令和6年3月、明治3年から150年に及ぶ歴史を紡ぎ続けた金沢市立馬場小学校が閉校しました。明治12年~16年、同校の前身にあたる養成小学校に通っていたのが、のちの作家・徳田秋聲(明治4年生)です。秋聲の自伝小説「光を追うて」(昭和13年)には、内向的な少年だった秋聲が、この学校で初めて新しい世界を知った時の感慨が記されています。
秋聲没後の昭和45年には、同校創立100周年を記念して、校庭に卒業生である秋聲・泉鏡花・尾山篤二郎を記念した「文学の故郷」碑が建設されました。碑文を揮毫したのは、ノーベル文学賞を受賞して間もない頃の川端康成です。三人の作品の一節を刻んだこの時の碑文原稿は同校で長く保管されてきましたが、閉校を機に当館に移管されることとなりました。
この展示では、同じく資料の移管を受けた金沢ふるさと偉人館、金沢くらしの博物館との連携企画として、同校旧蔵の貴重な資料を順次公開いたします。
《連携展のご案内》
金沢ふるさと偉人館(金沢市下本多町6-18-4)
企画展「馬場小学校ゆかりの偉人たち」
会 期:令和7年4月26日(土)~8月17日(日)〔月曜休館〕
金沢くらしの博物館(金沢市飛梅町3-31 紫錦台中学校敷地内)
企画展「金沢の小学校」
会 期:令和7年6月7日(土)~8月24日(日)〔月曜休館〕
※詳細は各館HPにてご確認ください。
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川端康成自筆碑文原稿 (馬場小旧蔵) |
創立百周年記念誌編集資料 (馬場小旧蔵) |
展示替え休館 | 6月23日(月)~7月上旬 |
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「あらくれ会」の人々(仮) | 7月上旬~9月末 |