犀星つうしん

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11月26日


雪吊り



 先週だったでしょうか、夜中に雷が鳴り霰が降った日が数日ありました。鰤起こしです。
 鰤起こしが鳴る頃には、街中に雪吊りが登場します。昨日、記念館のお庭の樹々にも設えて貰いました。
 今年は10月になっても暑い日が続き、何時も以上に秋が短かったように感じました。そしていきなりの冬の到来です。これから金沢は、雨や霙の日が多く足元が悪くなります。
 ご来館の折はお気をつけていらして下さい。お待ちしております。

       

       
   




       
雪吊り


       
冬の風物詩ですね


11月25日


講座「『あにいもうと』を読む」



 開催中の企画展関連講座として「『あにいもうと』を読むー一つの試みー」と題し、金沢大学名誉教授で前館長の上田正行先生にお話して頂きました。
 犀星の「私の履歴書」をはじめ、数点の随筆を取り上げ、「あにいもうと」について語られました。
 また、広津和郎、川端康成の文芸時評から「あにいもうと」に対する批評にも触れられました。そして、「『あにいもうと』を書く背景には外国文学の存在があったのではないか」と言及されました。
 
 当日は、寒波の襲来で寒い一日でしたが、多くの方が参加されました。なかには小学4年生の女の子もおられ、熱心に聞いていらっしゃいました。
 
 上田先生ありがとうございました。

       

       
   




       
上田正行先生


       
参加者の皆様も熱心に聞かれていました


11月22日


椿



 金沢は蟹が解禁になり、お魚が美味しい季節になりました。
 そして、記念館のお庭の椿も咲きました。今年も一番のりはつくばいの横の椿です。綺麗なピンク色です。
 椿は犀星さんが一番好きだった花。東京馬込の家の庭には30本ほどの椿の木がありました。侘助、山茶花、太神楽などが咲くと、うれしそうに眺めていたそうです。

       

       
   




       
一番に咲きました


       
今年は蕾がたくさんが見られます


10月15日


ナイトミュージアム2023

新流し「国貞ゑがく」

 酷暑も終わり、やっと身体に優しい季節になりました。
 そんな秋日和の夕暮れ、今年も新内流しです。
 鏡花さんの生誕150周年をお祝いして鏡花作品「国貞ゑがく」を演奏して頂きました。
 館内で、開催中の企画展「あにいもうと」の展示解説を行い、犀星が育ったお寺、雨宝院まで、紋弥さんと千弥さんの三味線の爪弾きを聞きながらのそぞろ歩き。「空から謡が降って来る」と言われている金沢。お謡いではありませんが、風情がありますね。
 そして雨宝院での演奏。何時ものように声色を変えての熱演です。30年くらい前に、金沢の古道具屋さんで買われた拍子木を使う演出で、鏡花さんの時代にタイムスリップしたようです。

 来年は「秋聲さんの作品」と紋弥さん。お楽しみに。
 紋弥さん、千弥さんありがとうございました。

       

       
    紋弥さん         千弥さん




       
記念館で


       
皆さんと雨宝院へ


10月1日
草ひばりの会イベント

三文豪月間

 今年も草ひばりの会会員様限定イベントを開催しました。閉館後、お庭をライトアップして、犀星作品のビデオ鑑賞をしました。
 普段見られない、珍しい作品を会員の方々と楽しみました。
 草ひばりの会は記念館をよりお楽しみ頂くための会員制度です。
 入会された方には会員限定の様々なイベント・特典をご用意しております。
 くわしくは記念館までお問いあわせ下さい。

 そして三文豪月間が始まりました。お馴染みのスタンプラリーや映画館上映会。
 今年は鏡花さん生誕150周年です。
記念シンポジウム「再現!番町の家」やトークイベント「三文豪の『家』を語る」などのイベントが開催されます。
 当館では10月14日(土)、鏡花さんの作品「国貞ゑがく」を新内流しで上演します。お楽しみに!ただ今受付中です。

 やっと秋風が吹き始め、お出かけシーズンです。記念館へのご来館お待ちしております。

     




       
会員の皆様で映画鑑賞


       
ちらしの裏には三文豪月間の情報が載っています


    
7月28日
「杏つ子」のモデルだった
朝子サン生誕100年記念

 8月27日は、犀星の長女で随筆家の朝子さんのお誕生日です。そして、その数日後に関東大震災が起きました。
 とみ子さん(犀星夫人)は、生まれたばかりの朝子さんと一緒に上野の山に避難し、不安な一夜をあかし、次の日の夕方、やっと迎えに来た犀星さんと会えました。
 とみ子さんは、「私はあたなを産んでいたからよかったけれど、人垣を作ってその輪の中でお産をした人が何人もあったのよ・・・・」と、朝子さんに
何度も話したそうです。

 その朝子さんの生誕100年をお祝いして、ご来館頂いた方に、越山甘清堂さんの和菓子「犀星杏っ子」を進呈しました。
 最中の皮と杏餡がべつべつに包装され、食べる時に、皮に餡を入れるので、皮のサクサク感と甘酸っぱい杏の上品な味が楽しめます。パッケージには犀星の杏の句も印刷されています。
 ミュージアムショップでは、28日より期間限定で販売します。
 おひとついかがですか?

     




       
ポスターのひまわりは犀星さん、朝子さんの
好きだったお花です


       
越山甘清堂さんの「杏っ子」


7月31日
開館記念講演会
四方田犬彦先生をお招きして


 今年の開館記念日(8月1日)は、休館日にあたったので、30日に四方田犬彦先生をお招きして講演会を開催しました。
 「室生犀星とノスタルジア」と題し、犀星の詩についてお話下さいました。 
 犀星の詩の中で、最も知られている「小景異情 その二」を取り上げ、ノスタルジアについて語られました。
 また、「小景異情 その二」と「犀川の岸辺」を比較して、詩人の目から見た、犀星の詩の書き方についても言及されました。
 酷暑の中、沢山の方が参加され、熱心に聴講されていました。

 四方田犬彦先生ありがとうございました。



       
        涼し気な音がします




       
四方田犬彦先生



       
皆さん熱心にお話を聞かれていました


7月16日
企画展「あにいもうと



 金沢は、厳しい暑さが続いています。
 7月15日より新しい企画展がスタートしました。 犀星の代表作の一つ「あにいもうと」の展示です。犀星の作品の中で、最も多く舞台化、映画化、ドラマ化され、今も読み継がれている作品です。
 初代水谷八重子さんから宮﨑あおいさんまで、沢山の女優さんが演じてきました。昭和47年には渥美清さん・倍賞千恵子さんという寅さんシリーズでお馴染みの二人でもドラマ化されました。

 涼しい館内で、ゆっくり「あにいもうと」の世界をお楽しみください。


       




       
白地に文字が映えてます



       
イベント情報も載ってます(企画展チラシ裏)


6月24日
外壁工事

 外壁工事のための足場が、やっと外され元の姿に戻りました。
 企画展をご覧になったお客様が、足場を見て「記念館が鳥籠に入っているみたいですね。」と・・・犀星さんが聞いたら「面白い!」と喜んだかもしれません。
 これで、お庭にやって来る鳥たちも戻ってきてくれるでしょう。
 「犀星愛鳥記」も7月9日までとなりました。ご来館お待ちしております。


       




       
記念館正面も、



       
お庭も、元の姿に。


6月5日
紫陽花

  金沢も、もうすぐ梅雨入りだと思います。雨が似合う花、紫陽花が咲きました。
 薄紫やピンクの花が美しく咲き、あでやかな姿を見せてくれています。植えてから10年以上経つでしょうか、立派に成長し、隣のクスノキの木に迫る勢いです。段々窮屈そうになってきました。
 剪定してあげなければと思うのですが、何処を切ったらいいのやら・・・
 
 庭木に詳しく、こだわりのあった犀星さん。庭に咲く花を切って愛でていました。それを見習い、ボランティアの方が活けて下さるお花が弱ってきたら、庭の紫陽花を切って活けています。勿論犀星さんの教えの通り、人に見られない、ひっそりと裏側に咲く花を切って・・・

 企画展「犀星愛鳥記」も一ヶ月ちょっととなりました。
 ご来館お待ちしております。


       
           額の花




       
いっぱいの紫陽花が



       
綺麗に咲いています


5月7日

 外壁工事のための足場が組まれてから、猫の来館が増えてきました。今日はなんと2匹です。
 あろうことか庭の灯篭に乗っています。時々、灯篭の宝珠が落ちている事がありましたが、どうも彼らの仕業のようですね。猫好きの犀星さん、仕方がないと苦笑しているでしょうか。

 足場のため、通常と景観がだいぶ変わっております。ご理解のほどよろしくお願い致します。






灯篭に乗っています!


こちらを気にしている様子、、


4月28日
ひよどり


 今日もヒヨドリ来館です。
 お庭の池で水浴びをしてから枝に止まって、羽づくろいをしていました。
 そして、館内では「犀星愛鳥記」開催中です。

 外壁工事のため足場が組まれました。ご迷惑をお掛けしますが、ご理解のほどお願いいたします。

 

       
       






お庭の池で水浴びのあと



一生懸命、羽づくろいをしていました


4月17日
       
       



 

 杏の実を発見しました。年々、実がなるのが早くなってきているようです
 昨年の開花は犀星のお命日である3月26日でした。今年は3月13日と半月近く早い開花でしたから、実も早いのでしょうか。吃驚です。
 今年もたわわに実をつけてくれることでしょう。

 4月下旬より、記念館は、外壁工事のため保護シートで覆われ、通常と景観が異なります。また、作業音が発生することもあり、大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い致します。

 

       
       






今年の杏、第一号です



知らない内にこっそり育っていたようです


4月15日
       
       
講座「野鳥との出会い」


 

 企画展「犀星愛鳥記」の関連イベントとして、講座「野鳥との出会い」を開催しました。
 日本野鳥の会石川代表の白川郁栄さんにお話しして頂きました。
 白川さんはカワセミに出会い、野鳥に興味を持つようになり、その鳥を "きっかけ鳥" と言うそうです。幼い頃から、カエルや虫、魚に親しみ、小さい生き物と遊んでいたと。犀星と一緒ですね。また、鶯の声や、目白の姿、嘴に蜜をつけた鳥を見ると、季節の移り変わりを感じると言われます。
 犀星が飼っていた鳥や、作品に登場する鳥の絵を見せながら、その鳴き声を聞かせてくれました。そして一羽一羽わかりやすく、解説されました。
 とても興味深い講座でした。

 

       
       






講師の白川郁栄さん



室生家で飼っていた鳥の絵を示し解説されました


4月10日
叡山苔


 

 4月に入りお庭の草木も葉が繁り、いつの間にか緑輝く季節になりました。
 犀星が好きだった杏も、青々としています。そして、今年も復活です。田端からやってきた叡山苔が、雨、雹、雪に耐え、屋敷神に向って元気に伸びてます。厳しい冬の間、枯れた状態となり、今年は難しいかもと心配していましたが、取り越し苦労でした。よかった!
 これから、もっともっと元気に伸びて、私達を楽しませてくれるでしょう。犀星さんも喜んでいるかなぁ。
 

       
       






少しずつ緑色が増えてきました



只今もりもりと復活中です


3月26日
犀星忌


 

 朗読会「二魂一体」抒情詩の世界へようこそ!
(2022年9月10日ナイトミュージアムの再演)

 今年の犀星忌も3月26日(犀星の祥月命日)の開催となりました。残念ながら雨宝院の杏の花は終わっていましたが、美しい調べをお届けしました。
 犀星、朔太郎の作品の朗読と「時無草」「犀川」「野火」の独唱。そして新たに楽譜が見つかった「寺の庭」(弘田龍太郎作曲)を披露しました。
「寺の庭」は雨宝院にぴったりの曲です。
 桜雨の一日でしたが、多くの方にご参加頂き、野田山で犀星も喜んでいる事でしょう。

 演者の方々、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
 

       
       






朗読:川瀬裕子さん、戸丸彰子さん



歌:石川公美さん、伴奏:田島睦子さん


3月13日
「杏」 開花!


 今年も杏が咲きました。
 昨年は、犀星のお命日3月26日、一昨年は3月16日、今年はなんと3月13日。ずいぶんと早い開花です。
 今年は、厳しい冬でしたが、3月に入り暖かい日が続いたから、杏も待ちきれなくなったのでしょう。今朝、ロールカーテンを開けると、2つ、3つ、花が咲いていました。
 北陸の地にもやっと春がやってきました。もう少ししたら見ごろを迎えます。
 

       
       






飛行機雲と一緒に



一日後、一気に花が増えました


3月11日
企画展「犀星愛鳥記」


 館の主が生き物を愛した人だからでしょうか。お庭に鳥が飛んできて、池で水浴びをする姿がよく見られます。先日も夕暮れ近くにヒヨドリがやってきました。犀星の作品にも登場する鳥です。

 そして企画展が始まりました。その名も「犀星愛鳥記」。
 犀星の猫好きはよく知られていますが、鳥も好きで、自宅で飼っていました。
 犀星の目から見た鳥たちを小林重三の野鳥画と共に紹介します。
 また、企画展限定商品としてポストカードも販売しています。
 ご来館お待ちしております。
 

       
       






ちょこんとヒヨドリが・・・



「犀星愛鳥記」
たくさんの野鳥を紹介しています

1月28日
冬の庭


 金沢は、24日から雪が降り出し、気温がマイナスとなり、とても寒いです。
 そんな日、中庭のつくばいに目をやると、何と小さなつらら数本・・・
 つくばいの横にある椿の葉っぱに、つららが出来ています。一枚の葉に一つ。並んでいると可愛いですね。
 そして同じ日の犀川大橋からの様子です。川縁はすっぽりと雪に覆われています。

 どうか、暖かくしてお過ごし下さい。

       
       






お庭の椿にもかわいいつららが



犀川大橋から新橋に向かって
(手前は大橋の手すりです)

1月21日
冬の朗読会
「冬」

 季節は大寒となり、厳しい寒さが続いています。そんな冬の一日、朗読会を開催しました。
 作品は、この季節にぴったりな「冬」。朗読はお馴染みの押野市男さんです。登場人物により声音を変えての熱演です。調べはリコーダー。演奏は当館館長の水洞幸夫です。
 冬にちなんだ曲を選び、演奏して貰いました。見た事もないほど、大きなリコーダーからは、深く重々しい音色が響きます。
 寒い一日でしたが、温かみのあるリコーダーの音色にほっこりしました。

 ご参加頂きました皆様ありがとうございました。そして押野さん、何時もありがとうございます。

       
       

とても素敵な時間でした





感情のこもった朗読(押野市男氏)




静かな低音のバスリコーダー(水洞館長)
        

1月19日
新年を迎えまして

 令和5(2023)年が始まりました。
 本年もよろしくお願い致します。
 昨年は、犀星没後60年、館の開館20周年の節目の年でした。お陰様で記念した講演会、企画展に多くの方々にお越しいただきました。改めまして御礼申し上げます。
 3月5日まで開館20周年を記念した企画展「やわやわと20年~マニアック犀星への招待~」を開催しておりますので、さらに多くの皆さまにご来館いただければ幸いです。

 昨年末、金沢は寒波に見舞われ、クリスマスは雪かきに追われました。が、雪はこれからが本番です。大伴家持の「新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(よごと)」の歌のように、
吉事がどんどん降り積もってほしいと願っていますが、実際の雪は、ほどほどに、とお願いしたいところです。
 今年は、何とか人数制限なく入館できる状況になれば… 新年の一番の願いです。

               

               館長 水洞 幸夫
       








犀星さんが好きだった椿が綺麗に咲いています
        

2023年1月5日
新年のご挨拶

 あけましておめでとうございます。
 

 昨年は犀星没後60年、記念館開館20周年と節目の年でした。今年は21年目。新たな気持ちで皆様をお迎えしたいと思っております。
 今年もよろしくお願い致します。       




         
 
        

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室生犀星記念館

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