〇5月20日(土)第1回 小説講座
~短編小説の魅力について~
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小説講座のスタートです。第1回目講師は文学誌『イミタチオ』同人 宮嶌 公夫 1 小説とは? ①前提として →虚構(フィクション)である。読み手を想定して書かれている ②随筆(エッセイ、身辺雑記)との違いは? →フィクション性の高さ、語りの自在性、語り手≠作者(書き手) ③語り手の存在 →書き手(=作者) ⇒語り手(≠作者) ⇒焦点化人物(≠作者、=語り手、 ≠語り手) ※「主人公が三人称(彼、□□は)≠作者」はわかりやすい。 「一人称小説(わたしは…)は注意が必要」=作者となる場合もあり。 わたしに作者が投影されるとフィクションではなくなる。 2 魅力ある短編小説とは?
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〇5月14日(日)第1回 朗読会『青春の門 自立編』
筑豊から東京へ旅立つ信介
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令和4年度の朗読は青春の門 筑豊編でした。筑豊生まれの伊吹信介が、敵対関係にある塙竜五郎一家を助けるためダイナマイトを背負い死んでいく父「重蔵」、女一人で家を守る母「タエ」、重蔵との約束を守り信介やタエを助ける竜五郎らに見守られ、幼馴染の織江との愛を育みながら成長していく物語でした。 第1回朗読会が、朗読小屋・浅野川倶楽部の代表 髙輪 眞知子(たかなわ まちこ)さんにより行われました。今年度は、昨年度の青春の門 筑豊編 後半部分に続き、自立編 前半部分の朗読を、12月までの8回シリーズとしてお聴きいただきます。 今回の朗読場面を紹介します。
東京に着いた信介。信介は東京の激しい人の波を見つめながら、ここの街の人間になることを思うのでした。信介は、まず靴磨きのアルバイト学生の緒方と出会います。信介は泊まろうとした大学から追い出されて途方に暮れている時、緒方の提案で彼が住む学生下宿屋の部屋に一緒に住み始めます。二人は、家賃、食費、風呂銭もいっしょに使う共同会計で過ごすこととなります。 (「最初の仲間」半ばまで) 髙輪眞知子さんの朗読会は、
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〇5月13日(土)第1回 小説入門講座
創作へのこだわり
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令和5年度は、受講生13名のスタートとなりました。中学生、高校生の参加もあり、いろいろな世代の受講生同士で切磋琢磨し合う講座になればと思います。
〇創作にこだわり、書き始める
A 基礎編 自分らしさを踏まえて書き始める 1 書く目的を明確にする ~精神的な深化、自己改革の契機~ ・忘れられない風景、出会い、強い印象を大切に 2 読者相(層)を想定し絞り込む ~誰に向けて、何のために発信するのか~ ・家族、親しい友人、仲間・同人 ・友人、知人、親戚、地域住民、同世代、子孫 ・一般(不特定多数)の読者 ~熱く高いモチベーションと冷静な判断・評価~ ・大切にしてきた風景を想い、こだわりのスタイルを見つけていく。 ・ジャンルにこだわり、自分自身が惹かれるものを見つめていく。 ・小説は自由なもの。相手を傷つけること以外は自由。 ※すべての芸術は模倣から始まる 先人に学び、真似る ※私は梶井基次郎「檸檬」が衝撃的な出会いに 百年先にも届く矢・光がある 4 想像力と創造力を自由自在に、大胆に発揮する ~文学性と娯楽性、両面の追求~ ・テーマ (主題、ねらい、主旋律) ・プロット(展開、筋立て、構想、仕組み) ・創作・創造につながる生活習慣(ルーティン) ※ルーティンは創作に、創作はルーティンにつながる オン・オフを大切に ※夢の「死んだ父の言葉」「何十年もあっていない人の言葉」など全てが材料に。 書き留めていくことが大切
B 実践編 作品完成までの覚悟と実践 1 とにかく書き始める 逃げずに書き続ける ・ノルマを定める……一日〇ページ 一か月に〇ページ等 ・持久力・体力・集中力の維持 2 作品完成まで 書くことを最優先に ・「創作」を生活サイクルの真ん中に置く ・自分の分身たちとの対話を楽しみ味わう 3 音読しながら どんどん推敲する ・木を見て森を眺める 森を眺めて木を見つめ直す ・退屈な説明、迷いの部分は削除し、書き直す 4 信頼できる読み手から率直な評価・感想をもらう ・全般の印象(展開力、テンポ、意外性、単純、予定調和…) ・登場人物の魅力(対立、矛盾、明かい・曖昧、善人・悪人、地味・派手、 ・表現・表記(違和感、漢字・平仮名・片仮名…) 5 納得がいくまでこだわり 楽しみながら推敲する ・虚構を絡ませ、小説空間を膨らませる ・敢えて書き尽くさない …読者の読み方・想像に委ねる余裕が余韻と奥行きを生む 『豊かな創作につなげるヒント』
☆次回の課題作文(試作小説)のテーマについて 〆切日は7月8日(土)です。 ➀「流す・流れる」 ②「忘れる・思い出す」 ③その他 二つをつなげてもよいし、どちらかだけでもよい ※涙を流す、過去の思い出を流す、水に流す、川が流れる、歳月・時間が流れる ※ある人の仕草、口癖、表情、過去の情景、季節・時間・天候、音・匂い・色 ➀②では書きにくい、すぐにでも書き出したい題材・情景があるという方は、③その他(自由に題材やテーマを選ぶ)で、のびのびと描いてください。 小西先生の文芸に対しての熱き想いが溢れ出る講義でした。 「『文学』は作家の作品を読んでいくもの。しかし『文芸』は違う。文芸は短くとも自分で作品を創り出していくこと。それこそが大切なことだ。私たちがやろうとしているのは文芸だ。」と。 初日に課題もあり、みなさんは戸惑いながらも、笑顔で帰路につかれていきました。ある 「いやあ、書き方から教えてもらえると思っていたら、もう書いてみるんや。いやあ、書けるだろうか?できるかなあ。でもやらんなんなあ。」と。 頭を抱えながらも、それでも笑顔で語る受講生の姿がありました。不安、お困りのことがありましたら、何でもスタッフに相談いただけたらと思います。一緒に歩んでまいりましょう。
次回、第2回小説入門講座は、6月10日(土)10時30分からです。講師は、 小網春美先生で、講義『小説作りの基本とは➀』です。
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〇5月10日(水)第1回 出前講座 三谷小学校2年
金沢の民話を学ぼう
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金沢市立三谷小学校に訪問しました。講師は吉國芳子さんです。二年生は男女各1名、計2名の笑顔いっぱいの子ども達。反応が素晴らしく、何でも積極的に答えていく子ども達。吉國さんの工夫ある読み聞かせを堪能していました。抜粋して紹介します。
・ペープサート「あめかいゆうれい」 ペープサートでの飴買い幽霊。黒い布地に貼られていく幽霊やお坊様らの登場人物。読み進めていくうちに、黒い布が深い暗闇のように感じられました。吉國さんの声に呼応するように二人の息づかいまで聞こえてきます。静けさの中でのすごい集中力。身じろぎ一つせずに話に聴き入っています。最後は両手を広げた元気な赤ちゃんの姿絵と吉國さん演じる赤ちゃんの元気な泣き声に、やっとほっとした笑顔になる二人でした。心優しい二人の子ども達の姿に感じ入るばかりでした。 優しき金沢民話を心から楽しむ子ども達の真剣な姿が大変に印象的でした。
三谷小から近い金沢市鳴和「伝燈寺」に伝わる金沢民話です。 あくる朝、
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