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過去の展覧会



 「近代数寄者の審美眼 ~中村栄俊翁の時代~」

令和6年10月5日(土)~令和6年12月1日(日)

中村記念美術館は、2024年に新館開館35周年を迎えました。これを記念して、当館の前身である中村記念館を創設した中村栄俊翁と、彼と交流し同時代に金沢で活躍した数寄者たちにスポットをあてた特別展を開催しました。
 栄俊翁が上梓した『金沢 茶道と美術』(1978年刊行)には、翁の作品入手逸話や中村記念館の開館、そして同時代に活躍した金沢の茶人や数寄者に関するエピソードが記されています。この書籍を軸に、栄俊翁や同時代の数寄者が蒐集し現在も金沢に残る茶道具の名品の数々の展示することで、彼らの道具への美意識や美を見極める力を表現しました。併せて、開学50周年を迎える北陸大学が所蔵する、同時代を生きた林屋亀次郎氏が蒐集し一般公開の機会が少ない名品も展示しました。



 「ふたつの愉しみ ~異国の器と日本の書~」

令和6年5月18日(土)~令和6年6月30日(日)
令和6年9月21日(土)~令和6年9月29日(日) 【再開】
※館内設備メンテナンスに伴う臨時休館のため、会期変更

海を隔てた中国や朝鮮半島、さらにその先の大陸の陶磁器は、異国を感じさせてくれる品として珍重されてきました。日本とは異なる形や文様に私たちは異国の空気を感じ取り、遥か遠い国々に憧れを含めた思いを馳せて、作品を愉しんできました。
 さて憧れという意味では、古人が流れるようにしたためた書はとても美しく、しかし現代の私達ではなかなか書いたり読んだりすることが難しいぶん、憧憬の念を抱かずにいられません。これらの書の文字を判読することが難しくとも、筆勢や墨色などを鑑賞することもまた書の愉しみのひとつといえるでしょう。
 このたびの展覧会では、日本から遠く離れた異国の器と流麗な日本の書に焦点をあて、異なるふたつの文化をお愉しみいただきました。



 「春の旅立ち」

令和6年 3月2日(土)~ 令和6年5月12日(日)

暖かな陽につつまれる春は、外に出かける機会が増える人も多いのではないでしょうか。名所観光、日常の小旅行、故郷からの旅立ちなど、異なる土地を訪れて新たな経験をし、そこで多くのことを感じることでしょう。実際に訪れずとも、文芸を通して、古来愛でられてきた風景に思いを馳せるということもまたこころの旅といえるのかもしれません。
今春には北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸しました。北陸と京阪神は、昔から人の往来により、さまざまな文物や技術が相互にもたらされました。新幹線により、往来にかかる時間は短縮され、文化的な交流はますます盛んになることでしょう。
このたびの展覧会では、旅にまつわる美術工芸品と、季節にふさわしい茶道具を展示し、日常を離れて旅の気分をお楽しみいただきました。



 「寿ぎの工芸」

令和5年 12月9日(土)~ 令和6年2月25日(日)

寿ぐ(ことほぐ)とは言祝ぐとも書き、慶びや祝いの言葉を述べて祝賀することを意味します。慶びや祝いの場面としてどのようなシーンが想像されるでしょうか。人生になぞらえると、誕生・成長・成人・結婚・出産・長寿などがあります。また社会生活においては、学業達成や立身出世など、目標とした物事の成就が挙げられるでしょう。四季折々の行事や人生の節目の祝い事など、ひとの一生にはお祝いの場面が数多くあります。
言葉にこめた祝福や成就を願う気持ちは文字となって残り、また、思いを託した絵柄や文様で身の回りの調度品を彩ることで、祝賀を表現することも行われてきました。このたびの展覧会では、新年を祝う意味も込めて、祝福や願望を託した装飾をもつ工芸品ならびに絵画と書を展示いたしました。



いしかわ百万石文化祭2023 地域文化発信事業
特別展 「金沢の美意識 ~金沢ゆかりの名品~」

令和5年 10月7日(土)~ 12月3日(日)

 金沢では藩政期に前田家とその家臣により茶道具の名品が数多く蒐集されました。藩外からもたらされた品々の他に、藩主の御用のために造られた調度品や工芸品も現代に数多く残っています。明治維新後、武家に受け継がれた名品が散逸するかたわらで、裕福な商家による道具の蒐集や、万国博覧会全盛期に輸出を目的に制作された精緻な工芸品など、新たな名品が金沢に現われました。これらの品々は、時代の移り変わりとともに、あるものは金沢から旅立ち、またあるものは戦火を免れた金沢の町で静かに守られ続けました。
 また戦後の金沢で設立された大学等の教育機関においても、伝統的な工芸技法を継承した素晴らしい作品が数多く収蔵してきました。
 このたびの特別展では、このような金沢の審美眼を反映したともいえる金沢ゆかりのある名品を一堂に会し、館所蔵の茶道具や伝統工芸の作品とともに展示することで、金沢の町が受け継いできた文化の深さをご覧いただきました


コレクション展
 「工芸セレクションⅣ 花入がいっぱい vol.Ⅱ」

令和5年 6月29日(木)~ 10月1日(日)

 私たちは、日々の生活の中や茶席において、室内に草花を生けて飾ることで、繊細な季節の移り変わりを感じ取ってきました。花を飾るために欠かせない器が、花入です。
 花入は「花生」「花器」「花瓶」などとも呼ばれ、一輪の花を飾る華奢なものから、たくさんの花木を生けられる大ぶりのものまで、サイズも素材も実に多彩です。時には花を生ける目的ではない器を花入に見立てることもあります。
 このたびの展覧会では、所蔵品から、やきもの・金属・竹・漆などでできた多種多様な花入を一堂に会して展示し、花入の世界をお楽しみいただきました。



 「喫茶去 ~茶道具にみる季節の移ろい~」

令和5年 3月12日(日)~ 6月18日(日)

 茶会において、ホスト役である亭主は、心を尽くして道具を取り揃え、一服の抹茶で客をもてなします。その道具は、かつては海を渡ってやってきた「唐物」が中心でした。のちに希少な品や日常使いの器をあえて茶道具に見立てて用いたり、日本で馴染みの深い竹を加工した道具を作り出したり、また、日本で作られた「和物」の道具も用いられるようになりました。
 本展覧会では、海外の品と日本の品、長い時代を経た道具と現代の道具、使用の目的のために作られた道具と茶道具に見立てられた美術作品など、所蔵品を季節の移ろいに沿いながら茶会風に取り合わせた展示をご覧いただきました。



 「小堀遠州と金沢」

令和4年 10月1日(土)~ 12月18日(日)

 本展覧会では、小堀遠州と、加賀藩主前田家や加賀藩重臣たちとの交流の跡を今に伝わる茶道具からたどるとともに、遠州にまつわる茶人達の茶道具を展示しました。併せて、現在も多くの人が親しむ金沢の茶の湯について、藩政期以来続く大樋焼と寒雉釜をはじめとする金沢で製された茶道具の展示を通して紹介しました。
 なお本展覧会は、遠州流茶道全国大会金沢大会にあわせて特別企画し開催いたしました。



 「時代を映すひとびとの姿 ~《竹取物語絵巻》一挙公開~」

令和4年 6月18日(土)~ 9月25日(日)
[前期]6月18日~8月7日
[後期]8月9日~9月25日

 当館所蔵の《竹取物語絵巻》は金沢出身で美人画の名手として知られる日本画家の紺谷光俊による絵画と、能登出身で金沢に出て活躍した書家の中浜海鳳による詞書からなります。色鮮やかで繊細な絵画48面と、端正で流麗な筆致の詞書52面を交互に貼った全五巻の大作です。この《竹取物語絵巻》は昭和7年 (1932)に成立し、今年で完成から90周年となります。これを記念して全五巻を一挙公開しました。
 あわせて、当館のコレクションから、歴史・文学・宗教・風俗などを題材にした人物画と、心あたたまる人形を展示し、多彩なひとびとの姿をご覧いただける展示としました。



 「お茶とお香の小さな道具の世界」

令和4年 3月8日(火)~ 6月12日(日)

 茶道や香道で手に取る道具といえば、茶碗や香炉ではないでしょうか。お茶を飲む、また、香を聞くのに欠かせないこの二つの道具は、直に触れて鑑賞することができるので、掌で楽しむ道具と言い換えることができるかもしれません。ほかにも、茶道具と香道具には、手に取って用いる小振りの道具がたくさんあります。
 このたびの企画展では、茶入、棗、蓋置、香合などの手のひらに乗るサイズの茶道具と、香箪笥や香包など小さいながらも華麗な装飾をほどこされた香道具を特集しました。



 「タイガー&ゴールド~《虎図屏風》ときらめく工芸~
  [併催]新春の茶道具」

令和4年 1月8日(土)~ 2月27日(日)

 2022年は寅年、寅年のスタートは虎のモチーフから!新年最初の企画展では、金地に墨で3頭の虎を描いた「虎図屏風」をはじめ、金をふんだんに用いた漆芸や、金彩が鮮やかな陶磁など、ニューイヤーを彩るきらびやかな工芸作品を展示しました。
 併せて、新春の茶席にふさわしい茶道具を展示しました。禅語や季節の絵画の掛軸、めでたい意匠の茶碗や棗、酒器など“新春感”のある茶道具の展示をとおして、初釜の雰囲気をお楽しみいただきました。



 「<はだ>と<わざ>」

令和3年 10月1日(金)~ 12月26日(日)

 工芸作品の鑑賞の楽しみ方を、作品の<はだ>と<わざ>に絞って紹介した展覧会です。
 作品の独特な肌合いと質感である<はだ>と、多彩で堅実な技法である<わざ>、この二つのキーワードによって紡ぎ出される工芸の世界をお楽しみいただきました。


コレクション展
 「工芸セレクションⅣ 花入がいっぱい」

令和3年 7月17日(土)~ 9月26日(日)
 ※新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休館に伴い、早期終了

 美術館の所蔵品をテーマごとに紹介する「工芸セレクション」シリーズの第三弾は、「花入」。 花入は名前の通り花を入れて飾る器のことで、「花生」「花器」「花瓶」とも呼ばれます。
 本展では当館の所蔵品の中から、茶の湯の花入から日常生活を彩る花器まで55点を選び出して展示しました。さらに季節の茶道具や掛軸も加え、総展示点数はおよそ70点となりました。



 「表現する漆
  〈併設〉 寄贈七宝作品展~イセコレクションより~」

令和3年 4月22日(木)~ 7月11日(日)
 ※新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休館に伴い、会期延長

 現在活躍中の漆芸作家9名(出品点数31点)に加え、イセコレクションから、金沢出身の蒔絵の人間国宝である松田権六と、かつて石川県工業学校(現在の県立工業高校)で教鞭をとった陶芸の板谷波山の茶道具を特別展示しました。
 あわせて特設コーナーでは、2020年度にイセ株式会社会長夫人 伊勢幸子氏から金沢市に寄贈された七宝作品12点を初披露しました。


企画展

「おいしいものの器 ~It looks delicious!~」

令和3年 1月4日(月)~ 4月11日(日)

 美術館で展示されている皿や椀などの器は、見て鑑賞する作品。しかし、元々は“使うための器”として作られたものです。美術館では展示作品を使用することはほとんどありませんが、「展示されている器を実際に使ったら、どんな感じになるのだろう?」と思ったことがある方は多いのではないでしょうか。
 そこで今回の展覧会では、金沢の美味しそうな料理をきれいに盛ったお重や鉢、季節のお菓子を盛った菓子器など、当館の所蔵品に<食べものを盛りつけた写真>とともに、作品を展示しました。


企画展

「茶道具ニューフェイス ~新しい茶碗が仲間入り~」

令和2年 10月4日(日)~ 12月13日(日)

 当館の所蔵品は、金沢で酒造業を営んだ故中村栄俊氏が収集し、(財)中村記念館に引き継がれた茶道具コレクションを母体としています。金沢市立の美術館となった昭和50年(1975)以降は、購入や個人の方からの寄付などにより、徐々に増やし、現在では1200点を超える美術品を収蔵するに至りました。
 今回の展覧会では、加賀藩伝来の白天目茶碗をはじめ、掛軸、花入、水指など18点の新顔(ニューフェイス)として当館の所蔵品に仲間入りした茶道具類をお披露目しました。
 また、10月25日オープンの“国立工芸館“金沢移転を記念して、当館を代表する茶道具と、金沢ゆかりの人間国宝が手がけた工芸作品を併せて展示しました。


企画展

「工芸セレクションⅢ 絵って楽しい♪絵画スペシャル!」

令和2年 7月21日(火)~9月22日(火・祝)

  当館の所蔵品をテーマごとに紹介する工芸セレクションの第三弾、テーマは「絵」です。
 このたびの展覧会では、所蔵品から、豊かな自然や愛らしい動物など、見ると心が温まるような楽しい絵が描かれている作品を特集しました。館内アンケートでも「コレクションの絵画が見たい!」というご要望が多く、当館の絵画作品ファンの皆様の期待にお応えする展示となりました。

特別展

金沢市立中村記念美術館 新館開館30周年記念特別展
「物に宿る想い―漫画にみる骨董の世界
    ~波津彬子『雨柳堂夢咄』原画展~」

令和2年 3月16日(月)~ 5月10日(日)

 泉鏡花作品の漫画化など幻想的な作風で知られ、金沢で活躍する波津彬子先生の代表作のひとつに、『雨柳堂夢咄』があります。本展覧会では、『雨柳堂夢咄』の原画やカラーイラストと、そのストーリーに符号する美術品を展示しました。
 『雨柳堂夢咄』の舞台は、骨董店「雨柳堂」。雨柳堂には、いわくのある骨董品が集まってきます。長い年月を経た「物」に宿る、美しくももの悲しい「想い」を、店主の孫で主人公の蓮(れん)が解き明かしていくストーリーが秀逸です。
 この展覧会は、漫画と美術作品をコラボレーションさせるという、当館では初の試みとなりました。漫画に登場する骨董品を感じさせる美術工芸品を、漫画原画とともに展示することで、新たな視点で美術作品を楽しんでいただくとともに、波津彬子先生の幻想的な漫画の世界に浸っていただきました。


企画展

「令和最初のお正月♪ニッポンのめでたづくし!」

令和2年 1月4日(土)~ 3月1日(日)

 令和最初のお正月!めでたさにあふれた美術工芸作品で新年をお祝いしませんか?
 今回の展示では、お正月に飾る絵画や正月料理を盛る器などに、ひそかに込められた“めでたいもの”を集めました。朝日、松竹梅、鶴亀、富士山など、兎にも角にも「めでたづくし」!中には「えっ、これもめでたいの?!」と言いたくなるようなものも。
 絵画、陶磁、漆芸など約60点を展示しました。


特別展

「京都の工芸 近代から現代まで 
~京都国立近代美術館所蔵品を中心に~」

令和元年 11月1日(金)~12月15日(日)

  金沢市立中村記念美術館は、「茶道具と工芸の美術館」として、古今東西の茶道具や金沢ゆかりの工芸作品を中心とした展覧会を開催している美術館です。令和二年(2020年)、東京国立近代美術館工芸館が石川県に移転することとなり、国立近代美術館と工芸への興味が高まっている中、このたび金沢市の施設として初めて、京都国立近代美術館ご所蔵の工芸作品を特集した特別展の開催を企画いたしました。
 今日、金沢で京都の工芸について触れる機会は多くありません。そこで、工芸への注目が集まっている今、京都国立近代美術館所蔵の陶芸・漆芸・金工・染織作品の展示をとおして、京の土壌で培われた多彩な京都の工芸の世界を紹介しました。


特別展

新館開館30周年記念特別展
「仙叟宗室・大樋焼・寒雉釜 金沢の茶の湯」

令和元年 8月31日(土)~10月20日(日)

 茶道具と工芸の美術館を標榜する中村記念美術館は、2019年に新館開館30周年を迎えました。開館30周年を記念して、現在の金沢の茶道文化はどのように形成されたのかについて、金沢で茶の湯が広まりはじめた江戸初期17世紀から現在までを、茶道具を通して俯瞰し、 金沢の茶の湯を理解できる展覧会を開催しました。
 本展覧会では、大樋焼と寒雉釜の草創期から当代までの作品を軸に、仙叟が加賀藩前田家に仕官するにあたって尽力した父宗旦や、仙叟と同じく加賀藩主に茶を指導した小堀遠州や金森宗和また、加賀藩に召し抱えられた五十嵐道甫や清水九兵衛らの蒔絵師や本阿弥光悦、光甫に関する道具、そして近代から現代にかけての金沢の茶道具を展示しました。
 なお、本展覧会は大樋美術館との共催で開催しました。


企画展

BLUES~和の空間にみる青~

令和元年 4月20日(土)~8月18日(日)

 美術作品の中には、数多くの「青い色」が散りばめられています。絵画では瑠璃(るり:ラピスラズリ)や藍銅鉱(らんどうこう:アズライト)を原料とした絵具として、陶磁器では下絵付の染付(そめつけ)や上絵付の青釉、青磁釉・瑠璃釉などの釉薬として、染織では加賀友禅や藍染として、漆芸では青漆や螺鈿として、私たちは青い色を見つけることができます。さらに、「青い色」は、青、藍、蒼、碧、群青、濃紺、青緑などのさまざまな語であらわされます。
 このバラエティに富んだ青い色をもつ作品を、このたび、英単語の“BLUE”の名のもとに、一堂に会して展示しました。館所蔵品から、青い色をあらわした絵画・陶磁器・染織・漆芸作品を特集した展覧会となりました。


金沢漆芸会・中村記念美術館主催企画展

キラキラ☆うるしワールド

平成31年 2月9日(土)~4月14日(日)

 茶道具と工芸の美術館である中村記念美術館と、50周年を迎えた金沢漆芸会とのダブル主催で開催する展覧会です。
 中村記念美術館が所蔵する近世から現代までの硯箱や棗などの漆芸作品を展示する第一部と、金沢漆芸会所属作家が制作した現代の作品を展示する第二部からなる、二部構成の展示となりました。
 明治~昭和にかけての加賀蒔絵や、近代の人間国宝たちの名品、そして現代の金沢の漆芸作品までをご覧いただきました。蒔絵を初めとするきらびやかな装飾をもつ作品や、漆の「塗り」のみで仕上げた作品など、多彩な作品を展示しました。
 ミニ展示として、春の茶道具の取り合わせ展示も開催。2階展示室を区切り、春にふさわしい茶道具を展示しました。


東京国立近代美術館工芸館移転連携事業特別展

茶の湯の道具Modern&Classic

平成30年 10月26日(金)~12月9日(日)

 茶を点てて飲むために用いられる茶の湯の道具は、古くは中国からもたらされ、時代が進み茶の湯が盛んになるにつれて、既存の器を道具に見立てたり、また、新しく考案されたりして、その数と種類を増やしながら現代に受け継がれてきました。茶の湯では、さまざまな道具を取り合わせる中で道具の新たな魅力や個性が見いだされます。この取り合わせの“妙”こそが、茶の湯の道具の大きな楽しみといえます。時代を超えて伝わる古い道具と、現代の作家が生み出した道具とを取り合わせたとき、どのようなハーモニーが生まれるのでしょうか。
 本展は、東京国立近代美術館工芸館所蔵の近現代の茶の湯の道具と、館所蔵の古美術を中心とした道具を組み合わせて展示することで、茶の湯の道具を介して近現代工芸と、時を経て現代に伝わる古美術との“出会い”を楽しんでいただく展覧会となりました。


新収蔵作品展

茶道具ニューフェイス!

平成30年 9月8日(土)~10月15日(月)

 寄付および購入により新たに当館の所蔵品となった美術工芸品を展示しました。
  展示した新収蔵作品は、平成28~30年度に寄付または購入の作品57点です。前田家伝来の春日懐紙を筆頭に、前田斉泰の書、金沢の日本画家である紺谷光俊や田村彩天らの絵画、加賀蒔絵の椀、大樋焼の職人西坂方南の茶碗、十代大樋長左衛門の日展出品作、加賀象嵌の鐙など、多彩な作品が揃っています。新たに美術館の所蔵品として仲間入りした“新人”たちのお披露目展覧会となりました。


工芸セレクションⅡ

お釜と香合 
テーマ展示 屏風に囲まれて

平成30年 6月1日(金)~9月2日(日)

 当館の所蔵品から、テーマ別に作品を抽出する展覧会シリーズ「工芸セレクション」。第二弾は、渋い肌が魅力の「茶釜」と、小振りで華麗な「香合」です。
 千利休の釜師と伝えられる辻与次郎や、金沢の釜師である宮崎寒雉の初代および十一~十四代、同じく金沢で江戸末から明治にかけて制作した横河九左衛門、加えて京都の釜師が制作した釜を展示しました。夏の季節に釜とともに用いる「風炉」や、釜を持ち上げるときに欠かせない道具「釜鐶」も併せて展示しました。
 炉や風炉に炭を継いだ後、空気を清らかにするために炭に加えるお香のための器である香合は、手のひらにすっぽりと収まる小さなサイズです。お釜は金属製ですが、香合は炉の季節は焼き物、風炉の季節は漆や木竹と、その素材もさまざまです。小さな器の上に繰り広げられる趣向をこらした華麗なデザインにご注目いただきました。
 テーマ展示として、展示室の一部を区切り、三面の展示ケースに屏風を展示しました。展示室で屏風に“囲まれる”疑似体験をしていただきました。


特別展

美のチカラ~茶事の妙~

平成30年 4月21日(土)~5月20日(日)

前期:4月21日(土)~5月6日(日)
後期:5月8日(火)~5月20日(日)

 


企画展

色彩対決!シャガール VS KOGEI

平成30年 3月3日(土)~4月10日(火)

 19世紀末の白ロシア(現在のベラルーシ共和国)にユダヤ人一家の長男として生まれ、パリで才能を花開かせ、晩年は南フランスで制作したシャガール。彼の作品は油彩、版画、水彩画、彫刻、陶芸など多岐にわたり、鮮やかでありながらどこか郷愁をさそう色彩にあふれています。
 当館に所蔵されているリトグラフ「エルサレム・ウィンドウ」は、エルサレムの礼拝堂を飾るステンドグラスの絵柄をもとに制作された作品で、ユダヤの12部族が赤・黄・緑・青・紫の鮮やかな色彩で表現されています。この作品と、陶磁や漆芸などの工芸作品に見られる伝統的な色が出会った時、どのような共鳴が見られるのでしょうか?
 シャガールと日本の工芸作品による色彩の“対決”をお楽しみいただきました。


伝統工芸創作人形展(金沢)
-日本工芸会会員による-

平成29年 10月28日(土)~11月28日(火)

 重要無形文化財に指定されている工芸技術分野の一つに「人形」があります。生活に潤いを与える人形は、日夜、精進を重ねる日本工芸会会員による最高の“技(わざ)”により生み出されています。無形文化財の普及啓発に寄与するとともに、文化に対する市民の理解をさらに深める目的で展覧会を開催しました。
 本展では日本工芸会人形部会正会員および準会員、石川支部研究会員による新作人形作品50点を公開しました。この中には重要無形文化財保持者(人間国宝)作品2点、審査委員2点、特待者6点を含みます。会期中には人形作家による列品解説やワークショップ等の関連事業を実施しました。


工芸セレクションⅠ

お茶碗と棗

平成29年 7月29日(土)~10月22日(日)

 当館の所蔵品から、テーマ別に作品を抽出する展覧会シリーズ「工芸セレクション」を開催しました。テーマに沿った作品を一挙展示することで、当館の所蔵品の全貌を見わたすと同時に、これまで展示機会の少なかった作品に新たに光を当て、展示企画の幅を広げることを目的としました。
 工芸セレクション展の第一弾として、茶を点てて飲むために欠かせない器である「茶碗」と、抹茶を収める容器であると同時に華麗な装飾をもつ「棗」に焦点をあてました。中国、朝鮮半島、日本と異なる産地の茶碗に加え、郷土の作家である大樋長左衛門、開発文七、西坂方南などの作品を展示しました。また、薄茶を入れる「茶器」の種類のひとつである「棗」に華麗な蒔絵装飾が施されている作品を主軸に、棗以外の異なる形状の茶器や、濃茶を入れる茶入も併せて展示し、抹茶を入れる器の多彩さを見せました。
 企画展示室内の展示ケースのひとつでは、夏から初秋の茶道具取り合わせ展示を実施しました。茶碗と棗を、季節の茶道具の取り合わせにおいても楽しんでいただける展示となりました。


企画展

工芸に生きつづける花と鳥

平成29年 4月23日(日)~7月23日(日)

 美しい自然の風景をあらわす“花鳥風月”という言葉があるように、花鳥の美は私たちの美的感覚と深く結びついています。そのため、日常をとりまく調度品や器物の彩りとして、古来、花と鳥がたびたび描かれてきました。
 本展覧会では美術館の所蔵品から、四季折々のカラフルな花と鳥をあらわした工芸作品と茶道具を展示しました。掛軸、屏風、陶磁、漆芸など、さまざまな作品にみられる花と鳥をお楽しみいただきました。


開館50周年記念特別展Ⅳ

「中村栄俊と同時代の人びと」

平成29年 2月5日(日)~4月16日(日)
 


企画展

新年を祝うめでたいしるし

平成28年 12月5日(月)~平成29年1月29日(日)

 中村記念美術館は前身である中村記念館の開館以来50年目を経て、51年目を迎えました。新たな気持ちで新しい一歩を踏み出す意味を込めて、所蔵品の中から、めでたい意味をもつ書画と工芸品を展示しました。
 めでたさを象徴するサイン、すなわち“しるし”は、具体的に表されたり文様の中にデザイン化されたりするなどして、美術工芸品の中にちりばめられています。
 


開館50周年記念特別展Ⅲ

書跡と文房具 併催/ 秋の茶道具展 ~風炉から炉へ~

[前期]平成28年 9月16日(金)~10月18日(火)
[後期]平成28年10月21日(金)~11月27日(日)

 書跡とは、天皇直筆の書、平安から鎌倉時代にかけて書かれた古筆、禅僧による墨跡などの書で、今に残された品を指します。書をしたためる際に使用する文房具-筆・硯・水滴・墨・硯屏等-は、実用品であるとともに、所有者の趣味を体現し書斎を飾る風流な品々として尊ばれ、鑑賞の対象とされてきました。
 本展では書跡の名品に加えて、俳句の短冊や消息など幅広い書の作品に親しんでいただき、それぞれの個性と美しさをご鑑賞いただきました。
 


企画展 

香を楽しむ道具たち

平成28年6月19日(日)~9月4日(日)

 香木を香炉で炷いて香りを楽しむ香道の形式が整ったのは室町時代のこと。東山文化のリーダーであった足利義政と、当代一の文化人と謳われた三条西実隆、実隆に重用された志野宗信らによって香道の原型が完成し、以後は複数の流派に分かれて香道が行われ、現在に至っています。
 当館では、香炉や香合など香を炷く道具をはじめ、豪華な蒔絵を施した香箪笥や香箱、季節や香のテーマに添って香席を彩る床の飾りなど、香を楽しむために用いられる香道具を展示しました。
 細やかで華麗な香道具の展示をとおして香の世界をお楽しみいただきました。
 


開館50周年記念特別展Ⅱ

中村コレクション名品展-茶道具編-

平成28年4月24日(日)~6月12日(日)

 開館50周年記念の特別展第二弾は、創設者である故中村栄俊氏が収集した茶道具の展示を行いました。
 戦後、旧家や名家に秘蔵され、受け継がれてきた美術品が数多く売りに出された昭和22年から28年頃に中村氏は精力的に美術品の収集を行いました。氏は中国陶磁の青磁の優品である「砧形花生」、重要美術品の指定を受けた「靑井戸茶碗銘雲井」などの貴重な名品を買い求めました。また、金沢の旧家に受け継がれてきた美術品を地元に留めておきたいという思いから、加賀藩主前田家伝来「古筆手鑑」、旧加賀藩重臣横山家伝来の茶入「利休小肩衝」、同本多家伝来の茶入「蒲生肩衝」を譲り受けました。
 美術品が公共の財となることを願った氏の志から50年、当館を代表する茶道具の逸品を鑑賞していただきました。


開館50周年記念特別展Ⅰ

中村コレクション名品展-絵画・工芸編-

平成28年3月6日(日)~4月17日(日)

 当館は、金沢で酒造業を営む実業家で茶人の故中村栄俊氏が設立した財団法人中村記念館に始まります。氏は昭和40年に財団法人を設立し重要文化財2点、重要美術品4点を含む120点の美術品と、美術館本館として使用するために私邸を財団法人に寄付され、金沢市本多町の地に館の設置を進められました。そして昭和41年5月5日に中村記念館が開館し、氏が収集した美術品の展示公開が始まりました。中村記念館は昭和50年に金沢市へ移管して「金沢市中村記念美術館」となり、本年で開館50周年を迎えました。
 展覧会では中村栄俊氏旧蔵のコレクションから、収集第一号である「西湖図屏風」を筆頭に近世絵画や、近代加賀蒔絵の酒器、染付や古九谷の鑑賞陶磁などを展示しました。


企画展 

伝統工芸の技法

平成27年12月6日(日)~平成28年2月28日(日)
 
 長い歴史の中で受け継がれてきた伝統工芸。完成された作品には、私達の想像を超える作者の長時間の労力と、高度な技術が込められています。
 陶芸(青磁、白磁、染付、色絵、金彩ほか)、漆芸(蒔絵、沈金、平文、卵殻、彫漆、漆絵、青貝ほか)、金工(鋳金、鍛金、彫金、象嵌ほか)、木竹工(指物、刳物、挽物、木象嵌、編組ほか) 、友禅、人形など、40種を超える工芸技法をおよそ70点の作品により紹介しました。


企画展 

茶道美術名品展

平成27年9月9日(水)~11月29日(日)

 館所蔵の茶道具は、中村栄俊氏が収集した名品の数々を軸に、市による収集や個人の方からの寄付などが加わり、400点以上を数えます。その中から、重要文化財「熊野類懐紙」2点をはじめとする掛軸と花入の取り合わせと、風炉の名残、晩秋の炉、初釜、初風炉といった季節の道具の取り合わせ、そして古美術から現代までの茶碗や茶器などの名品を、10月と11月に一部作品を入替え、総数93点を展示しました。


企画展 

器の楽しみ

平成27年6月6日(土)~8月30日(日)

古九谷の徳利、加賀蒔絵の盃・盃台や、加賀蒔絵の重箱・椀、伊万里、乾山などの色絵の鉢、高麗青磁の菓子鉢、漆器・木竹工の菓子盆など、酒器・菓子器・食器等計70点を展示しました。これらの作品に実際に料理や菓子を載せた大判写真20点を実作品の展示とあわせてご覧いただきました。また会期中は石川県内の若手作家による器や小品を、特設販売コーナーにて販売しました。「見る」「使う」「集める」という3つの視点から、器をお楽しみいただきました。


企画展 

茶道具の次第

平成27年3月8日(日)~5月31日(日)

茶道具の次第とは、仕覆、箱、文書類などの付属品のことで、道具と共に受け継がれてきました。本展覧会では所蔵の茶道具46点をその次第とともに展示しました。貴重な裂地の仕覆、趣向が凝らされた箱、著名な茶人や僧侶による箱書、所有者の変わる経緯を記録した伝来書や譲状、筆跡鑑定家による折紙や極札など普段中々見ることの出来ない様々な「次第」をご覧いただきました。


企画展 

吉祥の文様

平成26年12月18日(土)~平成27年3月1日(日)

松竹梅、鶴亀、吉祥文字、打出の小槌、宝珠、珊瑚、蝙蝠など吉祥の文様として有名なものから意外なものまで、めでたい意味をもつ絵画と工芸作品75点を展示しました。展示室に鑑賞の手引を用意し、吉祥文様について知識を深めながら、作品を楽しんでいただきました。


新館開館25周年記念特別展

生誕150年記念 近代加賀蒔絵の名工大垣昌訓
同時開催 近代加賀蒔絵の系譜-五十嵐随甫から二木成抱まで-

平成26年11月1日(土)~12月10日(水)

金沢の蒔絵の名工大垣昌訓の生誕150年を記念し、銚子や椀をはじめとした館内外の昌訓の作品総数33点を公開。また、宮内省からの受注制作に関わる史料を整理公開し、優れた業績を作品と史料の両面からご紹介しました。同時開催の「近代加賀蒔絵の系譜」では、五十嵐随甫、沢田宗沢、粟田米山、笹田月暁、大垣馬笑、二木成抱ら近代に活躍した名工の名作を館内外からの出品により総数29点を展示、またパネルにて一人一人の経歴を紹介しました。


寄贈記念企画展

今村コレクション名品展

平成26年9月9日(火)~10月24日(金)

今村家は江戸時代末期から昭和19年まで金沢で酒造業を営んだ旧家です。同家伝来の美術工芸品34点のご寄贈を記念し、これを初公開しました。寄贈品の内訳は書3点、絵画5点、陶磁器4点、漆器13点、金工8点、木竹工1点があり、中では茶道具と加賀蒔絵が充実しています。前年に玉川図書館に寄贈いただいた今村屋文書から江戸時代の古文書や明治時代の引札などを併せて展示し、また紹介パネルにて今村家の歴史や様々な社会貢献に足跡を遺した四代源右衛門について紹介しました。


企画展 

館蔵名品百選

平成26年6月1日(日)~8月31日(日)

館蔵品から、古九谷8点を含む陶磁と近世絵画を中心に近現代の漆芸や金工にいたる厳選した名品を展示しました。なかでも4年ぶりの公開となる重要文化財「古筆手鑑」は展示する帖を会期中に開き替え、古今の書の名品の数々をご堪能いただきました。前後半で作品の入れ替えを行い計104点を展示し、当館の多彩な所蔵品が織りなす百花繚乱の美術工芸をお楽しみいただきました。


リニューアル開館記念企画展 

パリで公開された館所蔵の茶道具
同時開催 館蔵茶道美術名品展

平成26年3月1日(土)~5月25日(日)

 2か月の工事休館を経て、リニューアル開館記念として開催した本展では、昨年10月2日~12月14日にパリ日本文化会館で開催された「加賀百万石-金沢に花開いたもう一 つの武家文化」展に当館から出品した37点に、館所蔵の茶道具の名品41点を加え計78点を展示しました。さらに那谷寺からパリに出品された前田家伝来の「禾目天目茶碗」を期間限定により特別公開。パリの会場で使われた解説文の掛幕、作品名カード、ポスター、チラシなどの資料も紹介しました。


企画展

文様の百科事展

平成25年11月2日(土)~12月28日(土)

1階展示ケースと2階展示室を使い、動物・植物・年中行事・人物・器物・ 文字・吉祥・幾何学文・文学芸能・風月山水という10種のテーマ別に絵画と工芸128点を展示しました。 日頃、何げなく見ている様々な文様について、知識を深めていただけるよう、文様や作品について解説した「鑑賞の手引」を作成しました。


公募展

世界工芸コンペティション・金沢2013~茶の時空間~

平成25年10月16日(水)~10月27日(日)
金沢市工芸協会、金沢市(クラフト政策推進課)ほかの主催により、当館と金沢21世紀美術館を会場に、茶道具の公募展が開催されました。21世紀美術館では10月20日まで入賞・入選作品及び招待作品を展示、当館では国内外の作家による49点の招待作品及び4点の審査員作品、10月21日以降は14点の入賞作品を追加して展示しました。 短い期間でしたが、1000人以上の方に来館いただきました。


企画展

近世の美術

平成25年8月11日(日)~10月9日(水)
館所蔵の桃山~江戸時代の書画工芸49点を展示。新たな試みとして「波に千鳥図屏風」の時をへて黒変した銀彩の制作当時の鮮やかな様子を、画像処理により再現し、A3カラ―印刷を行いました。作品を前に見比べることで当時の姿を想像していただきました。このほか絵画は探幽、尚信、大雅、蕪村、慶舟など狩野派、文人画から大和絵まで、陶磁器は古九谷、九谷、 伊万里、京焼など、漆芸、金工は加賀蒔絵、加賀象嵌を含む蒔絵の文房具、香道具、食器、花器、鐙などを展示しました。

併催 琳派の絵画と工芸

平成25年9月1日(日)~10月9日(水)
「宗達会」の創立100年に協賛し、館所蔵の伝光悦作「南蛮人蒔絵硯箱」や、乾山、抱一に館外からの借用品をあわせ展示しました。

企画展

平成の寄贈作品

前期:平成25年4月7日(日)~6月2日(日)
後期:平成25年6月8日(土)~8月4日(日)
平成に入り25年を迎え、この間、52人の方からご寄贈いただいた492点(うち茶道具249点)の美術品の中から、前期では、31人の方から寄贈いただいた書画工芸84点、後期では茶道具87点を展示しました。また、25年の美術館の歩みを回顧していただけるよう、開催した展示の一覧、作成したチラシなどの印刷物をファイルに入れて見ていただきました。

企画展

館蔵茶道美術名品展

平成25年1月5日(土)~3月31日(日)
当館が所蔵する茶道具400点の中から、最高水準の名品を紹介。展示室前半の取り合わせコーナーでは歳時記に沿い、初釜、初風炉、名残、開炉の4種類の取り合わせで46点を展示。展示室の後半では、重文3点、市指定文化財8点を筆頭に、花生、掛物、茶碗、棗、茶入、茶杓、香合、釜などの名品48点を展示し、総展示点数は94点にのぼりました。

企画展

絵画と鑑賞陶磁

平成24年10月5日(金)~12月24日(月・祝)
絵画は、近世に活躍した著名な画家、狩野探幽、狩野尚信、池大雅、与謝蕪村、円山応挙、酒井抱一、山本梅逸、田能村竹田をはじめ近代に活躍した田近竹邨、橋本関雪、山田介堂など、22人の画家の掛軸、屏風、巻物、画帖など28点を展示。鑑賞陶磁は、古九谷、中国、李朝、ペルシャの作品17点を展示しました。

企画展

香道具名品展

平成24年7月1日(日)~9月30日(日)
金沢で30年にわたり志野流香道を教授してこられた橋本一枝氏から平成21年に寄贈いただいた橋本香道コレクションの全容を紹介する展覧会。 蒔絵の香箱・香具・香箪笥、青磁や色絵などの香炉、金や顔料で彩られた香包などの香道具をはじめとして、香席に飾る絵画や書の掛軸、さらに江戸時代の金沢の香会記録や香道の文献などを紹介。前期87点、後期72点を展示しました。

特別展

―『金沢闡秘録』から100年―明治の元勲が見た金沢伝来の茶道具

平成24年4月22日(日)~6月24日(日)
明治45年(1912)、井上馨らが金沢の旧家を訪れ、秘蔵の書画、茶道具の数々を観覧しました。『金沢闡秘録』はそのときの詳細な記録です。丁度100年後のこの年に、井上らが観覧した名品のうち実物20点、本歌の写し2点、更にその折の井上手造の茶碗を展示。多数のパネル(PDFファイルが開きます)により、昔と現在の旧家の外観や展示品以外の作品を解説と共に紹介しました。

特別展

企画展 器の楽しみ

平成23年12月12日(月)~4月15日(日)
①酒器、食器、菓子器の名品70点をご鑑賞いただく。②展示品の器に実際に料理や菓子を載せて撮影した大形写真25点を展示し、使う姿を見ていただく。③特設コーナーで器の小品を販売し、収集していただく。このような「見る・使う・集める」という3つの楽しみをテーマに開催しました。器の販売は卯辰山工芸工房を修了した金沢の作家による品を中心に販売しました。

特別展

開館45周年記念特別展 鈴木大拙館開館協賛
禅語―茶掛に見る禅の名言―
同時開催 館蔵茶道美術名品展

平成23年10月18日(火)~12月4日(日)
当館の開館45周年を記念し、隣接する鈴木大拙館の開館に協賛して開催しました。禅と茶道の接点とも言える禅語の掛物を取り上げ、総数25点を解説を添えて展示。あわせて、館所蔵の茶道具の中から幽玄な侘び寂の境地を見せる高麗茶碗、茶入、茶杓、釜など、名品27点を展示しました。

特別展

金沢市営発電事業90周年記念特別展
金沢・石川の伝統工芸

平成23年9月4日(日)~10月10日(月・祝)

大正10年(1921年)に始まった金沢市営発電事業が今年で90周年を迎えたことを記念し、金沢市や石川県にゆかりのある人間国宝11人の作品20点を中心に、古美術から現代まで伝統工芸55点を公開しました。

企画展

茶器 -形と文様-

前期:平成23年4月17日(日)~6月20日(月)
後期:平成23年6月25日(土)~8月28日(日)

茶道具の中でも茶器(薄茶器)は多種多様な形、素材、文様により、茶会の席で注目を集めます。本展では様々な茶器の形を見せるとともに、多彩な文様を歳時記に沿って紹介。前期で52点、展示替で前期12点を収蔵、後期新たに10点を展示しました。

企画展

伝統工芸の技法

平成23年1月4日(火)~4月10日(日)

伝統工芸には長い歴史の中で創意工夫が重ねられてきた数多くの技法があります。陶芸、漆芸、金工、木竹工、友禅、人形など46種の工芸技法について詳しく解説したA4版16ページの「鑑賞の手引」を用意し、平成21年度~22年の新収蔵品の公開11点を含む74点の作品を展示しました。

企画展

生誕120周年記念 紺谷光俊展

1期:平成22年9月19日(日)~10月19日(火)
2期:平成22年10月23日(土)~11月23日(火)
3期:平成22年11月27日(土)~12月23日(木)

近代金沢を代表する日本画家 紺谷光俊生誕120周年を記念し、1・2期で掛軸、3期では屏風・巻物・額装画を展示しました。美人画をはじめとし動物、仏画まで総数123点によりその偉業を紹介しました。

特別展

―寄贈記念― 大樋長左衛門展

平成22年7月11日(日)~9月9日(木)

代表的な飴釉の大樋焼から唐・宋磁・和蘭陀陶など多彩な様式の作陶を展開してこられた大樋長左衛門氏から平成22年、自作の茶碗34点を寄贈いただきました。これを記念し、寄贈頂いた34点に加え、当館所蔵作品と借用作品を加え、茶陶を中心に計60点を展示しました。

夏季展

屏風絵と鑑賞陶磁

平成22年6月3日(木)~7月4日(日)

加藤遠沢「祇園祭礼図」、佐々木泉玄「四季花鳥風俗図」紺谷光俊「四季草香図」など館所蔵の屏風絵8点と、古九谷と中国陶磁を主に、大形の鑑賞陶磁20点、そのほかあわせて40点を展示しました。

春季展

館蔵名品展 ―新指定文化財を中心に―

平成22年2月28日(日)~5月27日(木)

平成21年度、新たに金沢市指定文化財に指定された3点、重要文化財に指定された2点と、その他指定文化財を中心に、当館の所蔵する古美術から現代まで様々な名品を展示しました。

展示日程の一覧

金沢文化振興財団