徳田秋聲は一度書いてしまった作品にまったく執着しない作家でした。読み返すことも好きでなく、自分の作品の載った雑誌類も、まめに保管するタイプではなかったようです。
そのため千も二千も超えると言われる作品数に対し、現存する原稿はそれほど多くはありませんが、秋聲没後、長男一穂が古書店から買い戻したもの、何らかの理由で本人が手元に留めおいていたものなどが徳田家から当館に寄託・寄贈され、館で収集したものとあわせて大切に保管されています。これまでさまざまな企画展のテーマに照らし数点ずつ公開して来たそれらを、令和5年、秋聲没後80年を記念して一挙公開いたします。
貴重な完全原稿をはじめ、書きかけ、書き損じの草稿類など生々しい筆の跡から、秋聲の残した名編をご鑑賞ください。
(会期中) 年末年始休館 |
12月29日(金)~1月5日(金) |
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展示替え休館 | 3月11日(月)~15日(金) |
次回企画展 「レコオドと私」vol.2 (予定) | 3月16日(土)~7月中旬 |