日本では、古くから金属工芸がつくられてきましたが、石川県においても加賀象嵌が発展するなど、金工は時代を越えてその技術が継承されてきました。
今回の展覧会では、金工の伝統的な加工手法を複合的に駆使しながら、挑戦的な作品を表現し続けている作家の作品を、近代以降に制作された優れた作品とともに紹介します。
2024.10.5-2024.12.1 ※定休日:火曜日(祝日の場合は翌平日) Closed:Tuesdays(or next weekday if Tuesday is a holiday) |
作品リスト Exhibition Checklist(PDF)
日本では、その豊かな四季のうつろいと、季節に応じた生活習慣や様式が根付いた文化的背景のもと、さまざまな動植物をモチーフとして、これまで数多くの作品がつくられてきました。
今回の展示では、およそ300点を数える所蔵品の中から、夏を感じさせる金や金箔で彩られた涼やかなガラス工芸や截金作品、輪島の漆芸を含む約20点を紹介します。
2024.6.22-2024.9.22 ※定休日:火曜日(祝日の場合は翌平日) Closed:Tuesdays(or next weekday if Tuesday is a holiday) |
日本の美術工芸と金、そして金箔は、古来より深いかかわりをもってきました。その歴史は長く、大陸からの仏教伝来とともに我が国へ広がって以降、金箔、金粉、金泥など様々な形に加工され、多くの美術や工芸作品に取り込まれてきました。
金沢市立安江金箔工芸館では、金箔の製造工程のほか、金や金箔を扱った美術・工芸品を多数所蔵しています。美術工芸品では、絵画、漆芸、金工、染織、陶磁など、そのジャンルは多岐に渡っています。
今回の展示では、300点を数える所蔵品の中から、輪島漆芸作品を含む、金や金箔を使用した江戸後期から現代までの美術工芸品、約20点を展示します。
2024年3月23日(土)~2024年6月16日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日です。 |
美しい四季に彩られた日本では、季節ごとの伝統行事や生活習慣が各地で根付いており、たくさんの文化が受け継がれてきました。その中でも、寒さの厳しい冬の季節は自然を受け入れ、その生活を楽しみながら春を心待ちにすると同時に、新年を迎えるための準備をする大切な時期でもあります。
正月、節分、桃の節句など、多くの祝い事や行事が冬のあいだに行われ、それらを題材とした美術・工芸品は生活に寄り添い人々の心を豊かにしてきました。
今回の展示では、新年を迎えるにあたり、お祝い事や縁起物として作られてきた美術・工芸品を中心に展示します。
2023年12月9日(土)~~2024年3月17日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日です。また、1月9日(日)~2月3日(土)は空調設備取替工事のため臨時休館いたします。 |
近年、日本の「工芸」は、その表現方法において多様化が進み、様々なアプローチから作品が作られている。
自由な発想のもと、新しい素材の使用や異なるジャンルの作家との共演など、これまでになかっ た試みがおこなわれており、総称として「現代工芸」とも表記され、若い世代を中心に広く好評を博している。
これに対比する形で「伝統工芸」と呼ばれる分野があるが、伝統的技術を基本とした制作活動を展開するだけではなく、受け継がれてきた素材や技術を大切に継承しながら、未踏の世界を目指す挑戦的な作品により我々に問いかける作家も多い。
今回の展覧会では「漆芸」、「金工」、「陶磁」のジャンルにおいて、伝統工芸、現代工芸それぞれの位置から優れた作品を送り出している作家を特集し、日本の「工芸」の現況を理解しようとするものである。
令和5年10月7日(土)~令和5年12月3日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |
日本の美術工芸では、古来から金を加工し作品を華やかに彩る効果的な素材として使用してきた。その源流には仏教美術の伝来が大きく関わっているが、その後の日本美術は大陸からの様々な影響を受けながら、絵画、漆芸、金工、陶磁、染織など、それぞれの分野が独自に発達し現在に至っている。
また、「金箔」は扱いが困難な素材としても知られるが、近年では、ガラスと金箔を融合させたことで世界的評価を得たガラス作家 藤田喬平(1921〜2004)や、磁器を金箔で加飾する技術(釉裏金彩)を駆使する九谷焼作家 吉田美統(1932~)などが活躍し、新たな工芸技術として世界に発信されている。
今回の展示では、所蔵作品の中から夏を感じさせる作品約25点をセレクトすると同時に、金や金箔と美術工芸品のつながりを探る。
令和5年6月24日(土)~令和5年9月24日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |
古来、金と美術・工芸の繋がりは深く、特に宗教美術においては様々な形で金を使用してきました。神秘的で煌びやかな金の発する色彩が美術的効果を高め強く人々を魅了すると同時に、素材として耐食性に優れ、変質が少ない安定的な金属であることが作品の永続的な保存に適していたことも大きな理由と考えられます。
日本の美術・工芸においても、仏教美術の伝来以降、金による装飾は、金箔、金粉、金泥など様々な形に加工された素材が、絵画、彫刻、漆芸、金工、染織などで効果的に使用されてきました。
今回の展示では、300点を数える所蔵品の中から、金や金箔を使用した江戸後期から現代までの美術工芸品、約20点を展示します。 また、金沢を拠点に活躍する現代美術作家:山本 基(やまもともとい)氏が既存の金箔屏風に独自の彩色をした絵画作品「時を纏う」(2022)も特別展示します。
令和5年3月18日(土)~令和5年6月18日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |
石川そして金沢が、現在まで続く美術工芸が盛んな土地柄である歴史的な事由の一つとして、近世の藩による美術工芸への手厚い庇護があったことが挙げられる。加賀藩は、京都や江戸から優れた制作者を呼び寄せた。彼らの当時、最高水準の技術と石川の風土の中で制作された美術工芸品の数々は「加賀蒔絵」「加賀金工」として全国的に高い評価を受けていた。近代以降もその流れは続き、現在でも美術工芸が盛んな地域として広く知られている。
今回の展示では、江戸後期から現代に渡って金沢に残された絵画、漆工、金工などの工芸品とともに、金沢を拠点に活躍する人形作家の作品を特集する。
令和年4年12月10日(土)~令和5年3月12日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日、年末年始休館12月29日(木)~1月3日(火) |
近年、日本の「工芸」は、その表現方法において多様化が進み、様々なアプローチから作品が作られている。それはコンテンポラリーアートだけに限られたことではなく、伝統工芸の世界においても、自由な発想のもと、新しい素材の使用や、異なるジャンルの作家との共演など、これまでになかった試みがおこなわれており、受け継がれてきた素材や技術を大切にしながら斬新で複雑な作品を我々に問いかけている。
今回の展覧会では「漆芸」、「金工」、「截金」、「人形」などのジャンルにおいて、伝統工芸、現代美術それぞれの分野で、技術を継承しながら挑戦的な作品を送り出している作家を特集する。
令和4年10月8日(土)~令和4年12月4日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |
「截金」は、7世紀中期にアジア大陸から絵画や彫刻とともに日本に伝えられたと考えられる金箔を使った工芸技法で、貼り合わせた金箔を様々な形に裁断し、細密な意匠により彫刻や器物などに美術的装飾を施すものである。伝来後、日本において独自の発展を遂げ、現在も仏教彫刻、絵画、などを中心に優れた作品が制作されている。
今回の展示では、中世に製作された仏像や現代の飾り箱などの「截金」作品のほか、絵画、漆芸、陶芸、金工などの工芸作品約30点を収蔵品を中心に展示する。
令和4年6月25日(土)~令和4年9月25日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |
前田利家の入城以来、北陸の中心的な都市として栄えた金沢では、多くの工芸技術が育まれ、現在でもいくつもの分野で伝統工芸が残されている。
その中でも、漆芸、金工、陶芸などはそれぞれに金を効果的に使用しており、豪華で煌びやかな「金沢仏壇」は、これらの伝統工芸技術の集大成とも呼べるものである。
金の使用方法はそれぞれの分野により異なり、漆芸や陶芸では主として金を粉状(金粉)にして使い、金工においては金を高温で溶解させた後、他の金属との合金を作り、任意の形状に加工して使用している。
今回の展示では、江戸時代から伝えられてきた伝統工芸の作品を中心に展示し、金や金箔の美しさを鑑賞するものである。
令和4年3月12日(土)~令和4年6月19日(日) ※火曜日(祝日の場合は翌平日)は定休日 |