活動内容




A Quiet Corner of The Unconscious

"How many of us are really so healthy as not to need medicine or a tonic of one kind or another at some time in their lives? And then every one of us is destined to pass away. Modern psychology gives us many cases of active businessmen, storng physically and mentally, who will suddenly collapse when they retire. Why? Becase they have not learned to keep their energy in reserve; that is to say, they have never become aware of a plan to retreat while still working. The Japanese fighting man in those old days of strife and unrest, when he was most strenuously engaged in the business of war, realized that he could not go on always with nerves at the highest pitch of vigilance and that he ought to have a way of escape sometime and somewhere. The tea must have given him exactly this.
He retreated for a while into a quiet corner of his Unconscious, symbolized by the tearoom no more than ten feet square. And when he came out of it, not only did he feel refreshed in mind and body, but very likely his memory was renewed of things of more permanent value than mere fighting."
D. T. Suzuki, Zen and Japanese Culture

静かな「無意識」の一隅

――生涯のある時期に一、二の薬剤や清涼剤・刺激剤を必要とせぬほどに真に壮健な人が幾人とあろうか。 しかも誰もはみな死ぬように定められてある。心理学は身心ともに強壮な活動的実業家が隠退すると急に衰える例を多く語っている。 なぜか。彼らが精力を貯えておくことを知らなかったからである。 すなわち活動最中において、退いて顧みるということに気づかなかったからである。 戦国時代の武士は兵馬の事に奮然従いながらも、油断なく緊張しきった神経をつづけて行くことはできないこと、 従って、いつかどこかで逃避の道を持たねばならぬことを悟っていた。 茶の湯が彼らの必要としたものを的確に与えたに違いない。
彼らは四畳半の茶室によって象徴される、静かな「無意識」の一隅に暫時退くのであった。 そこから出た時には、身心壮快の思いがするばかりでなく、単なる争闘よりも永久的な価値ある事柄に関して記憶を 新たにしたことであったろう。――
※現代仮名表記に変えております
鈴木大拙『禅と日本文化』(北川桃雄・訳)

思索体験プログラムのご案内
~あなたの生活に「思索」を取り入れてみませんか~

はじめに

 鈴木大拙館は、3つの空間で構成されています。展示空間で配置される作品・資料から鈴木大拙を「知る」ことに始まり、学習空間では考え方や生き方を「学ぶ」ことを通して、さらに、思索空間で自ら「考える」ことに至る3つの行動を、施設計画と一体となって展開する構成としています。

研修・授業へのご活用

 当館の思索空間では来館者の方々が、思い思いに静かに時を過ごされています。めまぐるしく忙しい日常の喧騒からはなれ、心静かに「自分自身と向き合う」時間を過ごす――思索体験――を当館は提案しています。
 思索空間でより充実した時間を過ごせるプログラムとして、奇数月の最終日曜日の朝・開催「朝・思索のすヽめ」、
6・10月の宵・開催「旅・思索への誘い」(旅行者対象)を実施しています。
 また企業研修やワーク・ライフ・バランスのワークショップ、学校授業の一環としてのプログラムを実施しています。
 うつりゆく時間・天候・季節をあじわうこと、普段とは異なる環境でゆっくりと「考える」(または「考えない」)ことは、
新たな発見・創造につながるでしょう。
 内容にかんしては、ご要望に応じて設定します。

プログラムの一例 (※館外会場の指定は特にありません。会場費のご負担をお願いします)
流れ 料金 人数の目安 解説案内
パターン1
観覧・見学
(開館時間中)
見る 考える
展示空間
学習空間
思索空間
一般 310円

団体 260円
(20名以上)
20名程度
※1
なし
パターン2
朝の思索体験
(8:00~8:45)
思索体験 意見交換
思索空間
30,000円
(一団体につき)
10名から
25名程度まで
なし
※2
パターン3
観覧・出張講座
(館外会場利用)
見る
考える
出前講座
展示空間
学習空間
思索空間
(館外会場)
30,000円
+入館料金
(講座時間は40分程度)
30名程度 あり
※3
パターン4
講演・ワークショップ
(館外会場利用)
講演 意見交換
(館外会場)
(館外会場)
60,000円から
(80分程度)
30名程度 あり
  ※1 一般の来館者と共有
  ※2 開始時の案内と特別資料付
  ※3 鈴木大拙、または当館に関するテーマに限る
申込・問合せ
鈴木大拙館
電話:076-221-8011 / FAX:076-221-8012 / メール:daisetz@kanazawa-museum.jp
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