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所蔵品

その美しさから特に〈鏡花本〉と称された美麗な初版本をはじめ、原稿・書簡・俳句などの自筆資料の他、初出誌、関連の絵画資料など約2000点を所蔵しています。
※著作権保護期間中の作品につきましては画像を公開しておりません。

初版本

初版本・日本橋

日本橋(にほんばし)
大正3年9月 千章館
菊版/厚紙装/小村雪岱装丁

鏡花の書き下ろし小説「日本橋」の初版本。日本画家・小村雪岱(こむら・せったい)が初めて手掛けた鏡花本であり、雪岱にとって装丁家としての第一歩となった作品。

初版本・由縁文庫

由縁文庫(ゆかりぶんこ)
大正5年10月 春陽堂
三六版/布(羽二重)装/小村雪岱装丁

いわゆる“袖珍本” (袖に入る大きさの本)の一冊。表紙から背表紙・裏表紙を1枚の絵で表現した雪岱らしい装丁。「龍潭譚」「夜叉ヶ池」などを収録。

初版本・斧琴菊

斧琴菊(よきこときく)
昭和9年3月 昭和書房
菊版/厚紙装/小村雪岱装丁

雪岱装丁の鏡花本の中でも、もっとも大胆で色鮮やかな一冊。表題の「斧琴菊」他、「燈明之巻」「神鷺之巻」「貝の穴に河童の居る事」などを収録。

原稿

原稿・「註文帳」

「註文帳」(ちゅうもんちょう)自筆原稿
和紙墨書

明治34年発表の鏡花の怪談小説の代表作。現存する自筆原稿の前半部を所蔵。「註文帳」の“註”が原稿の時点では“注”であったことがわかる。鏡花は師の尾崎紅葉に指摘されて“註”に改めたと述べている。

原稿・「婦系図」

「婦系図」(おんなけいず)自筆原稿(「宵闇」の一部)
和紙墨書(軸装)

明治40年発表。原稿は散逸しており、現存が確認されている3枚のうち、1枚を所蔵。鏡花と妻すずとの恋愛を素材とするこの作品は、後に新派の名演目となり、新たに作られた二人の哀切な別れの場「湯島の境内」で人気を博した。

書簡

書簡・泉豊春宛書簡

泉豊春宛書簡
和紙墨書/明治27年12月11日付

郷里の弟に宛てた書簡。出世作「義血侠血」発表から間もない頃であり、同作のヒロイン・滝の白糸に触れている。

書簡・後藤宙外宛書簡

後藤宙外宛書簡
和紙墨書/明治37年12月25日付

母方の従弟である能楽師・松本長の婚礼の様子を伝えたもの。花嫁の美しさを自筆のイラスト入りで記している。

俳句

「買初に雪の山家の絵本かな」 「白魚にキスするよしもなかりけり」 「掌に花柚のせつゝ片折戸」

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泉鏡花記念館

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