岡栄一郎は金沢出身の劇作家です。秋聲の遠縁にあたり、栄一郎は彼を「おじさん」
と呼んで慕い、将来の進路について相談したり、住まいや結婚の世話をしてもらったり
など家族ぐるみの付き合いを持ちました。また、大正4年、秋聲の長篇小説『奔流』が夏
目漱石の在籍する「東京朝日新聞」に連載される際、その背景に漱石門下生であった栄
一郎の存在があったことも見逃せません。
〝新思潮派〟と称される芥川龍之介、久米正雄、菊池寛、山本有三らとの交流も繁く
大正から昭和にかけ新進気鋭の劇作家、またとくにその辛口が評判の演劇・文芸評論家
として活躍しました。
この展示では、岡栄一郎生誕130年を記念して、秋聲をはじめとする同時代作家たち
との交流から浮かび上がる人物像をご紹介します。
夏目漱石筆 栄一郎宛書簡 (石川近代文学館蔵/前期のみ展示) |
徳田秋聲筆 栄一郎宛絵はがき (石川近代文学館蔵) |
展示替え休館 | 6月30日(火)〔前後期展示替え〕 8月24日(月)~29日(土) |
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開館15周年記念展「思ひ出るまゝ」 | 8月30日(日)~12月28日(月) |
《展示協力》 ※秋聲にかかわる展覧会です。
実際の展示状況につきましては各会場館にお問い合わせください。