過去の企画展

平成28年度

金沢湯涌夢二館コレクション展
竹久夢二の「小美術」 ―絵葉書・版画・生活デザイン―
期間 前期:平成28年12月7日(水)~平成29年2月6日(月)
           後期:平成29年2月10日(金)~平成29年4月9日(日)
 竹久夢二(1884-1934)は、市井の人びとの気持ちによりそいながら創作活動に励みました。壁に掛ける油彩画や床の間に飾る日本画のように、鑑賞用の高価な作品だけではなく、絵葉書や版画など身近な美術品、そして千代紙、手拭い、刺繍半襟や帯などのデザインを手がけています。夢二は、自身の趣味で彩られた日用使いの品々を、ひとびとが家庭で使用することで、心豊かに生活できることを願いました。
 明治末期には絵葉書ブームが広まり、一部の特権階級だけではなく庶民も美術を楽しめる時代が到来しました。当時の美術界でもまた、油彩画や日本画などの純粋美術に携わる芸術家が趣味的に版画や日用品を制作することが流行し、それらは「小美術」や「小芸術」として美術雑誌に特集されました。その流行は短命に終わりましたが、美術界と庶民の生活を結んだ新たな風潮として特筆すべきものでした。
 この度の展覧会では、中右瑛氏の寄託品と当館収蔵品から、夢二の小美術品を中心に展示します。時代を超えてなお魅力的な夢二のデザイン感覚あふれる作品をお楽しみください。
金沢湯涌夢二館リニューアル記念特別展Ⅱ
 夢二式美人そろいぶみ ― 志田コレクションを中心に―
期間 前期:平成28年9月24日(土)~平成28年10月24日(金)
           中期:平成28年10月15日(土)~平成28年11月4日(金)
           後期:平成28年11月5日(土)~平成28年11月27日(日)
 竹久夢二(1884-1934)が生涯描き続けた美人画は、当時「夢二式美人」という言葉を生み、社会現象にもなりました。夢二の身近な女性たちをモデルとして理想化された美人画は、今なお多くの人びとの目を楽しませ、心をうるおす魅力を持っています。平成28年春の特別展に引き続き、この度も「夢二式美人」の競艶をお楽しみいただきます。
 秋季の特別展では、夢二作品の女性コレクターにして静岡県旧蒲原町(現静岡市)の郷土史家である志田喜代江氏旧蔵の「志田コレクション」(静岡市美術館蔵)を8年ぶりに当館で展示します。それらの名品群に当館の所蔵品を加え、前期は当世風の美人、中期に花街の美人、そして後期は江戸情緒と異国情緒の美人という異なるテーマのもと、肉筆美人画の優品を展示します。さらに、明治・大正期の木版画、書籍・雑誌、楽譜にみられる夢二式美人も多数展示します。
金沢湯涌夢二館コレクション展
 夢二の自然憧憬
期間 平成28年6月18日(土)~平成28年9月19日(月・祝)
 竹久夢二(1884-1934)は、「人間」と「自然」を制作の「背景」として絵を描くことを重視していました。この度の展覧会では、「自然」をクローズアップし、有名な美人画とは別の側面を紹介します。
 流行に敏感な夢二ですが、岡山県邑久郡(現瀬戸内市)の農村に生まれ、晩年まで自然に対する畏敬の念を抱き続けました。幾度か富士山に登り、里山の湯涌を「心の故郷」と称し、大正中期からは「愁人山行」印を用いています。自然を対象とした作風は、水彩画の写生から変遷し、デザイン的な表現や水墨による枯淡な文人画風などへと展開してゆきます。
 自然を愛する心から生み出された作品や自然に対する思いが感じられる文章などをお楽しみ下さい。