」   「とお~い・・・」
  「いざ出発!」      (えっ、もう!)     (気持ちは通じてますよ。)

 
 気になる作品は、泉鏡花さんの「化鳥」、室生犀星さんの「鯉」。時間を作って是非お出かけくださいませ。(本日は、わたくしシャー営業部長からのご案内でした。) 

 
 

不定期連載のこと
   2012.10.8

 HPリニューアルとともにはじまった「不定期連載」ですが、現在は秋聲の短編「折鞄」を連載中です。おそらく全9回ほどの連載になるかと思われます、是非おつきあいください。
 さて、記念すべき第1回目に何故この作品かと言いますと、イベントページの「朗読会」でも取り上げておりますとおり、現在の企画展の中心人物・正宗白鳥氏が登場するのです!
 次回あたりから出てくる「S―氏」という男が白鳥さんをモデルとしています。ということを、白鳥さんご自身も自覚していて、「私の事がちょっと書き入れられてあるので、私には特に興味が深かった」と書いています。が、そのあと「誰でも自分のことを他の作家に書かれて、眞相を適確に捉えられていると思うことはないだろう」とも…。
 
 話の中心は秋聲の奧さんのことなので、白鳥さんに特別スポットが当たっているわけではないのですが、それなだけに〝秋聲の〟白鳥観がよく表れているようです。
 
 いまのところ買ったばかりの折鞄にキャッキャする男の様子が淡々と描かれるなかにちょっと不穏な奥様のご様子…といった話の内容となっていますが、最後までお付き合いいただれば、きっとガビーン!となることでしょう。淡々からのガビーン!衝撃も一入です。

 
 

アオサギ瓦
   2012.10.6
  
 当館の屋根にアオサギがとまっていました。浅野川の中にいるのはよく見かけるのですが、背が高いだけに屋根の上にいるのはあまり見たことがありません。なんだか吉兆?…実際よくわかりませんが、ちょっとおめでたい感じです。ほくほくしながらふと目線を下げると、川の堤防にシャー営業部長が座っておいででした。夢中でアオサギを撮影しているさまをばっちり目撃されていたようです。

 じゃせっかくですから…と、カメラを向けると自然さを装ってかわずかに目線をはずしてくる営業部長。ご意向にしたがって飾らない横顔をキャッチ。(角度的にはサービス精神旺盛な営業部長によるわかりにくいアオサギものまねだったかもしれません。)
 屋上のアオサギ、堤防上の営業部長。千客万来の予感です。
 
 

あんこう博士と
  2012.10.3

 鏡花記念館さんの特別展「泉鏡花×中川学 絵本『化鳥』原画展」が開催となりました!鏡花HPの職員ブログにもご紹介がありますが「化鳥」のジオラマ!圧巻です!受付で「ブログにあげちゃってもったいないですね~」などと軽口を叩きながら展示室へ赴きましたが、いやいやこれは是非ご自分の肉眼で実物をご覧ください。
 両肘をついてちんまりと待っている廉君に橋銭をお支払いして、なんとも妙ちきりんな生きものたちに混じりこんであの橋をわたりたい…!!となること必至です。
 展示されている原画も抜粋されている原文もおもわず溜息の出るものばかり。むかし読んだな~という方も是非!新しい「化鳥」に出会えます。

 そして噂のマスコット・意外と大きいあんこう博士。秋聲先生をお連れして、一緒に写真を撮らせていただきました。

  あんこう博士のコウモリ傘の下でダンスを踊る秋聲先生→



←おとうさんだけずるいや!と言われ、
 家族をつれてきた秋聲先生

 ごそごそとグッズを取り出し、入り口付近でもぞもぞと本気すぎる撮影、たいへん失礼をいたしました。おかげささまで息子たちは大満足です。



黄色い帽子集団
  2012.10.2

 ふるさとの偉人教育の一環として、最近市内の小学生たちがよく館を訪れてくれます。先日も安原小学校の4年生89名さまがどどっと遊びにきてくれました。なにせ89名、尽きることのない黄色い帽子の行列が、自動ドアから「光を追うて」コーナーから和紙人形シアターまで続いてゆきます。

 ご存じ「オズの魔法使い」に主人公が黄色いレンガの道を辿る場面がありましたが、こちらもなかなかどうして、黄色い帽子の上をぴょこぴょこと渡っていけば、秋聲先生の書斎まで土付かずのまま辿り着けそうです。

 カメラの前を挑発的にシュッと通り過ぎる黄色い帽子族の猛者…その残像…↓

 秋聲の魅力を味わうにはもう少し時間がかかるかとは思いますが、記念館に行ってきたよ!ということが、他でもない僕らの地元の大先輩に親しむ第一歩です。秋聲より何よりカルチャーポイントシステムに興味津々の生徒さんたち、また是非ポイントを集めにあそびにきてください!
 

祝・ホームページリニューアル!
 2012.10.1

 二ヶ月前から水面下でひそかに進めてまいりましたホームページのリニューアル作業…このたびついに完了、本日より新しいページにて改めましてこんにちは!
 館の顔となるもっとも秋聲らしい写真はどれだろう?との数日にわたるにらめっこの結果は、トップページに鎮座ましますご自宅書斎で原稿用紙に向かう秋聲先生ということに決着いたしました。秋聲=小説家、小説家=秋聲、これがいちばん“らしい”お姿なのではないでしょうか。
          (ほんとうはこちらも捨てがたい…→)
 
 そして新しいページも増えました。「寸々語」の下に並んだ「不定期連載」。堅苦しいタイトルになりましたが、ここでは今なかなか手軽に読むことのできない秋聲作品をちょこちょこと不定期に連載していく予定です。100ページとか活字無理!という方、こちらからちょこちょことお試しくださいませ。

 三文豪月間の開幕とともに、新しくなった徳田秋聲記念館ホームページ、今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。

 

 

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